南の島の星まつり2018(同実行委委員会主催)星空観望会を18日に控え、関連イベントとして国立天文台VERA石垣島観測局が12日、一般向けに特別公開された。この日に合わせて主催した国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)は、銀河系内にある電波天体の距離と運動を高精度で計測する「20㍍電波望遠鏡」を動かす体験を初めて行い、多くの家族連れが宇宙や星空の魅力に触れた。
国内最南端に位置するVERA石垣島観測局は2002年5月に完成。03年から石垣島を含めて国内に4基ある電波望遠鏡で、銀河系の3次元立体地図を作るVERAプロジェクトが進められている。
イベントでは、ミニ講演会もあり、専門職員が最新の天文学やVERAについて説明。特別なコントローラーで電波望遠鏡を操作するコーナーは多くの子どもたちが巨大な望遠鏡を自由に操作して楽しんだ。パネル展や記念写真シールの作成、ブラックホール模型の展示もあった。
家族5人で訪れた山里将太君(9)=石垣市平得=は「何度もVERAに来ているけど、電波望遠鏡を初めて操作できてうれしい。謎の多い宇宙が好きで、いろいろ勉強したい」と喜んだ。
水沢VLBI観測所の坂井伸行研究員は「年1回の公開イベントを通して、われわれやVERAの役割を広く知ってほしい」と期待した。