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郡内各地で豊年祭

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厳かに行われた登野城字会のミシャグパーシィ=30日午前、米為御嶽

 五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し、来夏世(クナツユー)の豊作や地域住民の無病息災を祈願する豊年祭が30日、郡内各地で行われた。四カ字は同日午後、各字の御嶽でオンプールを開き、神司による神事やミシャグパーシィ(神酒奉納)、旗頭や太鼓、婦人たちの巻踊りなどが奉納された。また、平得、伊原間、竹富町鳩間でも豊年祭が盛大に催された。四カ字では優良農家の表彰もあった。四カ字のムラプールは31日午後3時半から新川の真乙姥(まいつば)御嶽に四カ字が集合して行われる。

 このうち、登野城字会(石垣久雄会長)は午前中に、八重山の水稲伝来の発祥地と伝えられている登野城の米為(イヤナス)御嶽で神事を行い、神司や字会関係者らが、来夏世の豊作や地域住民の無病息災を祈願した。

 また、石垣会長が「南ぬ島石垣空港の開港や港湾施設の整備により、農水産物の輸送網の幅も広がりスピード化してきた。そのチャンスを字民すべての生産者が享受できるよう導いてほしい」と祈願文を読み上げた。

 この後、豊作などを祈願しながら神酒をまわし飲む「ミシャグパーシィ」などの儀式が厳かに行われた。

 オンプールは登野城字会が天川御嶽、大川字会が大石垣御嶽、石垣字会が宮鳥御嶽、新川字会が長崎御嶽で行い、双葉公民館も長崎御嶽で祈願祭を開いた。


祭り楽しむにはルール守って

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 ▽…ことしも盛大に行われた四カ字のムラプール。多くの市民や観光客が詰め掛けたが、許可のない一般の人が境内に入り撮影したり、旗頭の前を横切るなどマナー違反もみられた。他の地域の豊年祭では旗頭の進行を妨害した観客と旗頭持ちの青年が口論となり、あわやけんかに発展しそうな場面も。伝統行事を楽しむためにも祭りのルールは守りたいものだ。

 ▽…大勢の観客でにぎわった四カ字のムラプール。真乙姥御嶽の西側で繰り広げられるツナヌミンが始まるまでは、八重農郷土芸能部などが舞踊を披露して会場を盛り上げた。中でも大川字会の子どもたちによる旗頭は、頭や竿(さお)は各字のものより小さいものの、一挙一動は大人顔負けの真剣さ。この勇ましい様子に観衆から盛んな拍手も。

 ▽…石垣市で初めて開催された沖縄ロボコン2016石垣島には、初級の部に12チームがエントリーした。会場には保護者も訪れ、子どもたちが作成したプログラムの出来に一喜一憂した。大会を通じて科学技術を身近に体験でき、創造性と問題解決力を身につけることもできる。今回、参加者に広がりがなかったが、来年はぜひ多くの子どもたちにチャレンジしてもらいたい。

ホルトノキで八重山の夏の暑さを…

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 ホルトノキで八重山の夏の暑さを謳歌(おうか)するように大合唱するセミを捕まえようと、虫取り網を持った男の子の姿に「夏休みの風景だなー」とほのぼの▼子どもたちには楽しい夏休みもはや10日がすぎた。だが親たちにとっては、給食のない日々の食事面や共働きの家庭では子どもの居場所など悩みのタネも多いのでは▼夏休みの宿題も大変だろう。ある調査によると、子どもが苦手な宿題の上位は読書感想文や作文、自由研究や工作など自分の考えや調べた知識をまとめる作業に苦戦しているようだ▼今どきの子どもと親世代とを比較した調査では「夏休み終了直前に慌てて終わらせる」が親世代の28%に対し、子どもは18%で「毎日計画的に進めていく」が、親世代14%、子どもは24%という結果▼また子どもの宿題を手伝った経験があるという親は約8割、始めは放っておいても最終的にフォローしている親が多いという。最近は市立図書館や博物館、青少年の家など、夏休み企画の多彩な催しも多く親にとってはありがたいと思う▼夏休みは親子で過ごす時間も長い。普段体験できないことや、心に残る思い出をつくることができ、わが子と向き合い成長を実感できることも多いのでは。猛暑が続く長い夏をセミの鳴き声に負けることなく乗り切りたい。(辻本順子)

特産品PRと販路拡大を 石垣市

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特産品相互取り扱い協定を交わす中山義隆市長と千代松大耕市長(左)=7月31日午前、庁議室

 石垣市(中山義隆市長)は7月31日、大阪府泉佐野市(千代松大耕市長、人口10万人)と、互いの特産品を広く発信することを目的に特産品相互取り扱い協定を締結した。石垣市が自治体間と同種の協定を結ぶのは初めて。両市長は同日、石垣市役所庁議室で協定書に調印し、「互いの特産品の宣伝と販路拡大に寄与できる」と期待した。

 千代松市長とは全国青年市長会のメンバーとして交流があり、今回の協定は千代松市長の打診を受けて実現。両市は、関西国際空港と南ぬ島石垣空港が直行便でつながっている縁もある。

 泉佐野市には水ナス、泉州タオル、泉州野菜のピクルスなどの特産品がある。両市は今後、特産品フェアやイベントでのPR、ふるさと納税の返礼品などで互いの特産品を取り扱うことを検討する。

 泉佐野市は、駅周辺に予定している観光案内所で石垣市の特産品や観光パンフレットを置くなどしてPRする予定。一方、中山市長は「泉佐野市の野菜を置けないか、ファーマーズにも声をかけてみたい」としている。

 調印式で中山市長は「泉佐野市とは直行便でつながっており、協定をきっかけに人、物の交流を深めたい」、千代松市長は「全国的にも知名度の高い石垣市と協定を結べるのは光栄。泉佐野市は外国人の年間宿泊者数が全国7位となっており、海外にも石垣島をPRしたい」と話した。

台湾移民の歴史に誇り 李登輝氏が初の講演

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台湾と石垣島の交流の歴史が日台間交流の深化のモデルになると強調する台湾元総統の李登輝氏=7月31日午後、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 日本青年市長会などの招きで来島中の台湾元総統の李登輝氏(93)は7月31日、市内ホテルで講演した。台湾から石垣島に移住してきた人たちが地域と共存共栄しながらパイナップル産業など農業振興に貢献した歴史を紹介し、「私も誇りに感じている。日台交流を深化させるモデルになる」と強調した。

 李氏は、日本統治下時代から続く交易、台湾人が導入したパイナップルと栽培・加工技術、水牛を使った農法など、戦前戦後の歴史的なつながりを説明。「今や石垣島を代表する果物になったパインは、台湾からやってきた人たちがマラリアと闘い、地元との融和を図りながら根付かせたもの。台湾からやってきた人々は言葉にできない苦労を重ね、今日の発展につなげた。その努力を誇りに感じる。石垣の人たちが台湾人と融和し、共存共栄していることに感謝したい」と述べた。

 その上で「台湾も日本も運命共同体。政治的な国交はないものの、経済面や文化面では密接な関係を維持し続けている。石垣島の例は、日台間協力関係を築く上でモデルになる」と提起。

 具体的に協力できる分野として、あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(モノのインターネット)を挙げ、「日本企業の研究開発力と台湾の生産技術が力を合わせれば、世界市場を制覇することも夢ではない」と語った。

 尖閣諸島をめぐる領有権の問題などには言及しなかった。

 講演に先立ち、中山義隆市長は「元総統の来島は、台湾との交流の歴史に光り輝く大きな1ページになる」と歓迎のあいさつをした。

 同日夕は、歓迎レセプションが行われた。

感謝と祈りの一大絵巻 勇壮なアヒャー綱を披露

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アヒャー綱でブルピトゥを務めた与那原玲子さん=7月31日夕、真乙姥御嶽

 ことしの五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し、来夏世(クナツユー)の豊作と地域住民の健康を祈願する石垣市四カ字のムラプールが7月31日午後、新川の真乙姥(まいつば)御嶽で行われた。各字や団体が旗頭や太鼓、巻き踊りなどを奉納した後、女性だけによる「アヒャー綱」や勇壮なツナヌミン、大綱引きなど一大絵巻が繰り広げられた。会場は大勢の市民や観光客であふれ、郡内最大の伝統行事を堪能した。

 会場周辺には各字や公民館、団体の旗頭が集結。新川字会の黒島健会長が「神々のご加護のもと、ことしも天恵豊かなこの地に五風十雨の恵みが訪れるよう、皆さんと祈願したい」とあいさつ。

 新川字会の「田頭」と「矢頭」の旗頭の奉納に続き、記旗(シルシバタ)と五穀(グク)を持った稚児を先頭に、水主(ミズヌス)や長老(ウヤジュウ)、麾(ザイ)、鼓(ツヅン)、田打(ターウツ)などが奉納された。

 双葉自治公民館や大川、石垣、登野城の各字、JAおきなわ八重山地区本部、石垣島製糖、石垣市役所、八重山農林高校、石垣中学校、東京八重山会が旗頭や太鼓、巻き踊りを奉納した。

 「五穀の種子授けの儀」では、五穀の種子を持った農の神がサンシキ(神台)に乗って東から現れ、西から来た巫女(みこ)に種子を授けた。

 女性だけの「アヒャー綱」は、ことしのブルピトゥ(棒貫人)を務めた与那原玲子さん(68)=新川=が神司から受け取ったブル棒で雌雄の大綱をつなぎ合わせると、取り巻く婦人たちが「サァー、サァー、サァー、サァー」の掛け声で、ガーリーを踊った。

 与那原さんは「大切な行事の大役を果たすことができたのは地域の皆さんの温かい応援と先輩たちの指導のおかげ。心から感謝でいっぱい」と、興奮ぎみに話した。

 この後、水元の神前とされる真乙姥御嶽の西側約200㍍の場所に大綱を移動。どっぷりと日が暮れてから東から長刀(なぎなた)、西からカマを持った武者が登場し、勇壮なツナヌミンを演じた。

 フィナーレは、市民や観光客が東西に分かれて大綱を引き合い、西が勝利した。

石垣で新ホテルの挑戦

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 ▽…キャビン型のコンパクトホテルが美崎町で新たにオープンする。国内旅行客の縮小や需要の変化で旅行スタイルは団体から個人へ移行している。ホテルの客室は一人専用に特化した「カプセルホテル」に近いが、客室は“近代的”に変化。東京都内でも同型ホテルの需要は高く、ユニマット社は「石垣での新たな挑戦」と位置づける。多様化する旅行ニーズに合わせた企業の取り組みは面白い。

 ▽…ことしも多くの観光客が訪れている竹富町だが、ほとんどが日帰り観光で、地域への還元は多くない。その一方、好調なのはレンタカー業者で、車が足りないほど。西表島で宿を営む男性は「滞在する観光客の分が確保できず、不便を強いている」とか。サービス低下を招かないためにも、事前の対応や工夫が必要だ。

 ▽…電気の安全利用などを呼び掛ける8月中の運動に取り組んでいる八重山電気工事業協同組合。期間中は、例年通り定期的な広報活動や電気設備の無償点検などが予定されている。ことしは同組合青年部が活動に尽力しているようで、関係者も「とても助かっている」と縁の下の力持ちをたたえていた。

先日、朝の涼しいうちに隣地の草刈りを…

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 先日、朝の涼しいうちに隣地の草刈りをしようと張り切ってビーバーを回した。午前9時の日差しはもうすでに強く、30分で汗びっしょり。熱中症にやられたらやばい。早々に諦めた。それくらいの炎暑である▼明治の中頃まで、この炎熱の下、咎人(とがびと)を「日ざらし」にする刑があったという。冬で8時間、春秋で6時間、真夏は八ツ(午後2時)から六ツ(午後6時)まで4時間。さぞ苦しかったろう▼この時期、午後の農地を回ってみると分かる。陽が陰るまで農家はいない。皆さん、自宅で休息しているに違いない▼昼寝は心身のリラックスや疲労回復、注意力や記憶力の向上、ストレス減少に効果がある。また、医学的にも心筋梗塞、認知症のリスクを減らし、高血圧や肥満の抑制になるというデータもあるそうだ。時間は20〜30分間。若い人は短くても良いと▼元職場でも早々に昼食をすませ、上手に昼寝する同僚がいた。机に突っ伏す者は苦しくないか、椅子の背もたれをこれ以上倒れないほど倒している者は人目を気にしないのか、こっちが気をもんだ▼退職後、時おり昼寝を試している。うまいことストンと眠りに落ちる日もあるが、別に頑張らなくてもいい、気楽にいこう。昼寝の効用やデータを横目に、炎暑をしのぐのが先だ。(慶田盛伸)


観光の日でおもてなし 3市町で旅行者歓迎

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「観光の日」のイベントで石垣島産パインを試食する子どもたち=1日午後、南ぬ島石垣空港国内線到着ロビー

 「観光の日」の1日、郡内では訪れた観光客に特産品を振る舞う「歓迎レセプション」が行われた。このうち、南ぬ島石垣空港国内線到着ロビーでは、石垣市観光交流協会青年部(田中誠司部長)が観光客にパイナップルやシークヮーサージュースなどを提供。2016年にちなみ、この日2016人目の到着客に空港各社が記念品を贈呈した。同日は竹富町観光協会と同青年部が石垣港離島ターミナル、与那国町観光協会と同町は与那国空港でイベントを行った。

 市観光交流協会青年部によるレセプションは同日午前9時から行われ、空港に訪れた観光客が島の特産品に舌鼓を打った。

 2016人目の到着客は、同日午後に名古屋(中部)便で来島した都竹美津雄さん(43)=岐阜県本巣市=家族5人が選ばれ、石垣空港に就航する航空各社から旅客機のモデルプレーンなどが贈られた。

 美津雄さんは「家族で初めての石垣旅行で選ばれて驚いている。3泊4日の旅行を楽しみたい」と笑顔。

息子の竜乃介君(10)は「海で魚を見たり、泳いだりするのが楽しみ」と喜んだ。

 観光業界は上半期の入域観光客数が過去最高の60万人を初めて突破したことで、地元特産品の消費や観光産業の需要拡大に期待を寄せている。

 市観光交流協会青年部の田中部長は「上半期は旅行会社の販売やプロモーションが順調な証し。多言語の案内板などの設置が課題だが、国内客のリピーターも同時に獲得していきたい」と述べた。

星空H2Oを選定 国交省の観光地魅力創造事業

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西表島で撮影された星空(八重山諸島星空information H2O提供写真)=7月22日午後9時30分ごろ

 国土交通省観光庁はこのほど、地域資源を活用した「観光地魅力創造事業」に、国内初の星空保護区を目指す「八重山諸島星空information H2O」を選定した。全国から51件の応募があり、うち34件、県内では同事業だけが選ばれた。

 観光庁では、地域の観光資源を世界に通用するレベルまで磨き上げることを目的に、地域づくりと観光振興策を一体で実施する地域の取り組みを支援しており、事業費の2分の1以内で国が負担している。

 星空H2Oでは、星空を中心とした滞在型観光に価値観を置き、各種ツアーや宿などの情報を提供し、国内初の星空保護区認定に向けて取り組んでいる。ことし5月には国際ダークスカイ協会で認定制度を統括するジョン・バレンタイン氏が八重山を視察している。

 星空H2O事務局の宮沢みゆきさんは「国から認められたことで大きなPRになる。サービスの質の向上や地域振興、星空保護区認定に向けて活動を活発化させ、八重山の星の素晴らしさを世界に伝えたい」と話した。

 竹富町観光協会の上亀直之会長は「滞在型観光につながることに期待したい」と述べた。

路上寝354件、最悪ペース 八重山署16年上半期

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2009年から16年上半期(1—6月)の路上寝込みに関する通報件数

 八重山警察署(前田達史署長)がまとめた2016年上半期(1〜6月)の路上寝込みに関する通報は、前年同期比32件増の354件となり、09年以降で最多となった。同署は、年間の統計で最多だった15年の701件を上回るペースにあるとみている。路上寝込みは、酒を飲む機会が多い夏場に多発する傾向にあり、窃盗被害も懸念されるため、同署では適切な飲酒を心がけるよう、強く呼び掛けている。

 16年上半期の路上寝込みに関する通報354件のうち、土日が179件と半数を占める。通報から路上寝込みが確認された350人の内訳は男性336人、女性14人と男性が圧倒的に多い。年齢別では、30代が90人と最多で、20代65人、50代64人などと続く。

 路上寝込みに絡み、ことし3月中旬には、美崎町内で寝ていた男性のそばにあった現金が入ったかばんが盗まれ、6月中旬には、字石垣内で男性のポケットから財布が抜き取られる被害があった。

 上半期ごとの比較では、新石垣空港が開港した13年に243件、翌年の14年に319件と急増。観光客や島外から来た工事関係者による路上寝込みも目立ちはじめ、件数を押し上げる要因になっている。

 路上寝込みは、罰則がある道路交通法に違反する可能性もある。同署地域課の船道安広課長は「八重山は路上寝込みが県内でも多い地域」と強調。その要因には「車が少なく、帰る家との距離も近い人が多い。そのため、『いつでも帰れる』という考えの人が多いのではないか」と分析している。

 防止策は「一番は酒を飲む本人の意識の問題」と前置きした上で「酒席をともにした友人や知人、仲間だけでなく、酒を提供する店側も泥酔しそうな人がいたら帰宅を促すなど対応してほしい」と求めた。

沖縄漁業基金「使えない」とバッサリ

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 ▽…県議会自民党会派のメンバーと日台漁業取り決めなどについて意見交換した漁業者からは不満の声が相次ぎ、沖縄漁業基金については「使えない」とバッサリ。例えば、はえ縄漁に比べて漁具が少なく1人でも漁が可能な集魚灯を導入する場合、はえ縄漁の廃業が条件になるという。漁業者からは「パインをつくったらサトウキビはやるなということか」とあきれ顔だった。

 ▽…九州大会で5位入賞を果たし全国小学生ゴルフ大会への出場権を獲得した名嘉乃衣。スコアはアウト41、イン38の79。トップとは7打差だった。アウトの最終ホールでは10メートルのバーディーパットを沈めたという名嘉。これで波に乗りインでは38の好スコアで回った。これまで八重山出身のプロゴルファーは4人。女子はまだいない。八重山初の女子プロゴルファー誕生もそう遠くはない。

 ▽…7月30日午後、来島した台湾の李登輝元総統は93歳の高齢をおして31日午後の講演会に続き、夜の歓迎レセプション、1日の八重山に住む台湾出身者らとの晩さん会、そして2日夜のJA関係者との夕食懇談会と、多忙なスケジュールをこなした。パイナップル、水牛を導入し八重山の農業発展に大きな功績を残した台湾移民の歴史に「誇りに思う」と賛辞を贈り、3日帰台する。

昭和から平成にかけて一時代を築き「小さな

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 昭和から平成にかけて一時代を築き「小さな大横綱」として国民的人気を博した九重親方(元横綱千代の富士)が亡くなった。61歳での旅立ちである。名横綱「本当に早過ぎる」と惜しむ声が各界から絶えない▼身長183㌢、横綱になっても体重125㌔前後と小兵。持ち前の負けん気の強さと並外れた闘争心、丹念な四股で足腰を強化した。引き締まった体は肩の筋肉が厚く盛り上がり、褐色の肌にはつやがあった▼正攻法で巨漢力士に挑む小兵の相撲に革命を起こした取り口は圧巻だった。一瞬の立ち合いから鋭く踏み込んで左前まわしを引き、一気に勝負にでるスタイル。豪快な上手投げ、横綱の中の横綱相撲はファンを魅了した▼九重親方は「ウルフ」の愛称で絶大な人気を誇り、四股で足があれほどきれいに上がる横綱土俵入りは見事だった。日本中を熱狂の渦に巻き込んだ53連勝を筆頭に史上3位の31度優勝など数々の記録を残し、角界で初めて国民栄誉賞も受賞した▼引退会見で目を潤ませて発した「体力の限界」の一言に続き「気力もなくなり、引退することになりました」との言葉。一つのことを成し遂げたあとのむなしさを知った顔のようであり、感動したことが思い出される▼昭和という時代が、また一段と遠くなった感じがする。ご冥福を祈りたい。(鬚川修)

終戦の8月に思うこと

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■8月は本土が鎮魂の月

 6月は日本で唯一の地上戦が終わった沖縄が鎮魂の月だが、8月は6日の広島、9日の長崎原爆忌に続いて15日が終戦の日となっているため、今月は日本列島が鎮魂の祈りに包まれる。しかし戦後71年間、憲法9条によって守られてきた日本の「平和」は安倍政権によって危険水域を超えつつある。

 ことしは5月に原爆を投下した国アメリカのオバマ大統領が初めて被爆地広島を訪れた歴史的な年でもある。あらためて私たちは核兵器のこと、原発のこと、戦争のことなど戦後築いてきた平和国家のあり方や歴史の教訓にきちんと思いを巡らし、今安倍政権の経済政策アベノミクスの陰で進む危うい国づくりに歯止めをかけるべきだ。

 辺野古新基地や高江のヘリパッドなど沖縄の反基地運動は沖縄戦が底流にあるのは周知の通りだ。その沖縄の民意を無視し続ける今の安倍政権の横暴がいつまでも許されるとは思えない。

 石垣市からはことしも広島、長崎の原爆忌に4人の小中高生のほか、一組の親子が参加する。300万人を超す犠牲者や周辺国に深い傷跡を残した戦争の愚かさを風化させてはならない。 

■パインは高嶺の花に?

 一方、今はまだ平和だからこそ日本の観光も、中国人の爆買いなど好調に推移し、トップシーズンの8月を沖縄は観光月間に設定している。3年前の新空港の開港以来好調な八重山もことし上半期は過去最高の60万人を突破、125万人の年間目標も達成の勢いだ。

 この好調な観光を今後も持続発展させるためにも、何かとリスクの多い石垣市への自衛隊配備をやめさせるべきだ。そして何より先日の市観光交流協会の視察でも指摘された人工ビーチなどの施設を早急に改善し、魅力ある観光地づくりこそ進めるべきだ。

 そして今月は6日から文字通り平和の祭典リオ五輪が始まる。そして11日は新たに祝日に制定された初の「山の日」。祝日は16日に増えこの日を挟んで3週間五輪放送で眠れぬ夜が続く。日本人選手らの活躍を楽しみたい。

 従来8月1日に設定されていた「パインの日」は、ことしから八重山は独自に旬の6月1日に改めた。遅ればせながら妥当な変更だ。

 中山市長はこれを機に「石垣牛」などのようにパインをブランド化し増産するとしているが、それは当然だ。

 一方で最近耳にする「ゆらてぃく市場のパインは一個1000円以上あるいは1500円以上もして高い」の声が気になる。おいしいものは当然高くても良いが、ただかつて200ー300円で食べられたパインが、ブランド化によって一般の人々に手の届かない「高嶺の花」になっては産地としていかがなものか。

■無投票は避けよ

 28日の投票まで1カ月を切った竹富町長選。現職の川満栄長氏が3期目の出馬表明したが、今なお対抗馬が決まっていない。議会で激しく町長と対立してきた野党側の候補者擁立は難航し、過去2回三つどもえの同選挙は、今回無投票の公算が大きくなっている。

 4年に一度しかない町民の選択の機会を奪う無投票は避けるべきだ。開票作業も、即日開票の時代になぜ竹富町はいつまで翌日開票なのか疑問だ。

18年3月開院に影響か 県議会が進捗状況視察

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新県立八重山病院の建設現場。2日現在で11%の進捗(しんちょく)率となっている=2日午前、旧石垣空港跡地の建設地

 旧石垣空港跡地でことし2月に着工した新県立八重山病院建設事業は2日現在、100億円の工事費ベースで11%の進捗率となっており、固い地盤の影響や作業員の不足により進捗率で1%、日数で2週間程度の遅れが出ている。おおむね順調だが、今後も人手不足が続いたり、不発弾発見に伴って工事が中断したりした場合は、2018年3月末までの開院時期がずれ込む可能性も出てくる。県病院事業局県立病院課の担当者らが2日、視察に訪れた県議会文教厚生委員会の狩俣信子委員長らに説明した。

 新病院は敷地約4万平方㍍に、鉄筋コンクリート造り地上5階建て(延べ床面積2万3200平方㍍)を整備するもの。それぞれ現病院の1.6倍、1.4倍の広さになる。診療科目は、新たに歯科口腔外科が加わって24となる。病床数は302床。起工式はことし2月3日に行われた。

 戦時中、旧海軍飛行場だった旧空港跡地には不発弾が多くあることが想定されたため、県は敷地内すべてで50㌢の表層磁気探査を実施した。現在は建設場所で表層下を探査しながら工事を進めている。これまでに不発弾9発が発見されており、今後もみつかる可能性がある。

 工事は現在、基礎工事が行われているが、鉄筋工や型枠工が不足しているという。このため県は、本島で床の部分を造り、現地で組み立てる方策をとるなど、人手不足に対応する考え。これを実施すれば、遅れを取り戻すことができる見通しという。

 県立病院課の大城久尚副参事は開院時期について「いまのところ厳しい状況だが、工期内に納めたい」と話した。

 狩俣委員長は「不発弾や労働力などの課題があるが、一日も早い完成を待っている。不発弾については跡地全体で実施すべきだ」と記者団に語った。


名嘉、九州5位 全国切符 ドライバーに手応え

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九州小学生ゴルフ大会で5位入賞を果たし全国大会に挑む名嘉乃衣=2日午後、八重山ゴルフレンジ

 第10回九州小学生ゴルフ大会(九州ゴルフ連盟主催)が7月26日、大分県の久住高原ゴルフ倶楽部で開催され、沖縄県代表として出場した平真小6年の名嘉乃衣(のえ)が、トータル79で5位入賞を果たした。名嘉は9日に兵庫県の宝塚ゴルフ倶楽部で行われる第10回全国小学生ゴルフ大会に出場する。

 全国大会の出場権が得られる10位以内が目標だった名嘉だが「緊張して前半(アウト)のスコアが悪かった。前半のパットがもう少しよければ、2位にはなれた」と結果に満足していない様子。

 九州では自己ベストで回り、勝負強さをみせた名嘉は「全国大会でもベストを更新してトップ10入りを目指す」と意気込む。

 大会に同行した祖父の清忠さん(58)は「本番に強い。ドライバーの飛距離は乃衣が1番だった。全国でも楽しみ」と期待する。

 ドライバーはキャリーで200ヤードを超える名嘉は「ドライバーは九州でも通用した」と手応えを感じたようだ。

 課題はパターとアプローチという名嘉。「しっかり決めてアンダーパーで回ってみたい」と全国に挑む。

きびの散水を徹底 1カ月雨が期待できず

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各地の干ばつ対策について話し合う八重山地区さとうきび生産振興協議会の委員ら=2日午後、JAおきなわ八重山地区本部会議室

 石垣市、竹富町、JA関係者、製糖工場などの担当者らで構成する八重山地区さとうきび生産振興協議会(会長・石垣克治石垣市農政経済課長)は2日午後、JAおきなわ八重山地区本部会議室で干ばつ対策会議を開き、今後の1カ月予報でもまとまった雨が期待できないことから、各地区で散水を徹底していくことを確認した。事務局(JAおきなわ八重山地区営農振興センターさとうきび対策室)で散水機材の確保などの調整を行う。

 会議では各地区から、ロール現象や葉が黄色に変わる黄変の被害が出ていることが報告された。石垣市内はかんがい施設が整備されていない地区で被害が集中しており、石垣島製糖が8台の散水車をフル稼働させて対応している。

 一方、石垣島土地改良区によると、かんがい施設がある地区では輪番制を無視して散水する農家があるため、水圧が下がって水が出にくくなる影響が出ている。スプリンクラーの1ラインが週に1回の散水と定められているが、ほとんど守られていないため、順守するよう求めている。

 町内では、▽タンクが大きくて貯水槽から給水ができない▽農業用水の水源が少なくなっており、十分なかん水ができない▽取水場の設置が必要―などの課題が挙がった。

 石垣会長は「水源を探してかん水する必要がある。機材については借りられるものは借りて対応したい。役場、製糖工場などと調整して対応していきたい」と述べた。

 同協議会はことし7月1日から、竹富町を加えた組織になっている。

星情報発信の地へ

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 ▽…とぅもーるネットセンター石垣は、星の情報を発信する「美ら星ゲート」として生まれ変わる予定だ。石垣市が整備を計画しているもので、本年度で具体的な検討を行うことにしている。センターは供用開始当初から閑古鳥が鳴いていた施設。大嵩久美子観光文化スポーツ局長が言うように慎重な調査が求められる。

 ▽…2年連続2回目の南九州大会出場となる八重高吹奏楽部。1年生には初心者もいるようで仲宗根咲部長は「難しい指摘を受けて戸惑いもあったと思うが、ついてきてくれたことに感謝したい」としみじみ。昨年は銅賞に終わったが、「手が届かない位置ではない。金賞を狙えると感じた」という仲宗根部長。大会まで練習を重ね、悔いのない演奏をして“有終の美”を飾ってほしい。

 ▽…県八重山事務所県税課が発表した2016年度自動車税納期内納付状況では、郡内の納期内納付率は86・9%に達した。納付率は年々、右肩上がりで推移している。コンビニでの納付も増加しているが、離島を抱える郡内では郵便局での納付は根強い。一方、税金を支払えない者もいる。同課によると、資金難や納付忘れが要因という。納付は計画を持って納めよう。

4年に一度のスポーツの祭典「オリンピック…

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 4年に一度のスポーツの祭典「オリンピック」が5日、ブラジルのリオデジャネイロで開幕する。21日までの17日間、28競技・306種目で世界のトップアスリートが力と技、スピードを競う▼リオ五輪の自転車男子ロードに石垣市出身の新城幸也が前回のロンドンに続き2大会連続で出場する。また、母親が市出身の棚村克行が水球男子日本代表の正ゴールキーパーとして出場する▼市関係者が2人同時に五輪出場を果たすのは初めて。これまで遠い存在だった五輪が少し、身近に感じられることだろう。特に今回、男子自転車ロードのもう1人の日本代表、内間康平も沖縄県出身。日本代表2人が県出身というのも快挙だろう。2人そろってリオを疾走する姿を見たいものだ▼男子ロードは日本時間6日午後9時30分(リオ同日午前9時30分)スタート。残念ながら当日、地上波でのテレビ放送はなく、翌7日午後3時からNHKBS1で録画放送される▼水球は7日午前1時5分から予選リーグのギリシャ戦がNHK総合で生中継されるほか、予選リーグ5試合は録画を含め地上波、BSで放送が予定されている。棚村の勇士がじっくり見られそうだ▼ただ、リオと日本の時差は12時間。生放送の時間帯が深夜に及びそうで、くれぐれも睡眠不足には注意を。(下野宏一)

初級で當銘(川原小3年)が優勝 全日本ジュニア空手

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全日本ジュニア空手道選手権大会に出場した大道、當銘、翁長、桐生(左から)=(極真会館石垣道場提供写真)

 【大阪】2016ファイティングトーナメント全日本ジュニア空手道選手権大会(NPO法人国際空手拳法連盟白蓮会館主催)が7月31日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育館)で開催され、小学3年女子の部初級クラスで當銘凜(川原小)=極真会館石垣道場=が優勝し、小学5年女子の部上級クラスで翁長楓花(新川小)=同=が準優勝に輝いた。

 大会は毎年大阪で開催されており、年少から高校生の各クラスに全国から約1000人が出場している。

 今大会には県代表として同道場から當銘、翁長選手のほか2人が出場した。

 結果は次の通り。

 【小学3年女子の部初級クラス】

 ▽優勝=當銘凜(川原小、極真石垣)▽3位=桐生千空(平真小、同)

 【同5年女子の部上級クラス】

 ▽準優勝=翁長楓花(新川小、極真石垣)

 【同6年女子の部上級クラス】

 ▽ベスト8=大道あかり(八島小、極真石垣)

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