2回目の挑戦で最優秀賞に合格。合格発表で自分の名前を見つけた時、理解するのに時間がかかった。「先生孝行できた、という喜びで2日間くらい目が開かなくなるほど泣いた」と話す。
バスガイド時代に三線を始め、20歳で新人賞に合格。白保に嫁いだことをきっかけに、横目博二・貞子研究所に通い始め、30歳で優秀賞を突破。出産や子育てで中断、再開を繰り返しながら教室通いを続けてきた。
最優秀賞合格を祝ってくれた子育て中の友達が「自分も落ち着いたらまた三線をやろうかな」と言ったことも、励みになったようで大きな喜びだった。
試験本番は緊張のあまり1曲目の「越城節」の息継ぎが狂ってしまい、合格はほぼ諦めていたという。
八重山民謡は自身にとって「生活の一部。白保で畑作業するようになって、神様や自然に感謝する気持ちが分かり、心にしっくり来るようになった」と話す。
現在は3人の娘と一緒に横目研究所に通う。今後の目標について「子どもたちが島を離れるまでに、八重山民謡に歌われるたくさんの景色を見せ、たくさんの人と交流させ、民謡の心を伝えていきたい」と笑顔を見せた。
よもち・まき
白保在住、新人賞2000年、優秀賞2010年、横目博二・貞子研究所
(終わり)