全国と比べて高い沖縄県の肝疾患死亡率について考え、予防対策の強化につなげようと「肝臓病公開講座」(主催・八重山地区健康おきなわ21推進会議、琉球大学医学部付属病院肝疾患相談室)が28日午後、八重山合同庁舎で開催され、参加者約60人が県内の肝臓病の特徴やウイルス性肝疾患、生活習慣と肝疾患の関連などに理解を深めた。
「沖縄県の肝臓病の特徴と肝炎ウイルス感染症について」の演題で講話した琉大医学部付属病院第一内科特命講師の前城達次医師は、県内では肝硬変の死亡率は全国一と高い一方、肝臓がんの死亡率は低いと説明。
B型・C型肝炎などウイルス性肝炎にも触れ、B型は感染のみでほぼ治療を受ける必要はないが、まれに治療を要する状態になる人がいることや、八重山や宮古などの離島は以前、B型肝炎ウイルス感染者が多かったことなどを紹介した。
前城医師は「B型もC型も自己負担額は患者の収入に応じて月1万円か2万円程度。B型は一部の人は治療が必要なので、定期的な検査を受けてほしい。C型は早く治療を受ける必要がある。以前治療(インターフェロン)を受けたが、副作用が強くて中止した人などは専門医に相談してほしい」と呼び掛けた。
かりゆし会ハートライフ病院の佐久川廣副院長は「生活習慣関連肝疾患について」の演題で講話した。