石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は1日午前、大浜信泉記念館で開いた臨時校長研修会で文部科学省が4月17日に小学6年生と中学3年生を対象に行った全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の石垣市の結果を公表した。それによると、小学校算数Aの平均正答率は64%で、全国平均を0・5ポイント上回ったが、それ以外の4科目と、中学校の全科目で全国・県平均に及ばなかった。中学校理科の正答率30%未満の生徒は、前回実施された15年度の37%(183人)に対して10%(43人)となっており、改善が見られた。
市教委学校教育課の宮良健指導主事によると、小中いずれも全体的に正答率が低下しており、学習意欲や勉強時間などを問う児童・生徒質問紙の肯定(積極)的な回答率も低かった。
改善策として市教委は▽全校体制でのPDCAサイクルの確立▽子どもたちが安心して学習できる環境と学びに向かう集団づくり▽「主体的・対話的で深い学び」を意識した授業改善—など五つの視点で検証する「『一人一人の学力を伸ばす5つのポイント』の見える化検証シート」を作成、全校に活用を促した。
また、授業の中で各種調査問題の形式に慣れさせ、補習指導や家庭学習などと連動させることや、課題のある教科と学級では複数の教師が協力して授業を行うチームティーチング(TT)を行うよう求めた。
宮良指導主事は「2学期からの取り組みが大きなカギとなる。各学校の実態に応じた改善策の取り組みの徹底を、同一歩調で行ってほしい」と呼び掛けた。