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山田君に県知事賞 沖縄青少年科学作品展

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「フナムシの体色変化の研究」で2年連続県知事賞に選ばれた山田貴志君

 【浦添】「ようこそ!40回目のサイエンスパーティーへ」をテーマに県内の小中高校、アメリカンスクールの子どもたちの研究成果を発表する第40回沖縄青少年科学作品展(沖縄電力主催)が10日、浦添市民体育館で2日間の日程で始まり、物理、化学、生物、地学、産業の分野から136作品が展示された。初日の表彰式では、平真小学校の山田貴志君(5年)が2年連続の最高賞となる県知事賞、富野中学校の土方海人君(3年)ら3人のグループと石垣中学校の田渕鈴夏さん(3年)が県教育長賞に輝くなど八重山から7作品と優秀指導者1人が表彰された。県知事賞の山田君は、会場内特設舞台の巨大スクリーンを使って成果を発表した。

 山田君の研究「フナムシの体色変化の研究」は昨年の生態などについて調べた「フナムシの研究」をさらに掘り下げたもので、環境によって変わる体色の変化に着目。周囲の色や紫外線の影響などさまざまなケースの膨大な研究データをまとめフナムシがどのようなときに体色を変化させるか調べた。細部に及ぶ観察や分かりやすくまとめた実験結果をもとに考察したことが、研究の進め方の見本となると評価された。

 土方君、水川滉大君(2年)、比嘉麻美さん(1年)の3人は「飛距離の出る紙飛行機の秘密・第3弾」を発表。実験用に紙飛行機の発射台を自作し、飛ばす角度や力によって飛距離がどう変化するか調べた。同研究は今回で3年目を迎え、前回指摘された点を踏まえて新たな目的を設定し研究する姿勢が認められた。

 田渕さんは、継続研究として「名蔵アンパル干潟の生物と環境についての研究Ⅶ~キバウミニナの採餌特性から見た干潟の生態系④~」を出展。希少生物キバウミニナがアンパルでは数を減らすことなく生息することに着目。カヌーに乗って水中マスクを装着し、キバウミニナの生態を実地調査。希少種の生息地保全を進めるためにも重要な研究と評された。

 2年連続の県知事賞に山田君は「とてもうれしい。フナムシは、おなかで子どもを育てる優しい面もあるところも知ってほしい」、土方君は「大きな賞をとれてとてもうれしい。入学が決まった沖縄高専でも仲間を募って研究を続けていきたい」、田渕さんは「集大成の研究でこのような賞がとれてうれしい。理科の先生や親に感謝している」と話した。

 県知事賞、県教育長賞以外の入賞・入選者は次の通り。

 【佳作】

 ▽「ちょうちょはどんな花がすき?」=山下守、中坂千彩、曽根田藍(以上西表小2年)、山下青生、那良伊しん、平良千姫(以上同1年)

 ▽「モデルロケット打ち上げ実験その1」=岡部壮良(石垣第二1年)

 ▽「石垣島名蔵川水系の水質とそこに生息する生物調査 Since 2014~水質の科学的調査および生物調査による河川環境の変化を追跡調査~」=富川あにか、石垣文蘭(以上崎枝中3年)、丸山葵、富川裕二朗、野里実優(以上同2年)、野里慎、國仲賢杜、立津琉人(以上同1年)、仲村速斗(石垣第二2年)、大江ひかる(同1年)

 ▽「名蔵湾に流入する各河川に生息する個体群同士はメタ個体群も形成しているか」=高嶺萌里、渡邊優奈、大濵海月、赤嶺萌百伽(以上八重高2年)

 【入選】

 ▽「紫外線で何が起こるのか!?~南の島で目指せ美白肌!紫外線エフェクト~」=竹内未来、當銘夏季、横目優希子(以上八重高3年)

 ▽「水による太陽光発電の電力量の『異変』を探る」=本永健、宮良大地(以上八重高2年)

 ▽「石垣島の天気~Weather Stationでの観測を通して~」=松浦雅、前盛仁美、亀井悠李菜、渡久山瑚子、前三盛ひまり(以上八重高3年)

 【優秀指導者賞】

 知花健太郎(富野中学校)


科学実験で防災学ぶ 石垣市

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阿部清人氏が発射する煙の空気砲に大喜びの子どもたち=10日午後、市民会館中ホール

 科学実験を用いて災害の教訓を分かりやすく伝える「防災エンスショーin石垣島~次世代に伝える防災力~」(主催・石垣市、共催・石垣島地方気象台、県消防協会八重山地区支会)が10日午後、市民会館中ホールであり、親子連れらが訪れ、実験を通して災害への備えを学んだ。

 講師は、防災とサイエンスをかけて名付けた「防災エンスショー」を全国各地で展開する阿部清人氏(㈱MCラボ代表取締役)。東日本大震災の教訓を紹介しながら、身近なものを使って楽しい科学実験を紹介した。

 阿部氏は、細長い袋に息を吹きかけ、一瞬で空気を入れるテクニックを披露、口に袋をつけて膨らませようとする子どもたちに圧勝して笑いを誘った。これが浮袋になると解説した。白熱電球と発光ダイオード(LED)の電力を比べる節電実験、ボールやペットボトルをドライヤーで浮かせる空中浮遊実験、ボールに取り付けたひもの長さで揺れの違いを見る地震の揺れ実験なども行った。

 火災時には煙から逃げるよう注意を促す一方、ペットボトルや段ボールでつくった空気砲で煙の輪を発射すると、子どもたちは大喜び。空気法で紙コップのピラミッドを倒すと、大きな拍手がわき起こった。

 阿部氏は冒頭、「1771年の明和大津波で、石垣島は日本で一番高い津波が来たところ。備える必要がある」と話した。

 石垣島地方気象台の森宗一郎台長は「自分の周りで起きるさまざまな現象を調べてもらいたい」と呼び掛けた。

大自然満喫、1122人完走 やまねこマラソン

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1347人がエントリーした第25回竹富町やまねこマラソン大会=10日午後、上原小学校

 【西表】第25回竹富町やまねこマラソン大会(町体育協会主催)が10日午後、上原小学校を発着点に23㌔、10㌔、3㌔の3部門で行われ、男子23㌔は小林洋(39)=小浜=が4連覇を達成。女子23㌔は平安名由莉(23)が2度目の頂点に立った。10㌔男子は地元上原の川満晃弘(36)、同女子は仲村愛里(伊江村)が優勝した。中学生80人が出場した3㌔の部は、男子が砂川大河、女子は石垣妃菜がそれぞれ制した。大会には3部門合わせて1347人がエントリー。完走者は1122人で、完走率は97・7%だった。

 午後0時40分に23㌔スタートの号砲で、10分間隔で10㌔、3㌔と次々にランナーたちが走り出し、大自然が広がる西表のコースに飛び出していった。

 ランナーたちは海と山に囲まれた風光明媚(めいび)なコースを堪能。足を止めて、大自然をバックに写真撮影をする姿も見られた。沿道には住民らが出て、「頑張れー」「もう少し」と声援を送り、ランナーを後押しした。

 心配された天気は朝から晴天で、正午時点の気温は23・3度、湿度79%、北の風1・8㍍。ほとんどのランナーが半そでで島を駆け巡った。

石垣市長選 3日連続で総決起大会

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石垣市長選に出馬を予定している(右から)革新系市議の宮良操氏(61)、保守系現職の中山義隆氏(50)、自民党県議の砂川利勝氏(54)

 革新系前市議の宮良操(61)=白保=、保守系現職の中山義隆(50)=登野城=、自民党県議の砂川利勝(54)=桃里・星野=の3氏が出馬を予定している石垣市長選(3月4日告示、同11日投開票)は、21日から3日連続で総決起大会が開催される。3陣営とも最大動員を図り、告示に向けて勢いをつける考え。関係者は「同じ時期に総決起大会が開催されるので、支持者の集まり具合や会場の雰囲気をみれば各陣営の情勢が分かるだろう」と注目している。

 宮良氏は21日、中山氏は22日、砂川氏は23日。いずれも午後7時から市民会館大ホールで。総決起大会が同会場で立て続けに行われるのは過去に例がない。いずれも平日となっており、1010人収容の大ホールにどれだけ人が集まるのか、支持の広がりをみるバロメーターとなりそうだ。

 3陣営はこれまで集会や懇談会などを開催して支持固めを行っており、宮良陣営は10日夜、青年・女性総決起集会を開いた。中山陣営は11日に女性部大会、15日に青年部大会を予定。砂川陣営は総決起大会一点に集中させる。

 決起大会に先立ち、3陣営とも近く政策を発表する。現職が新たな政策を打ち出すのか、新人2氏が現職との違いを鮮明にできるかがポイントとなる。

 宮良氏は「市民の力」をキャッチフレーズに「市政は市民のもの」「島内どこに住んでも安心」「島の未来は市民が決める」、中山氏は「日本一幸せあふれるまちづくり」をテーマに「夢や希望を抱ける石垣市」「市民目線で市民とともに歩む市政」、砂川氏は「対話で創る島づくり」をキャッチフレーズに「平得大俣白紙」「新庁舎設計見直し」「島の均衡ある発展」を掲げており、これに沿った具体的な政策を最終調整している。

 告示以降の組織体制も固まっており、選挙を仕切る選対本部長には、それぞれ次呂久成崇県議、知念辰憲市議、箕底用一市議が就任する。

【速報】元従業員の男を強盗殺人容疑で逮捕

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 石垣市真栄里の土木会社事務所で事務員の女性(52)が殺害された事件で県警特別捜査本部は10日午後10時37分、同社の元従業員で無職の男(38)=市内登野城=を強盗殺人容疑で逮捕した。11日正午、八重山署内で会見を開き、発表した。男は容疑を否認している。

 容疑は、5日午後4時から5時ごろまでの間に事務所で被害者の女性の顔面などを刃物のようなもので複数回突き刺して殺害。会社の現金などを奪ったもの。県警によると被害者の女性のバッグと財布も盗られている。

 男は昨年8月ごろまで同社で勤務していた。

 犯行の動機や凶器など詳しいことは分かっていない。

学びの和、地域に広がり期待

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 ▽…石垣市生涯学習フェスティバルの開会行事で石垣安志教育長は社会教育と生涯学習活動の推進を図り、社会教育団体の活動を支援するため、次年度から登録制度を開始することをPR、趣旨への理解と協力を求めた。登録団体は平得公民館や市文化会館などの社会教育施設の使用料が減額されるメリットがある。これからも学びの和が地域に広がっていくことに期待。

 ▽…千葉ロッテマリーンズの少年野球教室では、子どもたちから指導中の選手たちに「どうしたらそんなに大きくなれるの?」という質問も。身長188㌢の安田尚憲は「小学生のころから170㌢ぐらいあった。よく食べてよく寝ること」ときっぱり。藤岡裕大も「おなかがいっぱいになってきてからのご飯もう1杯だった」と真顔。プロには食事も大切なトレーニングの一環のようだ。

 ▽…石垣中学校野球部の52年ぶり県制覇などを記念したモニュメントの除幕式に出席し、祝辞を述べた石垣安志教育長。石中野球部に所属し、今も同年代の人たちと野球をしていることを紹介、「今日もバンナ公園で4試合目に組まれている」と会場の関心を誘った。用意された文を読み上げず、自らの体験を交えたあいさつで、母校の後輩の快挙をたたえ喜んだ。

NHK大河「西郷(せご)どん」が好調だ。

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 NHK大河「西郷(せご)どん」が好調だ。今年は明治150年。政府は「明治の精神に学び、日本の強みを再認識する」として記念事業を計画中という▼国民体育大会は戦後に始まり、明治とは何の縁もない。なのに国は福井国体に「明治150年」の冠称を要請し、日本体育協会が受け入れた。なぜか50年前も「明治100年」福井国体だった▼物事にはいくつもの見方がある。明治150年は、会津にとっては「戊辰戦争150年」、京都にとっては「帝(みかど)不在150年」。賊軍の諸藩が昭和の原発立地と重なるのは何の偶然だろう。なかでも福井県は全国の4分の1が集中する原発銀座。福井県こそ明治の「負の遺産」というべき損な役回りを押し付けられている▼尊王攘夷思想の源流となった長州松下村塾・吉田松陰。その著作「幽囚録」は「北海道の開拓、琉球の日本領化、朝鮮の属国化、満州、台湾、ルソン諸島の領有」とアジア進出を求めている。明治以降、日本はその通りに軍を動かし、そして壊滅した▼西郷どんは明治政府にあらがい、西南戦争で戦場の露と消えた。対米追従一辺倒の安倍政権は南西諸島要塞(ようさい)化を進める。狙いは中国海軍の太平洋進出を「第一列島線」で防ぐため▼あらがうか、従うか。西郷どんなら国策に揺れるこの島に何を見るだろう。そして石垣市民は。(慶田盛伸)

生涯学習フェスタ 舞台で11団体が成果発表

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洗練された歌声を会場いっぱいに響かせる初参加の合唱団「海音」の団員たち=12日午前、市民会館中ホール

 「個から地域へ、学びの和」をテーマにした第16回石垣市生涯学習フェスティバル(主催・石垣市、石垣市教育委員会)が12日、石垣市民会館中ホールであり、舞台の部で11団体が日ごろの活動の成果を発表したほか、展示の部で14団体が活動内容を紹介した。会場には体験コーナーも設けられ、親子連れが竹トンボやたこ作りなどを楽しんだ。

 開会行事で市教委の石垣安志教育長は「(同フェスティバルが)市民の皆さまの生涯学習への意欲を高め、人生を輝かせる学びの宝石箱を発見していただけるよう祈念申し上げる」とあいさつ。アトラクションでは、琉球國祭り太鼓八重山支部が勇壮なエイサーで花を添えた。

 舞台の部は放課後子ども教室で八重山舞踊などに取り組んでいる明石小学校の児童20人が「鷲ぬ鳥節」「目出度節」「繁昌節」を披露して幕開け。

 初参加の合唱団「海音(カノン)」は洗練された歌声で「春の小川」「茶摘み」「村祭」「冬景色」など古里の四季メドレーを会場いっぱいに響かせ、盛んな拍手が送られた。

 長女の永莉(ひらり)さん(9)と次女の優茉さん(7)と一緒に竹トンボなどを作った西表美紀さん(37)=石垣市登野城=は「難しい部分もあったが、楽しかった。生涯学習に取り組む団体を知ることができて、いいイベントだと思う」と感想。永莉さんは「竹トンボの削る所が難しかったけど、ちゃんと飛んで上手に作れたのでよかった。お家でも飛ばして遊びたい」と笑顔で語った。


台湾人観光客らを歓迎 クルーズ船入港でセレモニー

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ウィングキッズリーダーズのダンスで歓迎を受ける台湾人観光客ら=12日午前、石垣港

 石垣市は12日午前、旧正月(16日)の時期に合わせ、スタークルーズ社の「スーパースター・アクエリアス」(総トン数5万1039㌧)の歓迎セレモニーを行い、ミス八重山星の砂・新嵩ひらりさんがカール船長らに花束を贈呈した。

 1月1日に続き2回目となる今回は1703人が乗船。乗客の下船に合わせ、ウィングキッズリーダーズが踊りで歓迎した。

 セレモニーで漢那政弘副市長が「入港日は石垣市のまちがにぎやかになり、観光産業に貢献している。末永い寄港をお願いしたい」と歓迎、カール船長は「台湾の乗船客は石垣島が好き。美しい石垣島を楽しんでもらいたい」と述べた。

元従業員の男逮捕・送検 手に傷など確認

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強盗殺人容疑で逮捕された容疑者。那覇地検石垣支部に送致される=12日午前、八重山署

 

 石垣市真栄里の土木会社事務所で事務員の女性(52)=大浜=が殺害され、現金や財布などが盗まれた事件で、県警特別捜査本部は12日までに、元従業員で無職の男(38)=登野城=を強盗殺人の容疑で逮捕、那覇地検石垣支部に送致した。調べに対し、容疑者は容疑を否認している。容疑者の右手に傷があったことが家族の話で分かり、自宅アパートの階段や通路で複数の血痕が確認された。捜査本部は、家宅捜索で血痕を調べたほか、車両などを押収した。

 容疑者は5日午後4~5時ごろまでの間、事務所内で女性の顔や首などを刃物のようなもので複数回突き刺すなどして殺害し、会社の現金と女性のバッグや財布などを奪った疑い。女性の手には傷があり、襲撃を防ごうとしてできた防御創とみられる。

 容疑者の家族によると、事件のあった日の午後6時半ごろ、「包丁で間違って切った。消毒液と包帯はないか」と実家を訪れ、自ら治療して帰って行ったという。

 本部によると、同容疑者は去年8月ごろまで同会社に勤務しており、女性と面識がある。会社従業員など関係者への事情聴取から容疑者の疑いが浮上、容疑を固めた。

 同部は10日午後10時37分に逮捕し、11日正午から記者会見して発表、12日午前に送検した。容疑者の供述内容、逮捕の決め手となった証拠や凶器など詳細については「捜査に支障がある」として公表を控えた。

 本部によると、逮捕の知らせを受け、女性の遺族は「ありがとうございます。これで安心して眠れます」と話したという。

 

計画を〝画餅〟にするな

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 ■18年度から5カ年計画

 石垣市のひとり親家庭自立促進計画が、このほど同策定委員会(山内優子委員長、委員12人)から市長に答申された。県内11市中5番目の策定で18年度から5カ年計画で自立を促進する。

 計画は第4次総合計画の「誰もが安心して子どもを生み育てることができる環境づくり」の方針に基づき、ひとり親家庭の生活の安定と向上を図り、保護者と子どもが健康で文化的な生活を送ることができる環境づくりを推進するため①相談機能・情報提供体制の充実②子育て・生活支援③就労支援④経済的支援⑤養育費の確保—の五つを重点項目に設定した。

 現在石垣市では来月11日の市長選に向けて3選を目指す現職の中山義隆氏、革新系無所属で前市議の宮良操氏、保守系無所属で県議の砂川利勝氏の3人が熱い戦いを繰り広げているが、誰が市長になってもひとり親世帯の自立支援は待ったなしの状況であり、計画を“画餅”にすべきでない。むしろ支援をきめ細かに充実強化すべきだ。

 ■母子世帯の所得年87万円

 実態調査結果によると、石垣市の児童扶養手当受給のひとり親世帯は862世帯(母子773、父子89)、受給者は906人もいて全児童生徒の約1割はひとり親家庭で生活しているという。そして母子世帯の年間平均所得は78万3千円、父子世帯は105万3千円といずれも低い。

 厚労省の資料では母子世帯の全国平均年収は223万円、沖縄は155万円であり、石垣市の母子世帯はいかに生活に困窮しているかがわかるというものだ。それは見た目にはわからないが、進学もためらう「子どもの貧困」の深刻さをうかがわせる。

 そこで石垣市では自立促進計画を策定し、前記の重点項目に沿って自立を支援していくことになった。そして18年度は県が実施している「母子家庭等生活支援モデル事業」を導入。初年度は民間アパートを3世帯分借り上げ、1年間を原則に学習や就労、子育てなどを総合的に支援し、市営団地の入居も優遇するという。

 しかし将来的には「母子寮」の「母子生活支援施設」も設置し、モデル事業と両面からの支援も必要だ。

 ■まず支援策の周知徹底を

 ひとり親世帯の支援に関しては国や県、市町村でさまざまな制度や助成があるが、実態調査では「そういう支援を利用したことがない。どういう支援があるか、どこで情報を手に入れることができるかもわからない」の意見が多くあり、支援策が母子世帯などに十分周知されていない実態が見える。

 そのため自立促進計画では「当事者目線で支援を行える人員・組織の整備や広報啓発の強化が必要」として▽ひとり親家庭の悩みや課題に対する細かな対応ができ、また的確な施策などの情報提供ができるよう母子父子自立支援員の配置など総合的・包括的な相談体制の整備▽全庁および関連機関、ひとり親家庭支援団体などとの連携▽リアルタイムかつ直接的な情報提供・広報活動など相談機能・情報提供体制の充実—を重点項目に挙げた。

 母子世帯は自分から相談できない人も多い。まず気軽に相談できる体制と支援策の周知徹底は急務だ。

女性が意中の男性にチョコレートを贈り…

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 女性が意中の男性にチョコレートを贈り、愛を告白してもいい日とされるきょうはバレンタインデー。相思相愛、願いがかなったカップルにとっては人生最良の日ともなろう▼それにしても時代は変化し、チョコはチョコでも実にさまざまだ。いとしい人に贈る「本命チョコ」以外にも女性から女性への「友チョコ」、男性が男友達に送り合ったりする「強敵(とも)チョコ」もある▼いまや愛と無縁の「義理チョコ」は死語となり、コミュニケーションを円滑にする「職場チョコ」が主流のようだ▼さらに変化したところでは、石垣市内でフラワー教室などを開催し、花の普及活動を行っている「南ぬ島花人会」(はなんちゅかい・5社)が「フラワーバレンタイン」として、男性から女性に花を贈ろうと呼び掛けている(本紙8日付週刊オーライ)▼ひと頃までは女性が男性に愛を打ち明けることは不謹慎、不道徳とされた。そのために愛が実を結ばなかった純愛悲恋物語は枚挙にいとまがない。チョコにこと寄せて愛情を伝えることができる。これも平和な世の中がもたらす恩恵なのだろう▼チョコで笑顔が広がる。もらえずとも「男はつらいよ」と言うなかれ。男性が自分用に購入する「チョコ男子」も増加中。大切な人を思い、感謝するすてきな一日にしよう。(鬚川修)

保存継承へ画期的な取り組み

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 ▽…大浜小学校PTA主催の大浜方言(ホーマムニ)発表会が13日、同校で開かれ、児童10人が大浜村版の桃太郎をホーマムニで披露した。方言版では崎原公園やカースンヤーなど、大浜地域ならではの地名も出てきて、子どもたちがより地域を身近に感じられる内容に。八重山方言が消滅の危機にあるとされている中、保存や継承を考える上でも画期的な取り組み。ほかの学校も取り入れてみては。

 ▽…石垣市は、日本弁理士会と知的財産に関する協力協定を結んだ。市は、各企業の商品の商標登録化により、ブランド化を進める考え。また、市内に1人しかいない弁理士という職種を、子どもたちが将来の職業として選択できるように普及活動も行っていく。畜産や製菓類など島独自の商品がブランド化されることで、さらなる産業の活性化に期待が高まる。

 ▽…市中央運動公園で連日繰り広げられている千葉ロッテマリーンズの春季キャンプ。選手たちの華麗なプレーも見ものだが、メーン球場をはじめ各施設では、プレーやトレーニングメニューの合間ごとにグラウンド整備や練習用具のセッティングで間断なく動き回る市職員らの姿がある。服を汚し、汗を流しているのは選手だけではない。裏方の存在をこそ、キャンプ開催地としてねぎらいたい。

流ちょうにホーマムニ(大浜方言)

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「大浜方言(ホーマムニ)発表会」に出場した皆さん。前列は入賞者。同左端は最優秀賞に輝いた3年生の前津寿也君=13日午後、大浜小体育館

 地域の言葉や表現に関心を持つことで郷土を愛する心を育てようと大浜小学校PTA(前津伸弥会長)は13日午後、同校体育館で全児童341人を対象に「大浜方言(ホーマムニ)発表会」を初めて開き、2年から6年までの10人が堂々とホーマムニで「桃太郎」を発表した。その結果、3年生の前津寿也君(9)が最優秀賞に選ばれた。前津君は23日に地域で開かれる合同生年祝賀会でも発表する。

 大浜の方言に触れる機会をつくり、継承につなげようと同校PTAが企画。前津会長と大浜老人クラブ長寿会の前津栄昭会長、大浜公民館の長浜寛前館長が童話の桃太郎を大浜村版にしてホーマムニに訳した「大浜村ぬ桃太郎」を、昨年12月末に学校を通して全児童に配布。出場者は冬休み期間を中心に自宅で祖父母や両親らに聞きながら覚え、本番を迎えた。

 PTAの前津会長ら6人が審査員を務め、▽発声(声の大きさ)▽発音(中舌音など)▽加点(暗記や表現、伸びしろ)—の各10点の計30点満点で評価した。

 訳文が書かれた紙を持って舞台に上がる児童もいる中、最優秀賞の前津君は何も持たずに暗記したホーマムニを流ちょうに披露、会場を驚かせた。

 前津君は「一緒に住んでいる祖母が話す方言を聞いたことがあり、方言版の中にはなじみのある言葉もあった。今後も祖母と話して分からない言葉は調べて話せるようになりたい」と意欲を語った。

 前津会長(38)は「方言が失われつつあり、継承に向けてまずは触れることが大事。今後は浦島太郎などほかの昔話も取り入れながら方言に触れる機会を増やしていけたら」と述べた。

 最優秀賞以外の入賞者は次の通り。

 ▽優秀賞=前津乙絢(てぃあ、3年)、稲福真優(まゆう、6年)▽努力賞=関あすか(5年)、崎山康平(6年)

松田君(3年)が文科大臣賞 竹富小中

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「第9回全国学校図工・美術写真公募展」で文部科学大臣賞を受賞した竹富小中学校の松田樹君(右)と同校で美術を教える大濱朋子教諭=同校

 【竹富】公益社団法人日本広告写真家協会(白鳥真太郎会長)がこのほど実施した「第9回全国学校図工・美術写真公募展」で、竹富小中学校(島仲信秀校長)の松田樹君(中3)の作品「気ばらし」が文部科学大臣賞を受賞した。またその他に同校から中学生の部に3人、小学生の部に5人が入賞した。公募展には全国38校から小学生992点、中学生2343点、合わせて3335点の応募があった。

 同協会の応募作品は、図工・美術の授業でカメラを使った授業を行った小・中学校を対象に、図工・美術授業にカメラ「写して発見、深まる表現」をテーマとしたもの。

 入賞の知らせに松田君は「聞いた時はうれしかった。まさかこんな賞が取れるとは思っていなかったし、どれだけすごいことなの分からなかったが、地域の人たちに褒められて、すごいことなんだと自信がついた」とうれしそうに話した。

 島仲校長は「小中連携の成果だと思う。日本一の賞を取ったことをうれしく、誇りに思う」と話した。

 授賞式は3月17日東京都写真美術館で行われ、入賞・入選作品はAPAアワード展覧会と併設で同美術館で展示される。

 入賞・入選を果たした児童・生徒は次の通り。

 〈小学生の部〉

 ▽奨励賞=新井結大(小5)、石垣智恵美(同)、野原小春(同)

 ▽入選=登野原和奏(小5)、吉澤優愛(同)

 〈中学生の部〉

 ▽文部科学大臣賞=松田樹(中3)

 ▽審査員特別賞=上野虹紀(中3)

 ▽入選=内盛美生(中1)、野原駆(中2)


フォーラム 自然と共生、地域づくり確認

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西表島の世界自然遺産登録への課題や展望を共有する登壇者ら=12日夜、中野わいわいホール

 【西表】ことし夏に控える西表島を含む「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録に向けて、沖縄県のフォーラム「西表島らしい世界自然遺産のあり方」が12日夜、中野わいわいホールで開催された。有識者や地元自然保護・観光団体の代表者ら8人が自然保全対策などを討議。島独自の自然価値や課題を知ることがスタートラインとなり、自然と人間が共生できる地域づくりにつながることを確認した。

 NPO法人トラ・ゾウ保護基金(JTEF)西表島支部やまねこパトロールの髙山雄介事務局長は、包括的な観光管理について提言。

 エコツアーの拡大でオーバーユースによって自然環境の悪化が懸念される中、髙山事務局長は「現在、島内にある二つのエコツアールールは法的拘束力がなく、規制されるエリアも限られている」と限界を示し、条例に基づいた島全域が対象のルール作りの必要性を強調した。

 また、遺産登録後には現在の2倍となる70万人の入域観光客数が見込まれていることから、「実際に受け入れ可能なのか真剣に考えなければならない」と総量規制の検討を促した。

 竹富町観光協会で、西表島世界自然遺産研究委員会の中神明委員長は「遺産登録を含めて地域づくりが重要。ここ数年、観光客数や観光業者数も増えていることも含めて、地域住民にとって安心安全な良い島でないといけない」と主張。これまで島民らから指摘が相次いでいた遺産登録関連情報の周知徹底を改めて求め、「きょうも残念ながら空席が目立つ。もっと来てもらって、自分たちの問題として感じて考えてほしい」と話した。

 世界自然遺産登録の先行事例として、東京都小笠原村役場環境課の鶴田典之環境係長が基調講演に登壇。2011年に登録された小笠原諸島の生態系保全と村民生活の両立に向けた取り組み紹介などもあった。

知的財産保護へ協定 市と日本弁理士会

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渡邉敬介会長(右から3人目)らが訪れ、石垣市と知的財産に関する協定を結んだ=13日午前、市役所庁議室

 人の知的活動によって生み出されたアイデアや創作物など、財産的な価値を持つ知的財産を保護するため、石垣市と日本弁理士会(渡邉敬介会長)は13日、「知的財産の活動による産業振興のための協力に関する協定」を結んだ。今後、島産のオリジナル商品などを商標登録したい場合に市を通して弁理士を紹介してもらい、アドバイスや登録化に向けた活動がしやすくなる。協定の締結は、県内の自治体としては初めて。同協定の期限は2020年3月末まで。

 同会は特許権、実用新案権、意匠権、商標権など各種知的財産権を取得したい人に、代理で特許庁への手続きなどを行っている。また、知的財産権取得についての相談や、自社製品を模倣されたときの対策、他社の権利を侵害していないか等の相談など、知的財産全般について助言やコンサルティングも行う。

 今回の締結で、セミナーの講師派遣や相談会実施など、支援がしやすくなり、島の産品や特産品の商標を保護することで、石垣市の産業振興が期待される。

 同協定書の調印式で、渡邉会長は「ネット技術の改革で地理的な格差が埋まり、ネットを使ったボーダーレスなビジネスモデルも次々と生まれている。知的財産を使い、産業が活発化してほしい」とあいさつした。

 中山義隆市長は「締結により、石垣市や市内企業に多くのメリットとなる」と期待した。

 この後、石垣市商工会で同会が主催する「知財広め隊セミナー」も開かれ、ヒット商品からみる経営に役立つ知的財産権の活用事例が紹介された。

 同会は全国の自治体と支援協定を締結しており、石垣市は32カ所目。

「前車の轍を踏む」。先人と同じ失敗を繰り返す意味だ…

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 「前車の轍(てつ)を踏む」。先人と同じ失敗を繰り返す意味だ。先日、石垣市内の小学校に勤務する臨時任用教諭が酒気帯び運転で逮捕された。「石垣教育の日」の慰労会で飲酒した後、ハンドルを握った▼運転代行を頼み、待つ間に駐車場から車道に車を出し、駐車した所を逮捕されたようだ。たとえ短い距離でも飲酒後、車を運転した行為は軽率だ▼石垣市内では2015年に教諭による飲酒運転死亡事故が発生。これを受け八重山地区小中学校長会が▽飲酒の場に参加する教職員からは車の鍵を預かる▽飲酒する予定の者は車でこない▽服務規律に関する定期的な研修の実施—などの飲酒運転防止策を決めた。それから3年、酒気帯び運転で逮捕者が出た▼そもそも、当時の防止策は現在、教育現場で守られているのだろうか。仮に守られていないのであれば、今回の逮捕は氷山の一角の可能性もある▼交通安全講習会などで説明される飲酒後、体内からアルコールが抜ける目安は350㍉㍑のビール1杯3時間。単純に3杯飲めば9時間だ▼飲酒そのものは悪くはない。ただ、翌日の仕事、車の運転などに影響が出ない飲み方が必要だ。いま一度、子どもたちに社会のルールを教える教育者としての自覚と責任を持ってほしい。3度目があってはならない。(下野宏一)

新庁舎、建設費はいくら?

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 ▽…石垣市役所新庁舎の建設費が現段階で約76億円と試算されている。実施設計が3月末までに終わる予定になっていることから、市はそれまでにどこをどう削減できるか調整する考え。新庁舎は、新国立競技場もデザインした世界的に有名な建築家、隈研吾氏が沖縄県内で初めて手がける公共施設。どんな新庁舎ができるか注目されるが、建設費も気になるところ。

 ▽…あやぱに学級指導員の寄合洋且さんが描く黒板アートは、昨年3月からこれまでに10作品が完成。昨年11月には、クルミを持っているリスに絵を描き足して、頬袋が徐々に膨らんでいくというユニークな“変化型”の作品にも挑戦した。2月はバレンタインデーにしようか迷ったが、高校受験を控えるこの時期、「怖いものに立ち向かってほしい」と、鬼を選んだ。生徒たちを思う気持ちが絵には込められている。

 ▽…白保中学3年生の天久珠里さんが「命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクール」で警察庁長官官房審議官賞を受けた。作文で、天久さんは自身も本気で「死にたい」と考えた事があると告白。しかし家族を悲しませたくない気持ちと自身の夢を見つめ思い直したと記し、自殺を考える人にも「生きてみないか」と呼び掛けている。15歳の天久さんの声が一人でも多くの人に届いてほしい。

ロッテ投手と交流

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千葉ロッテマリーンズの大嶺祐太投手とチェン・グァンユウ投手との交流を楽しんだ児童生徒=14日、富野小中学校

バレンタインデーの14日、今月1日から石垣島で春季キャンプを行っている千葉ロッテマリーンズの大嶺祐太投手(29)とチェン・グァンユウ投手(27)が富野小中学校を訪れた。児童生徒16人とキャッチボールを通して親睦を深め、ロッテ(東京)のチョコレート菓子と公式キャップをプレゼントした。

 大嶺投手は例年、郡内離島の小中学校を訪れているが、ことし1月中旬の自主練で同校のグラウンドを利用していたことから、「お礼になれば」と今回の訪問が実現した。

 児童生徒は童謡「チューリップ」と沖縄民謡「安里屋ユンタ」を三線演奏し、両選手を歓迎。

 小中学生に分かれてのキャッチボールで、大嶺投手が「もっと脇を締めて」と捕球動作を助言する場面もあり、はじめは緊張した様子だった子どもたちもグローブを手に笑顔で投球を楽しんでいた。

 質問コーナーでは、女子児童が「好きな食べ物は」と問いかけると、チェン投手は「石垣島が大好きで、八重山そばがおいしい」と返答。「野球での失敗は」には、大嶺投手が「失敗しないよう毎日学ぶこと。自信を持って試合に臨むためにも毎日練習している」などと返し、プロ野球選手としての姿勢をのぞかせた。

 中学1年の比嘉麻美さん(13)は「2人も来てくれると思わなかったのでうれしかった。背が高くて身体がガッシリしていて、びっくり」と感想を語った。

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