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石西礁湖 サンゴ白化

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白化現象が起きているミドリイシの群落=22日、石西礁湖内(吉田稔さん提供)

 石垣島と西表島の間の東西約20㌔、南北約15㌔に広がる日本最大のサンゴ礁海域「石西礁湖」などでサンゴの白化現象が進んでいることが、民間の調査会社の調べで26日までに確認された。環境省石垣自然保護官事務所によると、水深の浅い沿岸域で白化の被害がみられるという。高水温が原因とみられる。8月まで晴れの状態が続く見込みで、被害の拡大が懸念されている。同事務所は、毎年行っている石西礁湖でのモニタリングを同日から開始、1カ月間の調査で白化の状況を把握していくことにしている。

 沖縄気象台によると、八重山地方の6月の平均海面水温は29.785度で平年値より1.324度高く、1982年の観測開始以来最高を記録。7月は31度前後で推移している。台風の接近が少なく海水がかき回されないため、連日の日射で高水温が続いている。1カ月予報でも8月まで高気圧に覆われて晴れの日が多いことから、今後も高水温が続く見込み。

 海洋環境調査会社「海游」の吉田稔代表によると、7月中旬から石西礁湖や名蔵湾北、冨崎周辺の水深5㍍以下の海域で白化が見られるようになった。ミドリイシのほか,、ハマサンゴにも被害を確認。吉田代表は「今は初期か中期。あと10日もすれば深刻となり、最悪の状態になるのではないか」としている。

 自然保護官事務所によると、石西礁湖は1998年と2007年の白化、08年ごろからのオニヒトデ大発生で被害を受けたが、ここ数年は回復の兆候がみられていたという。若松徹上席自然保護官は「ここ3年ほどは、大量発生したオニヒトデが終息し、サンゴも回復しているが、出てきた芽が摘まれるのではないか」と懸念する。

 モニタリングは、35地点の造礁サンゴの経年変化を把握する目的で行われており、今後の調査で石西礁湖内での白化率も確認する。若松上席管は「調査結果を石西礁湖自然再生協議会に報告し、対応を協議したい」としている。


「質」の向上は大丈夫?

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 ▽…上半期の八重山入域観光客数が初めて60万人を突破した。県八重山事務所はことし、過去最高の入域客数になると見ており、夏場のトップシーズンを合わせた下半期の入域客に期待する。一方、課題となっているサービスなど、「質」の向上はどうだろうか? 各産業の現場では依然として人手不足も続いている。八重山観光は空港の増改築と新バースの完成で訪れる次の波に乗りきれるかだ。

 ▽…「河川・海岸愛護月間」に伴い八重山土木事務所などが実施した清掃活動。多くの参加者と作業に汗を流した東浜安邦所長は与那国町祖納出身。今回の作業以外でもプライベートでボランティア清掃を行っているという。作業の合間には「多くの人に川に親しんでもらいたい」とPR。愛着の深さをうかがわせていた。

 ▽…九州オープンゴルフにアマチュアの古堅宗一さんが出場する。チャンピオンコースのない石垣島では練習が限られ、苦労する面もあるという。八重山ゴルフ協会の高木健会長はゴルフが五輪競技に選ばれていることに触れ、「将来、八重山からゴルフの五輪選手を輩出するためにも石垣島にゴルフ場を建設したい」と力を込めた。

27日付本紙に石垣市新川の民家で巣から

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 27日付本紙に石垣市新川の民家で巣から落ちてけがをしたメジロのひなを子どもが保護し、鳥かごの中に入れたひなに親鳥がせっせとえさを運び、子育てしているという内容の記事が載った。心が和む記事だ▼ところが、この行為に対し、県の自然保護課から「今回の保護が鳥獣保護法違反に当たる可能性がある」と指摘があった。調べてみると、同法では野生の鳥獣を許可なく保護してはいけないと定めており、今回の善意の行動も法に触れる可能性があるようだ▼子どもは、けがをしているひなに、このままではネコや犬などに襲われてしまうと思い、保護したようだ。巣も高い所にあり、ひなを戻すこともできなかったという▼同課によると、ひながけがをしていた今回のケースは、まずは同課などに連絡してもらい、そこから動物病院などに運ぶなどの措置が適切だったようだ▼日本野鳥の会では「ヒナとの関わり方がわかるハンドブック」を作り、ひなとの適切なかかわり方をホームページでも紹介している。その中でひなを保護する行為が、親と子を引き離すことにもなると指摘している▼春から初夏にかけては野鳥の子育てシーズンにあたり、同様なケースに遭遇する機会もあるだろう。自然の仕組みを理解し、適切な接し方が求められそうだ。(下野宏一)

来月4日から九州オープンゴルフ アマ古堅 3年ぶり出場

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3年ぶりに九州オープンの出場権を獲得したアマチュアの古堅宗一さん=27日夕、八重山ゴルフレンジ

 8月4日から、宮崎市の宮崎レイクサイドゴルフ倶楽部で開催される「2016九州オープンゴルフ選手権競技大会」(九州ゴルフ連盟主催)の出場権をアマチュアの古堅宗一さん(43)=石垣市新栄町=が獲得した。13年以来3年ぶりの出場となる。同大会には大浜中学校出身のプロ・宮國雄一朗選手(29)も出場する。

 大会の沖縄県予選は13日に今帰仁村のオリオン嵐山ゴルフ倶楽部で行われ、古堅はトータル4オーバー76の4位タイで九州オープンの出場権を獲得した。県予選を通過した6人のうち、アマチュアは古堅のみだった。

 3年ぶりの九州オープンに古堅は「前回は予選ラウンド敗退だったので、今回は決勝ラウンドに進みたい。そのためにも平常心で自分の力を出しきりたい」と話した。

 古堅は石垣島製糖㈱の生産管理部製造課に勤務。仕事の後や休日を利用して八重山ゴルフレンジや小浜島、沖縄本島のコースで練習に励んでいるが、移動や金銭面で厳しい部分があるという。

 自身が各種大会で活躍することで「石垣島でのゴルフ場建設やジュニア選手育成の機運になってくれたらうれしい」と述べた。

 県予選の2人の成績は次の通り。

 ②宮國雄一朗74(OUT36、IN38)④古堅宗一76(OUT39、IN37)

佐須奈小とヤマネコ交流 西表島の児童が保全策説明

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互いの地域やヤマネコのことについて質問し、親睦を深める佐須奈小の児童と西表ヤマネコクラブのメンバーら=27日午後、上原小ランチルーム

 【西表】竹富町と友好都市協定を締結している長崎県対馬市の佐須奈小学校(出田浩芳校長)の5年生11人と西表ヤマネコクラブ(小学生12人、中学生8人)が27日午後、上原小学校ランチルームで交流した。

 同校の児童らは、西表環境スタディツアーで25日から3泊4日の日程で竹富町を訪れ、イリオモテヤマネコが生息する西表島の自然や環境の保全、文化などを学んでいる。

 交流会では両地域で取り組んでいるヤマネコの保全などについて発表。同校の児童は対馬で、ヤマネコの生態に合わせ、田植えや稲刈りの時期を調整していることやエサの生き物が減らないよう、農薬使用の制限などを発表した。また、ツシマヤマネコの交通事故被害についても報告した。

 同クラブは、ネコボックスやゼブラゾーン、夜間のヤマネコパトロールなどによる保全の取り組みや昨年、対馬を訪問した際の様子を紹介した。

 佐須奈小の山本貫太郎君(10)は「同じヤマネコでも住む場所や環境によって生態が異なることが分かって勉強になった」と感想。上原小6年の大城空也君(12)は「ツシマヤマネコのことやその土地の様子が分かって、対馬の雰囲気を感じ取ることができた」と話した。同日夜はバーベキューを行い、親睦を深めた。

過去最高の60万人 クルーズ船寄港増が要因

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ユーグレナモールの土産店で買い物を楽しむ外国人観光客=5月19日午後

 ことし1月から6月の上半期に八重山を訪れた観光入域客は、前年を7万7818人(14.9%増)上回る60万610人、観光消費額は同47億円(14.9%増)上回る362億円となり、それぞれ過去最高を記録した。単月の観光入域客数は4月以外の5カ月間で前年を上回った。県八重山事務所(武田智所長)が27日、発表した。台風などの外的要因がほとんどなかったことや外航クルーズ船の寄港増加に伴う外国人観光客の増加が観光入域数を大きく押し上げた。

 国籍別の観光入域数は国内が48万9546人(前年比10.1㌫増)、外国人は11万1064人で、前年比42・38㌫もの大幅増となった。

 空・海路別の内訳は、空路の国内路線が前年比2万9873人(同6.9㌫)増の46万4743人、海外路線は同1186人(同31.2%)増の4984人だった。

 海路は外航クルーズ船が51回の寄港で同4万6759人(同55.6㌫)増の13万883人となった。

 三市町別の入域客数は石垣市59万5875人(同15㌫増)、竹富町57万3927人(同5.8%減)、与那国町2万2006人(同11増)。

 同事務所総務課によると、県外路線を中心とした空路による入域客数が伸びたほか、国際線と通年で寄港する外航クルーズ船を含めた海外インバウンドが好調と分析している。

 八重山ビジターズビューローが設定した年間125万人の入域観光客数に対して武田所長は「外的要因がなく、9月までの入域客が好調に推移すれば過去最高の数字が見込める」と期待した。

「まさかここにも」

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 ▽…川平集落にある四つの御嶽のうち一カ所がポケモンGOのゲーム内の施設に設定されており、糸数靜雄公民館長も「まさかこんなところが」とびっくり。どのような基準で設定されているのかは不明だが、おそらく地域の事情は考慮されていないのだろう。要請するにも、相手はアメリカの開発会社。「地元で対処するしかないか」と頭を抱える。

 ▽…改築された八重山農林高校のバラビドウ農場実習棟は、入り口を北向きから南向きに変えただけで風通しが格段によくなっている。これにより作業の効率も上がっているという。今後、3市町の庁舎建設が控えており、入り口などの向きも重要になりそう。周辺の環境や状況をしっかり考慮した設計を期待したい。

 ▽…サッカーパークあかんまで28日行われた台湾と石垣島のサッカー交流会では、暑さのため体調が悪くなる子どももいた。連日、最高気温が30度を超える真夏日が続いており、この日は登野城で34.3度まで上昇した。週間予報でも30度超えが続く見込みとなっており、今週土日の豊年祭などでも熱中症には注意を。

任期満了に伴う竹富町長選は来月28日の

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 任期満了に伴う竹富町長選は来月28日の投票まで1カ月を切った。そこで告示を前に過去の町長選挙を振り返ってみると、今回の選挙は1972年の本土復帰以降12回目▼最多当選は友利哲雄氏の4回連続、次いで瀬戸弘氏の3回連続、現職川満氏の2回連続と続く▼同町は友利氏勇退後3期連続で1期4年交代の「短命町政」が続いていたが、前回選挙で川満氏が2度目の“三つどもえ戦”を制して再選され、このジンクスを破った▼同町長選も従来、「役場移転」を主な争点に保・革あるいは与野党対決の構図が続いていたが、近年はその構図が崩れ、「町長派対反町長派」の様相となっている。その象徴が前回だ▼与党との事前調整もなく、突如川満町長が役場移転の支所建設費を計上したため、12人の議員中与野党の8人が反発、対立候補を擁立したが惨敗。味方議員わずか4人の川満氏が強さをまざまざと見せつけた。しかも前回は台風のため、投票日が1週間延期される異例の選挙となった▼結局その惨敗のトラウマに住民投票の結果が加わり、反町長の野党議員らは今回、川満氏への対抗馬をまだ擁立できていない。もし無投票なら友利氏の4選以来24年ぶりとなって瀬戸氏に並び、友利氏に続く長期政権が視野に入る。野党議員は意地をみせられるか。(上地義男)


ポケモンGO 川平の御嶽も”入手地”に 「神聖な場所、入らないで」

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「ポケモンGO」でアイテムをゲットする場所に設定されている御嶽。氏子らがロープを張り巡らせる措置をとった=28日午前、川平

 世界中でブームを起こしている「ポケモンGO」で、石垣市川平の御嶽がゲームのアイテムをゲットできる場所に設定されていることが分かり、御嶽を管理する氏子らは28日、御嶽の周囲にロープを張り巡らせるなどの措置をとった。川平公民館の糸数靜雄館長は「神様のいるところがゲームに設定されていると聞いてびっくりしている。ゲームから除外してもらいたい」と話している。

 ポケモンGOは、現実世界を歩くことでスマホ画面上に現れるポケモンを集めるゲーム。全国各地で、神社や公園などの施設がアイテムを取得できる「ポケストップ」やバトルが楽しめる「ジム」に設定されている。

 川平には四つの御嶽があり、それぞれ年間26の神事を執り行う神聖な場所。そのうちの1カ所がゲーム内の施設に設定されていることが確認された。この御嶽には以前から立て看板で「拝所内 許可なく立ち入りを禁ず」と注意を呼び掛けているが、御嶽内に入ってゲームを楽しむ人がいたという。

 糸数館長によると、27日午後、住民から「アイテムをゲットするため御嶽に入っている観光客がいる」との連絡があった。28日もロープを設置している最中に御嶽を訪れようとする親子連れの観光客を確認、糸数館長らが「ここには入ってはいけません」と注意した。

 氏子の糸満英憲さん(67)は「御嶽は集落の人たちの精神的なよりどころとして、ずっと守り続けている神聖な場所。草木1本でも折ったり、切ったりしてはいけない。それなのにずかずかと入り込んで来るのは不遜な行為」と不満をあらわにしている。

八重山周遊 お得パス販売 離島観光誘客も期待

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30日から販売される㈱パムの八重山周遊パス「たびpass!」

 ホテルや飲食店、アクティビティ施設など34事業所で利用できる八重山周遊パス「たびpass!」が30日から販売される。観光客に各島々を周遊させ、リピーターを獲得する取り組みとして、観光情報サイトなどを運営する㈱パム(長嶺由成代表取締役、本社・那覇市)が県の補助金を受けて販売するもので、県内初の試み。

 同パスは1冊1000円。波照間島と与那国島を除く離島や石垣市内で同社が厳選した飲食や観光施設、フェリーなどのメニューを一律980円で楽しめる。11―55%の割引率となっている。

 34メニューのうち5メニューを利用した人に特産品をプレゼントするスタンプラリーも実施する。有効期限は12月31日まで。

 南ぬ島石垣空港国内線ターミナル内のショップや石垣港離島ターミナル、石垣市内と竹富島内の各ホテルで購入可能。

 同社八重山支店の井尾典子さんは「県内でも先駆けた取り組みで、離島への集客効果に期待できる。今後は波照間や与那国の商品も盛り込むほか、インターネットでの販売も視野に入れている」と話した。

 問い合わせは同社(098-860-9504)。

結の心で献血リスト登録を

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 ▽…八重山病院がRhマイナス血液型の献血協力者のリストの作成を開始した。現状では備蓄が難しく、本島からの空輸に頼らざるを得ないため、緊急に輸血が必要になったときに対応できないからだ。同型の人たちは、少ないからこそ、何かあったときに協力者がいると安心できる。互いに助け合う結の心で登録を。

 ▽…石垣市の観光施設の現状に苦言が相次いだ。市観光交流協会が行った主要観光施設の視察に参加者は「過去2回の視察で改善の要請を行ったが、改善されたとは言いがたい」と首をかしげた。新しい施設をつくって終わりに加え、維持管理も徹底されていない現状に訪れた観光客はどう思うだろうか?市が掲げる「観光の質の向上」とは遠くかけ離れている。業界の視点は実りある”点検”だ。

 ▽…31日の県少年少女合唱祭に向け、共演するバイオリニストの河村典子さんと共に特別練習を行ったいしがき少年少女合唱団の団員ら。河村さんがスイスと日本を行き来しながら音楽活動をしていることもあり、同団指揮者の砂川富貴子さんが「何かいいスイス民謡はないか」と提案して「スラブ舞曲」などに決まったという。プロの演奏で合唱する機会はなかなかない。多くのことを得るいい機会になるはずだ。

石垣市の中心市街地で二つのプロジェクト

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 石垣市の中心市街地で二つのプロジェクトが動きだした。現市役所庁舎の跡地利用計画と旧離島桟橋でのやいま石垣さんばしマーケットの常設化計画だ▼マーケットのほうは実証実験が行われ、形としては見えつつあるが、建物の配置、動線など具体的な検討はこれから。一方、跡地の方はまっさらな状態。市は市民から意見や要望を受け付けており、自由に描き込むことができる予定図も用意している▼どちらも中心市街地にとって重要な施設となることは間違いない。どういう機能を持たせ、有機的なつながりをつくるか、互い補完し合うか。そこが重要なポイントだろう。俯瞰(ふかん)する視点を持ちたい▼忘れてはならないのはユーグレナモールの商店街。この3カ所が核となって中心市街地をトライアングルで回遊する。そんなまちができればと思い描く。単なる夢にしてはいけない。取り組み次第では実現可能だ▼市役所庁舎の移転で空洞化、衰退化を懸念する声もまだあるが、ピンチはチャンスに変えられる。中心市街地を再編する千載一遇の機会となる可能性を秘めている。これら以外にも、市役所や県立八重山病院が移転する旧石垣空港の跡地利用計画もある。私たちのまちづくりは今後、大きな転換期を迎える。ぜひみんなで知恵やアイデアを。(比嘉盛友)

ゴルフ場建設をめぐる暗闘

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■3理事が辞任

 各地で豊年祭の真っ最中である。神にことしの豊作を感謝し、来年を予祝する。きょうは四カ字オンプール、あすは真乙姥御嶽でのムラプールが行われる。旗頭が林立し、太鼓や綱引き、群舞でにぎわうことであろう。

 祭りシーズンの去る21日、石垣市の伊原間牧場でゴルフ場建設を目指している一般社団法人石垣島ハイビスカスゴルフカントリーの代表理事や理事を務めた3市議が5月に辞任したことを発表した。なぜこの時期の会見かについては不明だが「私どもが法人内部にいてはゴルフ場の開設は望めない」と判断したからだという。

 開発予定地は、民有地約70㌶、市有地約76㌶で、ゴルフ場開設の必要面積は十分満たしている。しかし、市は道路から海側については採草放牧地として経済的利用や自然環境保全区域とし、市有地の賃貸に難色を示している。

 二度の中山義隆市長との話し合いの席上、市長からは「民有地の地権者から金をもらったのか」「今村、伊良皆両議員は、なぜ一文にもならないことをするのか」という不穏当な発言があったという。市長発言の背景には議員が法人の代表理事や理事を務めていたことにもあるだろう。

■何を根拠の市長発言か

 市長は施政方針でゴルフ場建設推進を掲げている。前勢岳北側の外山田にユニマットグループ(髙橋洋二会長)の運営を担当するユニマットプレシャス(髙橋洋二代表取締役)が建設を予定し、周辺の市有地も借地して宿泊施設計画に「協力する」と明言。「庁舎内で横断的に対応し、迅速に処理し、ハードルがクリアできるよう協力したい」とし、ワーキングチームを立ち上げ、調整会議を実施すると述べていた。

 伊原間牧場の市有地については、中山市長が就任する前の2010年1月、すでに現状の自然環境を保全し、採草放牧地などとして利用する方針を決定しており、中山市長の石垣島ハイビスカスカントリへの対応はこれに沿ったものだろう。問題とされる発言は、法人の代表理事を務める議員との「売り言葉に買い言葉」の感が否めない。

 ただ、市民感情からすれば、こうしたやりとりは、ゴルフ場建設計画の裏で利権をめぐる暗闘が繰り広げられているとの印象を与えかねない。「両議員は、なぜ一文にもならないことをするのか」という発言は逆にとらえると「金になることならばする」ということになる。これでは市長の政治倫理も疑われる。

 一方、石垣島ハイビスカスゴルフカントリーの理事に名を連ねた議員たちの理事辞任について市民からは、議案や条例制定の権限を持つ市議が役員となり、市に市有地の協力(賃借など)を求めるのは、一部の企業に奉仕する利益誘導や公私混同ではないかとの批判の声も上がっている。 理事を辞任した3市議は今後は一市議に「復し」て「石垣島にゴルフ場を開設」するため市長の姿勢を正し推進していくという。どちらかのゴルフ場に肩入れするのではなく堂々と論陣を張ってほしい。

■絶えない黒いうわさ

 当然ながら議員は議会に対する信頼を失墜させたり、政治不信を招いたり、品位を損なわないためにも日々政治倫理の向上に努めなければならない。また市長も市が推進する事業には、公明正大さや透明性が求められる。

 近年、政治に携わる者が不動産業者の手先や仲介、口利きをしているとの情報も多く寄せられている。また、反社会的勢力が自衛隊問題や土地問題などで暗躍しているという黒いうわさも絶えない。これらインターネット上に飛び交う情報が正しいとすれば、大問題に発展しかねない。

41年ぶりに里帰り きょうオンプールで特別奉納

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41年ぶりに里帰りした登野城字会の「雉子牡丹」。製作者の新城弘志さんが修復した=29日午前、登野城の新城さん宅

 本島本部半島で1975年7月20日に開幕した本土復帰特別記念事業の沖縄国際海洋博覧会に展示され、故郷を離れていた登野城字会の頭「雉子牡丹」(きじぼたん)が今月15日、41年ぶりに里帰りした。修復作業を終えた雉子牡丹は30日午後2時から天川御嶽で行われるオンプールで特別奉納される。

 雉子牡丹頭は新城弘志氏(81)が73年に製作したもので、同年のムラプールで雉子の一部が高圧電線に触れて損傷したが、新城氏が復元し、74年の豊年祭で奉納した後、海洋博覧会に貸与した。

 頭など県内の収蔵品785点は博覧会終了後も沖縄館に引き継がれ、96年10月の閉館まで展示されたが、その後の行方が分からなくなっていた。製作当時の持ち手で旗頭会副会長の上地和浩さん(58)らが探していたところ、昨年になって保管場所が判明。交渉して返還にこぎ着けた。

 今月15日に南ぬ島石垣空港に到着。製作者の新城さんが、解体されていた頭を修復して組み立てた。新城さんは「雉子牡丹の頭はこれが最初につくったもの。どこに行ったのか、気になっていたが、見たときは感激した。立体的に工夫した当時の製作過程もよみがえってきた」としみじみ。

 オンプールの特別奉納で1番手で持つ上地さんは「この頭には愛着がある。重量感があり、持つと充実感を味わえる。ほんとにうれしい」と話している。

シェアオフィスが開所 都市部と同様の仕事可能

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西表大原に開所したシェアオフィス=29日午前

 【西表】情報通信技術を活用し、遠隔地でも都市部と同様の仕事が可能であることをアピールする「西表島大原シェアオフィス」が29日、大原公民館の向かい側に開所した。国の地域創生加速化交付金を活用した町の就業創出・移住定住促進事業の一環として整備され、テレワーカーの共同就業や情報交換の場、地域のパソコン教室などとして活用される予定だ。

 本年度は、沖縄セルラー電話㈱と㈱ブルー・オーシャン沖縄、ネットワンシステムズ㈱が事業を合同受託し、事業費約4300万円をかけてホームページ(HTML)作成や、フォトショップデザインなどの講座をシェアオフィスで開講、受講者はテレビ電話会議システムなどを活用して講義を受ける。

 講座は8月25日から12月24日までの4カ月間が予定されており、すでに26人の応募がある。応募者の一人でことし6月に千葉県から移住した後藤陽介さん(31)は「現在のICT環境でもできることはたくさんあるので、いろんなことを学びたい」と意欲をみせた。

 昨年度は在宅コールセンターオペレーター育成の講座を10人が受講し、修了した5人がNTTコムチェオと個人事業主として業務委託を受け、在宅テレワーカーとして電話でインターネット接続などをサポートしている。

 開所式で東金嶺肇企画財政課長が川満栄長町長のあいさつを代読、「働きやすい環境を整備していくために、パソコンを活用した新たな職種を促進することは竹富町全体が豊かになることにつながると確信している」と述べた。

 施設を管理するブルー・オーシャン沖縄の神谷千鶴代表取締役は「竹富町の雇用を促進し、地域に貢献していきたいと考えており、弊社の支店も開設することになった。初のIT企業として責任を持って取り組んでいきたい」と話した。

 施設内は24席あり、Wi−Fiも整備。受講生以外の住民や観光客も利用可能となっている。


Rhマイナス献血者リスト作成へ 緊急輸血に備え

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Rhマイナスの献血者リストの必要性について話し合う病院スタッフと患者ら=29日午後、県立八重山病院

 日本人の200人に1人と言われ、人口当たりの比率が少ないRhマイナス血液型について県立八重山病院(依光たみ枝院長)は29日、緊急時の輸血に備え、献血協力者リストの作成を開始した。今年4月、Rhマイナスの女性が大腸出血で来院した際、輸血する血液がなく、止血しながら本島の血液センターからの空輸を待った経緯がある。患者らは「いつでも輸血できる体制をつくってもらいたい」とリストへの登録を呼び掛けている。

 仲松キミ子さん(64)=登野城=は今年4月、午後11時ごろに来院。大腸出血と分かったが、Rhマイナス血液の備蓄がないため、病院側は血漿(けっしょう)で血圧を維持しながら止血し、血液センターから翌朝届いた血液を輸血した。

 血液の有効保存期間は3週間となっており、数が少ないRhマイナス型は備蓄が難しく、血液センターに頼ることになるが、緊急に輸血が必要な出血性ショックの患者には間に合わないケースも想定される。このため、事前にリストを作成し、電話などで献血への協力を呼び掛ける体制を整えておく必要があるという。石垣市内のRhマイナス型は理論上、約240人と推定される。

 玉城和光副院長は「命に関わる問題だったが、八重山にはRhマイナスの血液を集める手段がない。これを機にリストをつくり、必要な場合には助け合う体制をとりたい」と話し、八重山地区医師会の上原秀政会長も「登録しておけば何かあったときに互いに助け合える」と必要性を強調する。

 仲松さんの夫、正博さん(68)は「病院のスタッフのおかげで命が救われたが、妻が緊急の手術で輸血が必要となった場合、心配でならない。いつでも輸血できる体制をつくり、安心して医療を受けられるようにしてもらいたい」と願っている。

 リスト登録の窓口は1階のちいき連携室(83―2525)。

豊年祭は婦人部で持っている

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 ▽…鳩間島の豊年祭は例年、石垣在鳩間郷友会の会員が参加して盛り上げている。この日は、諸事情でいつもより少なかったというが、それでも、例えば郷友会婦人部は女性の舞踊のほとんどを担当。一つ演目が終わると衣装を着替えて次に出るという息つく暇もないほど。大田綾子町教育長が「婦人部で持っている」というのもうなずける。

 ▽…新川字会のオンプールには、毎年出席している中山義隆市長の姿はなく、漢那政弘副市長が祝辞を代読。この日は台湾元総統の李登輝氏が来島し、そちらに出席したようだが、同会の黒島健会長は「これまでこんなことはなかった。きょう来ないなら明日も来なくていいという人もいる」と怒りをあらわに。「大切な神行事。代理でするものではない」と苦言を呈した。

 ▽…台湾民主化の父と呼ばれる台湾元総統の李登輝氏が初来島。台湾出身者や当時入植した関係者などが熱烈な歓迎で出迎えた。90歳を超え、高齢となった李氏は関係者に両腕を支えられながら顕彰碑へ近づき、台湾人農業者に思いをはせた。31日に予定されている講演会では八重山と台湾の今後の関わりや尖閣諸島問題について考えを述べることが予想される。石垣の地で何を語るか注目だ。

 

退職後の夢、皆さんうまくいってますか…

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 退職後の夢、皆さんうまくいってますか。わが家でも退職したら人並みに夫婦で旅行を楽しみたいという希望で胸膨らませていました▼旅行の夢は壮大でしたよ。東京在住の中高同窓の友人夫婦が退職後、世界一周の船旅に2回も参加したことを聞き資料を集めました。在職中は2泊3日の出張がせいぜいでしたから3か月余の船旅は憧れ。しかし、この夢はすぐ頓挫しました▼一般的に勤め人が60歳代で退職する時には親世代も存命していれば80~90歳代を迎えています。高齢者の健康は本人が自信を持っていても、いつ何時、何が起こるか分かりません。近在の子どもたちが、代わりばんこに世話をするにしてもです。結局、親の介護のことを考えると長旅は無理でした▼せめて国内の温泉旅行でも、それも、長くても3泊4日だろうねと計画の修正を始めたところへ、肉親の一人が体調をくずし付き添いが必要になりました。長期療養になりそうです▼結局、退職して3年すぎましたが、旅行どころか家を空けることさえ難しい状況です。旅らしきものは、夫婦それぞれが同窓会、趣味の会、ボランティア団体から誘われる短い旅に別々に参加するのが精いっぱいです▼そのうちにと夢見ている間に、齢を重ね、人生も暮れるのでは。人ごとではないですよ。(仲間清隆)

寄宿舎の設計作業に遅れ 八重農

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本年度と次年度で建て替え、完成を計画している八重農の寄宿舎=4月6日午後

 本年度から次年度にかけ建て替えが計画されている八重山農林高校(渡久山修校長、生徒307人)の寄宿舎の設計作業が遅れている。県教育委員会が提案している設計プランの居室面積に同校が「納得できない」として作業の中断を求めている。作業が遅れると、次年度の完成予定が延びる可能性もある。

 同校によると、県教委が提示している設計プランでは、居室(2人部屋)の面積が幅3・2㍍、奥行き3・9㍍。実質的には壁の厚さ分が狭まることになる。そこに別予算で準備予定のベッドは幅が1・1㍍、奥行きが2㍍程度で、ベッドを両端に設置すると、通路スペースは約0・5~0・8㍍になる計算という、渡久山校長は「非常に狭い。梅雨時期には洗濯物の部屋干しもする。年間約230日ほど生活する場所で、精神的に安らげる空間とはいいがたい」と指摘する。

 同校によると、建物の面積は現在の入寮者の数で算定し、予算はそれに補助単価をかけた金額になるという。渡久山校長は市の北部地区や竹富町の児童生徒数の推計で、微増傾向であるというデータなどを県教委に提出しており、「1番少ない年度で算定されると将来寮に入れない生徒が確実に出てくる。その部分が考慮されていない」と訴える。

 PTA会長の徳山純英さん(57)はことし1月に開所した県立離島児童生徒支援センター「群星寮」を挙げ、「同じ県内の寄宿舎なのになぜこんなに格差があるのか。いい環境じゃないと落ち着いて勉強ができない。本島同様、できれば個室にしてもらいたい」と訴えている。

 県教委の担当者は「学校の要望を可能な限り確認し、設計プランを検討している段階」と述べるにとどめている。

55周年の節目に決意新た 八重山青年会議所

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設立55周年祝賀会で乾杯をする根間斎理事長(手前)ら=30日夜、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 1962年8月1日に設立された一般社団法人八重山青年会議所(根間斎理事長、40人)は30日、石垣市内のホテルで55周年記念祝賀会を開き、根間理事長が「先輩方のJC魂を受け継いで取り組んでいく」と決意を新たにした。

 55周年の節目に合わせ、30年近く交流のある稚内青年会議所(品田新一理事長)と姉妹JCを締結。両理事長が会場で調印式を行い、今後の交流強化につなげていくことを確認した。

 根間理事長はあいさつで55年の歩みを振り返りつつ、「先輩方が築いた礎の上で活動していることを忘れてはならない。地域の発展は人材にある。人づくりに励みたい」と述べた。

 祝賀会にはOB、島外の青年会議所会員らが出席。県八重山事務所の武田智所長、日本青年会議所の代表らが祝辞、石垣市商工会の我喜屋隆会長が乾杯の音頭をとった。

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