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大きな節目迎える与那国町

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 ▽…町制施行70周年の大きな節目を迎える与那国町だが、町民には陸自配備や町長選をめぐって対立したしこりが残っている。保守が分裂し、与那国防衛協会も二つに割れた。三者三様の考えが入り乱れており、外間守吉町長も「論理の問題ではなく、感情的なもつれなので難しい。互いが理解できるような状況をつくりたい」と頭を抱える。手だてはあるか。

 ▽…八重山高校で、同校生徒への応援メッセージが記された看板が設置された。真久田絹代校長の同期生、同校28期生からの寄付で看板が製作された。真久田校長は「還暦の年に母校へ戻ることができ、とても幸せ」と声を弾ませる。生徒らの学力向上へ向け、鼓舞・激励する内容のメッセージには、母校に対する愛情が感じられた。

 ▽…城南小学校の5年生らが川平離島体験に参加し、音を大きく響かせる亜熱帯植物・カークリコをグリーンベルトとしてサトウキビ畑周辺に植え付けた。カークリコにアンプで触れると音の振動が葉全体に伝わり、レトロで温かみのある音が葉から直接響きわたる。植物が音楽を奏でているような不思議な光景は、幻想的な観光シーンを演出するに十分。多様な活用方法に期待したい。


海ガメ協黒島研究所を表彰 社会貢献支援財団

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安倍会長から表彰される黒島研究所の若月所長=11月27日、帝国ホテル東京

 社会貢献支援財団(安倍昭恵会長)は11月27日、東京都内の帝国ホテル東京で第49回社会貢献者表彰式典を開催し、全国53の個人と団体を表彰した。郡内から観光客などを対象に「うみがめ勉強会」などを通して海洋生物を啓発している竹富町黒島の日本ウミガメ協議会付属黒島研究所(若月元樹所長)が表彰を受けた。

 黒島研究所は2011年の東日本大震災直後に観光客が激減した際、「観光客を呼び戻してほしい」との地元からの要望を受け、これまで実施していたウミガメに標識を装着して放流する回遊調査を、その年の夏休みから「うみがめ勉強会」として観光客に公開で開催。学校の長期休暇や5月の連休に実施してきた。

 一般にウミガメを通して海洋生物について啓発している点や、調査ウミガメを調達する海人による伝統漁法「かーみーかけ」存続への貢献、島内の飲食店で使えるランチ券をセットにしているシステムが地域経済に貢献しているとして、ブリヂストンと早稲田大学が産学連携研究プロジェクト「WーBRIDGE」の推薦により今回の受賞に至った。

 表彰を受けた若月所長は「船会社さんや島内の飲食店の皆さんとの連携と推薦者のおかげ」と感謝していた。表彰式典に駆けつけた推薦者であるブリヂストンや早稲田大学環境総合研究センターからも職員が駆けつけ受賞を祝った。 

 「うみがめ勉強会」は次回、12月23日から2018年1月8日に開催される。また、八重山郡内の学校が遠足等で訪れた際も実施している。

 そのほか県内から、障がい者の自立支援や雇用に取り組む喜納正博氏が、日本筋ジストロフィー協会の推薦を受けて、受賞している。

「高気圧酸素治療装置の設置を」

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浦崎唯昭副知事へ要請書を手渡す要請団=11月30日午前、県庁

 【那覇】八重山市町会(会長・中山義隆石垣市長)、八重山市町議会議長会(知念辰憲会長)、八重山広域市町村圏事務組合議会(仲嶺忠師議長)、八重山建設産業団体連合会(米盛博明会長)の代表らが11月30日、県庁と県議会を訪れ、新県立八重山病院への高気圧酸素治療装置の設置と石垣空港線の早期建設を要請した。翁長雄志県知事と新里米吉県議会議長宛て。

 要請文を読み上げた中山市長は、新県立八重山病院への高気圧酸素治療装置の設置については「伝統潜水漁法『フーカー』やダイビングの客、インストラクターなど減圧症発生の危険がある。離島格差をなくすとともに観光業振興、漁業振興に不可欠だ」と導入を求めた。

 石垣空港線の早期建設については「集落の通学路でレンタカーに子どもがはねられたり、観光バスが農道を走り、トラクターを追い越したりと事故の危険が高まっている」と早期供用開始の必要性を訴えた。

 県庁で対応した浦崎唯昭副知事は、高気圧酸素治療装置について「導入の方向で病院事業局と話し合っている」と述べ、伊江朝次病院事業局長は「減圧症患者は今後も発生する。今まで行っている治療をやめるわけにはいかない」との考えを示した。

 石垣空港線については「平得交差点からの2・2㌔は優先的に整備し、2018年度3月には2車線の暫定供用を予定している。みなさんと同じ気持ちで県も動いている」と応じ、宮城理土木建築部長は「19年度までには全線2車線化を完了させるよう取り組んでいく」と述べた。

 要請には、砂川利勝、次呂久成崇両県議も同席した。

与那国、きょう町昇格70年

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1日に町制施行70周年を迎える与那国島=11月30日午前、祖納地区

 1947年12月1日に村から町に昇格した与那国町はきょう町制施行70年を迎える。町は2日午後2時から比川の離島振興総合センターで記念式典、同3時から祝賀会を開き、今後の町政発展を誓う。外間守吉町長は11月30日、八重山毎日新聞社のインタビューに応じ、「ICT(情報通信技術)を活用して人口流出に歯止めをかけたい」と述べ、全世帯で利用できるようになった光回線の超高速ブロードバンド環境を最大限に生かす考えを示した。

 町制施行当時の人口は5719人で、50年には6158人まで増えた。しかし、これをピークに減少、2014年には1500人を割り込んだ。16年3月の陸自沿岸監視部隊配備に伴う隊員と家族の転入で1700人台まで回復したが、人口流出に歯止めがかかったわけではない。

 外間町長は「離島の離島で、子どもの高校進学の際に家族で島を出て行く人たちが多かった。これまで行政の取り組みも弱く、過疎化を食い止める政策が打たれて来なかった。教育や医療など総合的に、石垣島や本島と同じような環境をどうつくっていくかが課題。そのためにもICT活用に力を入れたい」と強調した。

 ICTに関連して外間町長は「企業が与那国に支店を置くという支店経済のようなものができないかと思う」と述べる一方、「台湾の経済人も興味があるらしく、光ケーブルが入っているか問い合わせもある。台湾・与那国間に海底光ケーブルを引けないかという動きもある。国を通しても個人としてそういう話を聞いている」と台湾側からアプローチがあることを明らかにし、「そうすれば台湾との交流促進にもつながる」と期待した。

 このほか、火力発電に頼らないエコアイランド構想にも言及、「人口1700人の島なので太陽光と風力による電力でまかなえるのではないか。それを島の観光振興の一環にしたい」と述べた。

効果的な学習活動に期待

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 ▽…八重山商工高校はこのほど、移動販売用のボックスを県内で初めて導入。校内外の販売実習などに活用する計画だ。同校定時制課程の神谷和彦教頭によると、「全国的にも(同ボックスの導入は)聞いたことがない」という。同校は生徒たちの思考力や判断力の育成、ビジネスの売買取引や接客対応など、実践的で効果的な学習活動ができると期待している。街中でお目にかかれる日が楽しみだ。

 ▽…毎週水曜日、全児童が約20分間の縄跳びに取り組んでいる海星小学校。学力の高い秋田県、福井県などの学校では以前から取り組まれており、学力向上との関連性も注目されている。同校でも約3年前から開始。縄跳びカードを作成し、2重跳び、あや跳びなど技の習得に挑戦している。一番難易度の高い3重跳びができるのは現在、同校で伊良部滉君一人だけ。

 ▽…石垣市議会の議会運営委員会が1日、一般質問の日程を5日間確保することを申し合わせた。質問者の数に応じて対応する。従来は4日間だったが、最近は質問者が20人前後になるケースが多く、1日に5人が登壇すると、質問終了は午後6時をすぎる場合もある。1日4人だと、午前に2人、午後に2人とちょうど良いあんばい。

与那国町は1日、町制施行70周年の節目を

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 与那国町は1日、町制施行70周年の節目を迎え、きょう式典と祝賀会を開く。お祝いムードに水を差すようで恐縮だが、やはり気になる。住民間に残る対立感情のしこりが▼外間守吉町長は、人口流出傾向に歯止めがかからない状況を受け、陸上自衛隊の配備誘致を進めた。結果、2016年3月に沿岸監視隊が配備された。これをめぐって地域は賛成、反対に割れ、分断された▼そしてことし8月の町長選。革新側は「自衛隊票が加わったので、革新はもう勝てる見込みがない」として擁立を断念。保守では「一部だけに片寄った政治をしている」「一部が自己利益の追求に走っている」と内部でくすぶっていた不満が表面化、分裂選挙となった▼これを受け、陸自を推進してきた側の与那国防衛協会も、2人の会長がそれぞれ正当性を主張して真っ二つ。協会が二つ存在するという異例の事態となっている▼陸自配備に伴い、1500人を切っていた人口は1700人台に戻った。しかし、根本的な問題である人口流出傾向に歯止めがかかったわけではない▼70周年の節目は、町民が一致団結して飛躍を誓い、島の発展にまい進する決意を新たにする機会となるはずだが、住民感情のもつれをほどくのは容易ではない。陸自配備は、こうした代償も残しているのである。(比嘉盛友)

対岸の火事ではない朝鮮有事

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 ■圧力と包囲網の疑問 

 11月29日午前3時すぎ、テレビをつけるとアナウンサーが「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した」と繰り返し放送している。ミサイルの種類や肝心な落下地点も分からない様子だ。

 緊急事態を知らせるアラームも鳴らない。政府は国民や市民に危険がなく避難する必要がないと判断しているのだろうか。午前4時すぎ菅官房長官の臨時記者会見があり、その後、排他的経済水域に落下予想との報道だ。

 菅官房長官が記者会見していた頃もミサイルは飛行を続け高度4000㌔を超え約52分間飛行していたという。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は「国家核戦略完成の大業、ミサイル強国の偉業が実現した」と宣言した。これに対し、日米両政府は北朝鮮へのさらなる圧力を加える強硬姿勢を示している。 

 ■犠牲者数の試算

 政府は北朝鮮のミサイルの発射の兆候を把握していたと言われるが、国民や市民に対し情報喚起は一切行っていない。人が寝静まった夜間に弾道ミサイルが撃ち込まれた場合、児童や介護老人を避難させることは困難だ。都市では日中、車両の渋滞で通勤者を避難させることは難しいといわれるが、島しょや過疎地では夜間における被害が多くなるのではないか。米国議会調査報告書によれば米朝戦争が起きた場合、30万人が死亡するという。

 英国国際戦略研究所は、東京なら核攻撃で20万~95万人が死亡、水素爆弾で49万~180万人が犠牲になるという。また、米国ジョンズ・ホプキンス大学国際問題大学院プロジェクト「38ノース」は40万~250万人、最悪の場合は130万~380万人の犠牲者を想定している。

 日本政府は犠牲者の試算や想定を行っているだろうか。それを問われた菅官房長官は「仮定についてはコメントを控える。国民の安全安心を確保するのは政府の最大の責務である」と当然のことを述べるにとどまっている。

 軍事専門家によれば、政府は犠牲者の試算や想定など行っていないというが、そのようなはずはないと思われる。公表すれば大ごとになるため発表しないだけではないのか。

 菅官房長官は「国民の安全安心を確保する」というが、核ミサイルを同時に何発も発射されたら防御することは不可能とは防衛省関係者の弁。標的になるのは、米軍基地のある嘉手納、普天間、三沢、佐賀、横田、佐世保などという。

 だとすれば、琉球列島は全滅だろう。

 ■死亡者台帳への記載

 宮古島では陸上自衛隊警備部隊とミサイル部隊を配備するための基地建設の起工式が11月20日行われた。中国の軍事的脅威に備えてのことだ。2019年3月には完成するという。

 石垣市平得大俣地区へのミサイル配備計画は尖閣有事を想定したものだが、尖閣有事や紛争が起きた場合、標的になるのは軍事施設だけではない。飛行場、港湾が対象となるのは常識。避難場所の少ない島しょで犠牲者が多く出るのは避けられない。「国民保護計画」など画餅に過ぎない。

 米国のシンクタンクであるランド研究所が昨年、尖閣有事や日中戦争が起きたら、5日間で日本は敗北するという報告書をまとめている。

 しかし、これも、国民や市民の犠牲者予測数は記載されていない。眼中にないのだろう。戦争の犠牲者となることなど誰もが考えないはずだし、自分自身が死亡者台帳に記載されるなど夢にも思わないはずだ。「命どぅ宝」である。朝鮮、尖閣有事、自衛隊配備計画は同根である。

力作58点がズラリ きょうまで市健康福祉センター

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きょうまで58点の応募作品が展示されている第5回地区障がい者美術展の展示作品=1日、石垣市健康福祉センター

 社会参加の促進と障がい福祉の向上を目的とした第5回八重山地区障がい者美術展(八重山地区障がい者文化・スポーツ振興会主催)が1日、石垣市健康福祉センター1階第1・2会議室で始まり、2日まで入賞作品15点を含む、58点が展示されている。

 会場では絵画、工作、書、陶芸、縫製など多彩な作品が並び、来場者の目を楽しませた。入賞者は2日の第37回障がい者週間・市民のつどいのふれ愛ステージの中で表彰される予定。

 選考委員で、振興会の仲松芳子副会長は「素晴らしい作品ばかり。年々出品者同士の競争心が増し、こうした発表の場の必要性を感じる。仲間の作品を見て火がつく人もいていい効果が生まれている」と喜んだ。

 入賞作品は次の皆さん。

 ▽JTA賞=冨名腰尚志▽ANA賞=親盛和枝、大浜ゆき子▽石垣島トラベルセンター賞=島尻孝博・武元宏二朗▽アートホテル石垣島賞=仲間秀作、上地裕子▽ANAインターコンチネンタル賞=金嶺基▽モスバーガー賞=伊礼夏夫▽石垣市長賞=孝ちゃん▽石垣市議会議長賞=根間幸也▽八重山地区文化・スポーツ振興会賞=後藤一弥、いこいの家▽ベスト電器賞=大浜工房▽石垣あやぱにボウル賞=むゆる館▽マクドナルド賞=まーる


八重山の1団体2個人受賞 読谷村で県文化協会賞授賞式

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2017年度県文化協会賞を受賞した子ども演劇やいま浪漫の会の安里径会長、知念清吉さん、森田佐知男さん(右から)=1日午後、読谷村文化センター鳳ホール

 【読谷】地域の文化活動に貢献した個人や団体を顕彰する県文化協会主催の2017年度県文化協会賞授賞式が1日、読谷村文化センターであり、石垣市文化協会の知念清吉さん(84)と森田佐知夫さん(68)、子ども演劇やいま浪漫の会(安里径会長)など56人19団体が受賞した。受賞者代表あいさつで浪漫の会の安里会長は「このような栄誉ある賞は先輩たちの活躍の成果。これからも子どもたちにその思いを伝えながら活動していきたい」と述べた。

 功労賞を受賞した知念さんは、石垣市民総合文化祭をはじめ、多くの公演や芸能祭に参加。八重山古典音楽や琉球古典音楽の普及発展に大きく寄与したことが認められた。

 奨励賞の森田さんは、国内外の数多くの公演に出演するなど精力的に活動し、長年にわたり古典音楽太鼓の発展に尽力。後進の育成にも積極的に関わった。

 ことしで活動16年目の子ども演劇やいま浪漫の会は、団体賞を受賞。八重山舞踊やエイサー、空手などを取り入れたダンスや歴史上の人物の物語を演じることで、子どもたちが地域の文化や歴史に触れる貴重な体験の場をつくり、地域文化の普及・発展に貢献したと評価された。

 知念さんは「身に余る光栄です。賞をいただけたのも協会の皆さまのおかげ」と感謝。森田さんは「突然の話で非常におどろいている。今後も後進の育成に努めたい」、浪漫の会の安里会長は「この賞に恥じぬよう子どもたちと地域貢献ができるような取り組みをしていきたい」とそれぞれ決意を新たにした。

八重山経済人会議 設立20周年記念講演会

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八重山観光について助言する稲嶺恵一氏(右)、尖閣問題について説明する山田吉彦氏=1日夜、アートホテル石垣島

 設立20周年を迎えた八重山経済人会議(大浜一郎代表幹事)の記念講演会が1日夜、石垣市内のホテルで開かれ、元県知事で㈱りゅうせき参与の稲嶺恵一氏と東海大学海洋文明学科主任教授の山田吉彦氏が「八重山の国際化と国境 そして未来」をテーマに、尖閣諸島を取り巻く日中米関係や好調な八重山観光の発展に向けて講話した。

 第1部で登壇した稲嶺氏は、知事時代を振り返りながら考察した尖閣諸島問題と石垣市で増加しているクルーズ船寄港について講話。中国が尖閣諸島に関する文献を集めていることに触れ、「糸満や与那国などからカツオ船が往来して最大で248人が居住していた歴史がある。他国にはわが国の固有の領土と言うのではなく、正しい事実を理論的に発信することが重要」と指摘した。

 クルーズ船の寄港増加で国際化が進む八重山観光には「アメリカ同時多発事件が発生した『9・11』で県内観光が落ち込んだように観光は弱みがあることを忘れてはならない」(稲嶺氏)と助言した。

 第2部で日中の海上交通関係と海洋政策について紹介した山田氏は、中国と他国の貿易船が日本列島を横切る航路にあることを説明。尖閣問題には「海域の漁獲量は減り始めている。環境という切り口で中国と交渉したい。この中で安全保障などの複合的な拠点になるのが八重山。観光を発展させて経済力をつけ、新しいビジネスを見いだしてほしい」と期待した。

 同会議の大浜代表幹事は冒頭で「20年前にまいた種が現在、芽を出している。時代の潮目を見定め、八重山が県の離島から脱皮して日本を構成する重要な地域になることを考えたい」とあいさつした。

陸自協力、監視隊の対応はいかに

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 ▽…与那国町内に陸自駐屯地に協力する組織が三つになった。町長選で与那国防衛協会が分裂したのを受け、協会に属していないという人たちが陸上自衛隊駐屯地協力会を立ち上げた。さらに防衛協会の一方のグループが与那国自衛隊協力会を発足させた。監視隊の塩満大吾隊長は駐屯地協力会の設立総会に出席した。ということは…。

 ▽…ことしも、石垣市健康福祉まつりと、障がい者週間・市民のつどいが開催された。県栄養士会八重山支部会による食育SATシステムでの「食事の栄養素バランスチェック」が、来場者に好評だった。食品サンプル全てにチップが埋め込まれており、センサーボックスに乗せると食事のカロリーや、塩分量などが瞬時に表示される。日ごろの食生活を見つめ直す、良い機会となった。

 ▽…国内空港では珍しい常設の体験スペース「マーシャリング体験」が南ぬ島石垣空港の2階北側送迎デッキに開設している。空港へ到着した航空機を誘導して停止させるマーシャラーになりきり、空の旅を支える仕事に携われる。子ども向けとも思われるこの企画だが、小さい頃に航空業界へ憧れを抱いた大人も体験可能だ。空港の新しいスポットで機長から「グッド」を受けよう。

共通語のおはよう、こんにちは、こんばんは…

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 共通語のおはよう、こんにちは、こんばんはに相当するスマムニ(方言)が無い。さよならも無い▼それだけに本紙で連載中の「くよーなーら・こんにちは」は明解とはいえず片腹痛い。なぜならくよーなーらは昼も朝も夜も使えるからだ。朝、玄関口でくよーなーらと言えばおはようございます・ごめんくださいの意。昼ならこんにちは・ごめんくださいで夜も同様▼こんにちはの意に限るならくよーなーらは長幼問わず誰にでも言えそうだが、なぜか島では目上の人に対して使うことが多い。この場合は、おはようございます・こんにちは・こんばんはに加えて相手のご機嫌を伺う敬語として使われている▼方言には新聞、ラジオ、テレビ、電話などの外来語や新語も無いのでそのまま流用されている。昔、自転車をカニンマ(鉄の馬)と言い換えて使う人もいたが方言としての確立はまだ▼先日、90代の女性に「くよーなーら、なまん、自転車ぬろーりん(お変わりないですか、今も自転車乗っていらっしゃいますか)」と尋ねたら、「ふぁぬめーぬ、んばであんき、ぬしふーぬさー(子どもたちが否(いな)と言い募り乗せてくれないさー)」▼まもなく97の生年を迎える。しまくとぅばのカジマヤーではなくスマムニのまんだらーを使い祝いたいとおっしゃる。(仲間清隆)

助け合うクラスづくり学ぶ 地区学力向上推進

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グループトークで意見を交わす教育関係者ら=2日午後、八重山合同庁舎2階大会議室

 2017年度八重山地区学力向上推進講演会(同委員会主催)が2日午後、八重山合同庁舎で開かれた。上越教育大学学校教育専攻科の赤坂真二教授が講演し、郡内や宮古の教育関係者ら約270人が、協働的に助け合うクラスづくりについて学んだ。

 赤坂教授は「資質・能力を育てる学級経営」と題し講演。「コミュニティー解体が進んだ社会で育った子どもたちは協働を意識していない」と現状を指摘した上で「生徒同士が助け合って力不足の子の力を引き出し、問題解決にあたる事が協働。そして協働的な生き方を獲得させることが本当の教育」と話した。

 また、「子どもたちが助け合うことを、教師が本気で願い求めること。それが助け合えるクラスをつくる第一歩」と強調した。

 参加した大浜小学校の宜保勇人教諭は「楽しく学べた。八重山も生徒指導や学級運営に悩む人が多いと思う。教師が教えるばかりではなく、子ども同士の協働的、対話的な営みを支えつつ、一緒にクラスづくりをしたい」と感想を話した。

 講演会の前に、同委員会事務局の磯部大輔氏が、新学習指導要領施行までに行うべき準備や心構え、文科省が掲げる方針などについて説明した。

JAまつり大盛況 野菜や石垣牛など販売

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野菜苗600セットの無料配布に列をなす来場者ら=2日午前、JAおきなわファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」駐車場

 2017年度第14回JAまつりinやいま(同実行委員会主催)が2日、JAおきなわファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」駐車場で開かれ、あいにくの雨模様にもかかわらず大勢の市民や観光客らが郡内で生産された新鮮な野菜類や石垣牛、農産加工品などを買い求めてにぎわった。

 開幕と同時に実施された野菜苗600セットの無料配布は、午前10時前から長蛇の列ができるなど盛況ぶりをみせ、来場者が次々とトマト苗とピーマン苗を手にしたほか、米3㌔の特価販売、恒例の牛汁販売も人気を集めた。

 舞台では、こどもエイサーや地元高校生、石垣市出身アーティスト・きいやま商店らのパフォーマンスなどが繰り広げられ、会場を沸かせた。

 前日から楽しみにしていたという60代女性=新栄町=は「石垣牛目当てで、たくさん購入できた。雨が降っているが、おいしいものを安く買えるので全く気にならない」と笑顔。

 開会セレモニーでは、同実行委員長でJAおきなわ八重山地区本部の山城隆則本部長があいさつ。JAおきなわの大城勉代表理事理事長は「地域の皆さんに見て、触れて、食べていただき、本日のまつりを盛り上げてほしい」と激励した。

与那国町、町制施行70周年を祝う 町民と協働の島づくりへ

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町の発展を願って万歳を三唱する住民ら=2日午後、町離島振興総合センター

 1947年12月1日に村から町に昇格した与那国町は2日、町制施行70周年記念式典を比川の町離島振興総合センターで開き、町政功労者73個人・3団体に感謝状を贈るとともに今後の発展を誓った。外間守吉町長は「基幹産業である農業・漁業の振興、安全安心な町づくり、人口減少に対応した定住対策など、町民と協働してよりよい島づくりにまい進する」と決意を新たにした。

 町昇格当時の人口は5719人だったが、日本の高度成長期を機に人口減少の一途をたどり、現在は1700人余り。外間町長は「しかし、与那国島には、美しい自然や変化に富んだ景観、世界最大のガ・ヨナグニサンや天然記念物の与那国馬など、貴重な動植物が数多く生息する」と町発展の可能性に言及、「自然環境はもとより、先人が大切に育んだ文化、歴史的な遺産を守り育て、さらに住みよいまちづくりを行い、子や孫に新たな時代へと引き継ぐことが私たちの務めだ」と述べた。

 70年の歩みを振り返りつつ、大きな変革として自衛隊配備と海底光ケーブルの開通を挙げ、光ケーブルについて「情報格差が解消される条件が整備され、観光、教育、医療、福祉、防災など町の発展に欠かせないさまざまな分野での活用が期待される」とした。

 田里千代基議長もあいさつし、「安心安全に暮らせる国境のまちづくりに向け、議会としても住民福祉の向上に努力する」と述べた。感謝状受賞者を代表し、前楚良昌氏は「栄誉を素直に喜び、賞に恥じないよう地域の活性化、社会福祉の向上に誠心誠意努力したい」と思いを語った。

 式典には沖縄総合事務局の能登靖局長、八重山市町会の中山義隆石垣市長らも出席、祝辞を述べた。

 最後は、町自治公民館連絡協議会の鳩間信助会長の音頭で万歳を三唱した。

 式典後は祝賀会に移り、5公民館が伝統芸能や余興を披露し、盛り上がりをみせた。会場の敷地には5公民館の旗頭が立てられ、祝賀ムードを演出した。


大会を支えるボランティア

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 ▽…地域の猛者が誇りをかけて健脚を競った八重山毎日駅伝競走大会。大会当日、選手たちを雨と風が襲った。局地的に豪雨と強風が選手たちの体力を奪い、出場19チームが厳しいレース展開を強いられたが必死にタスキをつないでことしも一つのドラマが生まれた。大会を支えるボランティアスタッフも忘れてはならない。風雨にさらされながらもスムーズな対応。レースだけがドラマではない。

 ▽…ことしの八重山毎日駅伝大会は、一般車両への影響を最小限にするため、伊原間と川平で再スタートする方式がとられた。さらに、各区間で先頭から5分が経過した場合に繰り上げスタートを行ったため、白タスキが続出。再スタートの川平からゴールの陸上競技場までの間に、黄色の本たすきをつなぎ続けたのは与那国、真栄里のわずか2チームだけだった。 

 ▽…石垣市制施行70周年記念「NHKのど自慢」が開催され、出場者は亡き母・祖父への思いや大切な人へのエール、自身の夢を歌にのせた。「高レベル」と評され、テレビとラジオで世界130カ国に届けられた芸能の宝庫・石垣島の魅力。71年目の幕開けが迫る中、島の歴史とともに誕生した民謡や多彩な音で育まれた島人精神など、会場に響く歌声に改めて、音楽と島のつながりを思い知った。

台湾蘇澳鎮の漁港、南方澳に行った時…

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 台湾蘇澳鎮の漁港、南方澳に行った時、屋台でアイスクリームを注文したところ、クレープのような薄い皮でアイスクリームとハーブを一緒に包んでくれた。口当たりの良い甘みにさっぱり感が加わり、病みつきになる▼「パクチー」、「香菜」、「コリアンダー」。もちろんそう呼んでもいいが、このハーブの呼び名はやはり「クシティ」だろう。クシティが苦手な人ももちろんいる。好き嫌いが話題になるということはつまり、注目されがちな野菜ということにほかならない▼「クシティ」は、与那国島ならではの言葉。普段からごく当たり前にクシティを食する与那国島の、文化の独自性を表している。台湾では、地元の人たちでにぎわう市場でクシティを見かける。多種多様な野菜と一緒に、棚の一角に置かれている▼先月下旬に訪れた台湾北東部の町では、屋台でちまきを頼んだところ、クシティを何切れかぱらりと振りかけた状態で出てきた。クシティにはあちこちで出会う▼そのたびに思い出すのは、与那国島のあちこちでクシティを使った料理に出会ったことだ。111㌔しか離れていない台湾と与那国の近さを実感できる食べ物だと、私はひとりそう思っている▼毎年12月の第2日曜日は町が定めた「クシティの日」。今月10日が第1回である。(松田良孝)

NHKのど自慢生放送 田福さんがチャンピオン 

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石垣市制施行70周年を記念し「NHKのど自慢」の公開生放送が実施された=3日午後、石垣市民会館大ホール

 石垣市制施行70周年記念「NHKのど自慢」の公開生放送が3日、市民会館大ホールで行われ、市民ら約1000人が見守る中、予選を勝ち抜いた出場者20組が自慢の歌声を響かせた。沖縄本島の観光施設で働く田福真美さん(20)=市出身=は市出身歌手・夏川りみさんの名曲「涙そうそう」を凛と歌い上げ、見事チャンピオンに輝いた。同番組の市内開催は2003(平成15)年以来、14年ぶり。

 出場者らは、色鮮やかな琉装や、かりゆしウエアなど思い思いの衣装で登場、八重山民謡「安里屋ユンタ」や「島人ぬ宝」、「未来へ」などを披露した。

 人気歌謡曲「キセキ」を熱唱した市内中学校の教諭3人組は「きょうの大きな舞台のように、いつか君たちも大きな舞台に立つ日が来る。頑張ってほしい」と受験生にエールを送った。

 放送終了後、トロフィーを手にした田福さんが「独学で民謡と三線を練習している。(チャンピオンは)本当にうれしい」と笑顔を見せると、会場は盛大な拍手に包まれた。

 中山義隆石垣市長は冒頭、「市制施行70周年を祝う気持ちと石垣島の魅力を全国、そして全世界に届けられたら。ともに盛り上がっていきましょう」とあいさつした。

八重山毎日駅伝 雨の中、懸命のタスキリレー 

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雨天にもかかわらず、沿道から温かい声援と拍手が送られた=富野近く

 第43回八重山毎日駅伝競走大会は3日、悪天候の中、19チーム304人が地域の誇りと期待を背負って懸命にタスキをつないだ。沿道では、傘や雨具を身につけた地域住民らが太鼓やドラを打ち鳴らして声援を送り、選手たちの懸命な走りを後押しした。

 コースには、応援団がチームののぼりや横断幕を持って立ち、監督車からは「エッサッ!ホイサッ!」の掛け声で、選手らの走りを支えた。

 上地翔太郎選手、上地瑠選手と、2人の孫が出場した上地哲子さん(65)は「まだ後ろだがよく頑張っている」と興奮、「新城はチーム練習も難しいが、参加することに意義がある」と満面の笑みを見せ、レースの後を追った。

 「2チームが争っています」「さあ、もう少しです。頑張りました」。伊原間・新垣商店前では、根間建有さん(53)の実況中継アナウンスがこだました。力走する選手たちを少しでも応援し、ねぎらいたいと5年ほど前からマイクを握り続け、この声が大会の風物詩になっている。「平久保からも応援に来る。他チームも一緒に駅伝を盛り上げたい」と話した。

 川平には、熊坂泰磨さん(39)ら家族が同僚の宍田紀夫選手の応援に駆け付けた。家族で石垣島に越して1年半ほど。「きのうはのど自慢予選にも応援に来てくれた。いつも支えてもらいありがとう」と、雨天の完走に感極まった。

 シード線では、又吉康さん(86)=石垣=が、沿道から身を乗り出して孫の良太郎選手にエールを送った。「毎年ここで応援しているが、ことしは用事が終わったので駆け付けた。寒い中いい走りをしていた」とたたえた。

八重山毎日駅伝 与那国 完全V

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3年ぶりの優勝に『与那国』をアピールしてゴールに飛び込む長尾蓮=3日午後、市中央運動公園陸上競技場

 第43回八重山毎日駅伝競走大会(八重山毎日新聞社主催、八重山郡陸上競技協会主管)が3日、石垣市中央運動公園陸上競技場を発着点に石垣島を東回りに1周する前半9区間39・1㌔、後半7区間37・5㌔、計16区間76・6㌔のコースで行われ、与那国が4時間46分47秒で3年ぶり12回目の優勝を果たした。与那国は前後半ともに制し、完全優勝。町制施行70周年に花を添えた。2位は平得、連覇のかかった真栄里は3位だった。躍進賞は昨年の記録を28分15秒縮めた13位の大川が獲得した。平得の砂川大河(12区)、与那国の脇園誠(14区)が区間新記録を樹立。最優秀選手賞に新栄町の宮城宙、北部の高橋考生が選ばれた。 レースはスタート後から西表の井本優良と与那国の仲嶺吉朗が抜け出し、激しいトップ争いを展開。西表が2秒差で制し先頭で2区へ。

 しかし与那国は2区でトップに出ると、5区の久保真一が快走し後続を大きく引き離し、独走態勢に。9区の一斉スタートでも村松稔が区間賞の走りで譲らず前半を制した。北部が高橋考生の活躍で2位に入った。与那国は前半で2位の北部に4分11秒の差をつけ折り返した。

 後半、与那国は12区で4位まで後退するも、13区の中村大樹がトップに躍り出ると、区間新の脇園誠、三ツ岩森之、長尾蓮とつなぎ、層の厚さを見せつけて完全優勝。「ぶぅるしどぅなる(皆でやればできる)」の合言葉通りに12度目の栄冠をつかんだ。2位の平得に6分41秒の大差をつけた。

 前後半で繰り上げスタートをしなかったのは与那国と真栄里のみ。前半は、与那国、波照間、川平、平得、真栄里の5チーム。後半は与那国と真栄里だけだった。

 この日はスタート前から雨で午前9時の気温は22.2度。レースが進むにつれ雨脚は強まり、6㍍以上の風と強い雨のなか、タスキをつないだ。

 上位の結果は次の通り。

 【総合】

 ①与那国4時間46分47秒②平得4時間53分28秒③真栄里5時間1分16秒

 【前半】

 ①与那国2時間28分42秒②北部2時間32分51秒③平得2時間33分22秒

 【後半】

 ①与那国2時間18分5秒②平得2時間20分6秒③真栄里2時間22分33秒

■「ぶぅるしどぅなる」結実

 町制70年に花 「最高の気分」

 2年間悔しい負け方をしてきた。監督を辞めようと思ったこともある。何よりも「優勝旗の奪還」を目標にやってきた。3年前に6連覇を達成したときのメンバーも今は4人だけ。田島政之監督(45)が掲げたのは「ぶぅるしどぅなる(皆でやればできる)」。

 島では防災無線でレースの模様を放送し、町民1700人が聞いた。だから下手なレースはできない。「これが一番怖い」とプレッシャーも感じたが、掲げた目標通りチーム一丸で走り抜き、3年ぶりの優勝旗。「与那国の人は2位では納得しない。町制施行70周年にも花を添えることができて最高の気分」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 なかでも2年ぶりに出場した永井秀樹の復活を喜び、「3日前まで本人の返事待ちだった。しっかりとタイムを出してくれた。一番頑張った。仕事も忙しいなか、よくここまでやってくれた」とたたえた。

 一方、9区のエース区間を走った村松稔は40歳。「僕がいつまでもここを走っていたら、若い子が育たない。うまく下につないで、連覇のできるチームづくりをしていきたい」と語った。

■永井、2年ぶり出場

 「走る楽しさ再認識」 

 2年ぶりに出場した永井秀樹(26)は、監督から1㌔4分を切るよう課せられた。社会人になってから長距離から遠ざかっていたが、約1か月前から練習を始め、1㌔3分45秒まで戻した。

 仕事も忙しかったが、プライベートの時間を削って練習を積んできた。「今の状況でここまでやれれば満足。優勝までできて言うことなし」と戻ってきた脚力に手応えを感じている。

 「今回の出場で、走る楽しさを再認識できた。市郡駅伝の話もあるので、練習を継続していきたい」と、やる気を取り戻している。

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