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【社説】もはや全面撤去しかない

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 ■2000人が無言の抗議

 

 元米海兵隊員の軍属による20歳の女性暴行殺害遺棄事件に対する県民の怒り、悲しみは日を追うごとに強まっている。22日には女性団体の呼び掛けで追悼抗議集会が開かれたが、これまでの集会と違い、黒や白の服装に身を包んだ約2000人が在沖米軍司令部があるキャンプ瑞慶覧のフェンス沿いを無言で行進。「全ての基地撤去」「命を返せ」などのプラカードを掲げた静かな歩みの中で激しい怒りと深い悲しみを日米両政府に突きつけた。

 しかしこうしたおぞましい事件はいつまで繰り返されるのか。事件のたびに日米両政府から出る「綱紀粛正」と「再発防止」の言葉が何とむなしいことか。今回も事件発覚と同時にいち早く日米の政府高官や在沖米軍トップらが互いに謝罪し抗議したが、しかしこれが単なる形式的にしか見えないのは、何度も同じ事件が繰り返される両政府の対応への不信というものだ。

 被害女性が生まれた1995年に起きた3人の米兵による少女暴行事件で約8万5000人が集まった県民大会の当時の知事だった大田昌秀氏は、抜本的な解決策は「基地の全面撤去」と断じたが、確かに米軍犯罪をなくすにはもはや基地の全面撤去しかないだろう。

 

 ■市長らの発言に違和感

 

 今回の事件では県議会をはじめ県内の各市町村議会が次々抗議決議し、来月19日には95年規模の県民大会も予定されているが、その中で石垣市議会は20日、各市町村に先駆けて抗議決議を採択し、いち早く怒りを示した。これを受けて同日、中山義隆市長も憤りのコメントを発表した。

 しかし同決議や市長のコメントには違和感も禁じ得ない。それは質疑で野党側から「基地がある故の事件事故」の指摘に対し、決議を提案した自民などの与党側から「個人の問題」「安全保障政策とは別」の声があり、中山市長も「事件を米軍の存在とリンクさせてはいけない。事件は事件、米軍基地の整理縮小は整理縮小として対応すべきだ」と否定的に語ったという点だ。

 

 ■県民の怒りに向き合え

 

 全国のわずか0.6%の土地に不条理にも在日米軍の74%の基地を日米両政府から押し付けられる沖縄では、本土復帰以降5896件の米軍犯罪があり、そのうち今回のような殺人や女性暴行などの凶悪事件は574件に上る。

 これらが基地あるが故の事件事故というのは誰が見ても明らかだろう。現に基地のない八重山では米軍はもちろん自衛隊がらみの犯罪もない。それを「個人の問題」などとする自民系の議員の皆さんは、基地の存在と米軍犯罪は無関係とでも言うのだろうか。

 ましてや中山市長の発言は、事件を辺野古移設とリンクさせたくない日米安保優先、国防優先の安倍首相の発言かと思ったほどだ。

 翁長知事は23日、安倍首相にオバマ大統領に直接訴える機会と日米地位協定見直しを求めたが、首相が真に沖縄に寄り添うというなら、いずれも実現に努力すべきだ。それが今回も米国追従で沖縄の怒りが無視されるおざなりの対応となれば、沖縄の反基地運動はさらに高まるだろう。基地の県内たらいまわしでは悲劇はなくならない。


厳かに「四月大願い」 竹富

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「四月大願い」で作物の出穂を祈願する神司と竹富公民館の役員ら=22日午後、西塘御嶽

 【竹富】竹富公民館(上勢頭篤館長)は22、23日に作物の出穂を願う「四月大願い」(シガツフーニンガイ)を執り行い、神司が御嶽で夜ごもりをして神前に祈りをささげた。

 また、公民館執行部と有志9人が22日午後6時から西塘御嶽、清明御嶽、幸本御嶽の順に回り、祭りの成功を祈願。翌23日午前6時には、彌勒神前で礼拝した後、島内の22カ所の御嶽で参拝。時折、小雨が降ったが、午後1時ごろ、無事に祭祀(さいし)を終えた。

 ことし、初めて祭事部に参加した内盛正亀さんと上勢頭立人さんは、「生まれ育った島だが、祭りに関しては知らないことも多い。一年を通して学んでいきたい」と語った。

 現在、同公民館の祭事は年間16回。昭和24年の祭政分離までは年に25回の祭事が行われており、昔は本当に大変だったと島の古老は伝えている。

  (三浦彰徳通信員)

草舟づくり準備着々 与那国

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重く大きな束のヒメガマを湿地から運び上げる久部良中の女生徒たち=18日午後、樽舞湿地帯

 【与那国】島内の湿地帯に自生するヒメガマ(ガマ科)を使って造った「ヒメガマ船」をこいで与那国ー西表間、台湾間を渡る古代人の大航海を検証するため、関係者が連日、町内でヒメガマの刈り取り作業を行っている。

 18日は、久部良中学校(東濵一郎校長、生徒13人)の生徒、教諭合わせて21人が総合的な学習の時間を利用し、樽舞湿地で大量のヒメガマを刈り取った。

 同事業は、国立科学博物館が日本人の祖先の一部が3万年前に草船で台湾から沖縄・先島諸島に渡った大航海の再現を目指すプロジェクト。手始めに7月中に与那国ー西表間、来年7月に台湾-与那国間で航海が計画されている。

 作業前に同プロジェクトチーム代表の海部陽介氏(同館人類史研究グループ長)が同校で講話。生徒らに新たな冒険を熱く語った。 生徒らは鎌を手に長靴を履き、湿地に足をとられながらも、長さ約180㌢、直径約30㌢束のヒメガマを97束刈り取り、軽貨物車5台で学校内に運んだ。校内で天日乾燥させる。  

 古代船を造る作業に関わることに、生徒らは「昔の人とチャレンジ精神を共有している気がする刈り取り作業は簡単ではなかった」と話した。

 知念満教頭は「生徒たちはプロジェクト参加に積極的で挑戦という夢を追う。貴重な体験だ」と期待した。

 生徒らも参加する船造りは、冒険家の石川仁さんが来島、指導する。

 同プロジェクトでは、同船を3そう造り、そのうち1そうを練習用として6月上旬に完成させてこぎ手が試乗、練習を重ね、7月の航海実験の備えることにしている。

   (田頭政英通信員)

駐屯地面積、宮古と同規模 陸自計画

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石垣島への自衛隊配備計画に関する説明会に出席した市民ら=24日夜、石垣市健康福祉センター

 石垣島に陸上自衛隊の配備を計画している防衛省は24日夜、市民を対象にした2度目の説明会を石垣市健康福祉センターで開いた。駐屯地の面積について、沖縄防衛局の森浩久企画部長は配備部隊が同じ宮古島の22㌶を例示し、「大きくかけ離れることはない」と記者団に語った。宮古島は700ー800人規模、石垣島は500―600人規模が計画されている。説明会には約200人が出席した。

 平得大俣東を配備先候補地に選んだ理由について森部長は「軍事的視点があるので具体的な説明はできないが、配備先は平たんで十分な地積、標高が必要。地形的要件を考えた」と回答。具体的な配備時期については「皆さんの理解をいただいて作業が進めば、具体的なスケジュールができると思う」と述べた。

 今回の説明会は、4月22日の前回説明会で事前に受け付けた質問141項目に対する回答がメーンとなり、会場からは「回答をして説明会をすべきだ。順序が違う。アリバイづくり」「ルールを守るべきだ。そうでないと議論が深まらない」などの批判があった。

 森部長は「事前に回答をした上で説明会に臨むべきだった。おわびしたい」と陳謝した上で「今回の説明会は市に求められて実施した。この機会にていねいに説明できればと考えた」とした。

 141項目の質問についてはまだ一部で回答を作成していないため、ホームページ上での掲載時期は現段階では未定という。次回の説明会について森部長は「今後、検討したい」とした。

 フロアからはこの日も反対、賛成の声が相次いで上がり、やじが飛び交う場面も。「賛成、反対の市民が市民会館大ホールで互いに議論して石垣島の将来をどうするか決めるべきだ」「具体的には住民投票がふさわしい」などの意見も出た。

任期満了後の勇退宣言?

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 ▽…石垣市観光交流協会は25日、通常総会で役員改選を行った。2年前、宮平康弘さんからバトンタッチを受けた高嶺良晴さんが再任され、会をリードすることになった。高嶺氏は「若手を」と考えたようだが、臨時の理事会で会長に互選された。改選後のあいさつで「次の2年間で担い手を育てたい」と述べ、早々と任期満了後の勇退を宣言?

 ▽…台湾台東の高校生が八重山農林高校郷土芸能部と交流し、先住民の踊りを披露した。八重山や沖縄の伝統芸能とは異なる雰囲気ながらも、神秘的な舞や歌声に八重農の生徒たちも魅了されていた。26日の本番の舞台では、台東のさまざまな民族の舞踊も披露される。迫力ある本場の踊りをぜひ、見たいものだ。

 ▽…石垣市と与那国町が参加した「チャレンジデー」。多くの市民と町民が15分以上の運動に汗を流した。住民参加型の対戦に各自治体も趣向を凝らしたイベントの開催で参加率アップを狙った。北上市に敗れた中山義隆石垣市長は「今回、与那国町も初参加しているので、来年は竹富町も参加してほしい」と呼び掛けた。来年はオール八重山での参加となるか?。

保育現場での保育士不足、幼稚園での教諭

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 保育現場での保育士不足、幼稚園での教諭不足。さらには観光・サービス業での従事者不足、建築関係での技術者不足と、各方面で人材確保の難しさが表面化している▼いずれも一朝一夕でどうにかなるものではないだけに、有資格者を安定的に確保するためにも計画的な人材育成が必要だろう▼先日、2015年度後期技能検定合格者への合格証と技能士章の交付があり、建築大工や防水施工、コンクリート圧送などの職種で、29人が技能士の仲間入りを果たした。郡内の技能士数は1265人となった▼技能士は、国がその技能を認めた証しで、技術者にとって誇れる称号。建設業などで若い技術者不足が深刻化しつつあると言われている中で、今回の29人の合格はうれしい報だ▼資格は一般社会で自身の技量を示すもので、就職する上でも有利に働く。郡内の学校現場でも八商工や八重農が在学中の生徒の資格取得に取り組み、簿記や電気、機械、造園、園芸装飾などで資格取得が進んでいる▼近年は物が豊かになり、子どもの頃から既製品に慣れ、自ら物を作ることが少なくなった。鉛筆を削れない子どもも多い。プラモデルを組み立てる喜びも知らないだろう。将来の技術者を育てるためにも、小さいうちから物づくりの楽しさを教える必要がありそうだ。(下野宏一)

姉妹都市台湾の小中学生が来島

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中山義隆市長を表敬した台湾蘇澳鎮の南安國民中と岳明國民小の児童生徒たち=25日午後、市役所

 石垣市の姉妹都市、台湾蘇澳鎮の南安國民中学校の生徒13人と岳明國民小学校の児童11人、引率者6人の計30人が25日来島し、同日午後、中山義隆市長を表敬した。

 中山市長は「皆さんが今後の石垣市と蘇澳鎮の大きな力になってくれることを期待している。石垣の子どもたちと一緒に交流し、仲良くなってもらいたい」と激励。

 岳明國民小の黄建榮校長は「中山市長のご尽力のおかげで交流が実現した。石垣市の支援に深く感謝したい」と述べた。

 南安國民中2年の林可廷さんは「石垣島は景色がきれいで人が親切。ホストファミリーとの交流やシュノーケリングなどが楽しみ」、岳明國民小6年の潘湘?さんは「自動販売機の多さにびっくりした。日本の文化を知り、たくさん友達をつくりたい」とそれぞれ語った。

 児童生徒たちは表敬後、バンナ公園などを回り、ウオーキングなどをして、この日行われたチャレンジデーにも参加した。

二中吹奏楽マーチング部が受賞 安全なまちづくりに貢献

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ちゅらうちなー安全なまちづくり推進会議から功労表彰を受けた石垣第二中学校吹奏楽マーチング部団(前列中央)。右は嵩原さん、左は八重山郵便局の職員=25日午後、市役所庁議室

 ちゅらうちなー安全なまちづくり推進会議(会長・翁長雄志知事)から功労団体表彰を受けた石垣第二中学校吹奏楽マーチング部(大浜安功顧問、丸野初音部長)に対する伝達表彰が25日午後、市役所であり、八重山地区安全まちづくり推進協議会長の中山義隆市長から丸野部長に表彰状が手渡された。

 同マーチング部は、同協議会主催のパレードを演奏で盛り上げたほか、街頭でのアイキャッチ運動などにも積極的に参加協力したことで表彰された。

 丸野部長(3年)は「自分たちの演奏が地域貢献に役立ち、評価されて誇らしい気持ち。今後も積極的に関われたらうれしい」と喜びを語った。

 席上、11日に県庁で行われた表彰式で直接表彰を受けた嵩原督氏(㈱八電工代表取締約社長)と、八重山郵便局の玉城守之総務部長が受賞を報告した。


石垣市と与那国町が敗戦 地域住民ら運動に汗流す

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チャレンジデーのファイナルイベントできいやま商店の曲に合わせて踊りに汗を流す参加者=25日夜、市総合体育館メインアリーナ

 自治体の住民が参加して15分以上の運動を行った参加率を競うスポーツイベント「チャレンジデー2016」(笹川スポーツ財団主催)が25日、石垣市と与那国町で行われ、2年連続で友好都市対決となった石垣市(人口4万9141人)は、参加率38.2%(参加人数1万8753人)で、岩手県北上市(同9万3660人)の57.5%(同5万3878人)に及ばなかった。市の通算成績は1勝2敗となった。

 初参加の与那国町(人口1490人)は参加率51.7%(770人)で島根県海士町(同2354人)の65.1%(同1533人)を下回り、初勝利はならなかった。負けた自治体は26日から一週間、対戦相手の市旗と町旗を掲げる。

 同日、石垣市は午前6時から市中央運動公園陸上競技で「ラジオ体操会」、与那国町は午前8時30分から町役場前で「ラジオ体操」と「大縄跳び」のオープニングイベントで幕開けした。市内や町内では、早朝から制限時間の午後9時まで、企業や団体、地域住民が運動に汗を流す姿があった。市は、市内の公共スポーツ施設を無料開放し、「チャレンジ迷路」や「さわやか健康体操」、「ナイター陸上競技会」など12のイベントを開催。子どもからお年寄りまで多くの住民が参加した。

 同日午後7時には市総合体育館メインアリーナでファイナルイベント「きいやま商店と歌って踊ろう」が行われ、参加者約800人(主催者発表)が「カーニバレ」の曲に合わせた振り付けを踊った。

 北上市と1勝1敗に終わった中山義隆石垣市長は終了後、北上市の高橋敏彦市長とTV電話中継を結び、「(北上市は)素晴らしい成績で完敗」と述べ、「多くの市民が参加してくれた。この機会に運動不足を解消してほしい。来年の参加はこれから考えたい」と振り返った。

 初勝利を逃した与那国町長寿福祉課の小嶺長典課長は「初めての参加で住民の方々の参加率が未知数で不安だった。いろいろな方の協力で人口の半数以上が参加してくれた。来年以降も継続したい」と述べた。

より充実した支援を

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 ▽…本年度1回目の市障がい者自立支援協議会が26日、開かれた。昨年度は年度末まで五つの専門部会が開かれず、関係者から不満の声が上がっていた。事務局の障がい福祉課によると、7月から専門部会の開催を予定しており、昨年度の二の舞いは免れそうだ。本年度から障害者差別解消法もスタートしている。より充実した支援体制が求められる。

 ▽…八重山ビジターズビューロー(YVB)は26日、西表島の祖納公民館で総会を開いた。石垣市を飛び出すのは初めてで、「八重山はひとつ」を実践した。YVBは、「八重山」の売り込みに本腰を入れており、本年度は黒島牛まつりのPRを事業計画に入れた。早めに日程を確定して内外にPRすれば、さらなる誘客が期待できそう。

 ▽…底地ビーチで行われた八重山SUP協会インストラクターガイドの講習会。今回で3回目だが、認定基準はきびしいもの。SUP歴1年以上、日本赤十字社の救急法や水上安全法の講習修了などに加え、SUPで3㌔を30分以内で漕げることが条件。同協会の山下秀之会長は「これくらいできないと救助ができず、逆に二次災害に遭ってしまう。最低限対応できる力を身に付けてほしい」と檄。

自衛隊配備に関する防衛省の2度目の説明会

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 自衛隊配備に関する防衛省の2度目の説明会が24日夜、市内で開かれた。これで自民党など市議会与党の議員の皆さんは「市民への説明は尽くされた」として早速6月議会で推進派の請願を数の力で強行採択するのだろうか▼この採択を受けて中山市長も受け入れを決め、新空港開港以来110万人余の観光客でにぎわうこの小さな「平和な島」は、もしかしたら近い将来「戦場」になるのだろうか▼いま沖縄は、米軍基地があるゆえに繰り返される残虐な事件で怒りが渦巻いている。そこで石垣に配備される自衛隊にも、基地があるゆえの事件事故に懸念が膨らんでいる▼大田昌秀元知事は米軍事件に関し「基地では毎日のように人を殺すことばかり教育され、訓練されているので“人権”なんて全然話にならない」とその特異性を指摘していた。自衛隊もいくら災害救助をアピールし、音楽隊で取り繕っても、それが“軍隊の本質“というのは明確だ▼数年前、オバマ大統領の訪問で今注目を浴びる被爆地ヒロシマを訪ねた。「平和の礎」も同様そこでは誰もが戦争の恐ろしさ、悲惨さを痛感する▼そのむごい戦争のための基地や軍隊が石垣に配備されようとしている。子や孫、島の未来のため市民を敵対させ、戦争に巻き込む危険要因は拒否するべきだ。(上地義男)

マリンレジャーの事故防げ! ダイビング業者ら訓練

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マリンレジャー事故対策訓練に参加した竹富町ダイビング組合や西表島カヌー組合などのメンバーら=23日、西表上原

 【西表】竹富町ダイビング組合(國井健二組合長)と琉球水難救済会西表上原救難所(大島佐喜子所長)、海上保安庁が合同で23日竹富町西表でマリンレジャー事故対策訓練を行った。西表島カヌー組合、西表シュノーケリング評議会のメンバーも含め、約60人が参加した。午前中は上原多目的集会施設で、過去の事故事例などの講習会。午後は中野沖で石垣海上保安部の巡視艇「やえづき」も参加して洋上訓練を行った。

 テレネット㈱の海難遭難者捜索用の発信機を使った実証実験では、子機を持ったダイバーとカヌー業者が漂流したという想定で発信機で捜索。発見にやや時間を要したが天候や波高、時刻などにかかわらず使用できることを確認した。

 海面上から遭難者をつり上げる「ダウンウォッシュ体感訓練」も実施。ダイビングチームうなりざきの青井満寛さんは「すごい風圧でマスクがずれそうになった。想像以上だった」と話していた。

 海面漂流者揚収訓練では機動救難士が漂流者を引き揚げる方法を実演した後、参加者が2人一組で引き揚げを練習した。

 國井組合長は「今年もシーズン前に実りある訓練ができてよかった。今後も毎年継続して安全に注意していきたい」と話した。(曽根田容子西部通信員)

台湾の民俗芸能、石垣に華 躍動感ある演目次々と

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踊りとともに美しいハーモニーが会場を包んだパイワン族の「月桃の愛」=26日夜、市民会館大ホール

 台湾教育部(日本の文部科学省)が主催する全国学生舞踊コンクールで毎年上位の成績を収めている国立台東高級商業職業学校の民俗芸能部による石垣島公演「~躍動の交流~台湾原住民の歌舞」(八重山台湾親善交流協会主催)が26日夜、石垣市民会館大ホールで開催され、来場した市民らが迫力ある本場台湾の民俗芸能を楽しんだ。

 公演では部員らが、パイワン族やプユマ族などに伝わる舞踊やノーズフルート(鼻笛)を使った演奏、民謡など10演目を披露。プユマ族の「弓の情」では躍動感あふれる動きと一糸乱れぬ舞いで観客を魅了した。

 八重山農林高校郷土芸能部も友情出演し、最後は出演者やスタッフによる巻踊りとモーヤーでステージを締めくくった。

 来場者は「想像していた以上にパワフルで見ていて楽しかった」と感想を話した。

 芸能の前には生徒たちが台湾の先住民をそれぞれの民族の衣装を身に着けて紹介するコーナーもあった。

 石垣島公演は、戦前に台湾から石垣島に移民し、少年時代を過ごした同校前校長の江銘鉦氏が「第二のふるさとの石垣島に恩返しをしたい」との思いで実現。

今回は同協会(石垣久雄会長)の招きで同校民俗芸能部の部員30人と引率者ら計48人が来島し、この日の公演に臨んだ。

2年連続で60億円を突破 前年上回り過去4番目

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 沖縄振興開発金融公庫八重山支店(山城興司支店長)の2015年度の融資実績が前年度を1億8900万円(3.1㌫増)上回り、過去4番目の63億4900万円となり、2年連続で60億円を突破した。融資件数は前年度比25件(4.1㌫)減少の581件にとどまったが、好調な入域観光客の影響で中小企業向け「中小企業資金」の大口融資の増加が融資額を引き上げた。山城支店長は「2年連続の60億円台は高水準。郡内企業は安定成長に変化している」とみている。

 同支店の融資実績は新空港開港後、好調な観光産業を背景に右肩上がりを続け、新空港開港前の12年(33億円)に対し約2倍に増加した。

 融資の構成比は設備資金が40億4200万円(前年比1億2400万年減)で全体の63.7㌫を占め、運転資金は23億700万円(同3億1300万円増)の36.3㌫と、引き続き郡内企業の設備投資マインドの意欲の高さを示した。

 資金種別では、6次産業化に向けた取り組みや子牛のセリ価格上昇などで農林漁業資金が25件、5億2500万円と、前年度から12件、2億5300万円もの大幅増となった。

 業種別では、飲食店・宿泊業が94件(同25件増)、21億2500万円(同12億2000万円増)、卸・小売業は51件(同2件増)、12億2600万円(同3億7500万円増)、製造業は32件(同8件増)、7億100万円(同4億8800万円増)となった。

 設備投資の動きが活発な郡内経済に対して山城支店長は「設備投資意欲は各業種まで浸透している。今後はタイムリーな投資が必要」としながら、「石垣や離島の宿泊施設を整備して、国際線ターミナルの増改築による海外需要を取り込む対策は必要」と指摘した。

「熱い」選挙戦のスタート

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 ▽…県議選が告示された27日は梅雨の晴れ間となり、石垣島地方は最高気温32度を観測。文字通り「熱い」選挙戦のスタートとなった。朝から真夏のような暑い日ざしが照りつけ、各選対事務所前に集まった支持者らも日陰に避難。週間天気は31日ごろから曇りや雨の予報だが、最高気温は30度を超える見通し。厳しい暑さの中、選挙戦も熱を帯びそうだ。

 ▽…与那国町が、石垣市と竹富町の徴税職員人事交流に加わることになった。与那国町は、職員と住民の距離が非常に近い。このため滞納者の家宅捜索などを行うのは難しく、与那国にしがらみのない市や竹富町の職員と連携する考え。町側としては、強制手段も辞さないという強い姿勢をみせることで、町民の納税意識の向上につなげたいところ。

 ▽…3度目の世界タイトルマッチが決定した廣虎。昨年9月の復帰戦でブラジル人選手を2RKO。ことし1月のポーランド人選手とのタイトルマッチも1RKO勝ち。3月の日本人選手も1RKOと、3連続KO勝ちと絶好調。廣虎後援会によると、世界戦は石垣からの応援ツアーも企画中。廣虎は「これまでたくさんの人に応援してもらい、勇気をもらった。世界王者になって、勇気の恩返しをしたい」と意欲。


きょうから毎日が投票日。県議選の期日前投票…

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 きょうから毎日が投票日。県議選の期日前投票が始まった。石垣市区の3候補の陣営は「毎日が勝負だ」とげきを飛ばし、期日前投票に運動の力点を置く▼期日前投票制度は2003年の公職選挙法の改正で要件が緩和され、面倒な手続きもなく簡単に投票ができるようになった。投票所入場券がなくても免許証など身分を証明するものがあれば可能だ▼2012年の前回県議選で石垣市区は、全投票者の20.77%が期日前を利用した。このうち石垣市の期日前投票率は投票率64.28%の22.23%を占めた。10人のうち約3.5人が期日前に1票を投じたことになる▼期日前投票制度の開始に伴って各陣営の戦術も変わってきた。総決起集会を早めに開催して支持者を鼓舞し、期日前に投票をしてもらい、周囲にも呼び掛けてもらおうというスタイルにである。いわゆる囲い込み。「自宅から投票所まで運ぶのが仕事」と“運び屋”を自認する運動員もいる▼ただ、もともと有権者にとって選挙運動期間中は、候補者の人物なり政策なりを見比べるのが本来のあり方。何が起きるか分からない。気が変わることだってあるだろう▼一票を託す候補者をまだ決めていない人や少しでも迷いのある人は、あせってはいけない。投票日は6月5日。まだまだ時間はある。(比嘉盛友)

教育に効果大きい自然の力

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■自然体験と学力の関係

  大型連休を子どもたちは、どう過ごしただろうか。町中で見事に日焼けした姿を見かけると、海にでも出かけたのだろうかとほほ笑ましくなる。八重山は海や山、川など自然の宝庫。それらに親しんだり活用したりしない手はない。自然は観光客のためにあるのではなく、まずは私たちのものなのだ。

 内閣府の平成26年版『子ども・若者白書』に「自然の中で遊んだことや自然観察をしたことがある小中学生の方が『全国学習状況調査』での理科の平均正答率が高い」とある。素直にうなずける結果である。自然界に身を置くと何かと対応を迫られ、試行錯誤を重ねる。キャンプでの火おこし、なぜか自分だけ釣れない、森で手に入れた果実は食べられるかどうかなどだ。そういう体験が学習力の養成、向上につながらないはずがないし、理科の学力だけに限らないだろう。自然の懐で工夫したり、見通しを立てたり、耳を澄ましたり、目に映る風物に意識を投影したり、鼻孔を通り過ぎる風にある種の感慨を誘発されたりする経験は、あらゆる学習の糧になるはずである。

■規範意識や意欲・関心も高める

 先の白書には小中学生時代に自然等の「体験が豊富な大人ほど意欲・関心や規範意識が高い人が多い」ともある。こちらもさもありなんである。複数人での自然体験活動では、わがままが通らないことを肌身で知るし、助け合って行動することの大切さを学ぶ。自然の懐で人は内省的になったり慎重になったりするが、そういう心模様も規範意識に向かうのかもしれない。

 意欲・関心が高いのは自然界がナゼ? ドウシテ? といった不思議と魅力の宝庫であることと無縁ではないだろう。そこでは子どもたちはおのおのの宝物に出合うと夢中になって時を忘れる。そんな積み重ねが情緒や感受性を豊かにしてくれるだろうし、それぞれの体験を推進した意欲・関心は水面下で持続し、それらが以後の他の活動にも呼応するのではなかろうか。

  ところでキャンプは規範意識や意欲・関心を高めるのに絶好の体験だが、不自由さや空腹感を味わわせることも有意義だろう。キャンプの思い出が長く記憶されるのは、それらの体験とも無縁ではないだろう。不自由な思いや空腹の経験が想像力を養成、喚起するものであることは間違いない。好き嫌いなく食べることの大切さも教えられる。

■野外活動が目の保養にも

 「2050年は半数が近視に」の見出しの新聞記事があった。「屋外での活動が減り、電子機器の多用など近距離を見詰める時間」が増える影響とある。テレビでも専門医が若者に老眼が増えていると警鐘を鳴らしていた。大変な事態である。人類の英知が試されているときかもしれない。喫緊に有効な手だてが講じられなければならないが、並行して屋外、野外での活動を大いに推奨・推進しなければならない。自然は疲れた目や心をリセットしてくれる。「自然に帰れ」は至言である。

 ビギンの「海の声」が評判を呼んでいる。そこには空の声、海の声、山のささやき、川のつぶやきなどとある。それらは愛しい「君の声」と重なり、「君の声」と同じようにかけがえのないものであるとビギンは歌う。

3度目の世界戦に挑戦 ライトミドル級王者・廣虎

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7月24日にISKA世界ライトミドル級タイトルマッチに挑戦することが決定した廣虎選手=27日午後、市役所

 石垣市大浜出身で、プロキックボクシングのISKAインターコンチネンタルライトミドル級王者の廣虎(本名=根間裕人・33・宜野湾市)は27日午後、石垣市役所を訪れ、中山義隆市長に、7月24日に沖縄市のミュージックタウン音市場で、ISKA世界ライトミドル級王者のウィルフレッド・マーティン(仏)との世界戦に挑むことを報告した。世界戦は3度目。

 廣虎は「年齢的にも最後の挑戦になると思う。人生をかけて世界タイトルを取りに行く」と意気込みを語った。

 中山市長は「これまで2度もくやしい思いをしてきた。ぜひタイトルを取って市民を喜ばせてほしい」と期待を寄せた。

 廣虎はこれまでムエタイで世界戦に2度挑戦したが、いずれも失敗。2度目の敗北後にキックボクシングに転向、これまで3戦3KOと好調。実力が評価され最短での挑戦となった。

 廣虎は「ムエタイと違い、パンチとキックが同じ点数になり、自分の持ち味のパンチが生かせる」と話し、対戦相手については「強いのは当たり前。うまさがあり簡単には打ち合えないと思うが、1発当ててKOで倒したい」と述べた。

 廣虎の持つISKAインターコンチネンタルのタイトルは、K-1で活躍した魔裟斗やジェロム・レ・バンナなども獲得している。

西表本庁に3分の2の職員 新竹富町役場

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 新竹富町役場に関する計画策定委員会(委員長・上里至副町長)が27日午前、町役場委員会室で開かれ、役場建設に関する町職員(231人)のアンケート結果を精査し、西表島の本庁と石垣島の支所への業務や人員の配置などを各課と調整していくことを確認した。同委員会では本庁に3分の2、支所に3分の1の人員を配置したい考え。その場合の庁舎規模は3000平方㍍になる。上里副町長は「まだ委員会内部で調整している段階」と述べるにとどめた。

 アンケートは、西表島に職員宿舎やアパートなどの居住環境が整備されたとの想定で実施。▽西表へ移住する▽石垣島から通勤する—などの項目から、職員の意向や通勤手当などを算出する。アンケートの回収率は27日までに94.8%(219人)となっている。

 役場建設に関しては、3月議会で大久研一氏が「建物の規模や職員の配置数が決まっていない段階で新年度予算に基本設計などが計上されているのはおかしい」との指摘があり、2016年年度一般会計予算から庁舎建設費の委託料4190万円を減額し庁舎建設基金に組み替えた経緯がある。

 役場移転推進課では、6月定例会への補正予算計上に向け、基本設計や実施設計の資料づくりに取り組んでいる。

 同課の西原啓栄課長は「6月議会に間に合うようアンケート結果や各課とのヒアリングを急いで取りまとめたい」と話した。

【県議選】公約実現へ3氏激突

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 6月5日投開票の県議選は27日、告示された。石垣市選挙区(定数2)には届け出順に、現職で2期目を目指す砂川利勝氏(52)=自民公認、公明推薦=、前市議で新人の前津究氏(44)=社大八重山支部推薦=、元市職員で新人の次呂久成崇氏(42)=社大、社民、共産推薦=が立候補、9日間の選挙戦に突入した。28日からは期日前投票が始まり、激しい集票合戦が展開される。

 県議選は、翁長県政を支える与党が引き続き多数を維持するか、自民などの野党が逆転するかが最大の焦点。

 石垣市区は保守系から砂川氏のみ、革新系から前津氏、次呂久氏の2人が出馬、前回選挙と逆の構図となった。革新の分裂選挙は2000年以来16年ぶり。石垣市区はこれまで保革それぞれが1議席を確保する形が続いているため、今選挙は革新系同士の戦いの様相を呈している。

 砂川陣営は「今選挙は参院選につながる。死に物狂いの戦いを」と楽観ムードの引き締めに躍起。立場に大きな違いのない前津、次呂久両氏はそれぞれ「市議3期の経験と実績。即戦力のある私を」「行政と地域活動の経験のある新戦力の私を」などと独自色を打ち出すのに懸命だ。

 告示までには3候補とも、各分野にわたる政策をまとめており、砂川氏は77項目、前津氏は42項目、次呂久氏は82項目の浸透を図る。

 3候補の陣営は立候補の届け出後、それぞれ選挙事務所前で出陣式や出発式を行い、砂川氏は「八重山を日本一元気なまちにする」、前津氏は「即戦力で課題を解決する」、次呂久氏は「行政経験と地域活動を生かす」などと第一声を放ち、選挙運動を開始した。

 期日前投票は石垣市中央運動公園野球場会議室、竹富町役場(選挙管理委員会室)、与那国町構造改善センターで午前8時半から午後8時まで行われる。市と与那国町は4日まで、4日に繰り上げ投票がある竹富町は3日まで。

 【砂川利勝】(すながわ・としかつ)。1963年9月28日生まれ。石垣市桃里(星野)。八重山農林高校、中部大学卒。県議会議員。

 【前津 究】(まえつ・きわむ)。1972年3月18日生まれ。石垣市大川。八重山高校、杏林大学卒。前石垣市議。

 【次呂久成崇】(じろく・まさたか)。1974年4月13日生まれ。石垣市大浜。八重山高校、九州産業大学卒。元石垣市職員。

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