大浜村の英雄・オヤケアカハチの遺徳をしのぶ「赤蜂慰霊祭」(大浜公民館主催)が2日午前、崎原公園内の赤蜂慰霊碑前で開催され、公民館役員や児童ら約100人が参列した。
アカハチは厳しい年貢の取り立てのあった15世紀の琉球王府時代、農民が楽しみにしていた収穫祭のイリキヤ・アマリの祭祀(さいし)を王府が禁止したことに反旗を翻したとされ、大浜村では農民救済の英雄として慕われている。
慰霊祭では、全員で合掌した後、次呂久栄重館長が「地域発展につなげていくためにも、アカハチの遺志を受けつぎ、その偉業を後世に伝えていこう」とあいさつ。大浜老人クラブ長寿会の東田正祥会長は「小学生や保育園の皆さんにはアカハチのように力持ちで勇気があり、決断力のある大人に成長してほしい」と願った。
地域史に詳しい廣田辰雄さんがアカハチが反旗を翻した理由や時代背景、伝承について紹介。最後に、全員で「アカハチの歌」を合唱した。
大浜小児童会長の小濵廉貴君(6年)は「僕もオヤケアカハチのようになれるよう、勉強やスポーツを頑張りたい」と話した。
慰霊碑は1953年に建立された。浜下りの時期に生涯を終えたとされることから、毎年旧暦の3月3日に慰霊祭を開いている。
公民館は19日午後5時から、アカハチ銅像前で第12回アカハチ祭りを予定している。