人生で一度は登ってみたいと思っていた標高3776㍍、日本最高峰「富士山」に去る14日、15日、同級生6人と、その息子1人を含む7人で登頂に挑んだ▼大手バスツアーに参加し、5合目から途中、8合目の山小屋での約5時間の休息と、登山路での小休止を挟み、合計11時間の登山。防寒具や水、簡易食糧などを詰め込んだリュックを背負い、長い列を成してひたすら歩いた▼ハイキングコースのような序盤ののどかな登り出しから徐々に傾斜のきつい火山砂利の山肌を登り、難所となる7合目以降はゴツゴツとした長い岩肌が立ちはだかる。雲が太陽を遮るたびに気温が一気に下がり、徐々に薄くなる空気が体力を奪った▼結果は、同級生の女性が8合目で無念のリタイアとなったが残り6人は無事登頂に成功。気温5度の山頂で幻想的な御来光を拝むことができた▼しかし、実感したのが富士登山の人気ぶり。中国や欧米系の外国人も多く、登山ガイドによると、筆者たちが登った吉田ルートだけでも1日6000人、4ルートで2万人近い人が登頂を目指す▼筆者は登りで体力を使い果たし、下りで限界に達した。6合目から、馬の背に揺られて下山。「何とかなるだろう」と安易な考えで臨んだが体力不足を痛感させられた今回の富士登山だった。(下野宏一)
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