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5日夕、石垣市真栄里の事務所で事務員の女性(52)が…

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 5日夕、石垣市真栄里の事務所で事務員の女性(52)が顔などを十数カ所刺され、死亡する痛ましい事件が起きた。事件発生から2日が経過したがまだ犯行に使われた凶器も見つからず、犯人も逮捕されていない▼この状況に市内の学校では、親が子どもを送迎したり、集団での登下校を行うなど、児童生徒を中心に市民生活への影響が広がっている▼近隣住民なども不安の色を隠せず「早く犯人が捕まってほしい」と、事件の早期解決を切望する声が聞こえる▼事件解決につながる有力な情報がなかなか表に出ない中、市民の間で犯人像や犯人逮捕などの臆測やうわさが拡散。LINE(無料通話アプリ)やネット上の掲示板などで「○○が犯人らしい」「○○が自首した」「犯人が逮捕された」など、根拠のない情報がまことしやかに流れている▼本年度の新聞週間代表標語「新聞で見分けるフェイク知るファクト」は、SNSなどで流されるデマ情報に惑わされず、新聞で真実を知ることの大切さを表した▼石垣は今、まさにフェイク(うそ)が飛び交い、歯止めがかからない状態だ。根拠のない臆測やデマ情報は、悲しみに打ちひしがれる遺族に追い打ちをかけるようなものだ。まったく関係の無い人に疑いの目が向く恐れもある。それは避けるべきだ。(下野宏一)


次年度からの新YVBに注目

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 ▽…前回に引き続き厳しい意見が相次いだ八重山ビジターズビューロー(YVB)の組織体制を考える有識者検討会。トップに3市町長が座る現状の”政治色”体制からの刷新を求める声には委員以外の参加者も納得をみせた。適材適所の人員配置、観光に特化した事業の明確化、地元還元の構築などで組織の合理化は必須だ。次年度からは新YVBとしての存在価値を見いだせるか注目だ。

 ▽…石垣市の招きで、性の多様性について講演した竹内清文さん。小学高学年のころから性に悩み、22歳でゲイであることを友人にカミングアウトしたが、言い出すまでに10時間かかったという。さらに26歳で両親に伝えたが、理解を得るのに13年もかかった。それだけ当事者の悩みは深い。だからこそ「周りと違っても大丈夫」との認識を普及させる必要がある。

 ▽…卒業して春から親元を離れる八重山農林高校3年生にPTAが作成した「新生活応援ブック」には、新生活に必要な情報がコンパクトにまとめられている。贈呈は3度目で、もともと宮古高校での取り組みが縁あって伝わったそうだ。納税や住民登録の仕方、ごみの分別など、大人でも環境が変わると身の回りのことに戸惑う。この一冊は確かに学生時代に欲しかったとうなった。

劇団四季チケット販売開始

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劇団四季公演のチケットを購入しようと列をなす人たち=7日午前、本社

 八重山毎日新聞社と平田観光は3月7日に市民会館大ホールで行われる劇団四季の石垣島公演「嵐の中の子どもたち」のチケット販売を7日、開始した。本社前では午前10時の販売開始前から長い列ができた。

 午前6時ごろから並んで一番にチケットを購入した山本和紀さん(40)は「まだ暗く寒かったが、昨年は購入できなかったので、きょうは仕事を休んできた。家族で3年ぶりに見られる。2人の小学生の子どもに良い影響があれば」とうれしそうに話した。

 公演は3月7日午後6時30分から。チケットはS席4000円、A席(自由)3000円、B席(同)2000円。当日は各席500円増し。問い合わせは本社事業局(82ー2214)。

市教委いじめ認知 小学1346件、中学22件(17年12月末現在)

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2017年度石垣市のいじめ認知件数と解消件数(学年別、昨年12月末現在)

 石垣市教育委員会がまとめた2017年度のいじめ認知件数は昨年12月末現在、小学校で1346件、中学校で22件あり、このうち小学校で543件、中学校で8件が解消されたことが分かった。7日午後、市教委で開かれた第1回石垣市いじめ問題対策連絡協議会で報告された。

 市教委によると、16年度は認知件数が小学校741件、中学校15件。解消件数は小学校432件、中学校が12件。学年別認知件数では小学2年が317件と最も高く、同1年が265件、同5年が247件と続く。

 市教委学校教育課の前泊康史指導主事は昨年度と比べて認知件数が大幅に増加していることについて「どんなにささいなことでも傷ついていやだと感じたケースなども入っている」と、以前に比べていじめがより広義に定義されていることを強調。

 いじめ問題防止に向けて周知していることとして▽いじめが起きにくい、許さない環境づくり▽早期発見、初期対応など対処方法の共通実践▽特定の教職員で抱え込まず、学校が組織的に対応—などを挙げた。

 会議ではいじめ問題について委員が意見を交わし、石垣人権擁護委員協議会委員の小浜美佐子氏は教師や保護者にも相談できない子どもの悩みを把握するために法務省が各学校に配布している「子どもの人権SOSミニレター」で、年々相談件数が増えてきている実態を紹介。「8割がいじめ。相談できる場所をつくってあげることが重要」と述べた。

 いじめを把握するアンケートの設問や内容が現在は各校で一様でないことについては「要因を分類しやすい設問にして市で統一した方がいいのでは」との指摘があり、同課は各校を調査して統一化を検討する考えを示した。

 冒頭、会長と副会長の選出があり、会長に市教委教育部長の宮良長克氏、副会長に市青少年健全育成協議会副会長の砂川長紀氏が選ばれた。任期は前任者の残任期間のことし9月30日まで。

 会長、副会長以外の委員は次の通り。

 桃原修、石垣幸子、大道夏代、相良常氏、小浜美佐子、船田拓、屋嘉宗浩、城所望、入嵩西義晴、砂川栄秀、伊盛加寿美、平良秀之

廃タイヤ大量不法投棄 底原ダム通路沿い

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底原ダム通路沿いに大量に投棄されている廃タイヤ。斜面下の川にも落ちている=6日午後

 サッカーパークあかんま近くにある底原ダムの通路沿いに、廃タイヤが大量に投棄されていることが7日までに分かった。100本以上はあるとみられ、何回かに分けて捨てられた可能性が高い。石垣市、県八重山保健所、八重山署の3者が「悪質な投棄」として、現場の状況を確認するなど投棄者の特定に向けた情報収集を行っている。

 市環境課によると、昨年12月上旬、市民から連絡を受け、保健所や署に通報するとともに現地を確認した。

 投棄されている場所は、県道87号線富野大川線からダム通路に入って数十㍍先の右側斜面。斜面下の川にもタイヤが落ちているのが確認できる。エアコンに使うホースやフィルターなども投棄されている。

 廃棄物処理法によると、投棄者には5年以下の懲役か1000万円以下の罰金が科せられる。

 3者は「不法投棄は悪質な犯罪。私たちは不法投棄を許しません」として、不法投棄が行われているところを見かけた場合は八重山署(82−0110)、不法投棄されたものを発見した場合は保健所(82−3240)か市環境課(82−1285)まで通報するよう協力を求めている。

綱紀粛正と服務規律徹底を 石垣市教委

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臨時校長会で頭を下げる石垣安志教育長(中央)ら=7日午前、市教委

 5日に石垣市内の小学校に勤務する臨時任用教諭が酒気帯び運転で逮捕されたことを受け、石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は7日午前、市教委で臨時の校長会を開き、教職員の綱紀粛正と服務規律の徹底を強く求めた。市内では2015年に小学校教諭による飲酒運転死亡事故が起きており、石垣教育長は「飲酒運転防止策は教職員一人一人の心に染みついているか。あらためて徹底してほしい」と呼び掛けた。

 冒頭、石垣教育長は「教育公務員として決して許されない行為。児童生徒や保護者、市民の皆さまの信頼を著しく損ない、信用を失墜させたことに心からおわび申し上げる」と陳謝。

 訓示で15年3月に八重山地区小中学校長会が決めた飲酒運転防止策を示し、「本当に一人一人の心に染みついているか徹底しなければいけない。二度とこのようなことが起きないように学校に戻って教職員に伝達してほしい」と要望した。

 市教委によると、逮捕された教諭は「いしがき教育の日」終了後の慰労会に参加して飲酒。2次会が終わって運転代行を待つ間に駐車場から車を出し、路上駐車したところをパトロール中の八重山署員に職務質問を受け、アルコール検知で酒気帯びが発覚した。

 教諭が勤務している小学校の校長は、自身も2次会に参加していたが、教諭がどこの駐車場に車を止めているか把握しておらず、飲酒運転防止策を徹底できていなかったことを反省。

 市教委として新たな対策が求められそうだが、校長会終了後、石垣教育長は「市小中学校長会と連携を取り、対策については今後しっかり考えていきたい」と述べるにとどめた。

石垣市長選では自衛隊配備の是非に加え、役所の新庁舎のあり方も…

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 石垣市長選では自衛隊配備の是非に加え、役所の新庁舎のあり方も争点になりそうだ。同じ保守の現職に反発して出馬する砂川利勝氏が「設計の見直し」を公約に掲げているからだ▼「70~80億円と言われる建設費は、5万人規模の庁舎としてはランニングコストも考えると今の財政では厳しい。身の丈に合った庁舎にすべきだ」というものだ▼赤瓦屋根の地下1階、地上3階の豪華な新庁舎に対しては本紙社説も昨年3月、「完成予想図を見てあまりに立派なこの庁舎は一体誰のためのものか。超一流建築家による設計も決まったいま議論の余地はないのか」と問題提起したことがある▼庁舎の問題に関しては各地域で議論がある。「一般市民は役所に行く機会は少なく、役所が豪華になって喜ぶのは市長を筆頭に職員と議員、建設業者だけ。建設費や維持費を抑えて税金は本当に必要なところに使うべきだ」「役所を立派にする前に職員の質を上げよ」と皮肉る声もある▼現在の計画では今年4月以降着工で19年度末完成予定だが、市民の関心はどうだろうか▼自衛隊配備は、市議補欠選で保守系の黒島孫昇氏も「与那国に次いで宮古にも配備されるし、あえて石垣に必要か」と否定的。しかし市長選は配備容認の砂川氏を支持しており、これを有権者はどう判断するか。(上地義男)

防犯ボラ、頼もしい存在

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 ▽…八重山署で開かれた八重山地区自主防犯ボランティア連絡協議会には、日ごろから見守り活動や防犯パトロールを行っているPTAや地域の団体が参加。5日に真栄里で発生した殺人事件の犯人はまだ捕まっておらず、市内では警戒が続くなか、登下校時に子どもたちを見守ってくれているのは心強い。各団体が集うのは初めてとのことだが、これも普段から活動しているからこそ。頼もしい。

 ▽…石垣市ひとり親自立促進計画案を答申した策定委員会の山内優子委員長。「他市の計画にも関わったが、びっくりしたのは委員である福祉部長自ら他分野についても活発に意見を言っていたこと。アンケートについても事務局がしっかり頑張ってくれた。非常にていねいに作られた計画だと思う」と事務局の労をねぎらった。

 ▽…八重山農林高校農業クラブの第2回プロジェクト発表大会では、特に開発・保全・創造の分野Ⅱ類が高度な研究内容ばかりで審査員も優秀賞を選ぶのに苦慮した。最終的に八重山初のキノコ菌床栽培、ジビエ加工技術の研究、水田再生による赤土流出防止に関する研究の三つが選ばれた。ここからさらに県大会に派遣されるグループを一つにしぼり込むようで、学校としては決断に苦しみそう。


台湾東部地震で義援金

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募金箱を設置する中山義隆市長(右)と前底正之市民保健部長=8日午後、市役所1階総合受け付けカウンター

 台湾東部で6日深夜に発生したマグニチュード6・4の地震を受け、石垣市は8日午後、市役所と市立図書館、市健康福祉センターの3カ所に義援金を募る募金箱を設置した。市民生活課で受け付ける。

 期間は9日から3月30日までを予定。集まった義援金は被災地に送られる。

 市役所での設置式で中山義隆市長は「温かい気持ちを寄せていただきたい」と呼び掛けた。問い合わせは、市民保健部市民生活課(0980—82—1253)

脳内出血死、県内ワースト

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脳内出血死亡状況(2011〜2015年)

 2017年度八重山保健所運営協議会(会長・中山義隆石垣市長、委員10人)が8日午後、八重山保健所で開催され、2011年~15年の脳内出血による標準化死亡比が、県内5保健所管内で男女とも八重山がワーストだったことが報告された。県平均を100とした場合、八重山は男性250・2、女性277・4と2・5倍以上。ワースト2位との差も大きく、問題の深刻さが浮き彫りとなった。

 予防の問題として未知量の高血圧、多量飲酒、喫煙、肥満などがあるほか、手術など専門的治療の環境、抗凝固剤の使用という医療の問題なども要因として考えられる。

 八重山管内の主要死因は脳内出血のほか、肝疾患や腎不全なども高く、▽アルコール対策▽肥満改善▽特定検診・がん検診—の重要性が指摘され、今後も医療関係機関・3市町が情報を共有し、健康づくり推進などを展開していくことを確認した。

 委員からは、県が目指す2040年までの平均寿命日本一に向け、「子どもたちに規則正しい生活習慣のアプローチが必要」などの意見が上がった。

 同協議会ではこのほか、昨年10月の魚類を食べてシガテラ食中毒にあった事例、医療保護入院・退院時の地域における支援、八重山地域災害医療コーディネーターなどについての報告もあった。

アパート借り上げへ ひとり親自立促進計画案答申

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石垣市ひとり親家庭自立促進計画案を答申する山内優子委員長(左)。計画に沿った実施を要望した=8日午前、市長室

 石垣市ひとり親家庭自立促進計画策定委員会(山内優子委員長、委員12人)は8日、2018年度から5年間の計画案を中山義隆市長に答申した。児童扶養手当を受けているひとり親世帯を対象とする計画で、困窮するひとり親家庭に対して民間アパートを借り上げ、自立支援コーディネーターが家計管理や就労を支援する「生活支援モデル事業」を18年度から実施すると明記。福祉部によると、一括交付金を活用して実施できるメドがついたため、初年度は計画5世帯分のうち3世帯分を確保して事業の芽出しを図る考えだ。18年度中に市営住宅入居者選考時の新たな優遇措置を検討することも盛り込んだ。

 ひとり親世帯へのアンケートの結果から、市内の民間アパートの家賃が高く、生活を圧迫している現状が明らかとなり、公営住宅への優先入居など住宅支援を求める声が多くあったため、新規にモデル事業を導入することに。市営住宅の入居については、新築される市営新川団地に優先して入居できる枠が確保できるよう関係課で検討する。

 このほか計画案では▽ひとり親の悩みに対応する母子父子自立支援員を新規に配置し、総合的に対応できる体制を整備する▽自立支援教育訓練給付金の助成額の増額を20年度をメドに実施する—ことなどを重点項目に挙げている。

 アンケート結果では、離婚後に養育費を受け取っていない割合が7割を超え、取り決めも行っていない家庭が大半を占めていたことから、「養育費は子どもの成長のための権利」として周知啓発を図っていく。

 山内委員長は市長室で行った答申で「素晴らしい計画ができたと思う。目玉の生活支援モデル事業の芽出しができることは大きな成果。ただ、計画はあくまでも計画で、それを実施することが大事。5年間でしっかりと実施できるようにしてほしい」と要望、中山義隆市長も「年次的にしっかりと実施していきたい」と応じた。

地方自治のあり方を考える

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 ■本土と沖縄の使い分け

 地方自治は、日本国憲法第8章に規定されている。さらにいえば地方分権一括法により、国と地方は「対等・協力」の関係となった。国の優位を否定したはずだ。

 しかし、安倍政権は沖縄県で地方自治を真っ向から否定する暴挙に出ている。辺野古新基地建設と、名護市長選挙、再編交付金や沖縄県への予算配分。それらがセットになった「アメとムチ」である。

 そもそも、辺野古新基地建設反対の民意は繰り返し何度も示されたはずだ。だが、国は昨年4月以降、護岸設置工事を強行してきた。

 普天間基地の県外移設については、すぐに「本土では反対があるため移設できない」と即断即決するのに、沖縄では「基地負担軽減に努める」としか言わない。使い分けである。

 露骨に無視される沖縄の民意。政権は北部訓練場の返還を負担軽減の実績と強調するが、真実は「米軍が使用していない部分の返還」にすぎない。米軍にとっては痛くもかゆくもない。

 ■期日前投票と露骨なアメ

 今回の名護市長選挙の特異な点は、期日前投票の異常な高さであろう。もとより近年はどこでも期日前投票が重視され、石垣市長選挙でも過去2回、それが中山市長の勝利につながったとされる。

 名護では、「投票の自由」は網羅された組織や団体によって徹底して締め付けられた。その結果、期日前に投票した市民は当日有権者数の44・4%。投票者総数では半数を超える57・22%にのぼった。過去に例のない高さだ。

 もう一つの特異点は、基地政策と地域振興を直接的に関連付ける「リンク論」の可視化だ。

 渡具知氏が主張した「基地再編交付金」。第一次安倍政権時の07年に創設され、米軍再編で影響のある施設周辺の市町村に交付される。

 名護では基地容認の島袋市長時代の07年から09年の3年間で17億7000万円が交付されたが、10年に基地反対の稲嶺市長誕生のとたん打ち切った。

 渡具知氏の勝利を受けて、安倍首相は「本当に良かった。名護市民に感謝し、責任を持って応援する」と明言。17年度分から再開する意向を示した。

 また防衛省が県、市の頭越しに辺野古、豊原、久志のいわゆる久辺3区に直接交付してきた「再編関連特別地域支援事業補助金」。過去3年間で2億2000万円交付され、18年度も1億2000万円の支給を予定している。露骨なアメである。

 一方で、沖縄県の18年度予算の骨格が固まった。一括交付金事業減額の影響を受けて2年連続の予算減である。

 基地政策を容認しなければ予算を配分しない。リンク論は沖縄県政と経済界を分断する。一括交付金事業減も県内首長の不満を県政に向けさせ、翁長知事包囲網を形成する狙いだろう。

 ■次は石垣、足元から考えよう

 石垣市長選挙まであと1カ月、市民の選択に注目が集まる。

 争点は中国封じ込めを狙う米軍戦略に沿い、南西諸島に陸上自衛隊を配備しミサイル基地化する国策である。安倍政権は中山氏をテコ入れするとみられる。

 現時点では国防の観点から議論されているが、現実には配備受け入れなら基地交付金がある。税制優遇や住民税増等で自主財源が増え、補助事業もある。

 リンク論は基地経済依存への誘い水だ。いったん受け入れれば、その呪縛から逃れられるか疑問である。

 配備によって、石垣の未来と自治はどう変わるか。市長選挙を自治のあり方についてじっくり見つめ直す機会としたい。私たちの足元から。

1981年3月8日。10歳のときだった。台所にあった「親子ラジオ」の…

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 1981年3月8日。10歳のときだった。台所にあった「親子ラジオ」のボリュームを上げ、一言も漏らすまいと実況に集中していた。わが双葉の英雄、世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフライ級(現ライトフライ)王者・具志堅用高さんの14度目の防衛戦だった▼当時は民放がない。ちょうどビデオデッキが出始めたころだったか。それまでは、双葉公民館で数週間遅れのビデオ観戦だった。14度目にして初めて沖縄で行われた防衛戦が、後にも先にも初めて接する生放送だった▼いつ倒すか、まさか倒されるのか、と緊張の連続。ラウンドを重ねて12回。具志堅さんは挑戦者にノックアウトされた。リングに沈む様子を伝える実況は悲鳴のよう。ぼうぜんとした。そして悲しみがこみ上げてきた▼あれから37年たった去る2月4日、比嘉大吾が2度目の防衛戦で挑戦者に1ラウンドKO勝ち。リング上で具志堅さんはマイクを向けられると「もう終わったの?」とちゃらけたが、そこはタレントとして視聴者の期待に応えたのだろう▼でも、勝利の瞬間からリングに上がり、比嘉に近づいていく具志堅さんの目はまっ赤だった。37年前の郷里での敗北の悔しさはいかばかりだったか。頼もしい弟子の雪辱に、胸の内は号泣だったに違いない。(比嘉盛友)

有機液肥で循環型社会へ

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 ▽…石垣市が健康福祉センターで開いた、有機液肥を活用する循環型社会の説明会では有機液肥、化学肥料それぞれを使って栽培された米の試食会もあった。若干ではあるが、有機液肥米のほうが粘りと柔らかさがあり、化学肥料はわずかに硬い印象。変わらないだろうと思ったが、意外と違いが。好みの違いはあるが、記者は有機液肥米に軍配。

 ▽…市総合教育会議では、教員の指導力向上についても意見が交わされた。学習についていけない子への対策について中山市長は「自分の分からないところに立ち戻って学べる学習ソフトを導入するなどの取り組みが必要では」、大道夏代委員は「先進地も大事だが、ついていけない子の学力を伸ばした学校を視察することも重要では」など、多様な意見が。全体的な底上げを図るためにも何らかの対策が求められる。

 ▽…八重山労働基準監督署が昨年管内の事業所に行った定期監督調査で、書面における労働条件の不明示などで是正勧告が24・8%あった。前年比5・2%減だが、県内では依然として高い。地縁、血縁などが強い”島”では、労働条件を口頭で伝える事業所も多く、後々のトラブルになることも。従業員を守ることは会社を守ることにもつながる。いま一度、徹底を。

教育の重点施策を協議 石垣市教育総合会議

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第1回石垣市教育総合会議で教育環境の整備充実や全国学力テストの学校別公表などについて意見を交わす委員ら=9日午前、市立図書館視聴覚室

 市長と教育委員会が教育に対して重点的に講ずるべき施策などについて協議する第1回石垣市教育総合会議(議長・中山義隆市長、委員6人)が9日午前、石垣市立図書館であり、教育環境の整備充実や部活動指導の教員の負担軽減、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の小規模校を除く学校別の公表などについて委員が意見を交わした。

 教育環境の整備については、小学校20校中7校と中学校9校中4校の学校図書館の蔵書が、文部科学省基準蔵書率を下回っている現状があり、11校の蔵書率達成には2000万円程度が必要であることなどが示された。

 委員からは学校施設の修繕について「予算を確保して早期に対応してほしい」との声が相次ぎ、中山市長は「年度途中で入札執行残などが出た場合に市全体で合わせて再分配する従来のやり方ではなく、市教委の当初予算をそのまま(市教委内で)使えるようにすることで、修繕費や備品の購入などに活用できないか」との考えを提案した。

 中学校の部活動は、昨年4月の調査で生徒1538人中1269人が加入しており、加入率は82・5%。指導者は教諭が105人で外部指導者が43人となっている。

 教員の多忙化や負担軽減が指摘されているが、石垣安志教育長は「負担軽減ではなく、業務改善が大事。学校に対してはノー部活デーを決めて完全に守ってもらうことを位置づけていく必要がある」などと述べた。

 全国学力テストの小規模校を除く学校別の結果公表については「学校現場で混乱が生じる。今公表すべきではない」「公表するにしても体制づくりや年次計画を立てることが重要」など否定的な意見が多かった。


米盛氏が出馬表明 石垣市議補選

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出馬を表明する米盛初恵氏(前列中央)=9日午前、真栄里の中山後援会事務所

 石垣市長選(3月4日告示、同11日投開票)に合わせて行われる市議会議員補欠選挙(欠員2)で、社会福祉法人事務局長で高齢者福祉施設長の米盛初恵氏(50)=登野城=が9日、中山義隆氏の後援会事務所で会見し、出馬を表明した。

 米盛氏は「私は福祉に25年間携わってきた。中山市長の日本一幸せあふれるまちづくりの流れを止めるわけにはいかない。ひとり親家庭で20歳の一男と18歳の一女を育ててきた。ひとり親家庭の支援をぜひ推進したい。医療、福祉、介護の政策を提言していきたい。女性議員が少なく、議会の場で女性の声を上げ、女性の社会進出に貢献したい」と決意を語った。

 平得大俣への陸上自衛隊配備計画については「市長の考えに沿った形になる」と述べ、中山氏と同様に理解を示す考えを示した。

 米盛初恵(よねもり・はつえ)氏。

 1967年3月9日生まれ。字登野城出身。日本女子体育短期大学卒。社会福祉法人希望ヶ丘事務局長。

石垣市 循環型社会構築進む

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「液肥」「液肥+堆肥」「化学肥料」のパターンで栽培されているサトウキビについて説明を受ける関係者ら=9日夕、名蔵

 し尿処理施設内で2015年3月から小型メタン発酵テストプラントを稼働させている石垣市は昨年7月下旬以降、観光関連事業7者の協力を得て生ごみを収集して原料を確保するとともに、メタン発酵後に出る農水省登録の有機液肥を使った農産物の実証栽培を進めている。水稲では化学肥料と同程度の収量・品質が確保できることを確認。ゴーヤ、カボチャについても栽培実験を続けており、18年度からは生ごみ回収から液肥利用作物の提供・使用という「小さな循環」を始める考えだ。

 観光客増加に伴うごみ処理量の増加、し尿・浄化槽汚泥の処分費用の増加、家畜排せつ物の増加などを受け、これらをバイオマス資源として利活用し、メタン発酵後の有機液肥を化学肥料の代わりに使うことで、自然環境にも農業にも優しい資源循環型社会の構築を目指す取り組み。小型プラントでの実証実験を成功させ、本格的な実機導入の可能性を探る。

 一方、生ごみの確保、液肥の効果、散布方法などが課題となっており、市は本年度から事業系生ごみの分別収集方法の検討、液肥を使った栽培実験、液肥利用作物の検討などを行っている。

 市は9日午後、市健康福祉センターで説明会を開き、これまでの取り組みを報告したほか、生ごみ分別協力事業者と液肥利用農家も募った。約80人が訪れ、関心の高さをうかがわせた。

 報告によると、事業系生ごみは7事業者から分別の協力が得られ、昨年7月下旬から12月までに約23㌧を回収、プラントに投入した。これにより、給食センターからの生ごみ投入が停止する夏休み期間も原料を確保することができ、メタンガスの発生を維持することができた。

 有機液肥を使った栽培実験では、水稲のほか、サトウキビでも堆肥を加えれば化学肥料よりも生育が良く、収量増が期待できるとの中間報告があった。液肥は無料のため、どの作物の栽培でも肥料代の軽減につながるが、液肥を効率よく散布できる方法が課題に挙がった。

 市農政経済課の担当者は「バイオマスは、例えば昔、生ごみを養豚に使っていたように、現代技術を活用して少しだけ昔にさかのぼるもの。地域全体で取り組むことで大きな効果が出る」と今後の取り組みに協力を求めた。

過日、本紙で好評連載中の方言(スマムニ)表題…

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 過日、本紙で好評連載中の方言(スマムニ)表題・くよーならは、朝も昼も夜も使うので(こんにちは)限定よりも(ご免ください)=お伺いしますの意のほうがいいのではないかと述べた▼先日、それを読んだ方から共通語にも見られるように、ある言葉がずっと露出し使われていると、いつのまにかそれが標準になることがある。スマムニのありがとうも多数派の「にーはいゆー」が少数派の「みーはいゆー」に押され歯がゆい思いをしているとの電話▼ついでだが宮良村には、謝る時の方言ご免なさいはあるかとも。ちょっとした謝り、かしこまって深々と謝る場合はどう言うの。そういえば他人に肩が触れた時、迷惑をかけた時、昔の人はどんな謝り方をしていたのだろうか▼返事に窮していたら、さらに続けて「人の出会いはあいさつが大事なはずなのに、スマムニにはどうしてあいさつ語の類が少ないのだろうね、さようならもないよね。調べて分かったら教えてね」と電話を切られた▼う~ん。そういえばごめんなさい失礼しましたの意では「ぶりばなり=ぶりばしー」がある。深々と謝る時は、「でーず=しかいとぅ ぶりばなり」ではどうかしらん。離脱の「先に失礼」も「ぶりはい=ぶりさい」なんだよね。さようならもこれで代用できないかな。(仲間清隆)

総決起の様子で情勢把握

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 ▽…石垣市長選に向け、市民会館大ホールで21日から3日連続で総決起大会が開催される。宮良操氏、中山義隆氏、砂川利勝氏の順。最大動員の総決起大会では集まった人の数、その場の盛り上がりなどを見ることで陣営の勢いを把握することができる。各陣営とも相手の大会が気になるところ。”偵察隊“が送り込まれるだろう。

 ▽…石垣市健康福祉センターで、料理を持ち寄って交流するポットラックパーティーが開かれた。参加した市内在住外国人や地域住民は、多国籍料理に舌鼓を打ちながら、打ち解けた様子でお互いの身の上話などに花を咲かせた。日本語習得に悩む青年を勉強会に誘ったり、お互いの名刺を交換したりと、有意義な出会いの場となった様子。「来年もぜひ開いてほしい!」と参加者らは大満足。

 ▽…晴天となった第25回やまねこマラソン。開会式で西大舛髙旬町長は「嵐を呼ぶ男と言われているが、きょうは晴れました」とあいさつ。続けて10㌔に出場する中山義隆市長は「ことしも与那国の外間守吉町長と走る。西大舛町長もそのうち一緒に走ってくれることでしょう」と笑いを誘った。3部門全体の完走率は97・7%だが、晴天のおかげか3㌔と10㌔は100%だった。

請盛さんに最優秀賞 読書感想文感想画コン

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感想画の部で最優秀賞を受賞した請盛愛音さん=10日午後、てだこホール市民交流室

 【浦添】第54回全沖縄青少年読書感想文・感想画コンクール表彰式(県学校図書館協議会、琉球新報社主催)が10日、浦添市のてだこホールであり、県内の小・中・高・特別支援学校から合わせて21万5098点の出品のうち、八重山からは、石垣小の請盛愛音(かのん)さん(1年)が感想画で最優秀賞、八重高の荻堂未優さん(3年)が感想文で沖縄教育出版賞と最優秀賞を受賞した。

 請盛さんは、シマウマと友達になりたいゾウがトラやサルにしま模様を借り、仲良くなったシマウマと遊んだり冒険したりする「しましまかしてください」(林なつこ作・教育画劇)を読み、自分の好きな色を使い、ゾウたちが楽しそうに遊ぶ作品「ぞうさんとたんけんだ!」を画用紙いっぱいにカラフルな色使いで描いた。

 表彰式に出席した請盛さんは「ゾウが探険しているところを描いた。賞がとれてうれしい」と喜んだ。

 「檸檬」(梶井基次郎・新潮社)を読んだ荻堂さんは、主人公の陰鬱(いんうつ)さや憂鬱(ゆううつ)さと、その対極の晴れやかさや美しさに自分の姿を重ね合わせ、人間の感情や衝動についてつづった。

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