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市民会館を観光資源に活用

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前川國男氏が生前最後に手がけた石垣市民会館。市は今後、観光資源として活用していく=25日午後

 第2次世界大戦後の日本建築界をリードした建築家の前川國男氏(1905~1986年)が生前最後に手がけた石垣市民会館を有する石垣市は、前川建築物を文化交流拠点として利活用している「近代建築ツーリズムネットワーク」(8自治体)に9月29日付で加盟した。今後、ネットワークと連携し、ツアーの造成など市民会館を観光資源として活用していく考えだ。

 前川氏は、近代建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887~1965年)の弟子。ネットワークは、ル・コルビュジエ建築群の世界遺産登録を契機に、前川氏が建築した公共施設の公開・開放を効果的・効率的に推進していくため、各地域が持つノウハウ・人材や共通ツール、イベントを活用して近代建築の観光資源化を促進することなどを目的に2016年11月18日に設立された。

 石垣市民会館は1986年の開館。日本最南端に位置する県内唯一の前川建築物で、沖縄の気候風土に合わせたパーゴラの大きなひさしと穴あきブロックなどが用いられ、屋根にはシーサーが据えられている。市は、文化交流都市として市民会館の歴史的・文化的な価値を見直す良い機会になるとして、ことし6月にネットワークに加入を申し入れていた。

 加盟自治体では、景観重要建造物への指定や修復補助、パンフレット作成、バスツアーの実施、イベントなどを実施しており、これらのノウハウをネットワークで共有するとともに人材交流も図っている。17年度は、誘客につながる事業の研究、シンポジウムなどネットワーク活動の理解促進、ボランティアガイドの育成、商品造成に調整などを行っている。

 市は手始めに今月29日から始まる文化庁メディア芸術祭石垣島展で、市民会館で有効活用されていない空間(デッドスペース)を会場の一つとして利用する。市民会館は「文化拠点として観光のルートにしたり、各自治体のツールを取り入れて活用したりしたい。デッドスペースを含めて催事に使いたい」と話している。


4氏に八重山毎日文化賞

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八重山毎日文化賞の特別賞を受賞した崎原恒新氏、正賞の戸眞伊擴氏と得能壽美氏、奨励賞の山根頼子氏(左から)=25日、南の美ら花ホテルミヤヒラ

 八重山を対象とした研究・芸術文化の振興に顕著な業績を上げた人に贈られる第33回八重山毎日文化賞(本社主催)の贈呈式と祝賀会が25日、南の美ら花ホテルミヤヒラで開かれ、駆けつけた家族や関係者ら170人余が受賞者4氏の功績をたたえ、祝福した。

 ことしは木工品制作で島材の普及に尽力する戸眞伊擴氏(77)=石垣市石垣=、八重山の歴史・文化研究にまい進する得能壽美氏(60)=千葉県松戸市=の2氏が正賞。八重山の信仰文化や風習の調査に取り組む崎原恒新氏(74)=沖縄市=が特別賞、八重山の文献資料の発掘と保存、活用を目指して活動する山根頼子氏(61)=石垣市新川=が奨励賞にそれぞれ輝いた。

 贈呈式で、八重山毎日新聞社の黒島安隆代表取締役社長が受賞者の長年の業績を紹介し、「4氏のご健勝と、今後ますますのご活躍を期待申し上げたい」とあいさつ。

 同賞の選考委員長を務めた石垣博孝氏は「それぞれの分野で八重山文化の本質を捉え、継承・発展に尽力している4氏を推挙できたことを誇りに思う。これからも八重山文化の発展に寄与していただけたら」と期待した。

 翁長雄志県知事(代読)、八重山広域市町村圏事務組合副理事長の西大舛髙旬竹富町長からも祝辞が寄せられた。

「なぜか石垣は別」と苦笑い

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 ▽…Bリーグ初となる離島での公式戦開催。bjリーグ時代から通算すると6回目となる。キングスを運営する沖縄バスケットボール㈱の安永淳一取締役は、ホームなのに遠征となる石垣開催に「選手たちは、他の遠征では試合が終わると、すぐに沖縄に帰りたがるが、なぜか石垣は別。延泊できないかという要望もある」と苦笑い。

 ▽…12月を前に、正月用のしめ縄の出荷が始まった。八重山育成園では、1年間をかけて出荷の準備をしており、製作のピークは10月ごろから始まった。利用者が、製作工程の中から、個々のペースに合わせて担当部分を任されている。同園は今後、わらを編む技術を若手へ継承しようと、しめ縄作りの後継者育成にも力を注いでいく。

 ▽…元沖縄県警視で現・小浜公民館長の大久英助氏がことし、危険業務従事者叙勲の瑞宝双光章に警察功労で選ばれた。大久氏は40年間にわたり、県内の交通安全に寄与。町長報告では伝達式や天皇陛下への謁見(えっけん)を「大変感激」と振り返り、「今後も島や社会のために」と力強く宣言。帰り際、同行者らが額を丁寧に梱包(こんぽう)する姿には、大久氏の長年の功績と積み上げてきた信頼、敬意が表されていた。

この国に偏狭と不寛容が広がる。ネット上…

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 この国に偏狭と不寛容が広がる。ネット上では沖縄へのいわれなき誹謗中傷、ヘイト(憎悪・差別扇動)が続く。基地反対運動の沖縄の民意は「反日・非国民」や「中国の手先」とされ、虚偽、ねつ造の言論がまかり通っている▼2年前、那覇市役所前交差点で「沖縄タイムス・琉球新報をつぶせ」と大書したのぼりを掲げ、大音量でヘイト演説している現場に出くわした。本土のヘイト言論にあからさまに迎合する者が沖縄にいる。それが衝撃だった▼ヘイトは真偽不明、悪意むき出しだ。辺野古で座り込む住民は「日当をもらうプロ市民」で、「その半分は中国人と韓国人」。何の検証もなく真実のように伝えられる▼他者を思いやらない自分ファースト、自己中心の行き着く先は憎しみと差別。他国への想像力を欠くゆがんだ愛国心は、いったい何を生むのだろう▼宮古島市で陸上自衛隊基地建設がとうとう始まった。ひたひたと忍び寄る影は息苦しい。私たちは分断と対峙を余儀なくされている。無念の極みである▼ドイツに本部を置く国際平和団体が「オール沖縄会議」の「不撓(ふとう)不屈の非暴力闘争」を称賛し、マクブライド平和賞を授与した。国際社会は見ている。沖縄や近隣諸国にヘイトを繰り返す日本社会は世界にどう見られるか。称賛されるか。(慶田盛伸)

八重山は総合13位 

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懸命に前の選手を追う八重山アンカーの入高島利之(男子年代別リレー)=27日午後、市中央運動公園陸上競技場

 第69回沖縄県民体育大会(県体育協会など主催)は26日、石垣市、宮古島市で陸上、剣道など6競技が行われ、すべての日程を終えた。地元開催で総合成績9位以内を目指していた八重山は、14市郡中13位に終わった。女子は12位、男子は14位だった。

 陸上競技では女子やり投げで、黒島美香が41㍍2㌢で優勝。ソフトテニスは那覇市と糸満市に勝利し、5位に入った。

 結果は次の通り。 

 【大会総合成績】

 ①那覇市147・5点②中頭郡131・5点③浦添市110・5点⑬八重山郡63点

 【陸上】

 ▽男子=①国頭郡77点②名護市57点③南城市39点⑥八重山郡35点

 ▽女子=①名護市40点②八重山郡40点③沖縄市28点

 ▽壮年=①中頭郡70点②八重山郡55点③国頭郡50点

キングス、石垣で公式戦 来年3月、富山と対戦

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初のBリーグ公式戦開催をPRする(左から)中山義隆市長、出雲充社長、安永淳一取締役、八重山バスケットボール協会の安里整会長、太田義彦副会長、漢那憲吉副会長=27日午前、市役所庁議室

 プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)の琉球ゴールデンキングスの公式戦が来年3月24、25日に石垣市総合体育館で開催されることが決まり、27日午前、石垣市役所で記者会見が行われた。Bリーグの公式戦が離島で開催されるのは初めて。対戦相手は富山グラウジーズ。

 会見には、中山義隆市長、キングスを運営する沖縄バスケットボール㈱の安永淳一取締役、キングススポンサーの㈱ユーグレナの出雲充代表取締役社長、八重山バスケットボール協会の安里整会長が出席。

 中山市長は「2年ぶりにキングスが帰ってくる。大好きなキングスを石垣のブースターの力で勝利に導きたい」と話し、㈱ユーグレナの出雲代表取締役社長は「過去最大に盛り上げたい。バスケを見たことがない人たちにも足を運んでもらい、八重山の力でキングスのリーグ優勝を後押ししたい」と思いを語った。

 沖縄バスケットボール㈱の安永取締役は「今回で6度目の開催。2012年の1回目の時は、石垣の人は飽きやすいから2回目はないと言われたが、逆に奮い立つ思いがあった。今は石垣の人たちがキングスを愛してくれている。熱い応援をしてくれる」と開催の理由を述べた。

 キングスはbjリーグ時代の2012~16年に5年連続で同体育館で公式戦を実施。チームとしては2年ぶり、昨年、開幕したBリーグ所属後は初めての開催。

 Bリーグ2年目のキングスは現在12勝5敗で西地区の首位。勝率は7割を超えている。

 試合は3月24日が午後6時5分、25日が午後1時開始。チケットは12月3日から一般販売される。

船浦中、60周年で記念式典

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33個人13団体に感謝状が贈られた船浦中学校の創立60周年記念式典=26日午前、同校体育館

 【西表】船浦中学校(與世山淳校長、生徒15人)の創立60周年記念式典が26日、同校体育館であり、與世山校長や記念事業期成会の冨里保雄会長が延べ33個人13団体に感謝状を贈った。在校生や歴代校長ら関係者多数が参加し、同校の“還暦”を祝うとともに、今後のさらなる発展を祈念した。

 同校は1949(昭和24)年9月、鳩間小学校船浦分校として開校。65(同40)年には単独校として認可され、2017年3月までに卒業生610人を輩出している。

 冨里会長は「母校には、全国的にもまれに見る素晴らしい体験学習『たんがま(炭窯)』がある。そのともしびが途絶えることなく、末永く継承していくことを心から願う」と式辞。與世山校長は「家庭、地域社会とともに手を携え、本校のよき伝統と校風をしっかりとつなぎ、さらなる発展に向けて努めたい」、井本由尚PTA会長は「今後も子どもたちの成長の場として発展し、70年、80年と歴史を積み重ねていけることを願っている」とあいさつ。

 竹内崇馬(しゅうま)生徒会長(3年)は「船浦中は文化と伝統を重んじる学校。これからも全校生徒一丸となって受け継いでいく」と誓った。西大舛髙旬町長と八重山教育事務所の﨑山晃所長が祝辞を述べた。

 会場には、同校8期生の大城正明さんの絵画作品22点も展示され、関心を集めた。

 式典後は祝賀会も開かれ、在校生の舞踊や吹奏楽演奏、思い出のスライド、池田卓さんの歌などで盛り上がった。

 感謝状受賞者は次の通り。

 ▽歴代校長=田原伊明、小浜美佐子、砂川芳広▽歴代PTA会長=池村英勝、森本孝房、冨里保裕、護得久朝勲、真謝永二、陶山充、森合崇、笹原一三、竹内利晃▽個人・企業・団体=永田欣也、津嘉山彦、上地辰夫、森本孝房、大滝慎司、ホテルニラカナイ西表島、竹富町消防団上原分団、柳橋道一、國井健二、辻口政明、河合正憲、新﨑長幸、川満榮幸、大城安子、津嘉山佳子、渡真利志保子、仲村貞子、プラス合同会社、竹富町ダイビング組合、琉球大学熱帯生物圏研究センター、㈲安栄観光、八重山観光フェリー㈱、(資)浦内川観光、林野庁九州森林管理局西表森林生態系保全センター、同局沖縄森林管理署祖納森林事務所▽高額寄付=新﨑長幸、鈴木啓子、石垣正人、冨里保雄、與世山淳、プラス合同会社、(資)浦内川観光、㈲安栄観光

野党候補上原氏に決まる

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 ■保守ながら自衛隊に反対

 来年3月11日に実施される石垣市長選の野党側候補に、石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表で八重山地区医師会会長の上原秀政氏(63)が選考委員会の全会一致で決まった。3選を目指し12月定例市議会後の年内に出馬表明を行うとみられる現職の中山義隆氏(50)と、自衛隊配備の是非をめぐり全面対決に突入する。

 上原氏の選考理由は▽医師として長年、人の命を預かる医療に携わっており、人間性も評価されている▽人の命は全地球より重いという信念のもと、石垣島への自衛隊配備に反対し、その運動のリーダーとして活動している上原氏の英知と情熱、行動力は高く評価されるーことなど。

 保守系を自認する上原氏は、自衛隊配備問題が具体化した2015年8月から反対運動の先頭に立っているが、そこには亡き父の思いがあるようだ。

 ■父の苦悩が背中押す

 20歳で戦場に駆り出された父は、上官に命じられて嫌々ながら他の兵士とともに2人の敗残兵を殺したことなどがトラウマとなって戦後亡くなるまで戦争の残酷さ、理不尽さにさいなまれていたという。父の著書出版を手伝った時に知ったその苦悩と平和への思いが上原氏を保守支持ながら自衛隊配備反対に突き動かしたようだ。

 その当時、上原氏は「基地はいったんできると永久に居座り、観光にも子育てにも影響する。自然豊かな平和な石垣島を守るには、保守だ革新だといってる場合じゃない」と保・革を超えて配備阻止の必要性を強調。

 野党側の候補に決まった際は「市長が変わらないと陸自配備を止めることはできない。尖閣を行政区域にする石垣市に発火装置を置くべきでない。ミサイル基地があるとふとした拍子で間違いも起きる」と基地のない平和な島を目指す決意を語っている。

 今回の選挙は野党革新側にとっては絶対に負けられない「背水の陣」の戦いでもある。それは現在でも保守優位の中、自衛隊が配備されると、この島は隊員やその家族でますます保守化と右傾化が強まり、革新候補が全く選挙に勝てない政治の多様性を欠くいびつな島になる可能性が強まるからだ。

 ■公明が石垣の岐路左右

 そのため候補者選考は保守票も取り込める「勝てる候補者」擁立を目指し、そして決まったのが上原氏だ。同氏には政治的力量や年齢面で若者票を取り込めるか不安視する声があり、これが選考がもたつく要因にもなったが、政治的力量は同じように素人の医師から転身して4選した大浜長照前市長の例があるし、若者票は経済政策などで十分取り込めると判断したようだ。

 これに対し3選を目指す中山氏は、相手候補の多選批判と女性問題で圧勝した過去2回の選挙に比べ、今回は攻撃材料が少ない新人相手に容易な戦いではないだろう。逆に2期ともなると、その政治姿勢に内外から批判も出て、内部体制にもほころびやきしみが出るからだ。

 石垣市の岐路を左右するのが、過去2回の選挙で中山氏を支持した公明党の対応だ。自衛隊配備に否定的な同党が「平和の党」としての矜持を貫くかどうか。その動向が選挙に大きく影響する。


八重山育成園の利用者と職員が心を込めて製作した名物しめ縄…

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 八重山育成園の利用者と職員が心を込めて製作した名物しめ縄の初出荷の報道があり、いよいよお正月かとの思いで今年も近づく師走を実感する▼1年は365日と言ってみても晴れた日もあれば、雨の日もあったように人それぞれには過ごした日々の表情がある。師走の足音は、今年も残り少なくなっていることを改めて感じさせ何となくせわしく、切なく身が引き締まる思いがする▼何かと慌ただしい師走には人が動き、金が動く。年末は昔も今を変わらず、不注意から思わぬ犯罪や事故に巻き込まれかねない。27日には市内登野城で木造瓦葺の民家が全焼する火災が発生、60代男性と高齢の女性が住民らに助け出され、事なきを得た▼火事ほど怖いものはない。楽しかった思い出も含めすべての物が灰じんに帰すこともあり、死者を出す惨事ともなればなおさらである。火災は依然、怖いものの筆頭格なので年末にかけて身の回りの安全をいま一度点検して火の用心を心掛けたい▼これから暮れにかけ忘年会などで酒を飲む機会も多くなろう。これぐらいは大丈夫という気の緩みが人生で取り返しのつかない結果を招く。家族や周りの人たちを悲しまさせることがないよう飲酒運転には注意したい▼今年の師走の風が身も心も冷たくならないように家族そろって無病息災で乗り切り、新年に希望をつなげよう。(鬚川修)

「運転手に覚えられたくなくて」

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 ▽…飲酒運転根絶大会で講師を務めた八重山署の玉野清士巡査長によると、管内で特に多いと言われる路上寝込みについてタクシー運転手に話を聞いたところ、「飲んだ帰りにタクシーを利用するけど、狭い島なのでタクシー運転手に覚えられたくなくて、家から少し離れた所で降りて帰ろうとする客もいる」という答えがあったそう。気持ちは分かるが見えより安全を。

 ▽…長年の計画だったANAインターコンチネンタル石垣リゾートの増室。現行計画で約200室程度の新館構想だが、業界からは「計画で終わるのではないか」との見方もあるが、関係者はホテル側は地権者へ説明したほか、大手ゼネコンとの調整にも入っていることから「計画は固い」と話す。勢いに乗る八重山観光。宿泊施設の増室が目立つが、人手確保をどうするのか気がかりだ。

 ▽…八商工の生徒が子供服を集め、世界の難民へ提供するユニクロの社会貢献活動に、ことしも参加した。生徒らは、意見をぶつけ合いながらも、楽しそうにアートを制作していた。話を聞くと「団結力が増した」「みんな個性は強いが達成感がある」と感想。仲間同士の結束が、来月開催の文化祭に弾みをつけそう。

田渕さん(石垣中3年)6年連続入賞

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第57回県児童・生徒科学賞作品展で6年連続の入賞を果たした石垣中3年の田渕鈴夏さん(中央)。左は指導者の唐真盛人教諭、右は宇根東杜教諭=28日午後、同校

 第57回県児童・生徒科学賞作品展(県理科教育協会主催)の中学校の部で、石垣中3年の田渕鈴夏さん(15)が名蔵アンパルをテーマに継続した研究で小学4年から6年連続の入賞を果たした。出品対象者は中学生までだが、田渕さんは「市内の高校に進学し、生物部に入って研究を深めていきたい」と意欲をみせている。

 田渕さんは2012年と13年に佳作、14年に最優秀賞、15年に優良賞、16年と17年に優秀賞を受賞した。

 小学2年から研究を始め、4年で名蔵アンパルの干潟に住む生き物、同5年で赤土、同6年でアンパルの水系などを調べてきた。

 中学校からは、マングローブに生息する巻き貝のキバウミニナに着目し、主に食性を調査。ことしは産卵に興味を持ち、満潮時のキバウミニナや、卵塊がある場所などを調べ、内容をまとめた。

 田渕さんは郷土芸能部にも所属。民謡「アンパルヌミダガーマユンタ」の舞台にもなっているアンパルには、部活動が休みの日や夏休みに通った。調査には同校の唐真盛人教諭(31)と宇根東杜(あがと)教諭(25)が同行してアドバイス。田渕さんは「一緒に行って、いろんなことを教えてくださり、本当に感謝している」と話す。

 これまで何度か研究を終えようと思った時もあったが、その度に疑問が湧き続けてきたという田渕さん。高校では「キバウミニナの産卵時期や、月の満ち欠けが影響するのかなど、研究してみたい」と意気込んでいる。

 唐真教諭は「研究だけでなく、学校生活でもいろんなことに挑戦している。今後もいろんな生き物を見て、興味のある分野に取り組んでいってほしい」、宇根教諭は「興味のあるものにとことん取り組む姿勢があり、探求心が強い。研究を継続しながら、成果を後輩にも伝えてもらえたら」と期待している。

石垣島と久米島を周遊 FDAが運航開始

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FDAのチャーター便で静岡から訪れるツアー客。ミス八重山星の砂の新嵩ひらりさん(右)から歓迎を受ける=28日午後、南ぬ島石垣空港

 全国各地にチャーター便を展開する㈱フジドリームエアラインズ(FDA、本社・静岡市)は27日、石垣と久米島を周遊するチャーター便の運航を開始、28日午後には静岡空港発着の初便が南ぬ島石垣空港に到着、約40人が訪れた。FDAによる石垣へのチャーター便は2013年以来で、連続便は初めて。八重山での連続チャーターは与那国に続き2カ所目。12月17日まで地方10都市から20便を運航する。来年2月にも石垣へのチャーターを計画している。

 使用機材は同社が保有するエンブラエル社の旅客機(84席)。発着地は静岡、岡山、松本、松山、米子、広島、仙台、高知、福島、熊本。通常の旅行商品は各地で1泊する2泊3日だが、今回は石垣と竹富町の離島観光を盛り込んだ3泊4日。就航地の要望が多い石垣でFDAは、観光客の増加に伴う宿泊先の確保などの課題を解消して運航を実現した。

 この日はチャーター便の初便に合わせて石垣市観光文化課と石垣市観光交流協会職員、ミス八重山星の砂の新嵩ひらりさんが横断幕を持って来島を歓迎した。

 FDAチャーター事業部の山田潤副部長は「冬場のこの時期に人気が高い石垣に就航できて喜んでいる。課題も解消できたので継続したチャーターで新規客とリピーターを獲得したい」と期待した。

 FDAは本年度、国内60カ所の空港に1300~1400便のチャーターを計画している。

新館計画で200室増へ

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新館建設で約200室の増室計画があるANAインターコンチネンタル石垣リゾート=28日午後、同ホテル

 ANAインターコンチネンタル石垣リゾート(柳島司総支配人、客室数255室)が、敷地内に富裕層向け約200室程度の新館の建設を計画していることが27日までに関係者の話で分かった。現段階の計画で完成すれば総客室数が約450室に上り、県内離島のリゾートホテルでは最大級となる。開業は2020年夏ごろを目指しているという。八重山では、東京オリンピックの開催や那覇空港第2滑走路の運用開始などで需要増を見越した新たな客層を取り込む動きが活発化している。

 関係者によると、新館は、高級志向が高い客層の獲得を見据え、八重山では少ないラグジュアリー層の取り込みを狙ったもので、本館西側の「スナッグゴルフ」のスペースを活用して計画。

 ホテル側は10月中旬、借地契約を結んでいる地権者に計画を説明。現施設と同規模程度の新館を整備する意向を伝えている。同月下旬ごろには従業員にも説明した。

 新館建設に向け、大手ゼネコンと調整を進めているが、人手不足や建設資材の高騰などで着工が遅れる可能性もあるという。

 ホテルの新館建設は過去にもあったが、2008年のリーマン・ショックを受けて断念。13年に南ぬ島石垣空港の開港で国内外から観光客が増加し、急成長を続ける八重山観光の拡大を背景に計画が再浮上したとみられる。

 取材に対してホテル担当者は「現段階でお話しできることはありません」としている。

早いもので明日から12月。2017年最後の月だ。…

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 早いもので明日から12月。2017年最後の月だ。まだ町には慌ただしさはなく、師走の訪れは感じられないが、徐々に石垣の町も忙しさが増してきそうだ▼12月といえばにぎわうのが1年の締めの忘年会。同級生や模合仲間、サークル、職場などの各グループが大小の宴会を開催。飲食しながら1年を振り返り、反省と来年への決意を新たにする▼本紙でも居酒屋やホテルなど飲食店関係の忘新年会特集が組まれ、各店が鍋や各種コースなど、さまざまな独自プランを紹介。これから本格化する忘年会シーズンに向け、団体の集客を図っている▼盛り上がる宴会の裏で、苦労するのが忘年会を仕切る幹事。会の日程や場所、料金、出欠確認と当日まで苦労は絶えず、当日も場を盛り上げるための演出やゲームと気が抜けない▼筆者も10人程度のグループの幹事を長年やったが、料金と料理の内容を見比べて会場を決め、ビンゴゲームの賞品の買い出しにスーパーをはしごするなどバタバタした記憶がある▼なにはともあれ気をつけなければならないのが飲み過ぎ。楽しい場の雰囲気でアルコールの量が増えると、翌日、二日酔いで仕事に出る羽目に。最悪欠勤とならないよう時間、量ともほどほどに。それともうひとつ、くれぐれも飲酒運転だけは厳禁だ。(下野宏一)

市は積極的な情報提供を

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 ▽…文化庁メディア芸術祭石垣島展が29日、市民会館など6会場で始まった。芸術祭の各部門で入賞した作品が展示・上映される。通常は都市部で開催されており、沖縄県内でも離島でも初めてとなる。せっかくの機会。多くの市民に見てもらいたい。ただ、会場が分散しているため、情報を把握するのが難しく、市は積極的な提供を。

 ▽…青少年の深夜はいかい防止県民一斉行動コンテストの作文の部で、県警本部長賞を受賞した白保中3年の松川恭也君。作文の中で「一番悔しいことはクラスとの思い出がないこと」としながらも、警察官や同センターの職員との出会いについて「とても大きく、今でも応援してもらっている」と、プラスにとらえている。大事なのは自身を見つめ直して気付き、踏み出す一歩。夢実現に向けて突き進んでほしい。

 ▽…同性愛者や性同一性障がいなどLGBTの客の受け入れ構築に向けた講演会で、講師の高倉直久氏が示した国内消費額は約6兆円。化粧品業界などに匹敵するというこの数字を旅行会社も獲得に向けて乗り出している。重要なのはLGBTへの理解だ。何事も相手を知ることが大事。関心を高め、支援の象徴であるレインボーフラッグを掲げることも第一歩だろう。


八重山で聖火リレーを 東京オリンピック

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2020年開催の東京五輪における八重山諸島での聖火リレー開催を鈴木俊一東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣(左)に要請する中山義隆市長=28日、都内(石垣市提供)

 中山義隆石垣市長は28日、東京都内で鈴木俊一東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣に会い、2020年の東京五輪における、八重山諸島での聖火リレーの実施を要請したほか、▽国立自然史博物館や大型プラネタリウムの建設▽国立尖閣資料館の建設―などを各担当大臣に要請した。

 中山市長は東京五輪の聖火リレーについて「アジアの玄関口である八重山諸島でも実施できるよう、関係機関への働きかけをお願いしたい」と要請。鈴木大臣は、「聖火リレーが自分たちの町を走ることで、国民一人一人がオリンピックへの参加意識を持つ。これがオリンピック成功の鍵。今回の要請もしっかりと受け止めさせていただく」と語った。

 また、江埼鐵磨内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)に、「石西礁湖や竿根田原洞窟遺跡など、石垣市の自然の文化的・資源的価値を広く国内外に発信していきたい」として、国立自然史博物館や大型プラネタリウムの建設、国立尖閣資料館の建設を要請。来島視察も要望した。

 電線類地中化への財政的支援や、港湾関係予算の確保なども要請した。

 江崎大臣は「要請についてはしっかりと関係機関と調整する。年明けには八重山を訪問し、八重山諸島の魅力を肌で感じたい」と答えた。

本土で沖縄の魅力発信 かじくあつしさん

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公開生放送のかわさきFM「琉球リミテッド~かりゆし超特急」で、パーソナリティーを務める加治工敦さん。この日は盛況だった第2回「ウチナー祭」を報告した=11月7日夜、川崎市中原区にある公開スタジオ

 首都圏を拠点に、〝三線アーティスト〟として活躍する鳩間島出身で竹富町観光大使のかじくあつしさん(36)=横浜市=。2014年からFM仙台「琉球の風~ゆんたくタイム」、かわさきFM「琉球リミテッド~かりゆし超特急」と、毎週2本のラジオ番組でパーソナリティーを務め、沖縄の魅力を発信している。

 「琉球リミテッド」は、川崎沖縄県人会から同会の創立90周年をPRしたいと相談され、何気ないかじくさんの提案から地元FM局の公開スタジオで夜1時間枠の番組がスタートした。

 「琉球の風」は、東日本大震災復興イベントへの出演がきっかけ。毎年、宮城から沖縄への観光客が約8万人いることから、「仙台で沖縄PRを」とお昼どきに25分間の番組がスタートした。両番組で沖縄のアーティストや企業をゲストに迎え、文化や伝統、音楽、観光情報などを紹介して本土と沖縄を結ぶ。

 また、ことし20回目を迎えた「鳩間島音楽祭」は、父・勇さんと共に携わり、自らもホスト役で出演。その経験を生かして、近年は首都圏で催される沖縄イベントを主催者側と共同で制作することも多い。14年には東武百貨店と組んで「美ら島フェスティバル」を立ち上げ、出展業者や出演アーティストを紹介、自らもホスト役でステージに上った。

 去る11月4、5日には、県系6世までが暮らす横浜市鶴見区で第2回「ウチナー祭」(同実行委主催、鶴見区共催)を開催。2日間で約5万5000人が来場し、近隣から訪れた家族連れなどがステージや飲食を楽しむ姿に、「こんなにいいイベントができたのは久々」と手応えを感じた。

 イベントを次々と手掛ける姿から、最近では「イベンター?」と聞かれることも多くなった。「自分でも業種が何なのか分からない」と笑うが、華やかな祭りの裏で「運営側に利益はほとんどない」と現実も明かす。それでも続ける理由は「別の展開につながるから」と、地道でしたたかな一面も。

 ことし、自身が代表を務める会社の住所を鳩間島に移した。以前から「島のためにできることが見つかったらすぐにでも帰る」と話していたが、「登記することで、何か変わるかなという思いもある。動くのは圧倒的に東京だけど、少しずつでも地元で仕事ができるようになれば」と先を見据えている。

障がい者自立を支援

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 障がい者への支援法の見直しなどで、民間の支援事業への参入が容易になったことで、石垣市内で身体・知的・精神障がいを持った人に就労の機会を提供し、自立した日常生活と社会生活を支援する「就労継続支援事業所」が2014年度以降、増加傾向にある。同年度の7カ所から17年度には18カ所に増えている。利用者が「笑顔が増えた」「障がいをプラスに捉えられるようになった」と歓迎する一方、各施設の活動やサービスの内容が十分に知らされておらず、周知の徹底が求められそうだ。

 支援事業所は、65歳未満を対象に雇用契約を結んで賃金を支払う「A型」が6カ所、非雇用型で工賃を支払う「B型」が12カ所。定員335人に対し利用者は261人となっている。主な作業は小物の生産作業、農業、食品加工。施設の増加に伴い自分に適した就労を求めることができるなど、選択の幅が広がっている。

 石垣市障がい福祉課は「自宅に引きこもる人、サービスを知らない人に周知し、理解されれば利用者も増えるのではないか」として、広報いしがきやホームページ上で事業所の紹介も行うなど利用促進を図っている。

 9年程前に脳梗塞で倒れ、右半身にまひが残る根間直美さん(53)は当時、食事も喉を通らないほど落ち込んだ。「人生に光りがみえなかった」と振り返る。14年から市内のB型事業所へ通うようになり、同じ障がいを持つ人たちやスタッフと関わることで次第に元気を取り戻し、「外に出ることが楽しくなった」という。今では、笑顔の絶えない事業所で作業を楽しんでいる。

 同じく脳の障がいで、左半身にまひのある長嶺澄枝さん(68)は、15年から根間さんと同じ事業所に。自分のペースで作業を進める一方、自身の抱える悩みを打ち明けたり、アドバイスをもらったり。悩みを笑いに変えてくれる〝仲間〟に安心と信頼を覚え、「仲間は家族のような存在」とほほ笑む。人目を気にせず堂々と街を歩けるようになり、「考え方がプラス思考になった」と前向きな生活を送っている。

メディア芸術祭始まる 文化庁

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人間と同等の大きさまで拡大された昆虫の写真作品。細部まで肉眼で見える=29日午前、市民会館2階

 文化庁メディア芸術祭石垣島展「ひかりきらめくイマジネーション」(文化庁主催、石垣市共催)が29日、石垣市民会館など6会場で始まった。12月17日までアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの芸術祭4部門の入賞作品など計50点が展示・上映される。展示時間は午後1時から同7時。土日は午前10時からで、すべて入場無料。

 日本の近代建築の祖と言われる前川國男氏晩年の作品、石垣市民会館の新たな活用方法として、2階の「海の見えるホワイエ」をメーン会場にした。

 芸術祭の第1回から第20回までのマンガ大賞作品の読書ゾーンが設けられているほか、人間と同等の大きさまで拡大された昆虫の写真が展示されている。羽の細部など肉眼では見えない部分もリアルに浮かび上がり、造形の美しさや多様性に触れることができる。石垣島展に合わせ、島に生息するカラアカナナホシキンの写真も用意された。

 このほか、新栄公園ではこの日から2日間、日没時間の午後5時54分からアニメーション優秀作が上映される。30日は「この世界の片隅に」「ジョバンニの島」の2作。

 まちなか交流館ゆんたく家では、短編優秀作品の上映と「百年海図巻」の展示、石垣港離島ターミナルではポケモンゴーの「ポケストップ」の展示がある。ホテルエメラルドアイル石垣島、伊原間の崎山ハウスも会場となっている。

 12月10日午後1時と同4時の2回、第20回アニメーション部門大賞の「君の名は。」が、市民会館大ホールで上映される。

 初日はメーン会場で関係者を集めてレセプションがあり、中山義隆市長は「近代的な最先端の文化・芸術に触れることで市民の文化的興味・関心を高め、文化的教養を深めるとともに、伝統芸能など独自の文化が世界に誇る宝物であることを認識し、後世へ継承していくことを考える機会にしたい」と述べた。

 石垣島展の制作ディレクター、岡田智博氏は「新しい文化観光のきっかけにしてもらいたい」と期待した。

先月初め海運業など海事関連産業の労働者でつくる「全日本海員組合」が…

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 先月初め海運業など海事関連産業の労働者でつくる「全日本海員組合」が沖縄で初めて全国大会を開き、「海員不戦の誓い」をするとともに、今年7月同組合が発刊した著書「海なお深く|徴用された船員の悲劇」を翁長知事に贈呈した▼そこでわかったのは、去る太平洋戦争で軍事徴用された民間船約1万6千隻が魚雷などで撃沈。6万人余の船員が犠牲になった悲劇があり、再びその恐怖がわが南西諸島を舞台に迫っているということだ▼それは宮古、八重山に自衛隊を配備する「南西シフト」を展開中の防衛省が、尖閣含む南西諸島有事を想定。民間フェリーを借り上げて同船の船員を予備自衛官として任用。自衛隊員を戦闘地域まで運ぶ計画を進めているからだ▼組合では二度と悲劇を繰り返してはならないと「断固反対」の声明を発表したが、防衛省は既にフェリー借り上げや予備自衛官の費用を予算化しているという▼沖縄での民間徴用船の悲劇は約1500人が犠牲になった学童疎開船の対馬丸や80人以上が犠牲になった尖閣諸島戦時遭難事件の台湾疎開船が有名だが、尖閣有事となれば再び八重山も「海なお深く」となるのだろうか▼政治家がなすべき仕事はかつての愚かな過ち・悲劇を防ぐことだが、安倍政権と中山市政はそれが逆にしかみえない。(上地義男)

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