災害時に高齢者や障がい者などの要援護者が安心安全な避難生活を送ることができる「石垣市福祉避難所兼ふれあい交流施設」の起工式が18日午前、おおかわ幼稚園西側隣接地で行われ、中山義隆市長ら3人がくわ入れなどで工事の安全を祈願した。来年4月1日の供用開始を予定している。同施設は、県八重山農村青少年教育センターを解体して新築。同センターでの実施事業を継続し、福祉と農の連携強化を図っていく考え。平常時は要援護者と関係団体、地域住民らが気軽に触れ合える交流施設としても活用する。
施設は鉄筋コンクリート造りの3階建て。敷地面積1695平方㍍、建物の延べ床面積1050平方㍍、建築面積607平方㍍。総事業費は備品購入費などを除く4億3400万円。一括交付金を活用するが、金額については県と調整中。
1階と2階に多目的ホールや和室、多機能トイレ、浴室、図書室、厨房(ちゅうぼう)を整備。エレベーターを完備し、3階は倉庫として利用する。
災害時の受け入れは医療や介護依存度が高い要援護者や、障害などにより集団での避難生活が困難な市民を対象にしており、市災害時要援護者登録制度の登録人員のうち、約200人の受け入れを想定。近隣の幼稚園や公民館などと連携し、地域に密着したイベントなども開催する計画だ。
中山市長は「児童、高齢者、障がい者などが気軽に触れ合い、高齢者に対する畏敬の念と、障がい者に対する思いやりや理解が深まり、地域福祉の機運醸成が期待される」とあいさつした。
施工業者は次の通り。
▽監理者=㈲池城設計(池城安芳代表取締役)▽建築工事=㈲金城建設(金城賢介代表取締役)▽電気工事=㈱基電(新城永人代表取締役)▽機械工事=㈲和電工業(与那覇弘光代表)