石垣港に19日、外航クルーズ船2隻が今年初めて同時に寄港した。クルーズ船のダブル寄港は2014年10月以来。乗員乗客合わせて約4000人が上陸したが、石垣港離島ターミナルではタクシーの台数が不足する事態に陥った。石垣市観光文化課の担当者は「大きな問題はなかったが、この人数の受け入れに対して各関係機関で課題もあると思う。受け入れ態勢の向上に向けて検証作業を行いたい」としている。
同日午前11時にスタークルーズ社の「スーパースターアクエリアス」(バハマ船籍、総㌧数5万1039㌧)が接岸、乗客1590人のうち乗員を含む約1650人が下船した。
午後1時にはプリンセスクルーズ社の「ゴールデンプリンセス」(バミューダ船籍、総㌧数10万8865㌧)が石垣島と竹富島間の海域に沖泊。乗客2502人のうち乗員含む約2350人がテンダーボートで離島ターミナルに上陸した。
2隻とも乗客の9割は台湾人観光客。バスツアー客は川平湾、鍾乳洞などの観光地を周り、フリー客は大型量販店やユーグレナモールで買い物を楽しんだ。
市クルーズ船受け入れ連絡協議会の関係者は「寄港時間の差はあったが、乗客の出入り口はF岸壁と離島ターミナルになったため、受け入れ対応が分散した。改めて南ぬ浜町の新バースの早期供用開始が求められる」と指摘。
市観光文化課の担当者は「数だけではなく、質も高めたい。関係機関と意見を深めたい」と述べた。
一方、石垣港にはこの日、ア号が入港して15分後に琉球海運㈱の貨物船「ちゅらしま」(総㌧数9483㌧)も続けて接岸した。大型船の3隻同時入港について市港湾課の担当者は「安全面に最大限配慮し、限られた施設の中で受け入れるしかない」と話した。