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県外の保育士5人が移住体験ツアー 石垣市

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施設や保育方針について説明を受けるツアー参加者ら=22日午後、やしの実保育園

 待機児童の解消を目的に県外の保育士を対象にした石垣市の移住体験ツアーが21日から2泊3日の日程で行われている。今回で3回目。これまでに2人が移住して保育園で働いており、1人が来年4月の移住を決めるなど、効果を上げている。今回のツアーには東京、神奈川、大阪から5人が参加し、ことし2月の1回目に13人、11月の2回目に3人が参加した。今回を含めると計21人になる。参加者は保育施設のほか、不動産物件やスーパーなど生活環境を把握、市内の民家で宿泊し島で生活も体験した。

 ツアーは、市の保育施設や生活環境を知ってもらうことが目的。往復交通費や滞在中の食費は参加者負担だが、保育士として市に移住する場合には渡航費として50万円が補助される。 

 22日に市内6カ所の保育園を視察した渋谷勇輝さん(30)=東京都=は「移住は地域に溶け込めるかが重要。民泊でいろいろと話も聞け、参考になった。すぐにでも移住したいが、住むところの確保が難しいようだ。そこらへんの支援もあればうれしい。移住補助(50万円)は移住する動機になった」と話した。

 元吉真紀子さん(30)=大阪府=は「子どもたちがのびのびと過ごしている。石垣なら自分のやりたい保育ができると思う。移住したいと思った」と感想を述べた。

 5人を受け入れたやしの実保育園の山盛元園長は「もっと保育士がいれば、産休や育休時にもしっかり対応できる。施設も大きいので、もっと子どもを預かることもできる」と移住に期待した。

 22日夜には、視察先の保育園の園長らと交流も行われた。


温暖化対策で避けては通れない自然エネルギー発電が…

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 温暖化対策で避けては通れない自然エネルギー発電が日本では、なぜか不遇だ▼福島の原発事故以後、安心安全な電気として風力発電ともども注目され全国に広まった太陽光発電。買い取り価格も40円台でスタート、島でも多くの家庭の屋根に設置され、遊休地を活用した企業の大規模発電施設も見かけられるようになった▼ところが発電が天候に左右され、安定的な供給が得られないため運用面で支障を恐れる電力会社側が新規の接続を控えだしたら一気に減速。わが家も、このところの長雨で発電収入が振るわず設備費の償還計画の修正に迫られている▼そこへ来て、工事を施工し長期保証契約を結んだ業者が、保証業務のみでは仕事にならないと石垣支店を閉鎖。契約は那覇本店で引き継ぎます、ご安心をとの案内状を寄越し去っていった。ソーラー機器メーカーの長期保証もついてるが、何かあった時の対応には不安が募る。地元業者を選ぶべきだったのかな▼そもそも太陽光発電に決めたのは、沖縄は年間を通して暖かいので有利だとの思い込み。ところがソーラー発電は太陽の光を電気に変える仕組みで雨天や大曇り、夜間は働かない。日照時間が物を言い山梨、愛知、長野などに分がある。沖縄は雨天や夜間も働く風力や波力発電がお勧めでは▼国は自然再生エネルギーにもっと本腰を。(仲間清隆)

太鼓の腕、親子で切磋琢磨

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▽…親子で沖縄タイムス伝統芸能選考会の賞を受けた西海千春さんと息子の春太君。東京都出身の西海さんは、息子を八重山の文化に触れさせようと、太鼓練場に通わせた。しかし、次第に西海さんも興味がわき、自らも習うようになった。息子とのW受賞に「2人だからここまでやってこれたと思う。互いに励まし合ってやってきた」と喜びを語った。

 ▽…農村多目的集会施設で行われた、おもと集落の入植60周年記念式典・祝賀会。あいさつでは喜友名朝福公民館長が、先人の労苦をたたえながら「これからも心を一つに頑張っていこうではないか」と熱のこもった呼び掛け。舞台では八重山農林高校郷土芸能部が数演目を元気いっぱいに踊り、盛り上げに大活躍だった。

 ▽…登野城いやまし会高齢者学級の閉級式で石垣安志教育長から修了証書を手渡され、「初めて証書という物を受け取った」と感激する女性の姿に参加者全員から笑みがこぼれた。女性によると「戦争の影響で小学校の卒業証書はなかった。何もいただけなかった」と当時を振り返った。戦争当時を知る高齢者は年々減少している。ことしもあと数日。地域のつながりを再認識しよう。

中山氏が予定候補者 石垣市長選

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 来年3月11日の石垣市長選で、自民党石垣市支部(石垣亨支部長)は23日、県議と市議で構成する常任総務会を市内で開き、現職の中山義隆氏(50)を予定候補者として決定した。週明けにも衆院第4選挙区支部と県連に中山氏を推薦するよう申請する。一方、一部から、さらに議論を深める必要があるとして異を唱える声もあった。

 中山氏は15日、与党議員に対し3期目の出馬の意向を示し、推薦を要請していた。同支部は、中山氏が年内に行う出馬表明までに政策協定などを結ぶ予定だ。

 総務会には市議6人が出席。長山家康氏が委任、仲間均氏が出張のため欠席した。砥板芳行幹事長によると、砂川利勝県議は「年末まで戻れない」として欠席、市議団に一任している。

 総務会では2期目の市政運営や市長選の態勢について協議し、中山氏の推薦を決定したが、箕底用一氏は2期目の市政運営の総括や選挙態勢について議論を深める必要があるとして決定を保留した。

 箕底氏は取材に「2期目の総括もせず、選考委員会も開かずに現職で推し進めようとする支部組織のあり方はおかしい。支部と市長は協定書で支部に相談して政策を進めていくとあるが、相談なしで自分かってに進めている」と疑問を呈した。

寺内さんの作品が最優秀賞に

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クリスマスリースコンテストの受賞者ら=23日夕、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 クリスマスを彩るオリジナルリースの完成度を競う「クリスマスリースコンテスト」(ANAインターコンチネンタル石垣リゾート主催)の表彰式が23日夕、同ホテル内で行われ、過去最多の208点の応募から寺内真優子さん(36)=真栄里=の「森のくまさんのクリスマス」が最優秀賞に輝いた。

 同コンテストは2013年から始まり、独創的なクリスマスリースが毎年、ホテル内を彩っている。ことしは郡内から200点、県外から8点の作品が寄せられ、ホテル内のレストラン利用者とホテルスタッフの投票によって11点の賞が決まった。

 森と海の素材を使って娘の花漣ちゃん(4)と約1カ月かけて作品を製作した寺内さんは「初めての応募で受賞して驚いた。娘が森のくまさんが好きなのでテーマにして、クリスマスと自然のコラボレーションを表現した。多くの人々がこの作品を見てクリスマスの雰囲気を感じてほしい」と喜んだ。

 会場では海星小学校の児童といしがき少年少女合唱団によるハンドベル演奏と合唱が披露された。

プログラミングの基礎を学ぶ 八商工生が指導

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「マイクロビット」の基本操作などについて八重山特別支援学校の生徒に教える八商工の生徒たち=23日午後、八商工

 八重山特別支援学校や石垣市内の小中学校の特別支援学級でプログラミングの基礎的な学習を行ってきた児童生徒12人を対象にした公開講座が23日午後、八重山商工高校であり、同校情報技術科の1、2年生12人が指導した。

 総務省が行っている障がいのある児童生徒を対象としたプログラミング教育実証事業の一環。

 基礎的な学習は大浜中学校、平真小学校、八重山特別支援学校の3校で10月から行われ、この日は平真小から2人、八重山特別支援学校から高等部1、2年生10人が参加した。

 講座では、プログラミングが可能な小さなコンピューター「マイクロビット」の基本操作の確認を行った後、プログラムしたマイクロビットを接続して車を走らせたり、車にペンを取り付けて絵を描いたりした。

 八重山特別支援学校高等部2年の川平樹奈さん(17)は「八商工の生徒は教え方が上手で分かりやすかった。最後まで自分の思うようにプログラミングができた。来年も車のプログラムを作りたい」と感想。

 川平さんをサポートした同科1年の長浜咲希さん(16)は「機器トラブルに見舞われたが、(川平さんは)最終的に自分で工夫して問題を解決し、車を走らせることができた。もっと分かりやすくアドバイスできるように頑張りたい」と語った。

入植60年で記念式典と祝賀会 おもと集落

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集落の発展を願って乾杯する人たち=23日午後、農村多目的集会施設

 おもと集落は23日、入植から60年の節目を迎え、記念式典と祝賀会を農村多目的集会施設で開いた。地区外からも出身者が出席、60年の歩みを振り返り、開拓者の労をねぎらうとともに今後の発展に決意を新たにした。喜友名朝福館長は「先輩方が築き上げた部落の発展に、これからも2世、3世が心を一つに頑張っていこうではないか」と力強く呼び掛けた。

 おもとは、最後の計画移民地。先遣隊18人が1957年5月19日、真栄里山に入植。住居をつくり、食料となるサツマイモや水稲の栽培を始めるなど、半年で最低限の生活基盤を整えた後、同年12月23日に家族とともに入植した。当時の北谷村から13世帯、玉城村から5世帯、与那国町から2世帯の計20世帯。62年6月19日に真栄里山を「おもと」に改名した。現在、移住者を含め27世帯が暮らす。

 式典ではまず物故者に黙とう。喜友名館長が「ジャングルを血のにじむ努力で切り開き、励まし合い、慰め合いながら、この地で必ず成功するんだという開拓1世の強い精神力でおもと部落が生まれた。大変なご苦労をされたと思う」と感謝した。

 開拓1世の喜友名朝徳さん(94)が「当時は道具がなく、クワとツルハシ、カマで開墾し、苦労した。今は機械があるので楽。楽しい生活を送っている。節目をお祝いしてもらいたい」と述べ、乾杯の音頭をとった。

 舞台では八重山農林高校郷土芸能部、大本小学校児童らが踊りや歌を披露し、祝賀会を盛り上げた。

読みかけの本で「切に生きる」という道元禅師の言葉に…

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 読みかけの本で「切(せつ)に生きる」という道元禅師(どうげんぜんじ)の言葉に出合った。一瞬、一瞬を一生懸命に生きることという。過去を振り返らず、まだ見ぬ未来をあれこれ思い悩まないこと▼「切」の字といえば「切りつける」や「切腹」など、物騒なイメージがついて回る。が、「心を込めてするさま」の意味があることを学んだ。そうか、だから「大切」なんだ▼辞書にあたってみた。ある、ある。「切愛」は、深く心から愛すること。「切願」は、心から願うこと。「切歯」は、きわめて無念に思うこと。「切情」は、ひたすらに思う心。「切ない」は、恋しさ、悲しさで胸が締め付けられ、やりきれない、やるせない▼ユーミンは「あの日に帰りたい」と歌ったけれど、人は誰も過去に戻れず、未来への時間旅行もできない。あれこれ思い悩んでも仕方ないこと▼自分に問いかけてみる。「切に生きているか」。長雨を理由に家を出ず、体も動かさず、怠惰に流された日もある▼明ければ昭和が終わって30年、平成も残り1年と4カ月。移ろう時に惑うことなく、八重山の、沖縄の現実と向き合って生きるとしよう。望ましいのは自然体だろうか。さりながら古人は「遊びをせんとや生まれけむ」とも言った。友よ、来年も懸命に、切に遊ぼうよ。(慶田盛伸)


同級生のチームワークで優勝

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 ▽…40歳以上の秋季軟式野球成年の部で優勝したのは53、54歳の同級生中心の壱萬会。相手は昨年から同部に上がってきた41、42歳が中心のMortorCarsMIYAGI。チームワークで退けた。チーム結成32年。チーム名はメンバーでやっていた「1万円模合」と「いちまでぃん(いつまでも)」に由来する。模合は32年間続いている。

 ▽…1997年3月の石垣初寄港から今年で20年の節目となったスーパースターアクエリアスの年内寄港が終了した。ア号は52回寄港、約6万7000人を送客した。近年は通年寄港が定着しているクルーズ船は、多くの外国人観光客を送客する観光の”功労船”。ことしの寄港は今月31日で終了するが、海路入域の伸びしろはまだまだある。

 ▽…郡内の小中高校の2学期終業式が25日、各校で行われた。宮良小の終業式で桃原修校長は現在92歳の自身の母親について「今は(桃原校長の)名前も忘れてしまった。母親も先生をしていて、多くを学んだ。今一番母親と話したいが、かなわない」と述べ、冬休み中に家族とたくさん話すよう呼び掛けた。児童らは真剣な表情で傾聴。後で後悔しないよう、今だからこそできることをしておきたいもの。

さあ、冬休み

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担任の水谷直揮教諭(右)から通知表を受け取る宮良小の2年生=25日午前、同校

 郡内の小中高校の2学期終業式が25日、各校で開かれ、児童生徒が冬休みに入った。

 このうち宮良小学校(桃原修校長、児童133人)では、2年生と4年生が2学期の反省を発表した後、桃原校長が「学習は積み重ねが大事。生活面の課題などもしっかり受け止めて、次につなげられるようにしてほしい。冬休みは家族とたくさん話す時間をつくってほしい」とあいさつ。

 音楽クラブの演奏で全児童が校歌や「あわてんぼうのサンタクロース」を元気いっぱいに歌った。

 2年生の教室では、児童23人が担任の水谷直揮教諭から通知表を受け取って成績を確認。隣の子や友だちと見せ合って2学期を振り返った。

 通知表を見た成底やひろさん(8)は「成績は普通だった。姿勢がよくなかったので、3学期は直したい。体育の授業でダンスがもっとうまくなれるように頑張りたい」、金山陽太(はるた)君(7)は「運動会のかけっこで1位になれてうれしかった。3学期は姿勢をよくして、進んで学習ができるようにしたい」とそれぞれ目標を語った。

消防用水確保で協定

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消防用水などの確保に関する協定を締結した後、握手を交わす米盛博和理事長(左)と宇根規光消防長=25日午前、消防本部2階会議室

 大規模災害や山林原野火災に消防用水を確保するための協定を、石垣市消防本部(宇根規光消防長)と石垣島コンクリート協同組合(米盛博和理事長、加盟6社)が25日、締結した。市町村消防と生コン組合の協定は県内初。今後、消火活動に大量の用水を要する際に各事業者のコンクリートミキサー車(4㌧)50台が給水することになり、迅速な対応につながるものと期待されている。

 消防本部によると、市内では過去に、ごみ集積場で火災が発生した際、用水確保のため消防ポンプ車が火災現場から離れた防火水槽まで往復を余儀なくされたことがある。2016年12月には、新潟県糸魚川市で大規模火災が発生、消火活動が難航した経緯もあり、これらの教訓を生かして協定を結んだ。

 今後、地震で消火栓が故障したり、防火水槽が近隣にない山林原野などで大規模火災が発生したりした場合、同組合が貯蔵する工業用水をミキサー車で運搬し、現場近くに設置される仮設防火水槽に給水する。

 同本部で同日午前、協定締結式が行われ、米盛理事長は「火災はいつ発生するか分からない。今回の締結を安全の一助とし、消防と連携して迅速に動けるようにしたい」と決意を述べた。

 宇根消防長は「石垣市は、火災や災害発生の初動時に、近隣市町村の応援が得られない状況にある。独自の防災体制強化が課題だった。今回の締結は市の防災力向上に大きく寄与する」と協力体制の強化を喜んだ。

市長選めぐり不協和音 今後の態勢構築に課題

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 来年3月11日の石垣市長選をめぐり、自民党石垣市支部(石垣亨支部長)内に不協和音が生じている。中山義隆市長が12月定例市議会に提出した教育委員の人事案件で、与党から3人が退席するという異例の事態に陥ったほか、支部常任総務会が現職を予定候補者として決定したことに一部から「総括もしていない」と異論が出るなど、足並みが乱れており、今後の選挙態勢の構築が課題に。さらに、自民党と公明党との間に対応の違いがある自衛隊配備計画問題、保守系市議2人が逮捕・起訴された職務強要事件の影響も懸念材料として横たわる。

 教育委員人事で退席した議員のうち、箕底用一氏は自身のツイッターに「事前の調整なく上程! 仲良しこよし達には説明があったらしいが、それを認めた仲良し組! やっぱり彼ら達には情報収集する人がいないんだな(笑)、情報提供したが後の祭り。情報分析せずに市長選挙は危険だ。仲良し組は末期症状だ」と書き込んでいる。

 現職の2期目の総括にも「現職保守系市長が落選したらどうなる。自衛隊配備計画は迷走する。仲良し組の防衛族は本当に現職を勝算しているのか。市民情勢の分析は大丈夫か。建産連業者の分析はしたのか。自民支部でそんな話すらしていない。ありきで動くのは危険だ。保守市政を守る事が大切なのだよ」と指摘、常任総務会で異議を唱えた。

 内部の亀裂が表面化したのは、陸自配備を求める請願の採決で自民系の2人が反対、1人が退席した昨年6月市議会。この後、推進グループ8人が「ともに行動できない」として会派「自由民主石垣」を立ち上げ、支部役職に就くなど組織の主流を占めている。この混乱が現在まで尾を引いているとみられる。

 自衛隊配備問題では、公明石垣の大石行英代表が「平和と融合の第3の道」を求めて中山市長の最終判断に待ったをかけているが、自民石垣市支部顧問の仲間均氏が12月市議会一般質問で「選挙前に(受け入れを)打ち出さないと保守系(支持者)は離れていく」「自衛隊配備を容認すると応援しないという党があると聞いているが、自民党はそうはいかない」と中山市長をけん制。保守内部には早期の受け入れ表明を求める声があることから、中山市長は難しい選択を迫られることに。

 一方、公明関係者からは、市議会で野党側が追及した中山市長の株取引や東京と那覇市に所有するマンションをめぐる資産公開に対して「もやもやした感じが晴れない。説明しなければ、支持者の理解を得られないのではないか」と説明責任を求める声も。

 保守系市議2人が逮捕・起訴された職務強要事件について市長周辺は「かなりの票が反中山に回るのではないか」と保守票の目減りを懸念。逮捕された今村重治市議は起訴事実を全面否認、年明けから始まる予定の公判で争う構えをみせており、審理の行方にも注目が集まっている。

酉年の年末に思うこと

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 ■「軍事大国」に進む日本

 今年も残りわずかとなり、各メディアの十大ニュースも出そろった。海外を見れば今年1月に登場した「米国第一」のトランプ米大統領と。核・ミサイル開発を進める北朝鮮が国際社会に分断と災いを拡散し、日本も巻き込んで戦争の危機が増している。欧州や中東で続発する無差別テロも日本に飛び火の不安は絶えない。

 国内では600億円が投入された大義なき総選挙が突然行われ、引き続き自民大勝でごう慢不遜な「安倍一強政治」がさらに続くことになった。

 安倍政治の怖さは北朝鮮とアメリカの一触即発の対立を「国難」と称してこの機とばかりに国会の議論もなく、憲法をないがしろにして2基で約2000億円の陸上型イージスの導入を決め、敵基地を攻撃できる巡航ミサイルや陸自配備が進む宮古、石垣を視野に空母運用機の導入も検討するなど「戦争できる国」として「軍事大国」に突き進んでいることにある。軍拡競争の行き着く先は生活保護費削減など福祉切り捨ての戦争への道だ。

 さらに安倍首相への忖度が問題になった森友・加計学園問題もこのまま強引に幕引きとなればこの国の政治はますます不信を買うだけだろう。年明け国会で首相夫人や加計学園理事長らを証人喚問すべきだ。

 ■知事選にらみ圧力

 その安倍政治は沖縄で圧力をさらに強めている。今回の選挙でも沖縄は3勝1敗で辺野古ノーを突きつけたが、一切耳を貸さず工事を進めているばかりか、18年度予算案は3000億円ぎりぎりまで減額した。これで翁長県政になって3年連続の減額だ。

 特に今回は年明け1月に辺野古のある名護市長選、11月に県知事選があることから、「翁長県政が続くとこうなる」という露骨な圧力だ。

 辺野古の新基地工事は石材の海上搬入も加わって加速し、阻止を掲げる翁長県政は苦境にある。しかしうるま市の女性暴行殺人、飲酒運転死亡事故、オスプレイ墜落や大型ヘリの窓落下など相次ぐ米軍や米兵の事件事故に県民の反発は依然強く、翁長知事の支持率も依然として高い。

 国連では米国の圧力に屈することなく、同盟国のイギリスや豪州などがエルサレムをイスラエルの首都認定した米国批判決議に賛成した。日本も石油を依存する中東の反発を恐れ、珍しく米国に反対した。沖縄も政権の不条理な圧力に屈すべきでない。埋め立て承認撤回など新たなアクションで起死回生を図るべきだ。

 ■野党側候補に宮良操氏

 八重山は今年も陸上自衛隊配備に対する動きが一段と際立った。その自衛隊配備を左右する石垣市長選の野党側候補に、紆余曲折の末市議の宮良操氏が決まった。

 年明けには3期目を目指す現職の中山義隆氏との一騎打ちの戦いが事実上スタートする。平得大俣地区の用地取得費などが18年度予算案に計上されるなど配備計画は進んでいる。宮良氏がストップをかけられるか。

 特に今回は2期とも革新候補に圧勝した現職の中山氏も、内部から不協和音や批判が生じ万全ではない。

日めくりカレンダーが残り少なくなり、…

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 日めくりカレンダーが残り少なくなり、空白の多い手帳をめくりながら1年の時の流れを思う▼毎年、年の瀬になると作家や俳優、政治家ら有名人の墓碑銘が新聞に掲載され、時代を担った物故者の生涯を振り返る。本欄でもこの1年、亡くなられた三氏の人生に触れ、ありし日の行動や業績、交流に思いをはせた▼6月、県知事や参院議員として反戦・平和を貫いた大田昌秀氏が死去。歴代の知事が問われる沖縄の心について「平和を愛する共生の心」と表現したことで知られ、92歳の大往生だった。8月には沖縄に理解のあった羽田孜元首相が82歳で逝った▼10月には与那国町出身で八重山支庁長などを務めた大仲進氏が88歳で亡くなった。那覇支局時代、いつも笑顔をたたえながらひょっこりと現れ、交流する中で長幼の序や故郷を愛する大切さなど、多くを学ばせてもらった▼来年のカレンダーや手帳にはどのような人物交流図が描かれるのか。今年もヒーリングライターの米盛智恵子さんから癒やしカレンダーを頂いた。2018年は「つなごう」がテーマ。互いに手を取り合いつなぎ合う心で平和の大切さを訴えている▼来年3月には、陸自配備問題を争点に石垣島の進むべき道を決定づける市長選が控える。責任世代として平和の道を確実なものにするいぬ年にしたい。(鬚川修)

「努力の結晶」と感慨深げ

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 ▽…「石垣市史資料編近代8『大浜町・石垣市合併関係資料集』」が発刊された。大浜町出身の石垣繁市史編集委員長は、委員になった当初から同町の歴史を書くべきだと訴えていたが、ほかに同町出身者はおらず、動議にもならなかったという。その後、執筆者に琉球大名誉教授の山里純一氏ら同町出身者が2人加わって実現。石垣委員長は「自分の本を作るかのごとく頑張ってきた。努力の結晶」と感慨深げ。

 ▽…門松を作り始めて32年の森井農園。スパッと斜めに切られた竹に松の緑が加わる。花や扇の飾りが入り、正月気分に。森井一美さんは「竹は自然のもの。すべて同じようには切れない。うまく組み合わせないといけない」と難しさを語る。石垣島を訪れる外国人が、門松の前で写真を撮っているのを見ると「うれしくなる」と笑みがこぼれた。

 ▽…石垣市子どもセンターの年末おたのしみ会に参加したまきら子どもホッ!とステーションの子どもたち。運営者は、真喜良の子どもたちが一人でも市健康福祉センターに通えるよう「まちなかじゅんかんバス」のバス乗車券の配布を検討していたところ、バスの終了予定を知った。放課後の子どもの居場所にも少なからず影響しそうだ。


門松作りがピーク 森井農園

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出荷を待つ門松。森井一美代表も飾り付けに大忙しだ=26日午後、森井農園

 正月に家の門などに飾る門松の製作がピークを迎えている。石垣市内で唯一、製作販売している森井農園(森井一美代表)=宮良=には、企業などから注文を受けた2㍍を超える特大から家庭用まで120組の門松が並び、新年間近の様相を呈している。

 門松作りを初めて32年。ことし11月末から開始し、鹿児島産のモウソウチク(孟宗竹)と石垣島の松を合わせる作業に大忙し。

 森井代表(67)によると、正月にやってくる神様の目印となるよう門松には縁起のいい松と竹を飾る。「門松ではないが、石垣でも松と竹を結んで飾っているところもある」と話す。

 竹の切り口に節があるものは、笑っている口元に見えることから「笑う門には福来る」との意味があるという。「スパッと切れた竹の切り口と、松の緑で新しい年を迎えてほしい」と呼び掛けている。

 門松を飾るのは1月7日まで。飾り終えた後は自然に返す。処分できない場合、同農園に持ち込めば回収するという。

 門松は27日から、ゆらてぃく市場、29日から大浜集落入り口の田島石油前で販売。いずれも31日まで。価格は1組6,000~30,000円。

市教委 「大浜町・石垣市合併関係資料集」

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市教委が発刊した「石垣市史資料編近代8『大浜町・石垣市合併関係資料集』」について説明する石垣市史編集委員会の石垣繁委員長(左)ら=26日午前、市教委

 石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は26日、石垣市史資料編近代8「大浜町・石垣市合併関係資料集」を発刊したと発表した。1964年の合併に関わった人たちからの聞き取りや大浜町の行政記録、当時の地元紙掲載記事などで構成。2012年に小委員会を立ち上げて以降、資料の収集や原稿作成、審議、点検を経て5年目で完成した。合併50周年の14年に編さんする予定だったが、間に合わなかっため、市制施行70周年事業として発刊した。

 市史編集課によると、合併関係資料を1冊にまとめたのは今回が初めてで、県内の市町村史でも例が少ない。市教委で会見した市史編集委員会の石垣繁委員長は「昭和の合併では八重山が最後で特色がある。全県的にもない貴重な資料集と思っている」と自信をのぞかせた。

 石垣教育長は「学校関係に配布して教員にも利用してもらい、歴史を知る上で取り入れるなど大いに活用してもらいたい」、中山義隆市長は「紆余(うよ)曲折を経て合併がなされ、今日の石垣市があることを同資料集を通じて市民に広く知っていただきたい」と述べた。

 同資料集は600部発行。約200部を資料の提供者や証言者、小中高校、市立図書館、八重山博物館、県立図書館、国立国会図書館などに寄贈する。約400部を販売予定で、市内と本島の書店で年明けから購入可能となる。価格は3,000円(税抜き)。問い合わせは市教委市史編集課(82ー1252)。

「住民自治を取り戻す」と決意 石垣市長選

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「住民自治を取り戻す」と決意を表明する宮良操氏(中央)=26日午後、登野城の後援会事務所

 来年3月11日の石垣市長選の予定候補者として野党側の候補者選考委員会で選考された石垣市議の宮良操氏(61)は26日、登野城の後援会事務所で会見し、「石垣市の住民自治は末期症状、崩壊寸前だ。住民自治を取り戻す」と決意を述べ、正式に出馬を表明した。住民自治のあり方と陸上自衛隊配備計画の是非を問うことを最大の争点に挙げ、「政治生命を懸けて戦わなければならない」と強調した。プロジェクトチームで政策を詰めており、年明け早々に発表する予定だ。

 宮良氏は「今まさに住民自治が問われている。2期8年の中山市政を議場から見続けてきたが、住民自治がないがしろにされ、国追随の安倍トンネル行政が行われている。日本一幸せあふれる市民が存在したのか」と疑問を呈し、具体例として住民の反発を招いた幼稚園休園や不発弾保管庫設置場所、新庁舎建設場所、自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票に対する消極的な姿勢を挙げた。

 陸自配備計画については「戦後70年、平和の危機が訪れている。私たちは6月23日の慰霊の日に2度と過ちは繰り返さないと、亡くなった方々に誓いをたててきた。しかし、ミサイル基地は国主導、市加担で進んでいる。ここで止めないと未来永劫(えいごう)、禍根を残し、平和に汚点を残す。政治生命を懸けて戦わなければならない」と語った。

 出馬を決めた最大の理由について「市政の最大の危機を迎える中、誰かがやらなければならない。逃げてはならないと決意した」と説明。12月議会での野党議員に対する中山市長の侮辱・排除するかのような発言にも触れ、「このような人に市政を担わせてはならないという怒りが出馬の大きな原動力になった」と語った。

 会見に先立ち、後援会が結成され、共同代表に入嵩西整、高嶺善伸、平地ますみ、多宇元、次呂久成崇の5氏が就任した。

 宮良操(みやら・みさお)氏。1956年4月29日生まれ。石垣市白保出身。沖縄国際大学卒。1979年、市職員に採用。1998年9月に市議初当選。以降5期連続当選。市青年団協議会会長、八重山郡農業共済組合長、石垣島和牛改良組合長、JA沖縄中央会理事、JAおきなわ経営管理委員などを歴任した。

公益財団法人日本漢字能力検定協会がこのほど発表したことしの…

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 公益財団法人日本漢字能力検定協会がこのほど発表したことしの世相を表す漢字の第1位は「北」▼「北」朝鮮ミサイルの「北」海道沖落下や九州「北」部豪雨、スポーツ界では「北」海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手のメジャー挑戦など同球団への期待の高まりなどから応募が多かったようだ▼このほかに2位には、森友・加計学園問題や議員の不祥事などが相次いだことで「政」、3位には、不穏な国際情勢への不安などから「不」、4位には北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射などから「核」が入った▼八重山のことしの一文字は、筆者が勝手に選ぶと「騒」だ。米軍「オスプレイ」の南ぬ島石垣空港への緊急着陸や現職市議2人の逮捕などの「騒」動があったほか、八商工の平良海馬が高校最速で「騒」がれた。過去最高が確実な入域観光客で街が少々「騒」々しくなった▼来年は3月の市長選に始まり、9月の3市町議員選、11月の県知事選と「選挙イヤー」。それに夏には西表島を含めた奄美・沖縄の世界自然遺産登録に審判が下る。新八重山病院の供用開始に市新庁舎の着工と、にぎやかになりそう▼来年の干支は「戌(いぬ)」。観光入域の伸びを背景に好調な八重山の経済がさらに元気に、活性化することを期待し、2017年を終えたい。(下野宏一)

わらべうた歌い継いでいく

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 ▽…東嵩西のり子さんによる「八重山の(やいまぬ)わらべうたであそぼう!」が発刊された。子どもたちが自然にわらべうたを口ずさむことができるよう願い、保育園で教えてきた。疑問視する意見もあったが、わらべうたを歌う子どもたちの笑顔に救われたという。これからも「ぬくもりとかたりかけ」を大切に歌い継いでいく。

 ▽…八重農グリーンライフ科バイオコースの生徒が菌床栽培で培地づくりから収穫までの一貫生産に成功。農業祭ではシイタケを販売し、その名をとどろかせた。一方、培地に使う材料のおが粉が手に入らないという課題が同コースの生徒を悩ませている。同校の登川智子教諭によると、郵送だと本島で手に入る価格の約4倍に。作るのにも時間がかかるおが粉。研究継続のためにも何とかならないものか。

 ▽…石垣市長選は、市議の宮良操氏、現職の中山義隆氏が出馬を表明した。現市政の行政運営について宮良氏が「住民自治は末期症状、崩壊寸前」と批判すると、中山氏は「市民の意見を聞き、すべて解決した」と反論し胸を張る。両者は市議会一般質問でも激しい応酬を繰り広げてきた。市長選を舞台に舌戦に熱が帯びそう。

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