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年賀状をやりとりをしている友人知人から喪中…

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 年賀状をやりとりをしている友人知人から喪中欠礼の通知が届く季節になった▼60代も後半を迎えると、見知らぬ姓名の方からのも交じるようになった。文面に故父とあり、あっ、娘さんからの通知だと知ることになり、明日はわが身との思いを巡らしつつ遅まきながらお悔やみを申し述べることに▼年賀状はお互いの健在を確認し合う手段と心得、先方から老前整理の一環でこの手の義理付き合いは止めたいと言ってこない限り出すことにしている▼仕事がらみの年賀状は、順次後任に引き継ぐ形で減らしてきているので、現在は元同僚、親戚、凧友(たことも)とボランティアの仲間たち▼全国をたこ揚げで交流する凧友は高齢者も多く、毎年何名かは糸が切れて大空かなたへ去っていく。6月の石垣島凧あげ交流会で何度も来島し再会を誓いあった凧友の消息がその後ぷっつり途絶え年賀状のやりとりを終えた事例も。工夫を凝らした年賀状をもらっていただけに、それが届かなくなった寂しさは何とも言いようがない▼ことし、はがきが10円値上げされた。平素は52円時にまとめ買いした普通はがきに10円切手を貼って出している。年賀はがきは据え置き52円とのことだが手持ちの普通はがきに自作の年賀印を押せば私製年賀はがき扱いで配達してくれるのかな。(仲間清隆)


ICT治具で雇用増を 障がい者支援、高橋さん講話

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ICT治具を利用した障がい者雇用を事例に八重山での障がい者の積極雇用を呼び掛ける高橋陽子代表(右)=18日午後、八重山合同庁舎

 障がいを持つ人々の暮らしと働きについて考える「第12回雇用・就労支援フォーラム」(県中小企業家同友会など主催)が18日午後、八重山合同庁舎で開かれ、障がい者就労支援などを展開する「ダンウェイ㈱」(川崎市)の高橋陽子代表取締役が講話した。知的障がい者の使用を前提にリポートやプレゼン資料、ウェブページが作成できるソフト「ICT治具」を活用した就労支援を行う高橋代表は「障がい者の能力は一人一人違うが、能力を可視化することで互いにカバーできる。それを踏まえたマッチングをしてほしい」と助言した。

 障がい者雇用の拡大に向けて、知的障がい者によるインターネットのホームページ(HP)づくりを通した就労支援で社会進出を目指している高橋代表は「Unlocking(鍵を開けろ)」をテーマに講話。約140人が参加した。

 ダンウェイでは障がいを持っても分業によるHP制作が可能なソフト「ICT治具」を利用した就労を推進。高橋代表は「治具は障がい者の可能性を伸ばす一つのツール。中小企業のHPを制作する障がい者が企業を支える役目を担っている」と事業展開を事例に障がい者の積極雇用を呼び掛けた。

 フォーラムは2部構成で行われ、行政や企業、教育関係者による障がい者雇用に連携したパネルディスカッション、雇用企業による報告が行われた。

比嘉さんと嵩田さん表彰 県善行児童生徒表彰式

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県善行児童に選ばれた比嘉桃花さん(左)と嵩田晄さん=18日午後、浦添市中央公民館

 【浦添】学校生活やクラブ活動などで模範となっている児童生徒を表彰する第19回県善行児童生徒表彰式(県退職校長会主催)が18日、浦添市中央公民館で行われ、八重山からは比嘉桃花さん(石垣小6年)と嵩田晄さん(宮良小6年)が個人表彰に選ばれ、賞状と記念盾を受けた。全体では11個人9団体。

 体育委員長を務めている比嘉さんは「健康づくり」活動の一環で朝のラジオ体操を実践したほか、学級対抗玉入れ競争に取り組み全国大会に出場、日本一に導いた。また、自身も全国小学校陸上交流大会の走り高跳びで日本一になった。

 嵩田さんは5年生から飼育委員長を務め、休みの日にもヤギ小屋の掃除に精を出し、大切に世話をしている。嵩田さんの活動でヤギと触れ合う児童が増え、思いやりの心や命を大切にする心が校内に広く根付いた。

 受賞に比嘉さんは「まさか自分が選ばれると思っていなかったのでとてもうれしい。これからも競技を続けてオリンピックを目指す」、嵩田さんは「今では、赤ちゃんヤギも4頭増えた。ヤギの面倒を見てくれる後輩もできたので世話の仕方などを伝えていきたい」とそれぞれ話した。

日ごろの成果披露 地区中学校総合文化祭

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神事「節祭(シチ)」で奉納される干立発祥の「フタデ村節」を披露する西表の生徒ら=18日午前、石垣市民会館大ホール

 「島歌の風に乗せ 未来へつなぐ 伝統文化」をテーマに第23回八重山地区中学校総合文化祭(八重山地区中学校文化連盟主催)が18日、石垣市民会館大ホールを主会場に開催された。3市町の中学生1600人余が舞台と展示の部で日ごろの文化活動の成果を示し、詰めかけた保護者や地域住民らを魅了した。

 12月9、10日に沖縄市民会館などで開かれる県中学校総合文化祭には竹富、石垣の郷土芸能2点が派遣される。

 舞台の部は15校の約600人が出演。与那国・白保・名蔵・石垣・石垣第二・大浜の6校選抜者による祝歌「鷲ぬ鳥節」「でんさ節」で華やかに幕開けし、竹富が島のフクギやゲットウで染め上げた布を使って創作芸能「祈り~穣かな大地~」、石垣の郷土芸能部は八重山の海の幸や恵みを題材とした演目「豊漁の喜び」などを生き生きと繰り広げた。

 西表が神事「節祭(シチ)」で奉納される西表祖納発祥の「西表口説」・干立発祥の「フタデ村節」を披露すると、八重山特別支援学校の生徒15人は人気歌謡曲に合わせて軽やかにダンスし、会場から盛んな拍手が送られた。

 展示の部では、美術や社会、総合など八つのテーマに分かれて修学旅行の思い出や福祉体験をつづった壁新聞、サンゴのランプシェード、版画などの自信作1200点以上が並んだ。

 同地区中文祭のテーマとポスターの部入賞者の表彰もあった。

 開会セレモニーで、同連盟会長で大浜中学校校長の友利始夫氏が「きょうを機に中学生らしい文化活動への意欲と実践力をさらに高めてほしい」とあいさつ。

 久部良3年の城間美栄さんが生徒を代表し、「今を生きる私たちの手で、受け継がれた伝統を発展・進化させ、次の世代へとつないでいきましょう」と力強く宣言した。

 大浜2年の小林遥野香さん(14)は「美術作品などを見て、色遣いがさまざまですごいなと思う。創芸部なので刺激になる」と話した。

 同中文祭は、中学校における創造活動の充実と文化活動に資するとともに、相互の交流を深めることを目的に開催されている。

 入賞者は次の皆さん。

 ◇テーマの部▽優秀賞=迎里快嗣(白保2年)▽優良賞=南慎之輔(石垣第二1年)▽佳作=黒島椎菜(同2年)

 ◇ポスターの部▽優良賞=川満凜(石垣第二3年)▽佳作=新城愛葉(同3年)

台湾の台北市立第一女子高級中学に「緑衣使節」というグループがある。…

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 台湾の台北市立第一女子高級中学に「緑衣使節」というグループがある。海外などから同世代の若者が来校すると、交流の手伝いをし、学校紹介を行ったりする▼八重高卒の本原泉さん(57)の引率で台湾を訪れた県内の高校生が9日、同校と交流(本紙16日付7面)し、そこでも緑衣使節が活躍した。日本語が話せる生徒も何人かいた▼沖縄の子どもたちが台湾の学校を訪れる機会は多い。八重山商工高校が今年3月に花蓮高級農業職業高校を訪れた時は、花蓮の生徒が日本語で学校紹介を行った。花蓮は、台湾のなかでも先住民(原住民)が多い地域。先住民は日本語を解す人が今も比較的多いという背景に加えて、発表の能力も高いのだろう▼では、言葉はそんなに大事なのか▼9日の交流では、台湾の生徒がひらがなを書く姿が印象的だった。沖縄の生徒が付きっきりで、英語と身振りで筆の運び方を伝えていく。作品が出来上がると、みんなで一緒にスマホでパチリ。交流の後は、互いに顔を寄せ合ってSNSで連絡先を交換し、「次の予定があるので、早く移動して」と言われてもなかなか動こうとしない生徒たちも▼八重山にも「緑衣使節」のようなグループがあればいいと思う。ただ、意思疎通のツールは多様化している。うまく使って異文化交流だ。(松田良孝)

伝統行事継承の気概示す

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 ▽…宮良村の結願祭が3年ぶりに行われ、沿道の見物客らはカメラ片手にミルクが率いる道行列を待機。「ドラマみたい」。関西圏の観光客にとって神事は物珍しく、地元を離れた本島在住者も新鮮に感じたよう。保育園児から老人会員まで総出の奉納芸能に、歴史ある伝統行事を「ドラマ」ではなく地域に息づくそれとして村で守り、継承していく気概が示されていた。

 ▽…県民体育大会は前期の10競技を終えたが、八重山勢の上位入賞はなかった。残る後期(25、26日)は軟式野球、バレーボール、陸上、剣道、バドミントンなど7競技。昨年準優勝の女子バレー、3位の軟式野球などに期待が持てる。バレーは宮古島市開催だが、軟式野球は石垣市開催。過去に7度の優勝があるが、前回優勝は1997年。勝てば20年ぶりとなる。

 ▽…県猟友会石垣地区の2017年度第1回有害鳥獣共同駆除では、95㌔の巨体イノシシを含む7頭が駆除された。これまで駆除歴約30年の安田喜禮さんの仕留めたのが一番大きかったが、これを上回るという。大人2人でも持ち上がらないほどの重さ。会員からは「重い。大きいな」としきりにため息がもれた。

「島言葉」日頃から

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しまくとぅばPRイベントで、クイズを出すじゅん選手ら=19日午後、イオンタウンやいま駐車場

 

 「しまくとぅば」の普及促進を図っている県文化観光スポーツ部文化振興課は9月から巡回イベントを実施しており、19日は石垣市内で実施した。

 イオンタウンやいま駐車場に特設会場が設けられ、ラジオパーソナリティーの糸数美樹さん、お笑い芸人のじゅん選手、NHK沖縄マスコットキャラクター「さぁたぁちゃん」が出演。方言版のアニメソングを歌ったり、野菜の絵を見せて八重山方言で答えるクイズを出題して、方言に触れるきっかけを提供した。

 クイズでは富永政敏さん(75)=登野城=の協力を受け、魚(イズ)、さとうきび(シゥッツァ)、ヘチマ(ナベーラ)などを方言で答えてもらうクイズを出し、正解者には島野菜をプレゼントした。

 じゅん選手は「島言葉をいっぱい使ってほしい」と呼び掛け、県文化振興課文化振興班の仲間博子主任は「地域にはたくさんの方言があると思う。自分の生まれ育った地域の方言を大切にしてもらいたい」と話した。

 

石垣島の自然を満喫 グレイトアース石垣島ライド10周年

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新城幸也を先頭にスタートするグレイトアース石垣島ライドの参加者ら=19日午前、舟蔵公園

 

 サイクリングイベント「グレイトアース誕生10周年記念大会石垣島ライド」(同実行委員会主催)が19日、舟蔵公園を発着点に石垣島西回りの125㌔、95㌔、60㌔の3コースで行われ、島内外から362人が参加した。石垣市出身のプロロードレーサー新城幸也も125㌔に参加し、参加者とともにサイクリングを楽しんだ。

 イベントは長距離サイクリングを通して、石垣島の美しい自然や環境について考えようというもので、ことしで開催10周年。新城はスタート前のセレモニーで「速く走らずに、ゆっくりと石垣島を楽しんでほしい」とあいさつ、先頭でスタートした。参加者らもマイペースで島の景観を楽しみながら快走した。

 コース上には、かき氷や八重山そばなどを振る舞うエイドステーションもあり、参加者を喜ばせた。

 出場2回目の仁助透さん(48)と智穂さん(50)夫妻=広島県=は「信号がなく美しい景観の中を長い距離走れるのはいい。雨が残念だったが、途中聞こえてきた虫や鳥、カエルのような鳴き声の主にも興味がわいた」と満足げ。

 初出場した、初来沖の村澤龍太さん(39)=東京都=は「国内外のイベントに出ているが、この時期にこの気温で走りやすかった。雨で少し寒かったが、エイドで食べた八重山そばの味がしみた」と笑顔を見せた。

 20日は西表島を走る「西表島ライド」も行われる。

 


運動や歌通し健康づくり

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八重山保健所の健康づくりイベントでエクササイズに取り組む参加者ら=19日午後、石垣市健康福祉センター

 

 八重山保健所(国吉秀樹所長)は19日午後、「賢いネ!探していたのはこの運動!なれます!かっこいいお父さん!」をテーマにした健康づくりイベントを石垣市健康福祉センターで開催した。市民約80人が参加。タレントの前川守賢さんら講師3人による講話やエクササイズ、歌などを通して楽しくできる健康づくりを体験した。

 沖縄県健康増進計画の健康沖縄21(第2次)の一環で、ことし9回目。

 参加者は、市内でボディーメイクスタジオを経営するパーソナルトレーナーの新里翼さんの筋トレレクチャーを受け、スクリーンに映るCG(コンピューターグラフィックス)キャラクターとともに実際に運動をして楽しんだ。

 名桜大学生らが参加者の血圧や骨密度、貧血度や血管年齢などを無料で測定するサービスもあった。

 前川さんは参加者と一緒に歌を歌い、三線を使ったライブとユーモアたっぷりの語りで会場の笑いを誘った。前川さんの曲に合わせて元気に踊って会場を沸かせた女性は「げんちゃんの大ファンなので、きょうはとても楽しかった」と大喜びだった。

 講話では、名桜大学人間健康学部スポーツ健康学科の高瀬幸一教授が、縮む沖縄県民の健康寿命に警鐘を鳴らし、医食同源の伝統的食文化を取り戻す必要性を強調した。

 

イノシシ7頭を駆除 95㌔の超大型も

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駆除したイノシシを並べる県猟友会石垣地区のメンバー=19日午後、伊原間地区内

 県猟友会石垣地区(石垣克治地区長、101人)は19日、伊原間地域の山林一帯で2017年度第1回有害鳥獣共同駆除を行い、95㌔の超大型を含むイノシシ7頭を仕留めた。伊原間以北ではイノシシの生息数の増加がみられることから、猟友会は年度内4回の共同駆除を同地域で実施する予定。イノシシ対策では、石垣島製糖が15日から捕獲に対する助成を開始しているが、猟友会では被害が出ている地域に限定するよう求めている。

 第1回共同駆除には42人が参加。午前8時半から山に入り、猟犬を使いながら猟銃による駆除を試みた。伊原間牧場内の山林で95㌔の大型を仕留めた山村勝紀さん(61)は「12年前から参加しているが、これだけの大物は初めて。犬を含めたチームワークのおかげ」と話し、約30年のベテラン安田喜禮さん(75)は「これまでは僕が駆除したものが1番大きかったが、それよりも大きいかもしれない」と目を丸くした。

 猟友会では猟期(11月15日~来年2月15日)に限らず、農家の被害申告を受けた石垣市から依頼を受けた駆除を実施しており、猟銃のほかワナも使用している。

 ことしは、イノシシ被害に悩まされているさとうきび農家の声を受け石垣島製糖が1頭の捕獲につき1万円を助成したり、農家の電気柵の購入に対して30%を補助したりするなど対策をとっている。

 石垣地区長は「農作物の被害が出ている地域を対象に助成してもらいたい。被害が出ていない地域で実施してイノシシが少なくなれば、山が荒れ生態系が崩れるため、適正頭数を保つことも必要だ。イノシシ対策は猟銃、ワナ、農家の柵設置など総合的な対策が必要になる」と話している。

川満に続く選手誕生に期待

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 ▽…福岡の誠修高校に進学し、春高バレー出場を決めた二中出身の川満愛優。ことしは、川満も所属していた八島マリンズが県を制して全国大会に初出場の偉業を達成。マリンズの上地みか監督にとっては、最高の年となった。上地監督は、川満の出場する春高バレーに応援を兼ねて八島マリンズの子どもたちを観戦させようと計画中という。川満に続く選手の誕生に期待。

 ▽…登野城の高齢者学級が20日から始まった。第1回の講演は市内の高齢者福祉の現状について。保健師によると、デイサービスにしか友人がいないため、寂しさから要介護レベルを偽ってまで頻繁に通所しようとする高齢者も複数いるそうだ。介護労力の適正配分も、高齢者の孤立防止も切実な課題。高齢者が気軽に通えるコミュニティーのさらなる拡充が必要かもしれない。

 ▽…ことしの黒島家畜市場の子牛セリ実績は取引755頭で5億3196万円だった。1頭当たりの年間平均価格は70万4593円と高値を維持した。ただ、11月のセリでは60万円に落ち込んだ。体重ののりが悪かったためで、これを改善すればまた上昇に転じるかもしれない。ぜひ品質の維持向上を。

かつてまちやむらに多数あった…

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 かつてまちやむらに多数あった1銭まちやー。庶民の暮らしを支える存在だった。現金いらずカケでも購入でき、子どものお使いにも柔軟に対応した。誰もが顔を知っている時代だったからこそ▼そのまちやーが姿を消すのと、人と人との距離が遠くなっていくのとは同時期だったか。今や隣は何をする人ぞ、の方も多いのではないか▼それでもどっこい、生き残っているまちやーには共通項がある。あったか総菜やおいしい弁当、それに新鮮野菜があることだ。人はおいしいものを求めて集う。自店調理か、総菜店の持ち込みかは問わない▼なけなしの年金でタクシーに乗り、行きつけのまちやーにせっせと通うお年寄りもいる。何度も繰り返しテレビで取り上げられ、レンタカーが集まる店もあれば、ほぼ市民でにぎわう店もある▼思えばかの「オニササ」は、中高生の遊びのようなし好から始まった。おにぎりとポークを組み合わせて「オッポー」、チキン空揚げだったら「オッチー」。商機を見逃さなかった店主の眼力、販売促進はさすがである。多種多彩なコンビニ総菜も悪くはないけれど、高齢者には何だかぬくもりが感じられないのかも知れない▼子どもからお年寄りまで喜ぶ第2、第3のオニササよ、いでよ。それでこそ庶民の味方、まちやーの力だ。(慶田盛伸)

屋良部崎沖 水中ロボで海底遺跡撮影

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大阪府教育庁文化財保護課の中西裕見子氏の解説を受けて、地元の海底遺跡に理解を深める生徒ら=18日午前、屋良部崎沖(坂上憲光准教授提供)

 東海大学海洋学部(川上哲太朗学部長)=静岡市=は18日午前、産学連携施設のVisLab OSAKA、大阪電気通信大学総合情報学部と共同で第5回水中ロボットを利用した水中文化遺産教室を屋良部崎沖で開催した。市内高校生2人が水中ロボットを操作し遺跡の撮影作業を体験、地元の海底に眠る歴史文化に触れた。

 同教室は青少年に水中文化の重要性を学んでもらうとともに、島の海洋環境保全と海洋資源開発の意識啓発を図ろうと企画。年1回のペースで開かれている。

 生徒らは、同海洋学部航海工学科海洋機械工学専攻の坂上研究室(坂上憲光准教授)が開発した水中ロボット「ケイちゃん」にコントローラーで指示を送り、パソコンの映像で遺跡を確認。大阪府教育庁文化財保護課の中西裕見子氏から壷やいかりの解説を受けた。

 坂上准教授によると、生徒らはきれいな形で残る海底遺跡に驚いた様子で、「他の友達にも見てもらいたい」などと感想を述べた。

 ロボット操作時に撮影した映像は、VisLab OSAKA=大阪市=に同時配信された。

竹富町 波照間島を地図で可視化

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観光客らに「知っておいてほしい」情報などを書き込む参加者ら=13日夜、はてるまふれあいセンター(町政策推進課提供)

 竹富町は、2017年度波照間島基礎調査事業の一環として島民らに意見を出し合ってもらい、同島の観光実情の見える化を図る公式地図の制作に取り組んでいる。迷いやすい道やトイレの情報、神聖な区域など、島民が観光客に「知っておいてほしい」「よく尋ねられる」「改善してほしい」という声を地図に反映させる。次年度には地図を島民や国内外の観光客、島へ誘致する観光事業者らに配布するなどし、島民と来島者が互いに活用できるようにしたい考えだ。

 同事業は、町観光振興基本計画(13~17年度)の見直しを控え、離島独特の課題を多く抱える波照間島をモデルケースに展開するもの。

 小中学生や観光事業者を含む住民アンケートやワークショップを実施。島を訪れる観光客に行っているアンケートの結果をフィードバックすることで、住民主体で島の展望を探る。

 島民からは観光客のマナー、観光による過重負担に指摘が相次いでいることから、町は島民と来島者を隔てる情報量に着目。島民の思いを地図上に可視化することで、2者間のズレ解消を目指す。

 地図は、12月上旬に予定されているワークショップでさらに精細化し、名称や表記言語、活用方法などを最終調整していく。

 島には現在、正式な集落の案内図はなく、各宿泊施設や飲食店が独自の地図を提供している。

 町政策推進課の通事太一郎課長は「来島者の情報不足の解消を目指し、また、その作業過程で業種や生活期間の異なる島民間の意見の相互認識も得られれば」と話している。

2017年 子牛、年間平均70万4593万円

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1月セリで平均77万余りの高値でスタートした黒島家畜市場の子牛セリ。7月以降60万円台に落ち込み、年間平均は70万4593円となった=1月13日午前、黒島家畜市場

 JAおきなわ八重山地区畜産振興センターの黒島家畜市場は12日、11月の子牛セリを行い、2017年の取引を終えた。同市場のセリは奇数月の開催。年6回のセリで755頭が取引され、5億3196万円の販売実績を残した。前年からそれぞれ18頭減、3339万減。年間の平均価格は、11月の落ち込みの影響で70万4593円と前年から2万6000円余りダウンした。最高価格は1月セリで雄の140万2920円だった。

 ことしの子牛セリは1月で平均77万5671万と好スタートを切った。5月まで70万円台の高値で取引されたが、7月で70万円を割り込んだ。その後も60万台後半をキープしていたが、11月には60万に落ち込んだ。

 JA関係者らによると、全国の相場も高止まり傾向から下降傾向に転じているほか、11月セリでは子牛の状態がよくなかったためセリ値に影響したとみられる。

 センター畜産部畜産課の仲程信智(しんち)課長は「セリ値は6月からじわじわ下降してきた。全国的な相場も下がっている。11月の落ち込みは子牛の体重がのらなかったのが原因なので、次回以降は横ばいか少し上昇するのではないか。JAとしては60万円台をキープしていきたい」と話している。

 黒島肉用牛生産組合の金城義孝組合長は「11月の落ち込みは体重がのらなかったせいもあるかもしれない。いま一度、頑張っていこうと声をかけていく。導入牛も出始めているので、今後良くなっていくだろう。黒島からは県共進会でチャンピオン牛も生まれている。県内の市場で1位を目指し、組合員一丸となって頑張っていきたい」と決意を新たにしている。


石垣市も中国と友好提携を

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 ■沖縄県と福建省が友好20周年

 中国の福建省と友好締結20周年を迎え、沖縄県の翁長雄志知事や新里米吉県議会議長ら75人が、今月9日から4泊5日の日程で中国を訪れ、友好の絆を強めた。沖縄と中国は琉球王朝時代から交流の歴史は続いており、その長い交流の歴史が「沖縄の人は中国のスパイ」と一部の極右勢力から誹謗(ひぼう)中傷されるゆえんでもある。ただその交流は県レベルだけでなく市町村レベルでも那覇市は福州市、浦添市は泉州市、宜野湾市は厦門(あもい)市と友好親善都市を締結し交流を続けている。

 尖閣諸島の領有権をめぐり中国との対立の渦中にある石垣市も、中国の都市と友好提携し、現在配備をめぐり市民の間に大きな対立と分断を引き起こしている自衛隊などの武力でなく、こうした自治体レベルでの友好交流などの外交努力で平和を目指してほしいものだ。その友好提携の素地はある。

 ■石垣市も過去3度訪問団 

 かつて石垣市は、福建省と経済交流を目指して市商工会から田場恵順会長や粟盛哲夫副会長ら10人余から約20人の視察団が過去3度も中国を訪問した経緯があるからだ。半嶺當泰市長時代の1993年と同94年、大浜長照市長時代の1996年のことだ。

 石垣の物価高緩和と経済活性化のため直接貿易できないかとその可能性を探るため、3度目は大浜市長も訪問した。当時も尖閣をめぐる対立はあったが、それでも一行は歓待され、福建省では福州市が友好協力同意書を締結し石垣事務所開設の意向も語るなど積極的だった。しかしどういう商品で貿易するかが壁となり実現しなかった。

 尖閣周辺を漁場とする漁民も多い福建省の福州市とは那覇市が友好都市を締結しているが、石垣市も国内や台湾だけでなく、その福州や厦門など中国とも積極的に友好関係を築きたい。

 現在の中山市長は、尖閣をめぐり中国脅威論をあおる安倍政権と一緒に中国を敵対しているが、過去に経済交流の動きもあったし、こうした自治体間の交流で関係改善を図るべきだ。

 ■近隣諸国とは常に仲良く

 交流などの外交努力は、自衛隊配備に反対する尖閣列島戦時遭難者遺族会の慶田城用武会長や公明党の大石行英市議らもその都度市長に求めている。

 慶田城会長は、毎年の慰霊祭で「遺族が願うのは平和」と参列の市長に武力によらない平和外交を求めてきた。

 大石市議も与党ながら今年の3月議会で、「第三の道」と称して来年8月の日中平和条約40周年、同12月の世界平和の鐘設置30周年に中国大使らを招いて石垣市でイベントを開き、こうした外交努力で平和を目指すべきだと来春の市長選を控え、市長の自衛隊受け入れの動きをけん制した。

 安倍首相も先日の日中首脳会談を機に一転して中国との関係改善に意欲を示しており、市長も自治体レベルの交流を進め、敵対関係を改めるべきだ。

 中国との関係が改善され、脅威や緊張が緩和されれば尖閣防衛の自衛隊配備の必要性はなくなり、戦争のリスクも緩和される。一方で中国からもクルーズ船の寄港が増え、経済も活性化するだろう。近隣諸国とは国も地方自治体も常に仲良く平和的でありたい。

心のこもった美しい日本語はどこへやら。…

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 心のこもった美しい日本語はどこへやら。またもや国会議員から殺伐とした言葉が発せられた▼日本維新の会の足立康史衆院議員が加計学園問題を取り上げた朝日新聞の社説に絡んでツイッターで「朝日新聞、死ね。」と書き、さらに「拡散歓迎」と投稿。公人で言論の府の一員である国会議員の言葉に「資質が問われる」と批判の声が上がっている▼暴言で思い出すのは7月の東京都議選の街頭演説で発した安倍晋三首相の言葉である。聴衆の「帰れ」「安倍辞めろ」コールに激怒。「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない」と声を荒らげ、自民党が首都決戦で歴史的大敗を喫する要因となった▼かたや先の衆院選では希望の党の代表だった小池百合子・東京都知事が、民進党出身者の受け入れ公認をめぐり「排除」という言葉を使った。結果的にこの言葉が有権者の反感を買い、選挙戦で惨敗した▼政治家は、時の言葉でその力量が問われるとも言われる。昨今、特権意識が際立ち、およそ国民目線からかけ離れた高飛車な言い方をする方が何と多いことか。政府も言葉の問題を閣議で取り上げてみたらどうか▼殺伐とした言葉、聞く者の心に残るのはむなしさだけである。政治家の皆さんは、常日ごろからその場にふさわしい言葉の大切さを忘れてはなるまい。(鬚川修)

模索する新たなクルーズ観光

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 ▽…今秋に台湾と石垣を結ぶ航路で試験運航を予定していた高速貨客船「ナッチャン・レラ」がことしの運航を断念した。同社は昨年5月の初寄港以降、試験運航に向けて準備を進めてきたが、台湾での集客が見込めずに来年の就航を模索。台湾でレラを利用した観光商品の販促と石垣市と連携した誘客活動を検討している。模索する新たなクルーズ観光のモデル構築にはハードルも高いようだ。

 ▽…新空港アクセス道路建設工事で、4車線区間中の2車線が来年3月、暫定で供用開始の予定だ。現在、4車線のうち、石垣市消防本部までの片側2車線が運用されている。道路と接続する箇所に信号機の設置を求める声があるなか、交通量などを分析して設置の可否が判断される見通しだが、事故が発生し、取り返しがつかなくなる前に、何らかの手だてが必要となりそうだ。

 ▽…海星小学校の2年生を対象に毎年トマトの苗を寄付し、育て方などを指導している本村修さん。最後は児童に「将来の夢は何か」と問いかけ、人生のアドバイス。中学時代に嫌いだった英語が高校では好きになり、将来の仕事でも生かされた自身の経験から「嫌いなことでも好きになることはある。とりあえず何でもやってみて、夢中になれることを探してほしい」と呼び掛けた。

天敵生物でデイゴ保護へ

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放飼実験が始まったデイゴカタビロコバチ(県森林資源研究センター提供)

 【那覇】県は21日、デイゴに枯死など深刻な被害をもたらしているデイゴヒメコバチを防除するため天敵・デイゴカタビロコバチを利用した生物農薬の実用化に向けた野外放飼実験を宮古島市の下地島で10月26日から開始したと発表した。島尻勝広農林水産部長は「デイゴは、沖縄の心だ。大切にされてきた県花の復活を期待する」と述べた。22日からは2回目の放飼が行われ、ことし最後となる12月の放飼実験と合わせてカタビロコバチの越冬状況や寄生状況などを取りまとめ、生物農薬登録を申請する。

 従来のヒメコバチ対策は、県森林資源研究センター(寺園隆一所長)が開発したアトラック液剤の樹幹注入で実施され、竹富島では島内約100本のデイゴがヒメコバチ侵入以前の開花率に戻るなど成果を上げている。

 一方、県内には約10万本のデイゴが植えられており、2014年の調査では平均開花率が7・5%とヒメコバチ侵入前の02年の54・7%から大幅に悪化。薬剤注入法は効果が高い半面、コストの高さが課題となっていた。

 県は、薬剤注入と比較して天敵生物による防除経費が15分の1に抑えられるほか、カタビロコバチが野外で定着した後の追加経費は、ほとんどかからないと試算する。

 放飼実験の行われた下地島にはデイゴが約20本あり、その内の7本に対して1回の放飼で1本の木につき約20~50匹のカタビロコバチが放たれた。県では、実験が開始されたデイゴカタビロコバチによる効果がはっきりと見えてくるのは2~3年後と予測しており、今後は、農林水産部と環境部が連携しながら発生調査を取りまとめていく。同センターでは、状況が整い次第、八重山を含め県内各地で活用したいとしている。

 県内では、過去にウリミバエを根絶した不妊虫放飼や菊などにつくマメハモグリバエの天敵ハモグリミドリヒメコバチなどが生物農薬として成果を上げており、同センターの寺園所長は「沖縄の県花デイゴに鮮やかな紅色の花が毎年見られることを期待する」とカタビロコバチの生物農薬登録を目指す。

 今回、導入されるカタビロコバチは体長2㍉。ハワイでは、すでに生物農薬として活用されており、同センターの殺虫効果試験でもヒメコバチの数を50~60%減らす効果が見られた。

 害虫ヒメコバチは、体長1・5㍉。2005年5月に石垣島で初めて確認された後、1~2年で県内全域に分布を広げた外来種。侵入経路は分かっていない。

暫定2車線で供用開始へ 新空港アクセス道

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県道石垣空港線2018年3月に供用開始される暫定的なルート。病院側の2車線が通行可能となる(八重山土木事務所提供)=10月11日、旧空港跡地

 建設中の新県立八重山病院前で整備されている「一般県道石垣空港線」(新空港アクセス道路)の平得交差点ータナドー線交差点を結ぶ4車線区間(約2㌔)は、2018年3月末の病院完成に合わせ、暫定的に2車線を供用開始する方向で工事が進められている。同病院前4車線のうち、中央分離帯を挟んだ病院側の2車線が運用される見通し。同空港線を整備する県八重山土木事務所は、19年度中に平得交差点空港前交差点まで約8・9㌔のアクセス道路全面開通を目指している。

 同事務所では現在、橋や用地取得が済んだ箇所から優先的に着工。工事終了後にタナドー線交差点から、東へ1㌔先まで整備される4車線区間(約3㌔)を完成させる予定。

 一方で、2車線が供用開始予定の平得交差点ータナドー線交差点までは、同病院の移転や旧空港跡地の開発で供用後、新たな交通の流れが生じると予想される。

 石垣市議会はことし9月、病院を利用する患者や家族、特に高齢者ドライバーへの負担を懸念、交通事故へのリスクが心配されるとして、県知事と県公安委員会に同病院主入り口前に信号機の設置を求める要請決議案を可決した。

 県立病院課担当者も、同空港線から病院へ接続する箇所について「2車線とはいえ、利用者の安全確保のため、信号機を設置してほしい」と話している。

 県警本部は、10月の県議会一般質問で、病院前交差点の信号機設置について「交通量、周辺施設の状況を分析し、他の対策による事故抑止の可否など考慮し、設置の必要性を判断したい」と答弁している。

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