3市町議会議員選挙は9日、投票が行われる。平得大俣への陸上自衛隊配備計画の行方を左右する市議選では、立候補者30人のうち賛否が13対12と拮抗(きっこう)し、5人が慎重姿勢など「その他」の立場。開票の結果、推進、阻止それぞれの勢力がどうなるか注目される。投票は午前7時から。市街地から白保までの12カ所は午後8時まで、それ以外の9カ所は午後7時まで。開票作業は午後9時から市総合体育館メーンアリーナで始まり、夜遅くに大勢が判明する見通しだ。(8、9面に関連)
陸自配備に関しては、予定地約46㌶の半分を占める市有地23・1㌶の処分に議会の議決が必要。推進派が多数を確保すればスムーズに進捗(しんちょく)するとみられ、逆の場合は頓挫する可能性があるため、どちらの勢力が多数をとるかが最大の焦点となる。
中山義隆市長を原則支持する与党系は16人、原則不支持の野党系は11人、中立系が3人。
陸自配備については本紙アンケートに対し、与党系は13人が「賛成」、1人が「その他」、公明2人が「慎重姿勢」、野党系は全員が「反対」、中立系は1人が「反対」、1人が「慎重」、1人が「その他」とそれぞれ回答した。
賛成する候補は「国防と災害への迅速な対応が可能となる」「尖閣諸島周辺の安全保障環境は厳しく、中国への抑止力となる」「国防は国の専権事項」「自衛隊の機能を最大限発揮できる場所」などと説明。
反対する候補は「石垣市の平和に貢献しえない」「有事の際にターゲットとなる」「周辺国に対して緊張をあおる」「農地への配備は許されない」「自然環境や水源への影響が懸念される」などとした。
その他では「地域住民の理解なしに受け入れ表明がなされたことは疑問」「地域住民の合意が得られていない」との指摘があった。
運動最終日の8日、各候補は最後の訴えに声をからし、夕方以降に事務所や街頭で打ち上げ式などを行い、7日間の戦いを締めくくった。
市選管によると、有権者数は1日現在、3万8718人(男1万9312人、女1万9406人)。