2014年に叔父にあたる當山善堂氏の研究所に入門。翌年に新人賞、16年に優秀賞に合格。今回、初挑戦で見事、最優秀賞を射止めた。
高校まで石垣島で暮らし「子どものころから、父親の演奏する三線を聴き、生活の中に八重山民謡があった」と話す。祖父母との方言での日常会話で、八重山民謡特有の中舌音も知らないうちに身に付けていた。
進学のため沖縄本島へ出ると當山氏から入門の誘いを受けるが、学業が忙しく先延ばし。就職後も入門を渋っていた内間さんは「本当は、言葉は悪いけど堅物の先生の研究所に入ったら大変と思い断っていた」と笑う。
50歳を過ぎ、やっと研究所に入門。「変な癖がついていたので最初のころは丸1日練習をさせられ、姿勢や持ち方、歌い方を徹底的に直された」と話す。入門後は、とんとん拍子で各賞に合格。「完璧主義で理論派の先生の教えのおかげ。その歌の背景や歴史まで教えてもらえる稽古は、まるで学校の授業のよう」と振り返り、「先生に師事してよかった」と感謝する。
今後について内間さんは「先生の元気なうちにいろいろなことを吸収して次世代に八重山の歌を伝えていきたい」と決意を新たにした。
うちま・よしぞう 宜野湾市、会社員、第41回新人賞、第42回優秀賞、當山善堂研究所