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一角は初春の気分ではない?

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 ▽…石垣市初春の交歓会の会場では実行委員長の中山義隆市長、宮良操市議、砂川利勝県議の3氏が顔をそろえた。中山氏と砂川氏は同じテーブル、宮良氏は少し離れたところにいた。砂川氏の名前が浮上していることは中山氏らも知っており、両者が囲むテーブルはどこかぎくしゃく。同床異夢、呉越同舟の様相を呈していた。

 ▽…石垣市で成人式が開催され、晴れの日を迎えた505人が式典に参加した。父母、恩師から祝福や激励の言葉をかけられ感極まる成人者も。「将来の夢」「目標とする人間像」など抱負を語る新成人の目は生き生きと輝き、これからの時代を担う大人の一員として成長が楽しみだ。きょうという日を忘れず、それぞれの道を歩んでほしい。

 ▽…白保でマンタラーを迎えた迎里トミ子さん。7人兄妹の5番目で、トミ子さんまでの5人全員がマンタラーを迎え、残る弟妹の2人も控えている。100歳を超えた兄姉もおり、琉球大学が長寿の秘密を調査しに訪れたほど。ひ孫まで全員の歳を足すといったいいくつになるだろう。沖縄が長寿県に返り咲くためにも、人生の大先輩たちから学べることは山ほどありそう。


地域挙げ長寿祝う カジマヤー、笑顔あふれ

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 数え97歳のカジマヤー(白保ではマンタラー)を迎えた白保の多宇ヨシさんと迎里トミ子さん、平得の田盛正さんのパレードが2日午前、両地域で行われた。集落内には芸能や鼓笛隊などの音が鳴り響き、それぞれの家の前では、親族や住民が万歳三唱とモーヤーで長寿にあやかり、祝福した。

 多宇さんは1922年11月25日生まれ。子ども5人、孫16人、ひ孫15人に恵まれた。畜産の家業を子どもに引き継いだ後も、趣味の家庭菜園やゲートボールなどで元気。孫やひ孫の誕生日はカレンダーに記入し、ニンガイ(願い)を欠かさない。

 「今日は最高。若い頃はナンギしたが牛を子どもにゆずり、たくさんの家族や友人に囲まれ暮らしている。白保に生まれてよかった」と感謝した。

 迎里さんは、1923年1月9日生まれ。子ども6人、孫11人、ひ孫6人に恵まれている。7人兄妹の5番目で、迎里家では5人目のマンタラー。下の弟妹2人も元気で、琉球大学も学術調査に訪れた。長寿の秘訣(ひけつ)は「よく食べて、よく寝ること」。好きな食べ物は肉やウナギ。「今日は天気もよくうれしい。孫たちとの食事会が楽しみ」と目をうるませた。

 パレードの後、白保地区では新年恒例の生年合同祝賀会(同実行委員会主催)が白保小学校体育館で行われ、生年者241人が節目の年を祝った。

 田盛さんは1922年8月27日生まれ。終戦時に夫の田盛永吉さんと娘を亡くし、女手一つで息子3人を育てた。現在は孫が9人、ひ孫が14人。田盛さんは「パレードで皆が手を振って送ってくれた時が一番楽しかった。眠れないほどうれしい」と喜びを語った。

 長男の田盛一雄さん(74)はパレードの前に「苦労の多い中『金よりも子どもが宝』などを口癖に、私たちを育ててくれた。母がきょうの日を迎えることができたのは、地域の皆さまの支えのおかげ」と声を詰まらせながら、字民へ感謝を伝えた。

 パレードの前後に大阿母御嶽と三男の寅造さんの家の前で、獅子棒同好会が棒術、平得婦人会がめでたい節を披露した。

新成人の門出祝う 石垣市式典

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式典に参加し、希望に胸を膨らます新成人ら=4日午後、市民会館大ホール

 新たに成人の門出を迎えた若者を祝福しようと2018年石垣市成人式(市主催)が4日午後、市民会館大ホールで開かれ、505人(男250人、女255人)の新成人者が参加した。色鮮やかな振り袖やはかま、琉装などに身を包んだ新成人らは、友人との再会を喜び合い希望に胸を膨らませた。会場では、父母や恩師らが成人者へ「立派になったね」「おめでとう」とお祝いの言葉をかけ、激励する姿もあった。ことし、八重山郡内の成人者は約550人となっている。

 代表あいさつで沖縄国際大学に通い、将来高校教諭を目指す平良衣知呂(いちり)さん(20)=新川出身=は「希望を持ち日々成長することを信じて、私たちは一つ大人になるために歩き出す。両親や家族、先生や地域の皆さまの支えがあり今日を迎えることができた事に感謝し、一人一人が近い将来この島に恩返しすることを誓いたい」と決意。

 沖縄県立農業大学で畜産の勉強をする松川優梨亜さん(20)=登野城出身=は「成人を迎えて自覚を新たに向上心を持ちまい進していく。農業を通して、地元沖縄の素晴らしさを多くの人に伝え、人を思いやる心を持ちたくましく生きていきたい」と力強く話した。

 中山義隆市長は「節目を迎えた皆さまにお祝いを申し上げる。どこにいても島を忘れることなく若い力を発揮して、自信と希望と勇気を持ち自分自身の道を進んでほしい」と激励したほか、市議会の知念辰憲議長が祝辞を述べた。

 新成人者で組織する成人式実行委員会が主催した2部のアトラクションでは、三高校郷土芸能部OBによる鷲ぬ鳥節や、市制施行70周年記念「NHKのど自慢」でチャンピオンに輝いた田福真美さんのミニライブも行われた。初の試みとして同実行委員会による「大抽選会」も行われ、会場を盛り上げた。

 岡山県内の大学に通う池田関維さん(20)=平得出身=は「将来は、警察官や消防士が夢。現在も体力があり元気でかっこいい祖父のような大人になりたい」と抱負を語った。

 竹富町は2日・3日、与那国町では4日にそれぞれ成人式が行われた。

 両町の成人者は、竹富町29人(男性14人、女性15人)、与那国町18人(同13人、同5人)。

保守分裂で三つどもえか 石垣市長選

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左から市長選への擁立が具体化している自民党県議の砂川利勝氏(54)、出馬を表明している革新系市議の宮良操氏(61)、保守系現職の中山義隆氏(50)

 3月4日告示、同11日投開票の石垣市長選で、出馬を表明している革新系市議の宮良操氏(61)と3期目を目指す保守系現職の中山義隆氏(50)のほか、現職に反発する保守支持層に自民党県議の砂川利勝氏(54)を擁立する動きが具体化していることが4日までに分かった。関係者によると、本人も意思を固めたという。出馬表明の時期も近いとみられている。今市長選は、保守分裂による三つどもえの戦いになる可能性が出てきた。

 現職周辺では「出馬の意思を固めているのであれば、すぐにでも表明すべきだろう。それをしないのは、揺さぶりが目的だからではないか」「出馬すれば保守は共倒れになる」と半信半疑の見方が支配的だが、砂川氏に近い関係者は名前こそ明らかにしなかったものの「第三の候補は100%出る。間違いなく出る」として近く表面化するとの見方を示している。

 市長選をめぐり、砂川氏は中山氏と接触しておらず、中山氏が昨年12月27日に行った出馬表明会見にも同席していない。砂川氏に近い有力者の姿もなく、砂川氏を推すグループが支持固めに入っているとの情報も流れており、保守系の有力者の協力を取り付けた上で出馬表明に臨むものとみられている。

 今市長選は、石垣島への陸上自衛隊配備計画への対応が最大の争点。宮良氏は「反対、阻止」の立場を明確にしているが、中山氏は受け入れ可否の最終判断を保留し、「防衛省と話し合う」との立場。宮良氏が陸自配備問題を最大の争点に挙げる一方、中山氏は経済振興策を掲げているため、対立軸が鮮明になっていない。

 砂川氏はこれまで陸自配備には賛成の立場を示しているが、出馬した場合、平得大俣東への配備に対する姿勢が焦点となりそうだ。

 ■三者三様の思惑

 石垣市長選に出馬を予定している保守系現職の中山義隆、革新系新人の宮良操、新たに名前が浮上した県議の砂川利勝の3氏が4日、市内ホテルで行われた初春の交歓会で顔をそろえた。互いに接触する姿は確認できず、それぞれの思惑が交錯する一コマとなった。中山、砂川両氏のあいさつも選挙を意識した内容との見方が出席者の間に広がった。

 中山氏は「2期8年、仕事をしてことし3月末で任期満了する。この間、市政の発展、経済の振興、市民所得の向上に取り組んできた」などと述べ、具体例を挙げて実績を強調。あいさつは11分余りに及んだ。

 これに対し、砂川氏のあいさつは市政の内容について具体的な言及がなく2分程度で終了。砂川氏は、新県立八重山病院の開院や新空港アクセス道路の整備など県事業に触れた上で「会場の皆さん、一丸となって石垣市を発展させていこう」と語気を強めて呼び掛けた。

 続けてマイクを握った、宮良氏を推す次呂久成崇氏も八重山病院の開院を取り上げ、「建設費の高騰や人材不足などで医療機器の整備予算が足りないが、砂川議員とも協力して県に訴え、整備を進めたい」と呼応するかのような発言をした。

2018年、歴史的な岐路に立つ石垣市

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 ■136億円は配備強行費

 八重山は歴史的な転換期に立っている。石垣市は、これまで培ってきた「平和」が問われる重要な年となる。昨年12月22日、石垣島への自衛隊配備計画で防衛省予算が閣議決定され、計画が本格的に動きだす。

 2018年度予算で施設整備関連経費136億円が計上された。平得大俣地区の駐屯地整備関連が123億円で、内訳は用地取得費や設計、調査、敷地造成費である。また、宿舎整備関連として13億円も盛り込まれている。平得大俣地区以外にも隊員の宿舎を考えているようで、13億円を用地取得、設計調査費などに充てる。

 いったい防衛省は近隣の公民館や市民の理解、合意、協力も得られていないのに136億円の予算を組んで配備を強行するつもりなのか。

 防衛省や沖縄防衛局による市民説明など、肝心な部分を曖昧にしており、到底納得できるものではない。傲慢(ごうまん)、不遜な説明は、沖縄戦における飛行場建設や要塞(ようさい)建設のための強制的に土地接収した悪夢の再来ではないかとさえ思える。

 ■いけにえの島への布石

 南西諸島にミサイルを配備するのはアメリカの対中国戦略である「エア・シー・バトル」に代わる「オフショア・バランシング」のためだといわれている。中国との戦争をエスカレートさせないため、日本が沖縄を含む南西諸島を戦場として差し出す計画という。つまり、私たちの島が最前線基地となり戦場となるということである。

 新川皆野底盛近辺に昨年造られた準天頂衛星の追跡管制局も、この地域にミサイル戦争に備える体制整備のためと物理学者は指摘している。さらに、防衛省は短距離で運用できるF35B戦闘機の導入も配備も検討している。

 F35B戦闘機はオスプレイのように垂直着陸が可能で、レーダーに捕捉されにくい高度なステルス性を備えているといわれる。使用空港は地元と協議するというが、市民の知らぬ間に着々と布石が打たれているのだ。

 ■保革とも内部に不協和音

 3月の市長選には革新から宮良操市議、保守系から現職の中山義隆氏が出馬を表明した。両氏とも内部に問題を抱えており、不協和音が聞こえてくる。野党には、決定した候補者を同じ選考委員会が白紙にするという事態に市民からは不信の目が向けられ、保守には、中山市政の総括がなされないまま予定候補者決定への反発がある。

 石垣亨自民党石垣市支部長は「中央でも派閥があり、議論を戦わせて政策をまとめている。考えの相違はあるが最後は一つになる」と述べているが、これが「傲慢(ごうまん)だ」としてさらなる反発を招いている。

 選挙ではいやが上にも自衛隊配備計画が争点となるだろう。

 好調な観光入域の伸びを背景に八重山経済が活性化するなか、中山市長は、アメリカのみならず国際的な影響力をもつ「ウォール・ストリート・ジャーナル」の昨年12月22日号で「中国が正常な政治体制を持つ国家になるまで、われわれは自らを守る必要がある」と述べている。

 中国脅威論をあおるこのような発言は、中国の受け止めようによっては、外交問題に発展したり、八重山の観光や経済にも打撃を与えたりする恐れがある。2016年後半のクルーズ船寄港が見送られたような事態も想定される。武力で自らを守ることはできない。信頼と交流で平和の構築を目指すべきである。

石垣市長選が、革新系市議の宮良操氏、保守系現職の中山義隆氏…

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 石垣市長選が、革新系市議の宮良操氏、保守系現職の中山義隆氏、自民党県議の砂川利勝氏の三つどもえとなれば、最大の争点となる自衛隊配備計画への対応にも違いが出てくるかもしれない。砂川氏が出馬した場合、どんな主張をするのだろうか▼宮良氏は、平得大俣東の現計画地に限らず石垣島に自衛隊を配備すること自体に反対・阻止するという立場▼中山氏は「国防は国の専権事項」として島しょ防衛の強化を目的とした防衛大綱に基づく南西諸島への配備に理解を示す。ただ、規模や配置について地元首長として意見を言い、調整するという考え。受け入れ可否の最終判断を保留しているが、基本的に拒否することはなく、消極的な「容認」の姿勢である▼これらの主張に対して砂川氏はどう出るか。一つは現計画地での配備推進の立場を鮮明にすること。これだと分かりやすい▼それともうひとつの可能性は、自衛隊配備には賛成だが、いったん現計画地を白紙に戻すこと。同地は、開南集落に隣接し、周辺4地区も反対している。あえてもめている所に造る必要はない。多くの市民の合意が得られるような場所をと訴える▼今のところ「反対」「調整後に容認」「推進」「白紙撤回で新たな候補地」の選択肢が考えられる。さてどうなるか。(比嘉盛友)

ガラス越しでも通ずる思い

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 ▽…石垣空港は年末年始に帰省した人のUターンで混み合っている。出発ロビーでは、保安検査場を通過した子どもたちをガラス越しに見送る家族たちの姿があった。「体に気をつけて、元気でね」「ちゃんとご飯を食べるんだよ」と気遣う両親。毎年見る光景だが、子を思う親の姿に心を打たれる。島を出た若者が、立派に成長し戻ってくる日を心待ちにしたい。

 ▽…母親のふるさと、石垣島で正月を過ごした砂川リチャード。釣りが好きで、帰ってくるたびに祖父の砂川隆さんと出かけるという。今回は2日に、西武ライオンズに入団した八商工の平良海馬と釣りを楽しんだ。同じパ・リーグのチームで同い年の2人。どんな会話をしたのだろう。互いの健闘を誓い合ったに違いない。

 ▽…石垣海上保安部の遠山純司部長は年頭訓示を行い、「ポートルールにのっとり、これまで通り冷静かつ毅然(きぜん)と警備にあたること。先人たちが培ってきた正義、仁愛の精神に基づく多くの伝統をしっかりと受け継ぎ、国民の負託に応えていかなければならない」と激励。「八重山の海上の力強い守護神となるべく」という表現に熱い思いと誇りを感じた。

記念ソング「ソウセイ」発売へ オリオンビール60周年

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オリオンビール60周年記念CMソングを発表したBEGIN、RITTO(左)、髙宮城実人(右)=2017年12月31日、宜野湾市のStudioG

 【宜野湾】1957年に創業し昨年60周年を迎えたオリオンビール㈱の記念CMソング「ソウセイ」が沖縄限定シングルとしてリリースされる。同曲は、石垣島出身のBEGINが手掛け、キャッチーなメロディーに同社の60年の歴史と、これからの未来への発展を願った歌詞が重ねられる。

 また、石垣島出身のラッパーRITTOと沖縄芝居・琉球古典の髙宮城実人を迎え、ラップと口説も織り交ぜる。

 曲名「ソウセイ」は、オリオンビール創業者の故・具志堅宗精から名付けられ、創世、創成のほか「そうせい!!(そうしよう)」と意味も込められる。

 昨年12月31日に開かれた記者会見でBEGINの比嘉栄昇は「60年前、オリオンビールができた当時は、企業を応援するというよりも高校野球の沖縄のチームを応援するような思いが県民の中にあったような気がする」と話し、曲作りに対しては「宗精さんや当時の社員方々が喜んでもらえるような歌を作ろうと考えた」と振り返った。

 シングルCDは8曲収録。発売は13日で県内限定。特別仕様の箱入りパッケージの初回限定盤は1389円(税別)、通常版は1111円(同)で、ともに楽譜と工工四付き。音楽配信サイトでは、1日から先行配信されている。


市長選 保守分裂濃厚に

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ともに鏡開きを行う中山義隆氏(中央左)と砂川利勝氏(右から2人目)。どんな心境だったのか=4日夕、アートホテル石垣島

 ことし3月の石垣市長選は、新人で革新系市議の宮良操氏(61)と3期目を目指す保守系現職の中山義隆氏(50)に加え、自民党県議の砂川利勝氏(54)を擁立する動きが具体化しているため、保守分裂選挙の可能性が濃厚となっている。「保守分裂は革新を利するだけ。共倒れになる」との見方が一般的だが、なぜ分裂を招く第三の候補を担ぎ出そうとするのか、勝算はあるのか。さまざまな臆測が飛び交っている。

 ■保守市政を守る

 「現職では勝てない。保守市政を守るため、保守から第三の候補を出さなければならない」。

 砂川氏に近い関係者によると、現職の市政運営に対し保守支持層に不満が広がっている。直近では、資産公開で明らかになったマンション所有と株取引による大損、自衛隊配備計画に対するあいまいな姿勢、現職が刑事告発した職務強要事件などが反発を招いていると指摘、これらが砂川氏擁立の動きを加速させているという。

 革新系には保守分裂を歓迎する向きがあるが、楽観できない状況も。野党側の候補者選考委員会が上原秀政氏に決定した後、白紙に戻して宮良氏を最終決定した際、「保守でも自衛隊は必要ないという人もいる。だから同じ保守系の上原さんに決まったときは応援しようと思ったが、革新系の宮良氏に決まったのでもう応援できない」と嘆く保守支持者がいるからだ。砂川氏の浮上で、当てにしていた現職への批判票が流れる恐れがある。これに加え、砂川支持者は「宮良に反発する革新票も取り込める」と意を強くする。

 ■揺さぶり?

 現職関係者は「砂川氏に勝てる要素があるとは思えない。保守が分裂すれば共倒れの危険性がある。砂川氏が負ければ県議補選にも出られない。砂川氏が政治生命を賭けてまで出馬するとは思えない。何が目的か」と首をかしげる。

 中山氏は過去に、副市長ポストをめぐり砂川に近い市議と対立したことがある。このため、周辺は今回の動きを取引条件を決定的にするための「揺さぶりではないか」との見方を拭えないでいる。

 しかし、砂川支持者は「情勢分析ができていないのだろう」と冷ややか。水面下で支持固めを進めており、有力者の協力を取り付けたという情報も飛び交う。現職側は「建設、観光、商工関係など支持は固まっている」と疑いの目を向けるが、水面下の動きだけに見極めに苦慮しているのが実情だ。

 ■組織票の行方

 自民党石垣支部(石垣亨支部長)は昨年12月23日、中山氏を予定候補者として県連に推薦状交付を申請することを決定。「支部決定なのでもうすぐ降りるだろう。組織決定に反して砂川氏を公認するはずはない」と確信する。

 砂川氏は前回県議選で自民党公認で当選し、現在は県連の幹事長代行の役職にも就いている。「砂川氏は公認の県議。県連が砂川氏を公認すれば中山の組織は骨抜きになる」とけん制する。

 県連は10日、那覇市内で新春の集いを開く。中山氏、砂川氏、市議らも出席する予定だ。それまでは水面下の動きが続くものとみられ、10日以降、ヤマ場を迎える。

さらなる観光振興を 新春のつどい

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八重山観光のさらなる飛躍を期待して乾杯する関係者ら=5日夜、南の美ら花ホテルミヤヒラ

 2018年八重山観光新春のつどい(同実行委員会など主催)が5日夜、南の美ら花ホテルミヤヒラで開かれ、石垣市観光交流協会の高嶺良晴会長が主催者あいさつで「入域観光客数は年間目標の131万人を大幅に超え、135万人を予想している」と報告、観光客の満足度向上にさらなる取り組みを要望した。郡内外の観光関係者約240人が参加し、さらなる観光振興に決意を新たにした。

 高嶺会長は「受け入れ態勢で依然として未解決の課題に対しては長期的な取り組みが必要」と指摘した上で「ことし行った調査で観光客の8割が満足したと答えている。地域の温かい対応が満足度をより高める。謙虚に受け止め、地図を見ている国内外の観光客にぜひ声を掛けてもらいたい」と呼び掛けた。

 来賓あいさつで中山義隆市長は「目標達成確実おめでとう。新空港開港は起爆剤だが地道な活動があっての今」と地元関係者の労を労い、「海外から直行便も飛び、ことしも多くのクルーズ船寄港の予定がある。その中で(夏に登録の可否が決まる)西表島の世界遺産登録は海外と勝負できるチャンス。よそのまねではなく八重山らしい観光をつくることが大切だと思う。八重山観光絶好調」と成長の勢いを強調した。

 この後、鏡開きがあり、知念辰憲市議会議長の音頭で乾杯。舞台では歌手の金城弘美さんによるミニライブが行われ、集いに花を添えた。

診断アプリQ助など使用を 

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 ▽…石垣市消防本部によると、2017年の救急搬送のうち、出動したが搬送は行わなかった「不搬送」は374件で、前年より50件増えた。出動要請は1日平均7件。署は救急車2台で市街地の要請に対応している。搬送の必要がない出動が重なったために、救急必要性が高い人への対応が遅れることは避けたいもの。救急要請に迷った時は、119番相談や、診断アプリQ助などの使用を。

 ▽…ISHIGAKI MUSIC FESTIVALが開催され、新成人や中高生の出演者16組がステージ上で躍動した。イベントをサポートしたSTAGING PRIMEは6日が会社設立1周年にあたり、無償で照明や音響機材を提供したという。同社の「島からミュージシャンを目指す若者を応援したい」という思いが出演者を育て花を咲かす日を楽しみにしたい。

 ▽…高校野球部対抗の競技大会。なかなか100㍍越えが出ない打撃で、103㍍90㌢を飛ばし1位となった八重高の伊舎堂裕也君。高校入学当初は体重52㌔しかなかったが、今は75㌔と27㌔も増えたという。「食事を増やして、筋トレもしている。体重が増え、パワーがついた。今は体重を増やすことしか頭にない。夏までには80㌔に乗せたい」と笑顔を見せた。

戌(いぬ)年に因み、年賀状に…

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 戌(いぬ)年に因み、年賀状に我が家の3頭の犬を紹介、うち一頭が父知らずだと記した▼それに対しわが家は妻が幼い子どもを残して出て行った母知らずの父子家庭。周りには幼少時を母親にかまってもらえなくてかわいそうだと同情する人もいるが、うちは近くに住む祖父母が元気で困った時に何かと面倒見てくれるし、おじやおばもやさしく見守ってくれている。加えて友だちにも恵まれ、おかげでのびのび育っている。昔から言うでしょう「親は無くても子は育つ」と返事をよこした知人がいる▼そうは言ってもね、島では、ゆえあって別居に至ったが、おなかを痛めた子どもを独り占めしたい母親が子を引き連れさっさと家を出て行く事例を散見する▼以前、米国人と別れた日本女性が子どもを日本へ連れ帰ったら米国の父親から、子どもを返せと親権を盾に訴えられたケースがあった。その後子どもは、どうなったのだろう▼日本では、こんな場合、不承不承も含めて子どもは女性の側がみる事例がまだまだ多く世間も半ばそんな風潮を許している▼しかし今は少子化時代。父親にとっては血を分けた唯一の子になるやもしれぬ。一緒に暮らしたい気持ちは母親も父親も同じ。調停や裁判もいいが、どちらが、より子どもの気持ちをくんであげられるのか、だろう。(仲間清隆)

「目標に向け努力」と決意

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成人式に参加した前列左2人目から上間ひなの、友利海人、西盛樹里、新城愛梨さんら=2日、竹富島まちなみ館

 【竹富】竹富ぶなる会(内盛良枝会長)と竹富青年会(森田美穂会長)主催の「成人式および祝賀会」が2日、竹富島まちなみ館で開催され、地域住民約90人が参加し、ことし成人を迎える友利海人さん、上間ひなのさん、新城愛梨さん、西盛樹里さんの4人の成人を祝った。
 式典で上勢頭篤公民館長は「伝統的建造物群保存地区選定から30年を迎えることし、舟屋の復元を予定している。舟屋を建てるにはしっかりとした柱が大事。例えるなら舟屋は竹富島、柱は成人を迎えたあなたたちです」と話した。
 竹富小中学校で成人者の担任を務めた佐渡山圭吾教諭(現石垣第二中教諭)は、パソコンを使い舞台上のスクリーンに中学3年間の様子を映し出したり、当時、友利海人さんが書いたとぅばらーまの詩「グックヌイシヌ ジッチナー ジッチナー スマリルヨーシ バヌンバイジンジ ジッチナー  ジッチナー スマリタルユー」を紹介。「石垣の石を一つ一つ積み上げていくように、あなたたちも一つ一つ努力を重ねていってください」と激励した。
 成人者を代表して上間さんは「私たちを育ててくれた竹富島。ふるさとでの成人式に胸がいっぱい。大人としての責任をしっかり持ち、それぞれの目標に向けて努力していきます」と決意を述べた。
 祝賀会では、ぶなる会長と青年会長の2人による踊り「鷲ぬ鳥」で座開きの後、西、東、仲筋と各集落から「目出度節」「太鼓囃子」「勝連節」などの余興が披露され、会場からはそれぞれに大きな拍手が送られた。(上間学通信員)

市消防救急出動 17年過去最多の2493件

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 石垣市消防本部がまとめた2017年の年間救急出動件数は2493件(前年比1件増)で過去最多。このうち搬送件数は2119件(同49件減)、搬送を伴わない出動は374件で50件増えた。火災は冬場に急増し、同7件増の20件。宇根規光消防長は「救急車の要請に迷う際は、全国版救急受診アプリQ助の利用や、119番で相談を。空気の乾燥が続くので火の管理、始末を徹底し、火災警報器を設置してほしい」と呼び掛けている。

 搬送人員のうち、事故種別では急病が1361件(同40件増)、一般負傷は321件(同7件増)、転院搬送は227件(同80件減)。交通事故による搬送は36件減って117件。1日の平均出動件数は7件で、前年と同数だった。

 同本部は救急車を署に2台、川平、伊原間出張所に各1台、合計4台を運用し出動要請に対応しているが、緊急性の低い要請が大半を占めるため、同部はQ助や119番の相談利用を呼び掛けている。

 年齢別でみると、搬送人員のうち65歳以上が5割、成人が4割を占めた。

 年間火災件数は20件で前年比7件増。9月までは前年と同ペースの発生率だったが、冬場に多発し11月と12月だけで6件(前年同期比3件増)発生した。

 前年6月時点で、住宅用火災警報器が一つでも設置されている住宅は、市内全体の44%(全国平均81・7%)、市火災予防条例で定められた設置箇所すべてに設置されている住宅は24%(同66・4%)で、ともに全国平均を大きく下回っており、同本部は早急な設置を呼び掛けている。

 市内で自動体外式除細動器(AED)の貸し出しができる施設は、昨年末時点で175カ所。

石垣市長選 宮良後援会が事務所開き

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市長選に向け、「頑張ろう」をする宮良操氏(中)と支持者たち=6日夜、後援会事務所

 石垣市長選(3月4日告示、同11日投開票)に出馬を予定している宮良操氏(61)の「市民の力・宮良みさお後援会」(共同代表・入嵩西整、高嶺善伸、平地ますみ、多宇元、次呂久成崇)は6日夜、字登野城の元下地脳神経外科で事務所開きを行った。多宇共同代表が「若い力と年配者の知恵を融合させ、この力で集票を重ねてほしい」と呼び掛け、宮良氏は「人生を懸けて戦う」と決意を表明、全員で「頑張ろう」と気勢を上げた。

 多宇共同代表は「12年間、市議選の選対本部長として宮良さんを見てきたが、ウソをつかない、言ったことを実行する人材だ」と太鼓判。次呂久県議は「私たちの期待を大きな体でしっかりと受けとめる予定候補者が誕生した。みんなで中山市政を倒す時がきた。絶対勝ち抜いて市議選、知事選につなげよう」と結束を促した。

 後援会顧問で元竹富町長の西島本進氏に続き、若い人たちを代表して白保から新里昌央さん(37)、陸自配備先予定地周辺4地区から花谷史朗さん(35)がマイクを握り、「宮良さんは市民の声、平和、弱者の叫びを訴えるかけがえのない政治家。3月の結果で未来の扉を開こう。出馬の決心ありがとう」「宮良さんは島のことは島の人が決めると宣言した。4地区が一番求めていること。太陽の人が現れた」とそれぞれ述べ、宮良氏に市政を託すよう訴えた。

 宮良氏は「市職員、議員として38年間、保守、革新の市政をみてきたが、中山市政2期8年ほど市民の声が無視された市政はなかった。住民自治は崩壊寸前。これ以上任せられない」として具体例を挙げて批判。

 陸自配備計画に言及した上で「従来の選挙と違い、民主的な政治ができるかどうか最後の戦いになる。これが問われている。私も人生を懸けて戦う決心をした。集まった大勢の皆さんに勇気千倍。果敢に挑戦し、みんなで勝利を勝ち取りたい」と声を張り上げた。

 後援会の与那原正弘副代表が行動の呼び掛けを行った後、平地共同代表のかけ声で「頑張ろう」を繰り返した。

■現職内部に亀裂 自民支部

 仲間氏が顧問辞任 相談ない会合に激怒

 保守分裂選挙が濃厚となっている石垣市長選をめぐり、保守系現職の中山義隆氏(50)を支持する自民党石垣市支部(石垣亨支部長)の顧問を務める仲間均氏が辞任したことが6日、分かった。自らに相談もなく、中山後援会の石垣宗正副会長の招集で5日に開催された支部メンバーらの会合に激怒、「みんなをまとめられなかった責任を取る」として石垣支部長に辞意を伝えた。支部にはとどまっている。

 仲間氏は取材に「みんなの意見を集約して一つにするのが顧問の役割だが、まとめられなかった責任が私にはある。もう私が顧問をやっている意味はない。彼(石垣副会長)に顧問を任せたらいい」と述べた。

 保守分裂選挙になった場合の対応について「保守分裂というくだらない争いには巻き込まれたくない。私は選挙にかかわらない。一匹オオカミでわが道を行く」とした。

 市長選で保守内部は、自民党県議の砂川利勝氏(54)を擁立する動きで分裂が濃厚となるなど混乱しており、仲間氏の顧問辞任で現職内部にも亀裂が生じる結果に。関係者は「混乱に混乱を重ねることになるだろう」と話している。


台湾のアニメ映画「幸福路上」(宋欣穎監督、2013年)は…

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 台湾のアニメ映画「幸福路上」(宋欣穎監督、2013年)は、1975年生まれの主人公が36歳になり、生き方に悩みながら居場所を探す姿を描く。米国人の夫との関係が揺らぐなかで妊娠が分かり、幼いころを懐かしんだり、「今」とのギャップに絶望したりする様子は、台湾のことを知らずともすんなり入ってくる展開だ▼主人公の母語はいわゆる台湾語。しかし、小学校では先生に「方言を使ってはいけません」と言い渡される。台湾の国語である中国語を使え、と。大人になり、ふるさとに帰郷してみて、同級生と台湾語でうまく話ができなくなっている自分に気付く主人公▼台湾は戦後、中華民国が統治するところとなり、教育は中国語で行われることになった。そう言ってしまえば、それまでだが、島クトゥバの今を思い起こさずにはいられないシーンだ▼小学校時代にはもうひとつ重要なエピソードがある。祖母が先住民であることをからかわれて帰宅した主人公に、その祖母が「不一様就是力量」と語りかける▼意訳すると「違いは強みだ」といったところか。民族のことはもちろん、ひとつの言語しか許さない制度へのアンチでもある▼固執せず、柔軟に。強いばかりでなく、しなやかさも。滋味あふれるメッセージに、肩が軽くなる気がした。(松田良孝)

恵みならずあいにくの雨

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 ▽…石垣島製糖で生産された粗糖の出荷が7日から始まった。同社によると、ことしは豊作で原料が10万㌧前後が見込まれるが、天候不順により原料搬入に若干の遅れが出ているという。雨でハーベスターの機械刈りができないためで、この日もあいにくの雨。八重山地方の週間予報では8日は雨、9日は曇り一時雨。水曜日以降は曇り。同社や農家は雨さえ降らなければと願う。

 ▽…石垣在波照間郷友会の定期総会・新年祝賀会が開かれた。会員からは、高齢化で若手会員数が少ないことを懸念する声が聞こえた。確かに会場には年配者の姿が多く、担い手不足のため留任役員も数人いた。東田新会長は各村単位での活動実績を例にあげ、2世や3世にも会への加入を求めている。そこには、自分のルーツを大切にする人々の強い思いがあった。

 ▽…市中央運動公園屋内練習場で、場内の倉庫にしまわれていたキャンプ用の人工芝が張られ、マウンドは赤土7割、黒土3割で盛り土された。2種類の土をなじませ固めるのに水分を要するため、この日の雨は作業に適していた。高さや傾斜などの規格は全国共通だが、投手の感覚となじむよう、キャンプイン後に球団側と調整するそうだ。

地域防災に決意新た 市消防出初め式

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出初め式恒例のカラフルな一斉着色放水=7日午後、石垣市消防本部

 2018年消防出初め式(石垣市主催)が7日午後、石垣市消防本部で開かれ、市消防職員や市消防団、女性防火クラブなどが、ことし一年の無火災、無事故、無災害を祈願し、連携して地域防災に努める決意を新たにした。消防団員による県内唯一の恒例アトラクション「はしご乗り」は、ことしも拍手喝采。多くの親子が消防車と救急車の試乗を楽しんだ。式典では火災現場や消防行政に貢献した8個人5団体が表彰された。

 中山義隆市長は「市街地の拡張、建築物の高層化、大型化にともない、災害の形態も複雑かつ多様化の傾向にあると危惧される。公助、自助、共助が連携し機能できるよう、45カ所の自主防災組織で、消火栓操法大会などの各種訓練を充実させ、地域防災力の強化を進めたい」と式辞。宇根規光消防長は「災害のない素晴らしい穏やかな年になるよう祈念したい」とあいさつした。

 同消防団名物「はしご乗り」では、消防団員6人が、高さ5㍍のはしごの上で「館返し」「二本腹亀」「しゃちほこ」などさまざまな技を披露して会場を沸かせ、最後は3人で願いを込めて「火の用心」「無病息災」「家内安全」の垂れ幕を掲げた。

 このほか幼年消防クラブがエイサーを披露、消防隊員と消防団員が、カラフルな一斉着色放水を行い、締めくくった。また女性防火クラブが会場で参加者にぜんざいを振る舞った。 

 7日時点の石垣市消防本部職員は61人(定員62人)、消防団員は82人。

 受賞者は次の通り。

【石垣市長表彰(火災における早期通報等に関する功績)】

 野中英嗣、高那真一郎、豊川将、平田正明、本原正将、前津聡志、波平明男、中川真澄

【沖縄県消防協会八重山地区支会賛助会員表彰】

 崎枝自動車整備工場、(資)八重山自動車商会、狩俣シャッター、㈲安栄観光、㈲稲福酒販

ロッテキャンプ準備着々 石垣市

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盛り土の高さや傾斜などを細かく確認しながらマウンドを造る石垣市施設管理課の職員ら=7日午前、市中央運動公園屋内練習場

 2月1日から石垣中央運動公園で始まる千葉ロッテマリーンズの春季キャンプに向け、石垣市は昨年末から同公園内の野球場など6施設で準備に取り掛かり、市民の利用が順次できなくなっている。早い選手は自主トレーニングで連休明けから石垣入りする。

 公園内の屋内練習場では7日、市施設管理課の職員数人が練習用のマウンドを設置。盛り土の高さや傾斜などを調節し、キャンプに備えた。

 屋内練習場では4日から準備が始まり、初日に人工芝を張った。7日はマウンド造りを行い、ビニールシートやベニヤ板6枚を敷いた上に、高さや傾斜などを細かく調節しながら赤土と黒土の2種類の土で盛り土した。

 キャンプで使用される施設は、野球場と屋内練習場のほか、第2野球場、サブグラウンド、ブルペン、打撃練習場。3月には大学野球チームがキャンプを予定している。

 施設は、キャンプ終了後、順次通常の運用に戻るが、屋内練習場だけは人工芝の片付けに時間を要するため、4月上旬をめどに再開となる見通し。

 市の施設管理課は「キャンプ中は利用できないが、市民の理解と協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

 施設利用に関する、問い合わせは市中央運動公園(83ー5412)

石垣島製糖が初荷式

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粗糖を積み込み、石垣港向け出発するトラック=7日午前、石垣島製糖

 昨年12月5日に2017/18年期の製糖を開始した石垣島製糖㈱(松林豊代表取締役社長)は7日、工場で製品化した粗糖(分蜜糖)の出荷を開始した。8日までの初荷は1500㌧(約2億4万円)。今期は4月下旬まで予定する製糖期間で原料生産9万1815㌧、粗糖生産1万779㌧を計画している。豊作のため原料が10万㌧超えか10万㌧近くまで増え、製品量も2割近く増加する見込み。一方、搬入計画に遅れが出ていることから、終了期間がずれ込む可能性もあるという。

 出荷を前に同社構内で初荷式があり、松林社長は「今期は非常に豊作で良い年になりそうだが、12月5日の製糖開始以降、製品が計画通り出ておらず、終了時期が読みにくい状況。天候なのでしょうがないが、1日も早く終了し、農家に次の生産の時間をつくりたい」とあいさつ。運転手を代表して當間光昇さん(70)が安全運転を宣言した後、権藤晴喜常務取締役の音頭で乾杯した。

 この後、「初荷」の幕を取り付けたトラックが次々と出発、石垣港で琉球海運㈱の運搬船「あんだんてかんたーびれ」に粗糖が次々と積み込まれ、甘い香りを漂わせた。

 港での初荷式で琉球海運の翁長春雄専務取締役は「農家の皆さんが丹精込めて作ったサトウキビが製品化されて分蜜糖となり、また島に新しい商品として戻ってくると思う。一粒も漏らさず安全運航で届けていくことを誓う」と述べた。八重山港運㈱の我那覇宗善代表取締役社長と入高島充久取締役港運部長が酒と塩でコンベアを清めた。

 初荷は7日に1000㌧、8日に500㌧が運搬船に積み込まれ、15日に関門製糖㈱=北九州市=に運ばれる。

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