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忘れない、大震災の教訓

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■今なお26万人余が避難生活

 1万9千人の死者・行方不明者を出し、東京電力福島第1原発事故を引き起こした戦後最悪の災害となった東日本大震災から3年の11日、八重山も鎮魂の祈りに包まれた。この日石垣市と世界平和鐘の会沖縄県支部、石垣・岩手かけはし交流協会が追悼・復興祈念式を新栄公園で開催。250人の市民が参列して、南の島から犠牲者の冥福を祈り、1日も早い復興へエールを送るとともに、大震災を教訓に防災への決意を新たにした。

 大震災から3年を経た岩手、宮城、福島の被災地は、ようやくがれきの山は除去されつつあるものの、今なお2600人余の行方不明者の捜索が続き26万7400人が仮設住宅などで不自由な避難生活を強いられるなど、復興の姿はまだまだ見えないという。

 さらに福島原発事故も汚染水漏れなどのトラブルが相次ぎ、福島の人々は放射能の恐怖と風評被害にさらされて現在も13万人余が沖縄を含む全国に避難するなど事故収束のめどは依然立っていない。そうした福島の苦悩や教訓を生かすことなく原発再稼働へ突き進む政府の姿勢には憤りを禁じ得ない。

 

■常に防災対策点検を

 石垣市の東日本大震災犠牲者追悼・復興祈念式は、時間の経過とともに風化する震災の記憶、教訓、防災に対する意識を薄れさせないようにと毎年開いてきており、今年は「わたしたちはわすれない」をテーマに開催された。

 式で中山義隆市長らは、継続した支援と大震災の教訓を石垣市の防災に生かす必要性を強調したが、確かに支援をどう継続するか、防災の教訓をどう生かすかは八重山3市町にとって大きな課題であり、各役所は現在の防災や減災対策は十分かどうか常にチェックし、順次整備を進めていくべきだ。

 石垣市の対策は2012年に見直された地域防災計画に反映され、着実に整備されつつある。それは明和大津波発生の4月に市独自の防災週間を設定しての大がかりな防災訓練や自主防災組織づくり、防災無線の増設拡充、津波の避難ビル指定、要援護者名簿作成による災害弱者のサポート体制などだ。

 しかし海岸近くや埋め立て地などの低地に住む人々の命を守る対策はどうかというとそれはまだまだだ。

 一方でそれは津波が襲ってきたら逃げ場のない竹富町の各島々も同様で、学校を高層化して避難ビルにするなどそれぞれ急ぎ整備の必要がある。

 

■被災地旅行も支援の一つ

 大震災直後、郡民から6千万円余の義援金が寄せられた被災地支援だが、現在は被災者・避難者支援ネットワーク石垣島「ちむぐくる」(浦内克雄会長)はじめ石垣・岩手かけはし交流協会、八重盛48の会などの団体や個人がボランティアで活動を継続している。 年数が経つとどう支援してゆくか難しいが、それぞれができる形で支援したい。被災地を旅行し、買い物などで現地に金を落とすのも支援の一つだ。 石垣・岩手交流協会は、北上マラソンに合わせて毎年30人前後で3年連続ツアーを行い、被災地の宮古市や陸前高田、岩泉町などを訪ねた。悲惨な被災地を見ることで感じることは多い。


小学生351人が健脚競う スポーツ少年団マラソン交流

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日ごろ各スポーツで鍛えた健脚を競い合った2013年度石垣市スポーツ少年団マラソン交流大会=9日午前、市中央運動公園

 2013年度石垣市スポーツ少年団マラソン交流大会(石垣市、石垣市スポーツ少年団主催)が9日午前、市中央運動公園内の道路で行われた。低学年約1㌔、中学年約1.7㌔、高学年約2㌔のコースに男女合わせて総勢351人が参加し、日ごろ各スポーツで鍛えた健脚を競い合った。

 低学年男子は古賀成道君(2年、八島ストライカーズ、サッカー)、同女子は横山愛海さん(2年、真喜良サンウェーブ、サッカー)。中学年男子は横山拓也君(4年、真喜良サンウェーブ、サッカー)、同女子は新谷希乃風さん(3年、平真フェアボーイズ、サッカー)。高学年男子は豊川想大君(6年、少年スネーク、野球)、同女子は東杏香さん(6年、スポーツ少年団新川、バレーボール)が1位になった。

 各部門上位3位は次の通り。

 【低学年男子1㌔】

 ①古賀成道(2年、八島ストライカーズ、サッカー)4分25秒②赤嶺輝太(2年、平真フェアボーイズ、サッカー)4分34秒③内山太洋(2年、平真フェアボーイズ、サッカー)4分43秒

 【低学年女子1㌔】

 ①横山愛海(2年、真喜良サンウェーブ、サッカー)4分52秒②次呂久芽生(1年、アカハチ、バレー)5分07秒③大城姫菜(2年、スポーツ少年団新川、バレーボール)5分11秒

 【中学年男子1・7㌔】

 ①横山拓也(4年、真喜良サンウェーブ、サッカー)6分38秒②玉元辰樹(4年、石小FC、サッカー)6分50秒③山田太朗(3年、平真フェアボーイズ、サッカー)6分59秒

 【中学年女子1.7㌔】

 ①新谷希乃風(3年、平真フェアボーイズ、サッカー)7分22秒②下地凛(4年、アカハチ、バレー)7分35秒③大城茜(3年、白保バレーボールクラブ、バレーボール)8分06秒

 【高学年男子2㌔】

 ①豊川想大(6年、少年スネーク、野球)7分48秒01②喜久本大河(6年、登小イーグルス、サッカー)7分48秒45③盛山樹来(6年、登小イーグルス、サッカー)7分56秒

 【高学年女子2㌔】

 ①東杏香(6年、スポーツ少年団新川、バレーボール)9分11秒②大河原星那(6年、アカハチ、バレーボール)9分14秒③迎里心穏(6年、白保バレーボールクラブ、バレーボール)9分22秒

4月から常駐医不在に 黒島

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 【黒島】竹富町立黒島診療所の田中勝一医師が3月末で自主退職することが分かった。町健康づくり課によると、後任の医師が確保できず、当面は地域医療支援機構に代診を依頼して対応するが、常駐医が不在となる事態は避けられない状況。

 田中医師=福岡県久留米市出身=は、2006年10月に常駐医として着任。7年5カ月にわたって地域医療を支えてきた。

 同課によると、2月上旬までに田中医師から退職の申し出があり、県病院事業局に医師の紹介を依頼したが11日の時点で確保のめどはたっていない。

 同課の與那覇忠課長は「以前の不在期間は石垣から医師に通ってもらうことで対応した。今回の常駐医の不在期間は同様の形で対応するとともに、県に相談しながら医師の確保を図りたい」と話した。

 同診療所は医介輔(いかいほ)の城田信廣氏が1950年に開設。2003年に城田氏の高齢で休止され、田中医師が着任するまでは石垣市内からの巡回で週1回の診療が行われてきた。

 黒島公民館の宮良正章前館長(68)は「突然のことに驚いている。公民館で相談して、町役場にも医師確保をお願いしているが決まっていないようだ」と述べるとともに、03年からの不在時と同様に代診が週1回となった場合について「難しい(対応は十分ではない)。これからは石垣に通うしかないのか」と困惑していた。

 町は同診療所の建て替えを進めており、5月には新診療所が開所する予定。

PM2.5測定機が運用 八重山保健所

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八重山福祉保健所に設置され、1日から正式運用されているPM2・5測定機=11日午後、同保健所

 県が先月八重山保健所(東朝幸所長)に設置した大気汚染微小粒子状物質PM2.5の測定機が1日から正式運用されている。測定値などの情報は、県環境保全課のホームページ上で公表している。これまでのところ、注意喚起レベルの測定値は観測されていない。

 PM2・5は、粒子が非常に小さいため肺の奥まで入りやすく、呼吸器系疾患や肺がんのリスク、循環器系への影響が懸念される物質。国内でも、中国などからの越境大気汚染などでその濃度の上昇が指摘されている。

 同物質の環境基準値は1立方㍍当たり35マイクロ㌘以下。注意喚起レベルの暫定数値は、1日平均値70マイクロ㌘。同数値を超えると予想された日の午前5~7時に85マイクロ㌘を超えると「注意喚起」となる。

 注意喚起レベルを超えた場合、県では▽屋外での激しい運動をできるだけ減らす▽外出時にはマスクを着用する▽室内の換気は必要最小限にする▽洗濯物を室内に干す―を呼びかける。

 同測定機はこれまで、県内では中部福祉保健所だけに設置されていたが、県の本年度補正予算で八重山と北部、那覇市、宮古の各保健所に設置された。

 石垣市でも1月10日、注意喚起レベルを超える可能性があるとして、注意を呼びかける事例があった。

「私たちは忘れない」 東日本大震災から3年

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被災地復興への願いを風船に託し、空へ放った参加者ら=11日午後、新栄公園

 「わたしたちは わすれない」―。東日本大震災から3年が経過した3月11日午後、石垣市(中山義隆市長)は新栄公園内の世界平和の鐘鐘楼で「東日本大震災犠牲者追悼式・復興祈念式」を行った。市民ら約250人が参列し、平和の鐘を打ち鳴らした後、石垣島愛鳩クラブが大空に放った100羽以上のハトと300個の風船に復興への願いを託した。

 式では地震が発生した午後2時46分に合わせて黙とう。

 共催した世界平和の鐘の会沖縄県支部(大濵博文支部長)や石垣・岩手かけはし交流協会(高木健会長)の会員らも出席。石垣混声合唱団やまいふなー保育園、ひまわり幼稚園、こどもの家保育園の園児らが被災者の支援や被災地の復興を応援するチャリティーソング「花は咲く」を合唱した。

 中山市長は「被災地では、被災者の皆さんが悲しみや苦しみを乗り越えて復興のために力強くまい進している。だが、いまだに避難生活を強いられている多くの人もいることを忘れてはいけない」と、支援の継続を呼びかけた。

下水道接続費補助へ 3月石垣市議会

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2014年度施政方針を示す中山義隆市長=11日午前、市議会本会議場

 中山義隆石垣市長は11日、市議会3月定例会本会議で2期目の初年度に当たる2014年度の施政方針演説を行い、新年度予算案を提出した。下水道への接続工事費を一部補助する新規事業などを示したほか、市長選で強調した「待機児童ゼロ」の実現に2年間で取り組むと明言した。中山市長は「石垣島の魅力を高め、島の中にありとあらゆる可能性を生み出していくことが2期目の大きな目標だ」と述べた。

 接続工事費補助は公共下水道と農業集落排水事業の供用開始地区で3年に限定し、5~10万円の補助を予定している。30万円を上限とした無利子の貸付制度と併用して接続率向上を目指す。県の補助金(2分の1)を受け、当初予算案に1400万円を計上した。

 待機児童ゼロに向けた対応では、認可外保育施設の認可化促進や既存認可保育施設の増改築により定員増を図るとし、「本年度から来年度にかけて実現に取り組む」と述べた。

 市役所庁舎の建て替えについては「建設位置、事業手法などを含む基本計画の策定を市民意見などを拝聴しながら進め、災害に強い市役所を目指す」とした。防災対策では、白保地区で避難場所までの避難道を整備する。

 環境分野では、希少野生動植物の保全種と地域指定を検討するほか、雨水貯水タンクなどに対する助成制度を導入。新火葬場については16年度の供用開始を目指す考えを示した。

 保健福祉関連で、男性のがん予防対策として新たに前立腺がん検診の費用を一部助成する。北部地区での小規模多機能型居宅介護事業所の整備を進める。発達支援システムの構築にも言及した。

 観光分野で「地元消費額向上」「ボトム期解消」「受け入れ満足度の向上」を3本柱として施策展開に取り組む考えを示した。

 第1次産業では「新食肉センターを活用し、海外マーケットも視野に入れた流通体系、安定供給体制を構築する」としたほか、魚介類など陸上養殖施設の推進も掲げた。

 教育関連では、第3子以降に限定している学校給食無料化について「第1子、第2子への無料化は、財政状況を考慮しながら取り組んでいく」と述べるにとどめた。

 このほか、登野城小学校の建て替え工事の実施設計とやえやま・おおかわ幼稚園移転に向けた計画の推進、みやとり・みやまえ幼稚園の移転構想を踏まえた石垣小学校の建て替え基本計画の策定を盛り込んだ。

 行財政改革について外部委員による評価の実施を明言した。

 石垣市にとっては今年は八重山村から分村して石垣村となってから100年、大浜町との合併から50年の節目に当たる。

荒れ模様の一般質問へ

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 ▽…東日本大震災発生時刻にサイレンが鳴らなかったことで紛糾した竹富町議会3月定例会。当初の「機器の不具合」という説明も、機器の点検管理を行っている業者への賠償責任問題を追及すると「操作ミス」となり、「責任逃れの答弁だ」との指摘も。議会軽視とも取れる答弁の変更に憤る町議もおり、週明けから始まる一般質問も荒れ模様か…。

 ▽…今年も日本体育大学アーチェリー部が石垣島で春合宿を行う。アテネ五輪アーチェリー競技で銀メダルを獲得した山本博氏が部長を務めている。今回はアーチェリー体験教室に参加した市民も市長杯アーチェリー大会に出場できる。大会を通してアーチェリーに興味を持つ子が出てくれば、2020年の東京五輪に出場できるような選手が地元で育つことも期待できそう。

 ▽…第12回石垣市福祉大会で記念講演を行った山城紀子さんは、一例として東京青梅市にある盲養護老人ホームを紹介した。そこを訪れた際、「自立」した生活ができるようさまざまな支援、仕組み、工夫があることに気づかされたという。「目が見えないから不自由ではなく、支援の仕組みがないから不自由なんだ」との訴えに説得力があった。

古代インド人は人生の終わりに林住期という…

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 古代インド人は人生の終わりに林住期というものを設定し、ある年齢に至ると一切の財産、人間関係を捨て密林へと入り、そこで「この人生とは何だったのか」「宇宙とは何か」について瞑想(めいそう)した▼生い茂ったパンヤン樹(ガジュマル?)のもと、身体をすりへらし骸骨さながらとなって行われるその瞑想は、誰からも認められず(認められる必要もなく)、その人は生命を了えるのである▼瞑想者が得た結論は普通「空」と言われ、それが何を意味するかはよく分からないのだが、その応用編として例えば記数法の位取りにおける0の発見などが挙げられる▼「今年は2014年だ」と言う時のこの百の位の0は、それがないと214年になりどうしても必要だが、まだ百年たっていないのだから0と書く以外ない。この百の位は無いのではなく「空」なのである。言ってみれば、まだ住人が入っていない空き部屋ということだが、空き部屋そのものはあるのである▼ところで現代のコンピューター計算は全て二進法の0と1で行われるが、その0こそはインドの大発見なのであり、現代の高度コンピューター社会で活躍しているインド出身者は極めて多い▼古代インドの瞑想は虚しかったどころか、0をはじめとしてとんでもない真理を発見していたかも知れない。(八重洋一郎)


震災復興チャリティーコン 前花雄介さんが熱唱

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島唄チャリティーコンサートでオリジナル曲を披露した前花雄介さん=11日夜、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 ANAインターコンチネンタル石垣リゾートは、東日本大震災の被災地復興支援に向けた「3・11メモリアルイベント」として11日夜、同ホテル内で島唄チャリティーコンサートを開催した。

 石垣島出身のシンガー・ソングライター前花雄介さんがオリジナル曲を披露。会場では大勢の宿泊客が前花さんの歌に聴き入るとともに、募金に協力した。

 同ホテルでは大震災以降、3月1日~31日に募金箱を設置して義援金を募り、「IHGシェルター・イン・ア・ストーム・プログラム」を通じて被災地に募金を送っている。

 今年はホテル内5カ所に募金箱を設置し、コンサートで4万867円の義援金が寄せられた。

箕面自由学園がチア披露 久部良

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ため息の出るような大胆な演舞を披露する箕面自由学園高等学校のチアリーディング部ゴールデンベアーズ=1日・久部良小学校体育館

 【与那国】全国大会で14回の優勝を誇る箕面自由学園高校(大阪府豊中市)のチアリーディング部「ゴールデンベアーズ」がこのほど、久部良小学校体育館で演舞を披露し、久部良子供会と交流した。会場には地域の人たちも詰めかけ全国レベルの演舞を堪能した。

 同校は修学旅行で石垣島を訪れ、同部はこれに合わせて与那国町に足を伸ばして子供たちと交流した。同部は9年前にも与那国を訪れている。

 部員29人はたかだかと舞い上がる演舞を披露し、胸のすくようなパフォーマンスで子どもたちをくぎづけにした。子どもたちは、部員の肩に乗せてもらうアトラクションなども楽しんだ。

 子供会の譜久嶺弘己君(久部良中)は「メンバーの笑顔がいい。恥ずかしがり屋の僕は元気づけられた」と話した。

(田頭政英通信員)

保健所運営協議会が報告 働き盛り死が顕著

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健康づくりや感染症対策について話し合われた2013年度八重山保健所運営協議会=11日午後、八重山合同庁舎

 八重山福祉保健所(東朝幸所長)は11日午後、八重山合同庁舎で本年度の八重山保健所運営協議会(上原秀政会長)を開いた。

 協議会では、平均寿命や健康寿命の延伸、働き盛り世代(20-64歳)の死亡率減少を目標とした沖縄県の健康づくり対策について、担当者が男性の健康問題が圧倒的に大きく、がん、循環器系疾患、消化器系疾患、自殺による死亡率が高い現状を報告した。

 喫煙や高血圧、運動不足、多量飲酒がその要因とされ、対策として受動喫煙防止や喫煙者への禁煙支援、健診率の向上などが挙げられた。

 感染症対策では、管内の麻疹風疹ワクチン予防接種で、就学前に行う2期の接種率が石垣市で85・5%(12年度)と低い状況が説明された。

 また、子宮けいがんワクチンの副作用に関する情報提供や新型インフルエンザ感染症患者移送訓練についての報告もあった。

 3月1日から同保健所で本格運用を開始したPM2・5(微粒子状物質)の1立方㍍当たりの観測値は11日午前7時で27マイクロ㌘、午後3時13マイクロ㌘で、基準値の70マイクロ㌘を大きく下回っていることが報告された。

鳩間小存続へ 4月から6人転入学か

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4月から6人の転入学児童が見込まれている鳩間小学校(資料写真)

 来年度から小学校の在籍児童数がゼロになる可能性が浮上していた鳩間小中学校(石垣幸子校長、児童5、生徒5人)に3人が転入学してくることが分かった。そのほか3人の転校も調整が進められており、実現すれば4月から児童6人でスタートを切れそうだ。

 同校では、児童の卒業と進学、同校に児童を通わせている教職員の人事異動が重なり、現状だと小学校の児童数がゼロ、中学校の生徒数が3人となることが見込まれていた。これまでに何度も廃校の危機に陥り、里親制度を使って島外の子どもを受け入れてきた経緯がある。

 石垣校長によると、転入学することが確実なのは1年生、5年生、6年生1人ずつの計3人。複式で2クラスの編成を考えており、調整中の3人が加わると3クラスとなる。石垣校長は「さまざまな方々の協力もあり、多くの問い合わせをいただいた。感謝の気持ちでいっぱい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 鳩間公民館の通事建次館長は「十数件の問い合わせがあったが、条件が合わず断念した人もいた。雇用と住宅の問題をクリアできる態勢が整えば、いろんなところから子どもたちが来てくれると思う。町と連携しながら、教育的な施設整備や仕組みづくりなどを行っていければと思う」と述べた。

 50年以上島に住んでいるという女性(69)は「子どもがいないと寂しい。年寄りだけでは地域行事も成り立たない部分があり、もっと来てほしいという気持ちがある」と話した。

 マレーシアのペナン島で生まれ育った息子のディオニ君(11)と一緒に島を訪れ、卒業式も見学したという小川仁美さん(42)=千葉県鴨川市=は「息子は小さい所から千葉県の大きな学校に入り、なかなかなじめなかった。見学できて良かったし、息子を通わせたいと思ったが、仕事がなく、現実的に厳しいとの結論に至った」と話し、受け入れ態勢の充実を訴えた。

 卒業生の上地将英君(15)は「島が抱える宿命で、避けては通れない問題。母校がなくなったら寂しい。島の人が一丸となって向き合っていかなければと思う」、高瀬愛瑠君(12)は「来年度から何人か入ってくると聞いて本当に安心した。入ってくる子には島の良さを感じてほしい」と話した。

安心して生きられる仕組みを 石垣市社会福祉大会

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第12回石垣市社会福祉大会で、表彰される受賞者ら=12日午後、石垣市健康福祉センター

 石垣市社会福祉協議会(上地義一会長)は12日、「市民一人ひとりが輝く社会福祉の実現」をスローガンに、第12回石垣市福祉大会を市健康福祉センターで開催した。福祉に関わる人たちが出席し、高齢になっても障がいがあっても安心安全に生きられる仕組みづくりの重要性を確認した。大会宣言も「地域住民同士による助け合い・支え合いと公的な福祉サービスが一体となって展開されることが必要だ」と指摘した。

 大会では、社会福祉の向上に貢献した49個人・団体を表彰。受賞者を代表して川平永光さん(75)が「多様化する福祉ニーズにどう対応するか問われている。幾分かでもお手伝いができれば」と述べた。

 「私たちは総力を結集して、市民一人一人が支え合う豊かな社会福祉の実現に向けて行動することを誓う」とする大会宣言も採択した。

 「私が私らしく生きる~地域にできることは何か」をテーマに講演したフリージャーナリストの山城紀子さんは、100歳まで生きたいと思う人が少ない現状を報告した上で「歳をとっても、動けなくなっても、認知症になっても、安心安全に生きられると確信できれば生きたいと思うはず。その仕組みが不足している」と訴えた。

 大会の冒頭、上地会長、中山義隆市長(知念修福祉部長代読)、伊良皆高信市議会議長、新垣雄久県社会福祉協議会会長があいさつや祝辞を述べ、「共助のまちづくりの仕組みをつくっていこう」などと呼びかけた。

 受賞は次の皆さん。

 ▽特別功労賞=川平永光(社会福祉基盤の整備に貢献)、赤山正子、三木京子(以上、地域福祉の向上に貢献)

 ▽会長表彰=谷口隆信、飯田実男、野原伸子、宮良美枝子、仲座初枝、平良ヤス、渡久山覚(以上、社協役員として9年以上勤続)、崎山多津美、金城ソノヱ、西表直子、新城政子、仲里カツ、東宇里永清、下野ヨシ子、池城八重子、下野澄、後盛和子、譜久盛陽子、新里高敏(以上、民生委員として9年以上勤続)、慶田盛みき子(社協職員として20年以上勤続)、沖縄伴走ランナーネットワーク八重山支部、特定非営利活動法人結いの会、大川婦人会、大濱圭子、上唐幸子、大濵守哲(以上、永年にわたりボランティア活動で地域福祉の向上に貢献)

 ▽会長感謝状=㈱八重山自動車学校、石黒達也、石黒澄子、極真空手石垣道場・田福雄市、地域福祉ゆいの会、佐久盛直子、亀井道子、丸尾進、川平永光、塩谷末子、日本トランスオーシャン航空㈱、73歳巳・午年生年祝賀実行委員会、宗教法人真如苑、石垣シーサイドホテル、丸尾建設㈱、中華料理桃園、武内幸吉、桃林寺花園会、華千の会與那国久枝八重山のおどり稽古練場、みやぎ米屋㈱(以上、多額寄付者)

市民がアイデアマン

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 ▽…県内の島々をチャーター便で巡るツアー客の初便が南ぬ島石垣空港に到着。この企画は東京の大手旅行会社が発案し、今年で7年目。ツアーは好評で、関東や関西圏を中心に旅行者が県内の島々を訪れ、八重山の魅力と「おもてなし」を体感。空港で観光に従事する男性は「船で八重山の離島を巡るのはどうだ」と提案。市民がアイデアマンとなれば素晴らしい観光が生まれる可能性は大きい。

 ▽…美崎町自治公民館はこのほど開いた定期総会で役員を改選し、新体制で活動をスタートさせた。課題の一つに、公民館建設がある。これまでに1100万円余の予算を確保した。1998年から始まった積み立てや個人寄付で集まったもの。役員は「任期の2年でメドづけたい」と意気込んでいる。

 ▽…アメリカでの交流事業を終えて帰国した八重山高校の生徒たち。長旅は少し疲れたようだが、生徒たちの顔はいきいきとしていた。若いうちに海外での長期滞在や生活を経験できることはとても貴重。将来の八重山づくりに貢献できるようなグローバルな人材が育つことを期待したい。

先日、石垣市が八島町新港地区特設会場で…

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 先日、石垣市が八島町新港地区特設会場で開いた南ぬ島石垣空港開港1周年記念イベント「TsunDAMI ISLAND FESTIVAL」は主催者発表で9000人の市民や観光客で盛り上がった▼フェスタの出演者は本島出身のかりゆし58や石垣市出身のやなわらばー、きいやま商店、夏川りみ、BEGINなど島内外の超豪華メンバー。午後3時から5時間におよぶ熱いステージに観衆は「最高のイベント」と大喜び。連続開催の要望も▼その一方で、トイレ数の不足や、夜間イベントを考慮したサザンゲートブリッジのライトアップなど、参加者から指摘の声も▼マスコミ関係者からはフェスタ開幕後のステージ撮影が禁止され、豪華な出演者やステージの臨場感を幅広い市民や島外への発信が限定的にしかできず「何のためのイベントなのか」と疑問の声も▼今回のイベントは同空港開港1周年を祝い、それを内外に発信する目的があったはず。今回のイベント運営をみると、チケット購入者のみを対象とした民間主催の商業イベントと変わらないようにも感じた▼イベント参加者からは、継続開催を強く望む声がある。次回があるのであれば、石垣市が主催者として主体性を発揮し、島内外に幅広く発信できるイベントにしてほしいものだ。(下野宏一)


男女7人リヤカーの旅 本土の大学生、えっちらおっちら

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リヤカーを引きながら旅を楽しんでいる大学生の男女7人=13日午後、野底小学校前

 本土の大学生男女7人が、テントや食料を積んだリヤカーを引きながら11日から石垣島を旅している。東京や山形、群馬から集まった若者たち。通っている大学は別々で、今回の旅で初めて顔を合わせしたメンバーもいる。

 リーダー役の上里尭さん(21)=東京都中野区=は、群馬県で自然学校などの活動をしている民間非営利団体(NPO)「あるきんぐ」に2年前に初めて参加し、徒歩で旅する面白さを体感。それ以来、久米島や宮古島を歩いて旅するイベントにも参加している。

 今回の旅は「あるきんぐ」で知り合った町田すみれさん(21)と企画し、友人らに呼び掛けてメンバーを集めた。

 一行は11日午後12時前、南ぬ島石垣空港を歩いて出発。国道390号線を南下し、真栄里で1泊。2日目にリヤカーを調達し、川平山原まで進んだ後、民間キャンプ場に泊まった。3日目は伊原間交差点を折り返して南下、白保に到着した。最終日の14日は中心市街地まで午前中に歩く。この間、総距離は約70㌔。夕方には島を離れるという。

 上里さんは「予定やルールがない旅で、普通の観光では味わえない面白さや、人とのつながりや温かさを体験している。メンバーとは、不思議な関係性を楽しんでいる」と充実した表情で話した。

島々で晴れやかに卒業式 保護者や地域が盛大に祝福

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児童5人と生徒6人の門出を祝った竹富小中学校の卒業式=12日午後、同校体育館

 【竹富】竹富小中学校(前上里徹校長)は12日午後に同校体育館で卒業式を開き、保護者や地域住民が児童5人と生徒6人の門出を祝った。小学生は、入学時に2人だった児童が増えて、にぎやかな式になった。中学生は、13日の高校入学試験発表で全員合格の朗報も届き、島は祝福ムードに包まれた。

 小学校を卒業したのは、石垣長秀くん、石垣佑佳子さん、内盛朱里さん、狩俣未来さん、三浦良太くんの5人。中学校を巣立つのは、内盛美咲さん、内盛実奈さん、新城優妃さん、仲盛恵理香さん、前本とわさん、吉澤乃愛さんの6人。小学校入学から9年間をともに過ごしてきた。

 会場は、デイゴで飾られ、式で前上里校長が「人との出会いを大切に。温かく声を掛け合うのが真の友達で宝物と言える。大きな志を抱き、思いやりのある心を持って、着実な人生を歩んでほしい」と式辞を述べた。

 続いて、内盛正聖教育委員、大山榮一公民館長、内盛正亀PTA会長、慶田盛安三教育長が祝辞を贈り、児童生徒が述べる贈る言葉と旅立ちの言葉では、涙で声に詰まる場面もみられた。

 謝辞を述べた卒業生保護者代表の宮城桃さんは、教諭と地域住民に感謝しながら「楽しく輝いている時間が過ぎ去るのは早いが、経験したことや友情は一生の宝物として残る。経験をもとにしてさらに大きく成長してほしい」激励した。

センバツに八重山から3人 美里工業

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甲子園の大舞台に挑む美里工業高校の西里翔選手(左)と砂川隆之佑選手=11日午後、美里工業高校

 【那覇】21日に開幕する第86回選抜高校野球大会(主催・日本高等学校野球連盟、毎日新聞社)に、沖縄から沖縄尚学高校(2年連続6度目)と美里工業高校(初)が出場する。沖尚から石垣市出身の安里健選手(2年)、美里工からは砂川隆之佑選手(1年)と西里翔選手(2年)が晴れの大舞台に挑む。甲子園出場を目標に沖縄本島の高校に進学し、夢をかなえた3選手を紹介する。

 美里工業高校野球部の砂川隆之佑選手(1年)は、隆治さん(46)、尚子さん(44)夫婦の長男。

 野球部で一塁手としてプレー。神谷嘉宗監督は「クリーンアップを打ちそうな力を持っている」と評価する。砂川選手は「チャンスにヒットが打てるよう、みんなの期待に応えるプレーをしたい」と決意をみせる。

 西里翔選手(2年)は、秀行さん(44)、園子さん(45)夫婦の次男。二塁手を務め、神谷監督は「先発メンバーに入れるように頑張っている」と期待している。西里選手は「全国の選手を相手に、気持ちで負けない全力プレーでチームに貢献したい」と述べ、初の大舞台を見据える。

 甲子園出場を夢見て同校に進学した2人は「たくさんの方々にお世話になっている。感謝の気持ちで成長した姿をみせたい」と口をそろえた。

 神谷監督は「2人とも夢を持って頑張っている。八重山から温かい応援をお願いしたい。積極的なプレーで、まずは初戦突破で勢いをつけたい」と抱負を述べた。

 【砂川隆之佑選手】

 ▽石垣中出身、170㌢、70㌔。右投げ右打ち。

 【西里翔選手】

 ▽石垣第二中出身、169㌢、66㌔。右投げ左打ち。

南牧場が補償に同意 陸自配備計画

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陸上自衛隊沿岸監視部隊の配備が計画されている与那国島の南牧場=2日

 与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備計画で、建設予定地に含まれる町有地の一部約13㌶を借りている農業生産法人㈲南牧場が町との間で結んでいる使用契約を解除する方針を固めたことが13日までに分かった。南牧場は配備に必要な面積約25㌶の5割以上を占めており、町が使用契約を解除した後に防衛省側と本契約を結べば、陸自配備に向けた用地造成や工事などが加速しそうだ。

 同牧場は5日に開いた同牧場組合の総会で、自衛隊誘致推進の鳩間正八氏が代表代行に就任し、所有物件補償の同意について採決を行ったところ賛成5、反対2、欠席1の賛成多数で交渉同意を決定。鳩間代表代行は「多数決で決まったことなので、粛々と進めていく」と話した。

 一方、今回の総会で代表を辞任した大嵩長史氏は「防衛局と交渉しないと決めたのに、手のひらを返したように交渉について再考することは考えられない。多数決の結果、同意することになったのは残念」と話している。

 防衛省と町は、昨年6月に町有地賃貸の仮契約を締結しており、本契約を結ぶ条件として、同牧場との賃貸契約解除と防衛省による所有物件などの補償が付記されている。

 仮契約が結ばれて以降、約半年にわたって防衛省・町側からは賃貸契約や補償などについて説明がなく、組合からは不安や不満の声も挙がっていた。

 補償額についても組合側の希望額と防衛局側の提示額に隔たりがあり、これ以上の進展が望めないと判断した組合側は2月5日、沖縄防衛局に今後の交渉に応じないことを伝えた。

 同組合によると補償額は当初、組合が4億円を提示したが、防衛局側は2億1千万円を提示。その後、一部の組合員が防衛局を訪ね、3千万円を上乗せした2億4千万円の妥結案を引き出したという。

 これについて、沖縄防衛局は「答えられない」としている。

 同組合の今回の決定について外間守吉町長は「契約に沿って所定の手続きをするだけ。静かに見守ってほしい」と述べるにとどめた。

 防衛局の広報担当は「引き続き、与那国町と地元住民に沿岸監視部隊配備を理解してもらう努力をし、配備に向けて取り組んでいく」と話している。

 自衛隊配備に反対している与那国改革会議の崎原正吉議長は「本契約などがどうなるか、今後の成り行きを見守りたい」と述べた。

 与那国防衛協会の金城信浩会長は「このまま何事もなく進んで、1日も早く自衛隊が配備されてほしい」と話した。

467人に喜びの春 県立高校合格発表

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八重山商工高校の合格発表で、自分の番号を見付け、喜びを爆発させる受験生ら=13日午前、同校

 県立高校の2014年度一般入試合格発表が13日午前9時から県内各校で一斉に行われ、地元3高校と八重山特別支援学校では合わせて467人(推薦含む)が合格した。各校では、掲示板に張り出された番号を見て「受かった!!」「あった!」と友人同士で抱き合う姿や、あまりのうれしさに泣きだす生徒、家族や先生に連絡する姿もあり、喜びの笑顔であふれた。2次募集は14日と17日に定員に達していない学校、学科で行われる。

 本年度は地元4校に推薦内定者を含めた514人(定員622人)が志願。八重山高校で240人(定員240人)、八重山商工高校全日制で115人(同160人)、同定時制で15人(同40人)、八重山農林高校で90人(同160人)、八重山特別支援学校で7人(同22人)の計467人が合格した。

 このうち、八重山商工高校(友利成寿校長)では、電気科西側の掲示板に合格者番号が張り出され、一斉に駆け寄った受験生や保護者たちの間に歓喜の声が広がった。受験生はハイタッチやガッツポーズをして喜びを爆発させた。

 商業科観光コースに合格した石垣第二中の髙屋由梨奈さん(15)は「受験のためにすごく勉強をしてきたので、あり得ないほどうれしい。高校では中国語を学び、将来石垣島でバスガイドができるように頑張りたい」とうれし泣き。情報技術科に合格した石垣中の伊計僚馬君(同)は「この気持ちを親や友達に早く伝えたい。高校でもハンドボールを続け、勉強ともに両立させたい」、定時制に合格した仲間つぐみさん(同)は「うれしいの一言。将来は自分の美容室を持ちたいと思っており、資格取得にも力を入れながら頑張りたい」と意欲を語った。

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