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地域の未来をかけた判断を

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■政策見極める選択肢を

 9月を迎え、沖縄は選挙の月となった。

 本来なら県内統一地方選挙となるところだが、翁長県知事の急逝によって2カ月前倒しの県知事選挙と県議会議員補欠選挙が加わり、選挙が集中する月となった。

 上旬の投開票が3首長選挙に28市町村議員選挙。30日投開票が県知事選挙および県議補欠選挙、宜野湾市長選挙と、うるま市議選挙である。

 それぞれの地域の、沖縄の未来を形づくるのは有権者の判断である。地縁血縁だけで決めてはなるまい。候補者の政策を見極める選択肢をもちたい。

 特に、有権者に最も身近な存在の市町村議員選挙は29市町村議選で497人が出馬する。

 候補者は地域の課題だけでなく、辺野古新基地建設や南西諸島への陸自配備など防衛戦略の南西シフトについて、それぞれの政策や賛否を熱く語ってほしい。

 

■勢力図変化が最大の争点

 

 3市町議選の構図や立候補予定者の首長に対する支持動向などについては、これまで詳報してきたとおりだ。いずれも勢力図変化が最大の争点となる。

 石垣市議会議員選挙は定数22人に対し、30人が出馬の予定。内訳は現職15人、新人11人、前・元職4人で、与党系17人、野党系13人。

 平得大俣への陸上自衛隊基地配備計画をめぐり、今後市有地売却議案の提案が見込まれることから最大の焦点となる。

 本紙が実施した立候補予定者アンケートにより、陸自配備および平得大俣への配備についての賛否、その理由などが明らかとなった。

 それによると陸自配備そのものについては「賛成」17人、「反対」11人、「慎重」2人の結果となった。

 一方で、平得大俣への配備については「賛成」13人、「反対」12人、「慎重」「その他」5人の結果となった。

 公明2氏はいずれも「慎重」と答えているが、その理由を明かしていない。

 市議選は2日の告示とともに一気に終盤戦を迎え、9日に投開票される。

 竹富町議会議員選挙は定数12人に対し、15人が立候補を表明している。

 町議選は従来から地縁血縁や島の代表を選ぶ傾向が強い。ただ、波照間島で新人3人が出馬表明して共倒れが懸念されており、同島の結果が激戦区の西表島や他島の議席に影響するか、注目されている。

 4日告示、9日投票、翌10日に開票される。

 与那国町議会議員選挙は定数10人に対し、12人が立候補を予定している。今選挙から議員定数が6から10に増員される。

 陸自沿岸監視部隊の配備後初めてとなる選挙で、約200票とされる自衛隊票の行方が注目されている。

 4日告示、9日に投開票される。

 

■問われる沖縄の民意

 

 県知事選挙は、翁長県知事の遺志を継ぐオール沖縄側が沖縄3区選出の衆院議員玉城デニー氏、自公維体制で県政奪還をめざす保守系が前宜野湾市長の佐喜真淳氏。一騎打ちの構図が固まった。

 13日告示、30日投開票される。

 沖縄の戦後史において県民が自ら米軍基地に土地を差し出したことはない。辺野古新基地建設は、まさしくそれを問う。

 名護市長選挙同様の選挙態勢を構築する佐喜真氏と、翁長知事の遺志を引き継ぐ玉城氏。沖縄の未来をかけた選挙だ。県の埋立承認撤回も焦点となる。

 一方、石垣市区の県議補欠選挙は自民党が大浜一郎氏を公認。先に出馬の意欲を示していた市議会議長知念辰憲氏が出馬を見送ったことで、無投票の公算が大きくなった。21日告示、30日投開票される。


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