【東京】第11回海洋立国推進功労者表彰式が、8月31日、首相官邸で行われ、海洋立国日本の推進に関する特別な功績分野、地域振興部門で、「ふるさとの美ら海(ちゅらうみ)と新たな海洋立国への貢献」に取り組んできた竹富町が選ばれた。同賞の表彰は地方公共団体として全国初。表彰を受けた竹富町の西大舛髙旬町長は「第2次竹富町海洋基本計画が6月の議会で承認されるなど、継続的な取り組みが賞につながった」と喜びを語った。
同賞は海洋政策推進への国民理解を得ることを目的に、政府が2008年に設立。科学技術、水産、海事、環境など海洋に関する幅広い分野において顕著な功績を挙げた個人・団体を表彰する。
竹富町は11年3月に地方公共団体として、初の海洋基本計画となる「竹富町海洋基本計画」を策定。「ふるさとの美ら海と新たな海洋立国への貢献」を理念に掲げ、世界自然遺産候補地である西表島や、日本最大のサンゴ礁海域である石西礁湖などの貴重な自然環境を保全するために、自主財源確保の手段として、ふるさと納税やネーミングライツ制度など独自の施策を実施した。また、ことし6月には第2次海洋基本計画として、第1次までの施策の評価を行い、同町の現状に沿った、各種課題の解決に取り組む姿勢などが高く評価された。
西大舛町長は「わが町は各島々が海に囲まれ、海と共に生きてきた経緯がある。海は生活の場であり、人がいるからこそ国境も守られている。今後も海洋民族としての立場から、国と連携を図りながら、海を活用していく。隔ての海から、結びの海にしていきたい」と今後の展開に意気込みを見せた。