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安全に充実した夏休みを

 ■危険な道路への飛び出し

 

 左右を見ずに細い路地から飛び出して来る自転車乗りの子どもを幾度も目にした。この危険な行為の頻度からして大きな事故が何件か起きていてもおかしくないが、そうならないのは多くのドライバーが飛び出しを見越して、よほど慎重に運転しているのだろう。

 先日、見知った男子高校生が前方一点を向いたまま優先道路に自転車を乗り入れ、平然と横切って行くのにはびっくりした。間近の筆者の車にも気づかないごとくであった。こちらも安全確認を怠っていたら間違いなくはねていた。びっくりした訳は他にもあった。その高校生にはしっかり者の印象があったからである。

 安全教育に熱心な学校関係者は小学生には視界の60%しか見えておらず、危険を察知する集中力も弱いと話した。どうやら学校、保護者などにはより一層の交通マナー順守の指導、危機回避能力の育成・強化が必要であり、われわれドライバーには引き続き万全の安全運転が求められる。

 

 ■泳ぎは安全な環境で

 

 伊原間中学校30周年記念誌中の学校沿革史1972年7月21日の条に「平野出身の生徒五名、筏(いかだ)遊びで水難事故、一名死体確認、四名生死未確認、外に小学生二名(後略)」とある。何とも痛ましい事故である。中学生5人、小学生2人が台風の影響で荒れる海に投げ出され、結局1人を除いて遺体さえ見つからなかった。波風の音に混じって悲痛な叫び声が聞こえてくるかのようであり、事故を知った人々の慟哭(どうこく)を耳にする思いである。この夏休みさえなければ…どのくらいの人がそう思ったことだろう。

 泳ぎは安全な環境で楽しむことだ。泳ぎの達者な大人から大いに学び、溺れた人を救い出せるくらいに泳力を高めてもらいたい。シュノーケルは使い方を誤ると非常に危険なこと、十分泳げるようになって用いた方がよいことなど学んでほしい。

 

 ■害毒から身を守ろう

 

 白保中学校などで薬物乱用防止教室が開かれた。早いうちから薬物について知り、その恐ろしさを学ぶことは重要であるし、年々その感を強くしている。というのも八重山では覚せい剤や大麻などの絡んだ事件がしばしば発生する。かつて大量の乾燥大麻が海岸に漂着したことがあった。去る5月には石垣経由で那覇埠頭(ふとう)に入港したヨットから600㌔の覚せい剤が押収された。乗組員6人も麻薬を所持していたというから物騒である。

 事件ではないが、最近まで石垣島在住の元有名女優は大麻合法化を公然と訴えている。温暖な八重山は大麻の栽培に最適だと指摘する人もいる。新空港開港やクルーズ船の寄港で県外、国外からの観光客が飛躍的に増えた。中には麻薬所持で逮捕された者もいる。海浜でキャンプしながら脱法ドラッグに浸っているとのうわさもあると聞く。

 常習者の中には親しくなりたい、遊びたいと思う相手に薬物を勧めることがあるという。子どもたちに誘惑の魔の手が、と考えるとぞっとする。酒、たばこもそうだが、心身に害毒をもたらすその実体について認識を深めつつ、誘われてもきっぱり断れる、そんな態度の確立に向けた指導・取り組みが急務と考える。


華やか演目 会場沸く

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「日傘」を踊る中学生の田島吟さん=17日、町保健センターホール

 【与那国】町内で琉舞の稽古場を開いている「宮城本流鳳乃會・與那覇桂子琉舞研究所」(與那覇桂子主宰)が17日午後、町保健センターホールで「舞いつぼみ温習会」を開き、9歳から14歳までの8人が稽古の成果を発表。会場には門下生の家族や琉舞ファンが詰めかけた。

 前回から3年ぶりの発表で、個々の成長ぶりが見られた。

 温習会では、門下生が「四季口説」、テンポの速い「鳩間節」など8演目を披露。会場から拍手が送られた。

 田島吟さん(中学3年)は昨年、琉球新報芸能コンクールで新人賞を受賞した「かせかけ」を披露。指導する與那覇さんは門下生の成長に目を細めた。

 同會の兄弟弟子らも出演、「前の浜」「谷茶前」などを踊り花を添えた。

   (田頭政英通信員)

黒島のよさ 全国でも 仲嵩さん、町に受賞報告

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九州・沖縄地区青年農業者会議の意見発表の部の最優秀賞受賞を報告した仲嵩秀文さん(左から2人目)=22日午後、竹富町役場

 九州・沖縄地区青年農業者会議の意見発表の部で最優秀賞に輝いた黒島農業青年クラブの仲嵩秀文さん(37)=黒島=が22日午後、竹富町役場で川満栄長町長に受賞を報告した。

 仲嵩さんは、来年2月末から開催される全国青年農業者会議に同地区代表として参加することも決まっており、「全国でも黒島のことを知ってもらい、多くの購買者が足を運んでもらえるようになったら島の活性化につながる」と意欲を語った。

 川満町長は「大きな賞で大きな栄誉。全国でも一番輝くよう、町や八重山、県全体で応援していきたい。持っている力をすべて出してほしい」と激励した。

 受賞報告には、同クラブの鈴木悌子会長と八重山農林水産振興センター農業改良普及課の河野伸二課長も同席し、黒島の取り組みを紹介した。

 九州・沖縄地区青年農業者会議は今月14、15の両日に鹿児島県で開催され、仲嵩さんは「畜産共進会~島にもたらした効果~」のテーマで発表。島に好影響を与えている同クラブの活動などを紹介した。

調理業務など民間委託へ 学校給食センター

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調理業務などの民間委託基本方針が決まった市立学校給食センター=2014年3月17日

 石垣市教育委員会(石垣安志教育長、委員5人)は22日午後、市教委で開いた第4回定例会で、市立学校給食センター調理業務などの民間委託基本方針を決めた。委託の根拠や基本的な考え方、業務の範囲、実施時期、職員の身分保障や処遇などを定めたもの。民間に委託することで「事務の改善と経費の削減が期待できる」としている。また、従事者の身分保障は、本務職員は配置転換など、臨時職員は本人の希望に応じ委託先での継続雇用などで対応したい考え。県内の11市中、石垣、名護、沖縄を除く8市がすでに民間委託を実施している。

 委託する業務範囲は調理や各学校への配送・回収、洗浄、保管、消毒、清掃、翌日の準備など。献立の作成や食材の調達・検収、食育指導などは従来通り、学校栄養職員を中心に、市が責任を持って行う。

 実施時期は2017年度をめどに考えており、それまでに学校や保護者など関係者に説明し、理解を得ることにしている。

 同センターには本務職員が8人、臨時職員が18人おり、本務に関しては職種替えや配置転換、臨時に関しては希望があれば委託業者に優先雇用・継続雇用(努力義務)を条件付けるなど、何らかの形で身分保障を行いたい考え。

「綱かき」で伝統文化に触れる

 ▽…四カ字豊年祭前に行われる新川字会恒例の「綱かき」。例年だと、オンプールの2日前に行われるが、今年は前倒しで土日に合わせた。平日だと仕事で参加できない人がいるためで、土日だと人も集まりやすい。この日は中学生9人も手伝いに加わり、伝統文化の一端に触れた。こういう経験を通して後継者は育まれる。

 ▽全日本空輸の航空教室は、夏休み期間ともあって定員以上の親子連れが参加。パイロットや客室乗務員、航空整備士が仕事を紹介した後の質問タイムでは、子どもたちが目を輝かせて元気に手を挙げる姿が目立った。近年、航空業界も人材不足に悩まされており、イベントを通して次世代の人材確保も図りたいところ。青い翼で大空を羽ばたけ。

 ▽…日本で利用が可能となったスマートフォンなどのアプリソフト「ポケモンGO」。石垣市内でも23日、携帯端末を手にキャラクターを探し回る人の姿がみられた。自転車を運転しながら片手でも携帯端末を操作する中学生も。海外ではゲームに夢中になって事故に遭うケースも報告されており、くれぐれも、ながらスマホはしないように。

自分の話し声の録音を聞いて自己嫌悪に陥る…

 自分の話し声の録音を聞いて自己嫌悪に陥ることがある。まず早口、加えて方言交じり、抑揚も怪しく、語尾は不明瞭ときている。よく聞き返されるのは、そのせいかも▼こんな話しぶりを周りの皆さんは、よく聞き取り理解してくれているなと思うと申し訳ない思いに駆られる。そこで自分の話し方を少しでも改善すべく平素から一語ずつはっきり、ゆっくりを実践してみるのだがそう簡単に直せないのも事実▼近年、日本語でしゃべると、それを外国語に変換し発声してくれる翻訳機なるものが売られている。ついでながら私のように田舎丸出しで共通語に劣等感を抱えている人のために、なまりや不明瞭な発音を修正してくれる日本語音訳機があるといいのだが▼カラオケへ行くと「君の歌声は普段の話し声からは想像できないほど明瞭になるが、意識しての発声か」と尋ねられることがある。そう言われても、どうしてこうなるのか知りたいのは、むしろこちら▼当の本人は、曲調に遅れないよう色指示された歌詞を追っかけるのに必死で、何かを考えている暇などない▼「歌い終えてウナーグ(ほっと)しました」と方言交じりで結んだら、東京からの客が「いいねー君の話し方、心が休まるよ」、えっ地のままでいいの? なまりは悩む必要なしっていうこと…?。(仲間清隆)

ANAが航空教室 参加130人に業務内容紹介

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ソラシドエア客室乗務員の大城麻衣さんの指導を受け、救命胴衣を着用する子どもたち=23日午後、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 全日本空輸㈱(ANA)石垣支店・石垣空港所による「オールANA南ぬ島の航空教室」が23日午後、市内のホテルで開かれ、親子連れを中心に約130人が参加した。

 地域貢献事業の一環として行われ、今回で4回目。運航乗務員や航空整備士、同社パートナーの㈱ソラシドエアの客室乗務員らが業務内容などを説明。ボーイング787ドリームライナーの試験運航や、ソラシドエアのボーイング737-800型機の製造過程も映像で紹介した。

 787の副操縦士を務める運航乗務員の和泉亮さんは「フライト前の飛行計画や天気の状況、機長などとの打ち合わせが重要。コックピットでしか見られないきれいな景色が好き」と話した。

 ソラシドエアの客室乗務員として勤務する県出身の大城麻衣さんは、参加した子どもたちに救命胴衣の着用方法を指導。「客室乗務員は保安要員として皆さんを安全に目的地に届けるのが役割」と述べた。

 終了後はお楽しみ抽選会も行われ、当選者にはANA機のモデルプレーンなどが贈られた。

ムラプールを前に綱かき 31日、四カ字豊年祭

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息を合わせて綱かきをする人たち=23日午後、真乙姥御嶽

 31日の四カ字豊年祭ムラプールで使用される大綱をつくる作業が23日、真乙姥(まいつば)御嶽で始まった。新川5町内(入嵩西清和会長)の人たちが「ハイ、ハイ」と息を合わせて「綱かき」を行った。

 例年、オンプールの2日前に作業を開始するが、平日に当たると参加者が少なくなることから、ことしから土日に変更。中学生9人を含む約30人が集まった。

 事前に確保した稲ワラは7000平方㍍分。この日で45㍍以上の小綱8本つくり、24日に4本ずつ束ねて大綱に仕上げる「綱まかし」を行い、雄綱と雌綱をつくる。綱を結合する耳の部分を補強する材料にカズラを復活させる。これまではロープを使用していた。

 新川字会で祭事を担当する入嵩西純副会長は「土日の綱かきについては、長老や歴代会長に聞いたところ、オンプールの前日に綱を置いて準備ができれば問題がないということだった。土日だと中高生も参加できるので、伝統行事に触れることができる」と話した。

 中学生は、ガジュマルの枝に掛けた綱を引っ張る役目を担い、初めて参加したという畑瀬蘭丸君(石垣中1年)は「かなりきついが、綱引きに使われれば、俺も頑張ったんだなと思える。大綱引きに参加して引っ張ってみたい」と笑顔をみせた。


開館時期めど立たず ディディ与那国館

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完成間近の与那国島歴史文化交流資料館「ディディ与那国館」=12日午後

 【与那国】歴史・文化を継承し、観光交流を促進する拠点として町が与那国中学校北側で整備を進めている与那国島歴史文化交流資料館「ディディ与那国館」は、職人不足などで工事が遅れた上、展示構成の調整が終わっていないため、開館時期のめどが立っていない。当初は6月24日を予定していたが、総務財政課によると、9月上旬までにはオープンさせたいとしている。

 建物はほぼ完成しており、現在は外構工事などが急ピッチで行われている。

 同館は、与那国の唄や踊りを通じて文化や民俗に触れ、交流を図る「唄ラボ」、与那国の交流の歴史などに触れることのできる「風ラボ」、与那国の食材を生かしたメニューを提供したり、料理体験をしてもらったりする「食ラボ」で構成。

 展示の風ラボは「島の人生|交流の島どぅなん」のタイトルで、町がリストアップした40点のうち12点を常設展示する方向で調整している。

 御用船で使用されたとみられる「船香炉」、与那国最大の神事「マチリ・カンブナガ」の期間中、東公民館が執り行う「ウラマチリ」の日に使われる神器「瓢箪秤(ひょうたんはかり)」、稲の害虫ドロオイ虫を駆除するための農具「水田用虫取り機」などがある。虫取り機は台湾から本土を経由して入ってきたものとみられるという。

 ただ、外光が入るなど貴重な資料の展示に不向きな構造となっているため、複製品で対応する資料もある。

 同館は指定管理者、一般社団法人与那国フォーラム(代表理事・外間守吉町長)が管理運営を行うことになっており、与那国島伝統芸能の保存継承に向けた調査・人材育成計画策定事業を3年間にわたって実施するほか。2013年を最後に中断している「どぅなんスンカニ大会」を復活させることにしている。

 同館は2543平方㍍の敷地に、鉄筋コンクリートを取り入れた木造平屋建て(526平方㍍)の施設。

マナーやルールを守って

 ▽…石垣市が管理する新栄公園、中央運動公園子供広場、川平風致公園のトイレが3カ所新しくなった。いずれもバリアフリーに対応した身障者対応多目的トイレとなっている。残念なことに、真新しい新栄公園のトイレにはごみの入ったレジ袋が置かれていた。誰もが快適に利用できるよう、マナーやルールを守って。

 ▽…パーレー競漕などでにぎわった黒島公民館の豊年祭。奉納されたアワやモロコシ、アズキなどの五穀は、黒島小中学校の児童生徒13人が丹精込めてつくったもの。近年続く心温まる取り組みで、同校の前上里徹校長は「島の良さをいつまでも誇りに思う子どもたちであってほしい」と目を細めていた。

 ▽…夏休みといえばラジオ体操。ほとんどの子が親に起こされ眠い目をこすりながら、しぶしぶといった感じだろうか。子どもたちからすると休みなのに、普段よりも早く起きるという理不尽なもの。それは別として市内でも地域によっては、やらない所もあるという。石垣小学校では平日のみで土日は休み。昔は空欄なくスタンプを押してもらうのが唯一の楽しみだったが、今はそれができない。

久宇良の県道から市街地方向に向かい、

 久宇良の県道から市街地方向に向かい、アイナマ石あたりで川平石崎の右手にはるか西表島の島影を見て驚いたのは30代半ばだった。見えるはずがないという思い込みとのギャップ▼強制移住の果て生まれ島黒島を一目見ようと野底岳に登ったものの、於茂登の山容に阻まれ悲しみのあまり石になったと伝わるマーペー伝説の感化かも知れない▼眺望に関する思い込みは実は多々ある。「新・日本百名山」の「県下最高峰」に眺望を期待して登頂し、その難儀と釣り合わぬよくない眺めにがっかりした人は多い▼屋良部林道から川平ヨーン越しに、米原海岸が見えるのを知らない方もいるだろう。川平の人に、竹富島北西海上から崎枝越しに川平石崎の二つの丘が見えることを伝えるとたいてい驚く▼海抜526㍍の於茂登岳に比べ、わずか99㍍ながら360度抜群のパノラマを誇るのは小浜島・大岳である。胸突くような急階段を登るだけに満足度は高く、八重山諸島の中心に立つ実感は心地よい。まだの方は一度ぜひ▼石垣島で眺望のよい所は、たいがい補助事業で整備した牧場。「眺めがいいから石垣牛はおいしい」などと冗談に言っていたが、何だか怪しい。あちこちゴルフ場開発に狙われ、利権政治屋が絡む浅ましさ。トップは? ただの思い込みならいいけれど。(慶田盛伸)

吉川・髙嶺組 個人制す 女子川平、団体は準V

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女子個人で優勝した吉川小百合と髙嶺心萌(前列左から)と準優勝の川平女子の鈴木音羽、髙嶺愛、仲本こころ(後列左から)=24日夜、南ぬ島石垣空港

 【沖縄市】第58回県中学校ソフトテニス競技大会(県中体連、県教育委員会主催)が22日から3日間、県総合運動公園庭球場で開催され、個人女子で川平の吉川小百合(2年)・髙嶺心萌(1年)組が優勝し、団体女子でも同校(吉川小百合、髙嶺心萌、髙嶺愛、仲本こころ、本村彩羽、鈴木音羽)が準優勝に輝き、それぞれ8月8日から宮崎県で開催される九州大会出場を決めた。

 県制覇に吉川は「順位決定戦では0−3まで追い込まれたが、応援してくれるみんなのおかげで最後まで踏ん張り、逆転することができた。九州大会でもベスト8以上に残り、全国の切符を勝ち取りたい」。髙嶺は「ピンチもあったが、いつものプレーができて良かった。九州でも優勝できるよう、頑張りたい」とそれぞれ意気込みを語った。

 主将の髙嶺愛(3年)は「団体戦で目標としていた九州大会に出場できることになり、とてもうれしい。九州で悔いが残らないよう練習に励みたい」と述べた。

少年少女の友情物語熱演 ウイングキッズリーダーズ

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観客を魅了する演技を披露したウイングキッズリーダーズの「結ぬ島風~星に祈りを大地に唄を~」=24日午後、石垣市民会館大ホール

 ウイングキッズリーダーズの「結ぬ島風~星に祈りを大地に唄を~」(子ども演劇やいま浪漫の会主催)の公演が24日、石垣市民会館大ホールで行われ、子どもたちの情景を表現する演技が観客を魅了した。

 同公演は東京から石垣島に引っ越してきたマサキと地元の少年少女が島の精霊キジムナーのカニムと共に大自然の島で繰り広げられる冒険を通して友情を育む物語。

 この日は昼夜2回公演で、会場は立ち見が出るなど大盛況となった。

集落の無病息災を願う ミーラク行列や多彩な芸能奉納

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黒島公民館の豊年祭。豊穣への願い「ユー」が詰まった船を陸上に引き揚げる「ユー揚げ」=24日午後、宮里海岸

 【黒島】ことしの豊作に感謝し、来年世(ヤイネユー)の五穀豊穣(ほうじょう)や各集落の無病息災を願う黒島公民館(玉代勢肇館長)の豊年祭が24日、宮里海岸で行われた。午前と午後に集落対抗で行うパーレー(爬龍船)競漕(きょうそう)は宮里村と東筋村がそれぞれ勝利した。「ミーラク」(ミルク)行列や多彩な芸能が次々と奉納され、最後は豊穣への願い「ユー」が詰まった船を陸上に引き揚げる「ユー揚げ」を行い、会場は地域住民や観光客など大勢の人で活気にあふれた。

 パーレー競漕は、ウーニ(走り手)が浜辺にいる長老から激励を受ける「杯取らし」を行ったあと、走って爬龍船に乗り込み、沖にあるデイゴで作った「フキ」を取って折り返してくる競漕。フキを取って戻った後はウーニが爬龍船から飛び出し浅瀬を長老の元へ全力疾走し、先に着いた方が勝ちとなる。

 ウーニは、各村から選抜された花形。午前の競漕で勝利した宮里村は3年連続の勝利となり、ウーニを務めた亀田和成さん(36)は「こぎ手の息が合っていた」と勝因を語り、「会場は人工物がなく、八重山で一番美しい豊年祭。この環境で今後も続けていければ」と話した。

 「ユー揚げ」では、集落の青年たちが爬龍船を担ぎながら「ヘンザユイサ」という掛け声とともに陸上へと引き揚げた。

 午前には、宮里村と仲本村の爬龍船で海上から両村の御嶽に向かい、ことしの豊作に感謝する「朝漕い」(アサクイ)があり、玉代勢館長のあいさつなどと続いた。午後の奉納舞踊は「ミーラク」や「ハディクマイ」が次々と披露された。

平和大使に小中高生4人 原爆の広島、長崎に派遣へ

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平和大使に委嘱された右から野原心さん、祖納大樹君、浦崎鈴央奈さん、仲辻宇沙子さん=25日午後、庁議室

 石垣市は25日、平和を考える作文・絵画コンクールで最優秀賞などに選ばれた小中高生4人を平和大使として委嘱した。原爆死没者慰霊式や平和祈念式が行われる広島と長崎に派遣する。

 広島には、平和を考える作文で最優秀賞に選ばれた祖納大樹君(大浜中3年)と野原心さん(八重山農林高校3年)、長崎には同絵画で最優秀賞の浦崎鈴央奈さん(石垣小5年)、優秀賞の仲辻宇沙子さん(名蔵小5年)が派遣される。広島は8月4~7日、長崎は同7~10日の日程。

 庁議室で行われた委嘱状交付式で4人は、中山義隆市長から、市内の小中学生と市職員が作った千羽鶴を託され、「平和についてたくさん学びたい」などと決意。中山市長は「原爆が投下された広島と長崎で感じたことを友達や家族、地域の人たちに伝えてもらいたい」と激励した。


雨乞い、台風乞いをするしかない

 ▽…海面の高水温が続いている影響で石西礁湖などのサンゴ礁に白化現象が出ている。6月の平均海面水温は29.785度と過去最高を記録、7月も31度前後で推移していることから、今後の影響が懸念されている。オニヒトデの場合は人海戦術で駆除もできるが、高水温に対しては打つ手がない。関係者は「雨乞い、台風乞いをするしかない」と頭を抱える。

 ▽…八重山漁協一本釣り研究会が2日間実施したサメ駆除では、109匹が水揚げされた。同会によると、石垣では、サメがビーチなどの浅瀬に現れる事例が本島や宮古に比べて少ないという。漁業被害の低減が目的だが、マリンレジャーの安心安全にも貢献し、縁の下の力持ちとなっている。

▽…仙台育英高校サッカー部で奮闘する石垣市新川出身の稲本光輝君。激戦区の宮城県予選を制し、全国の猛者に挑む。県内で仙台戦はテレビ中継されないが、稲本君を知る指導者や父母ら関係者はインターネットの速報で遠い石垣島から応援するようだ。稲本君は島の後輩たちに「自分の背中を見てほしい」と語る。小さな島から飛び出してもやればできるということを実証。晴れ舞台での躍動に期待。

波照間航路も町長選の争点に

 

 ■1~2月は6割近く欠航

 

 竹富町長選挙は8月28日の投票まで約1カ月に迫った。3選出馬する現職の川満栄長氏への対抗馬はまだ決まっていないが、今町長選は欠航が多く、島の人々の暮らしや産業振興に大きなブレーキになっている波照間航路の安定化も争点にさせるべきだ。

 その上で波照間の人々は、同航路の早期安定化に取り組む人を町長に選ぶべきだ。それは同航路が島の暮らしに欠かせない唯一の公共交通であり、ライフライン(命綱)だからだ。

 そこでまず波照間航路の27年度の欠航率を見てみる。高速船は1日4便が運航しているが、月別の欠航率は27年4月13.3%、5月13.7%、6月41.7%、7月50%、8月26.6%、9月10%、10月29%、11月21.1%、12月50.5%、28年1月53.8%、2月56.3%、3月20%といった具合。

 これに対しお隣の西表島大原航路はどうかというと、欠航があったのはいずれも台風の影響によるもので5月1.4%、7月9.7%、8月18%、9月9%の欠航率で、それ以外の8カ月は100%の運航だ。それは竹富、小浜など他の島々も同様だ。いかに波照間は交通が不便かが分かるだろう。

 

 ■観光客の人気は高いが

 

 それは西表や小浜など他の島々がリーフに囲まれ、ほぼ年中波が穏やかなのに対し、波照間は大海の中にあって天候や南風の影響を受けやすいからだ。

 その結果、波照間航路は時に何日間も欠航が続き、島の人たちはその間石垣で足止めを食い、その滞在費は家計を圧迫。さらに島の子どもたちも欠航のために石垣や那覇の大会に参加できず悔しい思いをするなどその精神的、経済的ダメージは計り知れない。

 観光も日本最南端の島として人気は高いが、欠航で行けなかったり、島に閉じ込められたりで観光客が行きたくても安心して行けない状況がある。

 この交通の不便さがいかに島の人々の暮らしにダメージを与え、観光をはじめ島の産業振興のブレーキになっているか。そしてそれが急速に進む過疎化の要因にもなっている。

 

 ■企業任せの川満町政

 

 これに対し竹富町と安栄観光は「町と県で既存の190㌧余のフェリーに代わる600㌧級の大型フェリー建造を8月か9月までにめど付けし、来年4月には就航させる」と強調しているが、これまでの町や会社の取り組みを見るとにわかには信じがたい。

 特に川満町長は交通が島の浮沈を左右する重要な問題にもかかわらず、企業任せの姿勢は、はなはだ疑問だ。

 本島北部の伊江島は村営で600㌧級と900㌧級の二隻の大型高速フェリーが、ほとんど欠航もなく本部港と一日4往復30分で結んでいる。波照間と伊江島を単純比較はできないが、本島周辺の離島は久米島を除くすべてが村営なのは海上交通が唯一の公共交通であり、ライフラインだからだ。

 それだけに竹富町長選では、来年4月就航の可否と大型フェリーだと所要時間はどれだけかかり、欠航率はどれだけ改善できるかなど町の関与の是非も含めて具体的な説明があるべきだ。その上で波照間の人々は親身に島のことを考える人を町長に選ぶべきだ。

大暑を過ぎても沖縄の厳しい暑さはまだ続く

 大暑を過ぎても沖縄の厳しい暑さはまだ続く。追い打ちをかけるように、安倍政権の「辺野古・高江」をめぐる強権的な振る舞いに心がすさみがちだった先日、日ごろから仕事で世話になっている方から丁寧な暑中お見舞いの手紙を頂いた▼沖縄で繰り広げられる国政が一段と暗くなり、違和感を覚えすっきりしない日々を送っていただけに、うぐいす色の和紙に毛筆でしたたまれた文面が心を穏やかにしてくれた▼文面からは漢字の持つ潔さ、仮名の、はかなそうでいてしなやかなさま。力の入れ具合で千変万化する毛筆の融通むげな魅力を感じ、活字と違った書き手の独特の息吹を伝えてくれた▼書に親しみ、心豊かに生きる。書は古来、日本人がたしなんできた芸術文化である。いま、国内の著名な書道家たちが日本の書道文化の書き初めを、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録に向けた署名活動を展開している▼沖縄で活動の重責を担っているのが石垣市新川出身で茅原書藝會と全国会派の鵬成会を主宰する茅原南龍氏である。最近では2013年に「和食」が遺産登録され、いまや和食全般が世界的に大ブームとなっている▼茅原氏が願う心のおしゃれである書が登録されれば、書道の未来は明るくなる。登録の時を楽しみに待ちたい。(鬚川修)

災害時対応で協定締結 農林水産振興センター

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治山・林道施設について災害時の対応を定めた協定を締結した県森林土木協議会八重山支部の平良聡支部長(前列左)と八重山農林水産振興センターの新城治所長(同右)=26日午後、同センター

 県森林土木協議会八重山支部(平良聡支部長)と県八重山農林水産振興センター(新城治所長)は26日、治山・林道施設について災害時の対応を定めた協定を締結した。

 同協定は、地震や津波などの災害発生時に障害物の除去と復旧作業を迅速に図ろうと情報収集や連絡などで対応を定めた内容。本島では、既に県と同協議会が協定を結んでいる。

 同日午後、同センターで行われた調印式で新城所長は「災害時に一層迅速な取り組みが可能となり、地域の安全向上につながる」と期待し、「特に八重山は台風の常襲地帯でもあり、備えが非常に重要。今後は協定を有効に活用し、的確な対処ができるよう連携を深めていきたい」と述べた。

 平良支部長は「台風などの被害を受けやすい防風・防潮林や崩壊土砂流出危険地区が多く存在している。こうした地域の危険性除去や災害時の応急対策が私たちの役割。その使命を果たすために会員相互の連携を深めていきたい」と話していた。

サメ109匹を駆除

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幸宏丸の比嘉幸秀船長らが駆除した全長4・07㍍、重量500㌔超のイタチザメ=26日午後、八重山漁協水揚げ場

 八重山漁協一本釣り研究会(宮里清吉会長)が漁業被害の低減を図ろうと、石垣島の沖合などで実施していたサメ駆除は26日、全日程を終えた。25日から2日間で、重量500㌔超のイタチザメ3匹を含む109匹を駆除した。

 うち、波照間沖で全長4.07㍍、重量500㌔超のイタチザメを駆除した幸宏丸の比嘉幸秀船長は「今後3カ月ぐらいはサメによる被害が少なくなるはず。ただ、エサを追い求めて島の近海に来る危険性もある。今後も駆除を続けていかないといけない」と話していた。

 今回の駆除について、宮里会長は「しばらくは効果がある。別のサメもいるとは思うが、少し安心できた」と語った。

 サメ駆除は、国の離島漁業再生支援事業の一環で実施され、漁船14隻が参加した。

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