■不祥事続く安倍政権
安倍政権や自民党は国民をなめているのではないか。次々と起きる閣僚や議員の不祥事や金銭疑惑、不適切発言。安倍第2~3次内閣での閣僚辞任は4人である。その他にも政治と金の問題で疑惑を追及されている閣僚もいる。安倍内閣は抗弁と詭弁(きべん)で国会審議を強行しているとしか映らない。
防衛省、沖縄防衛局も同じように国民に対して、おごりと横柄さは目に余るものがある。本紙社説で以前、平得大俣原への自衛隊配備計画が新石垣空港建設をめぐって白保の住民同士が激しく対立した悪夢を再現してはならないと指摘した。
これは、国が反対運動を排除するため地域住民の対立をあおり、分断するという常とう手段を懸念してのことであった。案の定、反対決議した開南公民館の一部住民は「開南地区自衛隊配備に関する説明を求める有志の会」を結成し15日、沖縄防衛局に説明を求めた。
■新空港の二の舞いの恐れ
説明会は、主催者がプライバシーの問題があるなどの理由でマスコミを締め出して行われた。今後、有志の会は公民館決議とは反対の誘致運動を始めるのであろうか。そうなれば、地域はいがみ合い、小規模公民館は崩壊し、白保の二の舞いになるであろう。先行きが不安だ。水面下で暗躍はすでに始まっている。沖縄防衛局は説明会終了後、記者の取材に対し「われわれはスポークスマンではない」と拒否し車で逃げるように去った。では今説明会のスポークスマンは誰か。沖縄防衛局企画部地方協力確保室はコメントさえもスポークスマンを通してしかできないのであろうか。
昨年11月に来島した若宮防衛副大臣が市やマスコミに公表した候補地と隊庁舎、グラウンド、火薬庫、射撃場などの説明以外に何があるというのか。あるとすれば建設推進ための経済効果等の説明であろう。このような説明会は宮古島市では公開して行われている。スポークスマンうんぬんというほどのことであろうか。
■倣岸不遜としか思えない。
北朝鮮の”衛星打ち上げを”ミサイル打ち上げ”などと国民を扇動し、石垣島の上空を通過する軌道だと輸送艦おおすみを派遣し、PAC3を配備したが、あっという間にミサイルは「沖縄県」を通過した。大山鳴動もせず、ミサイル騒動は終わった。これなど自衛隊配備の「地ならし」と指摘する識者もいる。
■3月議会で「配備請願」採択も
石垣市の3月議会では、継続審議となった「石垣島への陸上自衛隊配備を求める請願」が審議され、そのまま採択強行の恐れもある。さらに来月には与那国町に沿岸監視部隊が発足する。
陸上自衛隊の石垣島へのヘリコプター配備計画は白紙と防衛省は述べているが、これも自衛隊基地建設と同時期の配備は火に油を注ぐようなものと一時的な判断からではないか。
3月は自衛隊問題で八重山中が渦中となろう。平得大俣に自衛隊基地が建設されるとなると、名蔵の国立天文台石垣島観測局ベラの観測、電波障害に影響はないのだろうか。平和な八重山を騒音と標的の島にし、自衛隊が闊歩(かっぽ)する軍事優先の島にすべきではない。「命どぅ宝」マラリアの惨劇、軍国主義の恐怖を忘却してはならない。