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結成10年の節目を祝福  初代隊長の高西さんに感謝状

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結成10周年を迎えた「南の島々から八重山の味つたえ隊」=12日午後、県八重山農村青少年教育センター

 石垣市と竹富町で農漁業を営む女性7人で組織する「南の島々から八重山の味つたえ隊」(池村多喜美隊長)の結成10周年記念式典が12日午後、県八重山農村青少年教育センターで開かれ、これまで世話になった県職員やOBら関係者を招いて節目を祝った。

 同隊は、地場の加工食品を少しずつ作っていた農漁業の女性たちが「みんなのものを集めて商品にしよう」と2006年3月に結成。

 それぞれの畑や地域で採れた食材の加工、製造、販売を行い、産品作りを推進することで、農漁家所得の増大や農水産業の活性化を図り、八重山の食材をPRしている。

 式典では池村隊長が初代隊長の高西タマ子さんに感謝状を贈呈。「これまで支えてくれた皆さんに感謝し、次世代につながるよう、日々精進したい」とあいさつした。

 中山義隆市長は来賓あいさつで「女性起業家として6次産業をけん引していくことを期待している」と激励。

 式典後は祝賀会も開かれ、隊員らが地元食材を使った手作りの「西表島原始米の赤飯」「島野菜の天ぷら」「大根もち」「鶏肉のハーブソテー」などが並べられ、出席者は食事を楽しみながら結成10周年を祝った。


石垣市子どもの貧困対策実施へ 緊急に支援員3人配置

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 石垣市は2016年度から、市子どもの貧困緊急対策モデル事業として、子どもの貧困対策支援員3人を配置するとともに、食事の提供や学習支援、生活指導などを行う「子どもの居場所」を市内に設置する。市児童家庭課(運道徹課長)によると、対象となる児童生徒は20~30人を見込み、同支援員や市教育委員会と連携して検討していく。同課では独自に地域の子育てを支援する事業者も募っており、すでに市内2事業者が手を挙げている。

 同モデル事業では、放課後から家庭へのつなぎの場所として「子どもの居場所」を設置。さらに支援員を配置し、学校と家庭、関係機関と連携して地域の現状を把握し、同居場所や既存の支援機関をつなげる。

 運道課長は「子どもの居場所となる施設については既存の賃貸物件を模索している。対象児童をどう選ぶのか。貧困世帯の生活状況などを踏まえて対象児童を拾い上げていくことが課題だ。地域に根ざした支援員を選定し、検討していきたい」と話した。

 同課によると、県内のひとり親家庭における貧困率(可処分所得126万円以下)は58.9%で全国平均を4.3ポイント上回っている。18歳未満の子どものいる世帯では29.9%で全国平均を13.6ポイント上回る状況。

 市内のひとり親家庭は11年度の829世帯から14年度には934世帯と105世帯(12%)増加しており、貧困世帯は「県平均を上回る状況だと考えられる」(運道課長)としている。

丁寧な作品づくりが大人気

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 ▽…受刑者が一つ一つ丁寧に作った作品が大人気となっている八重山地区矯正展。開場前から多くの市民が詰めかけ、バーベキューコンロと薫製機は数分で完売した。同展を担当する法務省職員は「全国各地で矯正展を行っているが、石垣市の人口規模でこんなに多くの人が来るとは思っていなかった」と驚いた様子。

 ▽…千葉ロッテとラミゴモンキーズの交流戦は、応援合戦も見もの。ツアーでやってきた台湾の応援団は音響機材で大音量の音楽を流し、リーダーがマイクを使って先導。ラミゴファンはチアガールの振りに合わせ、軽快な音楽に乗って応援していた。とてもにぎやかで、みんなノリノリ。見ているほうも楽しい気分になる。

 ▽…夏のような日差しの下で行われた第23回やまねこマラソン大会。午後1時ごろには最高気温27・2度を観測。2週間ほど前に開催された石垣島マラソン大会では日中の最低気温が8・8度となり、気温差は20度近く。両大会に出場した参加者は「どちらも厳しいレースだった。気温が極端すぎて事前の練習が参考にならなかった」と苦笑した。

発刊50年になる絵本『かさじぞう』は、吹雪…

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 発刊50年になる絵本『かさじぞう』は、吹雪にさらされている6体の地蔵を哀れんだじいさんが売れ残った編み笠五つすべてと自分の物までかぶせて自身は雪まみれで帰宅するが、いきさつを聞いたばあさんはよいことをしたと喜び、後日地蔵たちにも報われるという話▼報われるかは分からないが石垣島でも折節の衣替えで通行人の目を和ませている立像がある。運動公園沿いの通りシードー線に立っているマスコットぱいーぐる君がそれ▼元は交通安全を見守る警察官だが、去年の師走はサンタクロース、正月は、はかま姿、1月末からは節分に合わせて赤鬼の衣装をまとっていた。先日通りかかったらロッテのユニホームを着用している。帽子などかぶり物にも気が配られて芸はこまかい▼材料費だけでも多端だと思うが加えて採寸や仕立てなどの手間暇まで考えるとかさじぞうの老夫婦に負けない心優しさが伝わってくる▼まもなく桃、端午の節句と巡ってくる。島の祭事の衣替えもあるのかな。ただ、どれだけの市民がこのぱいーぐる君を知っているのだろうか。遅まきながら島の観光に資する面白スポットとして内外に紹介したいと思う▼この着せ替えが個人の善意でなされているのなら費用捻出もバカにならないだろうから、応援篤志を募って届けるのもいい。(仲間清隆)

住民が生態と対策を学ぶ 西表に侵入シロアゴガエル

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人為的なミスで持ち込まれた外来生物がこうむる悲劇をコミカルに演じた「シロアゴバスターズ」のメンバー=10日、上原多目的集会施設

 【西表】環境省那覇自然環境事務所は10日、上原多目的集会施設で特定外来生物をテーマにした講演会を開き、八重山高校の藤本治彦教諭が昨年8月に西表島への侵入が確認されたシロアゴガエルの生態や対策を紹介し、参加者は鳴き声を在来種のカエルと聞き比べるなどした。

 地域住民や自然ガイドらが多数参加。西表野生生物保護センターの相原百合自然保護官はシロアゴガエル対策について「侵入初期の対策が大切。シロアゴガエルの成体や卵を見つけたり、鳴き声を聞いたりしたら、西表野生生物保護センターに連絡してほしい」と呼びかけた。

 シロアゴガエルの実物や卵塊も紹介され、「『ギーッ』という特徴的な声と、農道脇の沈砂池に集まることが分かった。注意したい」と話す人もいた。

 シロアゴガエル捕獲に取り組む「シロアゴバスターズ」のメンバーは、手作りのパペット(人形)を使い、西表島にもともと住んでいる生き物を守る必要性や、人為的なミスで持ち込まれた外来生物がこうむる悲劇をコミカルに演じた。

(西部通信員)

1188人が完走 やまねこマラソン

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1250人が出場した第23回やまねこマラソン大会=13日午後、上原小学校校門前

 【西表】イリオモテヤマネコ発見50年記念第23回やまねこマラソン大会(竹富町体育協会主催)が13日午後、上原小学校を発着点に23㌔、10㌔、3㌔のコースで開催され、23㌔男子では小林洋さん(37)=小浜島=が2年連続4回目の優勝を飾った。同女子は石川めぐみさん(40)=石垣市=が初の栄冠を獲得した。大会は5月上旬並みの暑さと強い風が吹くなかで行われ、県内外34都道府県から1250人が出場。1188人が完走し、完走率は95.0%だった。

 10㌔男子は川満晃弘(34)=西表住吉=、同女子は田邊陽菜(八重山高校1年)、3㌔男子は請盛光(大浜中学校2年)、同女子は片桐さくら(船浦中学校2年)がそれぞれ制した。

 石垣島地方気象台によるとこの日の西表島は午後0時58分に最高気温27・2度を観測し、5月上旬並みの陽気。午後1時57分には最大瞬間風速13・6㍍を記録するなど、厳しいコンディションとなった。

 エイドステーションでは選手らが「暑すぎる」「きつい」と言いながら、頭から水をかぶったり、水のしみこんだスポンジで体を冷やしたりする姿が見られた。

 大会終了後は中野わいわいホールでふれあいパーティーが開かれ、参加者や地域住民らが交流した。

ロッテ、台湾チームと初の交流戦 応援合戦も華やかに

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3200人の観客が詰めかけた千葉ロッテとラミゴモンキーズの交流戦=13日午後、石垣市中央運動公園野球場

 台湾のプロ野球チーム、ラミゴモンキーズと千葉ロッテマリーンズが対戦する「アジアゲートウエイ交流戦パワーシリーズ2016」は13日午後、石垣市中央運動公園野球場で行われ、千葉ロッテによると、3200人の観客が詰めかけた。公式戦さながらの応援合戦が繰り広げられ、多くの市民が初の交流戦を満喫した。交流戦は14日も行われ、午後1時の試合開始。

 セレモニーでは夏川りみさんと台湾の人気ロックバンド「FireEX」がそれぞれ曲を披露、始球式に花を添えた。試合に先立ち、選手と観客全員で台湾南部地震の犠牲者に黙とうをささげた。(に関連)

 交流戦には両球団の応援団も駆けつけ、台湾の応援ツアー客は音響機材を用意し、軽快なリズムに合わせて三塁側内野スタンドから声援を送り、場内を盛り上げた。

 試合は千葉ロッテが4|1で勝利した。

 千葉ロッテにドラフト1位で入団した平沢大河選手のファンという少年スネークの川上滉太君(登野城小4年)は「ファインプレーをみせた平沢選手の動き方は参考になる。あすの交流戦も見にいく」と目を輝かせた。

 娘とともに会場を訪れた内間康之さん(36)=浜崎町=は「チアガールや球団のマスコットが応援を盛り上げてくれて楽しかった。来年も開催してほしい」と喜んだ。

 台北市から訪れた呉孟錩(ウー・モンツァン)さん(30)は「石垣島で初の交流戦を観戦できてうれしい。試合後は観光も楽しみたい」と話した。

 昨年、台湾桃園市で行われたロッテとの交流戦を観戦したという黄仲延(ホォワン・ゾンティン)君(8)は「ロッテはバッターも良くて手ごわかった。ラミゴはチームワークも良くなっていた。暑い石垣島で観戦できてうれしい」と笑顔をみせた。

知ることで高まる関心

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 ▽…カンムリワシ・リサーチのカンムリワシ観察会が行われた名蔵の水田地帯は、県道石垣港伊原間線から100㍍ほどしか離れていない場所。付近には観光施設や別荘地などもあり、車の往来も激しい。参加者の女性は「こんな身近に生息していることに驚いた。車の運転に気をつけたい」。カンムリワシを知ることで、保護の気持ちも。

 ▽…「黒毛のアグー豚と白毛の西洋豚を掛け合わせると子豚は何色?」と八P連研修会で謎かけを出題した農業生産法人㈲八重山ファームの安西紗耶氏。答えは「白と黒が掛け合わさり、パンダのような柄になる」。安西氏は石垣市内で食育活動や主婦向けのキッチンセミナー、親子体験農業なども行っており、今後の活動に期待したい。

 ▽…竹富公民館の米寿申(さる)歳生年合同祝賀会で「竹富島には年間80万人の観光客が来る。離島航路の往復運賃に200円上乗せして町並み基金を作り、保存に生かしたらどうか」とあいさつした石垣竹富郷友会の入迎里英和会長。「入島税」の声は過去にあったが、税ではなく運賃とは新しい提案。果たしてするか。


ことしは申(さる)年だが、世の中は空前の…

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 ことしは申(さる)年だが、世の中は空前のネコブームだという。書店には写真集など関連本が並んでおり、ウェブでは動画があふれ、CMでも引っ張りだこ▼ネコを集めるスマホゲーム「ねこあつめ」が500万ダウンロードを超えたり、有名猫の動画再生数が2000万回を超えるものもあり、広告収入はすごく、いまやアベノミクスならぬ「ネコノミクス」というから笑える▼よく猫派か犬派かと聞かれるが、調査によると全国で飼い猫は978万匹、飼い犬は991万匹。共働きや高齢者世帯が増えたことで手間のかからない猫派が増えているのではという▼猫の魅力は姿形や行動のかわいさだけでなく、人の心や世の中を見透かしているような雰囲気にもあるといわれ、文学作品にもよく登場する▼八重山民謡にもうたわれ、好きな民謡の一つ「まやー(猫)ユンタ」は、子どものある人妻が役人の宿に奪われ、置いてきた子どもたちを思う母親の心情を猫を擬人化して表現した悲しい物語だ▼そういえば野良猫が繁殖し問題になった新港地区緑地公園は今どうなっているのだろう。春先は繁殖シーズン、生まれた子犬や子猫を「引っ越すから」「面倒がみれなくなったから」と無責任な理由で手放す飼い主も多いようで“かわいい”だけで安易に飼ってほしくないのだが…。(辻本順子)

感謝の演技、会場魅了

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息の合った演技を披露した平真小マーチングバンドレインボー=13日午後、石垣市民会館大ホール

 本年度で学校創立125周年とバンド結成25周年を迎えた「平真小学校マーチングバンドレインボー」(前津海乃(かの)部長、部員28人)は13日午後、石垣市民会館大ホールで記念の「虹色コンサート」を開き、息の合った演技で約800人の観客を魅了した。

 昨年12月にさいたま市で開かれた第43回マーチングバンド全国大会で銀賞に輝いたチームワークの良さをいかんなく発揮し、「スターウォーズ」など約11演目を披露した。

 2年生と4年生はそれぞれ合唱を披露。OBや職員、父母会などは友情出演でコンサートを盛り上げた。

 3月に卒業を控え、最後のコンサートとなった前津部長は「悔いを残さないよう練習の成果を全部出し切ろうと演奏した。今は晴れ晴れとした気持ち」と満足した表情をみせた。マーチング担当の慶田盛文教諭は「全国大会終了直後から、この日に向けて練習してきた。いつも支えてくれる保護者や地域の皆さんに感謝したい」と語った。

名蔵の水田 カンムリワシ姿現す

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カンムリワシ観察会に参加した家族連れ=14日午前、石垣市名蔵の水田地帯

 カンムリワシ・リサーチ(佐野清貴代表)は14日午前、石垣市名蔵の水田地帯でカンムリワシ観察会を開いた。野鳥愛好家や家族連れなど約40人が参加、カンムリワシの「フィーフィー」という甲高い鳴き声を聞いたり、木の高い位置に止まっているカンムリワシを観察したりした。

 同リサーチは毎年、旧正月に合わせて「カンムリワシ週間」を設定しており、ことしは2月8~14日。観察会は同週間に併せて、国の特別天然記念物に指定されているカンムリワシについて理解を深め、保護につなげていく目的。

 観察会では佐野代表がカンムリワシの特徴などについて説明した後、カンムリワシが姿を現し、参加者は双眼鏡や望遠鏡で観察したり、カメラで撮影したりした。

 家族で参加した登野城小6年の福原翔生君は「カンムリワシがとてもかっこよかった。もっといろんなところで探してみたい」と話していた。

与那国島 初の光ケーブル敷設へ

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県が波照間島まで結ぶ

 

 先島など離島地区の情報通信基盤整備に取り組んでいる県は4月から、沖縄本島ー多良間ー与那国ー波照間のルートで海底光ケーブルの敷設作業を開始し、10月までに完了させる予定だ。これにより先島地区の海底光ケーブルは既設を含め2ルートとなる。光ケーブルの伝送路がループ(環状)化されるため、自然災害で断線箇所が発生しても使えるようになる。

 

10月までに完了予定

 

 県情報政策課によると、与那国島、波照間島にはすでに局舎と管路が整備されている。

 超高速ブロードバンドを可能とする光ケーブルが与那国島に敷設されるのは初めて。県は2016年度の新規事業として一括交付金を活用し、陸揚げした光ケーブルを祖納、久部良、比川の3集落まで配線し、各家庭にすぐ引き込めるような環境を整備する予定だ。国72%、県、町それぞれ9%の割合で民間通信事業者に補助金を出す。

 一方、竹富町の島々も既設の光ケーブルでつながっているが、集落内には配線されていないため、光ケーブルより通信速度の遅いADSL(非対称デジタル加入者線)環境のまま。光通信網の集落内整備について県情報政策課は「17年度以降、段階的に整備していきたい」としている。

 同町では、島々への定住促進を図ろうと、情報通信環境を活用して場所の制約を受けずに仕事ができるテレワークの就業環境の構築に取り組んでいるが、これには超高速ブロード環境の整備が不可欠となっている。

 県の離島地区情報通信基盤整備推進事業は2013年度からスタート。粟国島、久米島など久米島ループを含めた総事業費は約89億円。

 県は▽災害に強い情報通信基盤の構築▽民間事業者による安価な高度通信サービスの提供▽離島地区へのコールセンター進出の促進による経済・雇用効果▽離島振興や定住条件の整備ーの効果を期待している。

介護職の希望者を紹介して

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 ▽…石垣市に総額1000万円のふるさと納税寄付を行っている名古屋市の会社経営、飛田千代二さんとけい子さん。夫妻は関西地区で4カ所の介護事業所を運営。贈呈式では、けい子さんが「働きながら介護士の資格も取得できるようになっている。将来は石垣島に戻って介護職に就こうという子どもたちも紹介してほしい」と協力を求める一幕も。

 ▽…中山義隆石垣市長から15日、南台湾大地震の義援金48万円余を託されたラミゴモンキーズのオーナー、劉保佑氏。あいさつで、これに球団の寄付を加えた1000万円を被災地に寄付すると発表した。もともと義援金を送る予定だったが、石垣市が義援金を集めていることを知り、一緒に届けようと判断。交流戦を機に石垣市との絆も強まったようだ。

 ▽…14日の午後から再び冷え込んでいる八重山地方。夏の日差しのような中で開催された13日のやまねこマラソン大会に出場したという福岡県の女性は、日焼けした腕に長袖が擦れて痛そう。「日焼けの跡が、まだヒリヒリしているのに、こんなに寒くなるとは思わなかった」と寒暖の差に驚いていた。

石垣市が2016年度から子どもの貧困対策

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 石垣市が2016年度から子どもの貧困対策に取り組むことになった。子どもの貧困対策支援員3人を配置し、民間賃貸施設を利用して「子どもの居場所」を設置。貧困世帯の子どもたちに食事の提供や学習支援、生活指導などに当たるという▼市児童家庭課によると、県内のひとり親家庭における貧困率は58.9%で、全国平均を4.3ポイント上回る。同課によると市のひとり親家庭は11年度の829世帯から14年度には934世帯へと105世帯(12%)増加。貧困世帯は「県平均を上回る」(同課)と見られている▼石垣市内の給与水準は必ずしも高くない。その半面、離島ゆえの物価高や住居費の高さもあり、ひとり親世帯にとって、経済的には必ずしも暮らしやすい環境にはないだろう▼このような状況の中、行政とは別に市内登野城の「のりば食堂」(川満祐次店主)と㈱先島ガス(玉城守雄社長)の民間2社が独自の支援を計画▼同食堂は、月に2回、夕方に「石垣島こども食堂」をオープンし、子どもたちに安価な食事を提供するという▼一方、同ガスは、子どもを3人以上育てている世帯を対象にガス料金を一定程度割り引く方向で検討しているという。実現すれば、貧困世帯の生活費の軽減が図れるだけに、支援の輪の広がりを期待したい。(下野宏一)

南台湾大地震 被災地の早い復興を

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南台湾大地震の被災地への義援金を劉保佑氏(右)に託す中山義隆石垣市長=15日午前、浜崎町の蓬来閣

 中山義隆石垣市長は15日、アジアゲートウエイ交流戦で来島したラミゴモンキーズの劉保佑オーナーに、南台湾大地震の被災者への義援金として48万4800円を手渡した。劉氏は「これに球団が追加して1000万円を被災地に送りたい」と述べた。

 中山市長は選手らの昼食会場となった中華料理店を訪れ、「2日間、素晴らしい試合をみせてもらい、感謝している。ぜひ台湾でチャンピオンになってもらいたい。南台湾大地震の被災地の一日も早い復興を願っている」とあいさつ。劉氏は「距離感の近さを最大限に生かし、スポーツの交流につなげていきたい」と述べた。

 球団関係者らは同日午後、チャーター便で帰台。義援金は台南市の被災者支援機関に届ける。

 義援金は、市と千葉ロッテマリーンズ石垣島協力会(会長・中山市長)が市役所と千葉ロッテマリーンズのキャンプ会場の市中央運動公園に募金箱を設置して募った。


石垣島陸自計画 防衛省側が取材を拒否

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説明会を終え、防衛省の担当者らを乗せて立ち去る車両=15日午後9時25分ごろ、石垣地方合同庁舎

 石垣島への自衛隊配備計画で、配備先候補地に隣接する開南地区の住民有志が15日夜、自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所が入居する石垣地方合同庁舎の会議室で説明会を開き、防衛省や陸上自衛隊の担当者らから説明を受けた。開南の住民に限定したもので、プライバシー保護を理由に公開しなかった。防衛省側は説明会終了後の取材に対し、「われわれはスポークスマンではないので」と応じず、足早に車両に乗り込んで立ち去った。

 説明会は同日午後7時半ごろから始まり、同9時20分ごろに終了。住民ら14、15人が出席した。出席者によると、南西諸島の防衛力強化や災害時の対応など自衛隊配備の必要性について説明を受けた後、各自が質問を行った。防衛省側の説明は約30分で、残りは質疑応答だったという。

 弾薬庫の事故、車両などの騒音などに関する質問では、全国の事例などデータをもとに説明があったという。

 出席者の1人は「反対派が言うように、自衛隊が配備されると、標的になるのかとの質問には、かえって標的にならない、避けられるという話だった」と述べた。

 50代の男性は「1月8日の臨時総会で賛成、反対に関係なく説明会を受けることを全員で決めており、今回、有志でこの手続きをとった。まずは話を聞いて判断すべきだ。臨時総会があれば、今日のことを報告したい。開南地区は互いの意見を尊重しており、この問題で地域の分裂をさせてはいけない」と話した。

 一方、合同庁舎には、新聞報道で情報を入手した開南地区外の市民1人が訪れたが、出席を断られ、「公共施設を使っているのにおかしい」と抗議したが、住民から「開南地区には公民館施設がない」との説明を受け納得した。

新庁舎建設基本計画案 地域説明会スタート 予定地は石垣空港線沿い

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まちづくり全体に関する意見が上がった北部地区住民を対象にした新庁舎建設基本計画案の説明会=15日夜、明石公民館

 石垣市は15日夜、明石公民館で北部地区住民を対象にした新庁舎建設基本計画案の地域説明会を開いた。新庁舎の建設位置については7日の住民投票で「旧空港跡地」が圧倒的に支持され、市は旧空港跡地を建設予定地とする基本計画案の策定作業を進めている。説明会は北部地区を皮切りに22日まで市内5カ所で実施。16日午後7時からは市健康福祉センターで市街地住民を対象に開くことになっており、現庁舎の跡地利用を含む美崎町再開発に関する議論が注目されそうだ。

 同基本計画案は説明会と並行して進めているパブリックコメントを経て、今月中にも庁議で決定する。その後、2016年度内に基本・実施設計、用地を取得。17年度から建設工事に着手し、18年度か19年度の開庁を目指すとしている。

 この日の説明会には住民14人が参加。新庁舎の規模について、市側は現庁舎の2~3倍程度の広さを見込んでおり、詳細な建設予定地については「具体的な場所はこれからだが、幹線道路沿いを考えている」(担当者)として、アクセス道路(県道石垣空港線)沿いで検討していると答えた。

 今後のまちづくりについて、市企画政策課の南風野哲彦課長は「現庁舎の跡地利用などは中心市街地が空洞化することのないように検討していきたい。旧空港跡地(の区画整理事業など)についても引き続き、皆さんの声を聞いていきたい」と述べた。

 住民からは「まち全体が東側に寄ってきており、島全体のバランスを考えた均衡あるまちづくりを検討してほしい」との意見が上がった。

今年は5頭の牛を準備

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 ▽…第24回黒島牛まつりが28日、黒島多目的広場で開かれる。まつりの実行委員会では今回は夢の牛1頭大抽選会用を含め5頭の牛を準備したが、最近の牛価高騰で前年から1頭減らしたものの予算面はギリギリ。実行委員会メンバーの大半が畜産農家で、牛価高騰の恩恵を受けているが、いざ運営に回ると、その価格の高さが重くのしかかっているようだ。

  ▽…西表島など琉球列島の4地域を世界自然遺産として推薦する環境省の作業が本格化している。4地域全体の包括的計画の素案がまとまり、今後はこの方針に沿って地域別の具体的な行動計画が策定される。竹富町では、国立公園の範囲を西表全域に拡大し、自然環境保全条例を改正する作業が進むなど、自然遺産の担保措置の取り組みが先行しており、ぜひ他地域の模範に。

 ▽…ユーグレナモール内に八重山で2台目、県内で25台目となる青い羽根募金支援自動販売機が設置された。公益社団法人琉球水難救済会の浅野貞雄常務理事によると、先進地の長崎県は約700台が設置され、救難所が運営できるほど。「石垣にもどんどん増やし、資金を潤沢にして水難救助の技術を磨いてもらえるように寄与したい」と意欲。

日本の政治はよく「本音」と「建前」…

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 日本の政治はよく「本音」と「建前」、「虚像」「実像」がはっきりし、これが難事の際にうまく使い分けられているといわれる▼石垣島への陸上自衛隊配備計画で、配備先候補地に隣接する開南地区の住民有志が求めた説明会後に、防衛省側がとった対応はまさにその感を強くした▼取材した記者によると、防衛省の担当者らは「われわれはスポークスマンではないので」と取材に応じず、足早に車両に乗り込んで立ち去ったという。基地の受け入れを求められている地元の感情からすれば、問答無用ばりの対応には割り切れないものが残る▼陸自の配備計画は、市民が生活権を含めて一番心配している問題である。住民側が何を懸念し、防衛省側はどのような説明を行ったのか。説明会が非公開だっただけに、スポークスマンでないにしても「概要を詳細に説明し、協力を求めました」とか、それなりの対応があってもよかったのではないか。足早に去るとは、“臭い物に蓋をする”映画のワンシーンにもみえる行為である▼そもそも説明会を堂々と公開にしてほしかった。私たちは、過去2度の大戦の教訓として戦争は秘密から始まるということを学んだ▼ましてや極東最大の米軍基地を持つ県民は、戦争につながるものには敏感である。防衛省の今後の対応に注目したい。(鬚川修)

「子どもの貧困」解決元年に

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■モデル事業実施へ

 全国では子どもの6人に1人、沖縄はもっと深刻で3人に1人が貧困状態という「子どもの貧困」対策に石垣市も動きだす。2016年度からモデル事業の実施を12日明らかにしたのだ。支援の充実強化を望みたい。

 同年度からは内閣府も10億円を予算化。県も30億円の基金を積み立てて6カ年の推進計画をスタートさせるなど対策に乗り出すことになっていたが、そこに石垣市も加わることになった。

 県内では既に那覇市などが内閣府の予算で取り組みを明らかにしており、竹富町や与那国町も事業を実施し、新年度が沖縄・八重山の「子どもの貧困」解決元年になることを期待したい。

■ひとり親世帯の貧困率59%

 県民所得全国最下位、非正規労働者割合全国一位の沖縄県は、全国に先駆けて子どもの貧困実態調査を行い、先月29日中間報告をした。そこで分かったのは子どもの貧困率が29.9%で全国平均の約2倍に上る3人に1人、ひとり親世帯の貧困率は58.9%で、もっと深刻だということだ。

 子どもの貧困は見た目には分かりづらいが、親が病気やけがで仕事ができないとか、非正規労働で賃金が安いのに加え子だくさんのため電気水道も止められる貧困状態に陥り、給食費が払えない、食事は学校給食だけなどの子どもが確実に増えているという。

 さらに貧困が原因の児童虐待が増え児童養護施設に保護されたり、あるいは親が夜働かなければならないため、子どもは居場所がなく深夜はいかいなど非行に走ったり、罪を犯して少年院に送られたりのケースは全国の残虐な少年事件で明らかだ。

 こうした貧困の子どもは十分な教育を受けられず、「貧困の連鎖」になっていることも既に明らかだ。

■子どもの貧困は社会の問題

 このことから県の6カ年の「子どもの貧困対策推進計画」は、「子どもの貧困は自己責任論でなく、社会全体の問題」と明示。その上で子どもの貧困は親の収入が増えないことには解決が困難なことから「保護者への就労支援」「生活支援」「経済支援」と「子どもの教育支援」を重要施策に位置付け、34の指標で数値目標を掲げている。

 たとえば市町村の無料塾を現在の32市町村から41の全市町村に、大学等進学率を39.8%から45%に、生活保護世帯の高校進学率を83.5%から90.8%の全国並みにといった具合だ。

 国の緊急対策事業予算10億円では、県内で貧困の現状を把握する支援員130人配置と、食事提供や学習支援を行う子どもの居場所を30カ所程度想定しており、これを受けて石垣市のモデル事業は支援員3人配置と子どもの居場所は1カ所を設置予定という。

 市児童家庭課では市内のひとり親は11年度の829世帯が14年度は934世帯に増え、状況は県平均を上回る厳しさだとして、独自に地域の子育て支援事業者も募っていたが、2業者が名乗りを上げてきたのはありがたい。

 本島地区ではNPOが子ども食堂を開設したり、フードバンクで生活困窮世帯に食の支援をしており、八重山でも今回の事業開始を機に官民で支援の輪が広がることを期待したい。

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