竹富町は2日、町制施行70周年を迎える。同日午前11時から西表島の中野わいわいホールで記念式典、祝賀会を開き、70年の歴史を振り返り町のさらなる発展を誓う。ことしは、斜里町姉妹町盟約45周年、対馬市友好都市協定2周年にもあたる。西大舛髙旬町長は6月21日、八重山毎日新聞社のインタビューに応じ「第2次竹富町海洋基本計画を活用した町の振興を図りたい」と述べ、町民生活と切り離すことのできない海洋資源を有効活用する考えを示した。竹富町は1948年7月2日に村から町に昇格した。(11面にインタビュー一問一答)
竹富町は、南北約40㌔、東西約42㌔、約1700平方㌔㍍の広大な海洋に計16の島を有する。島々の周辺と島間に存在するサンゴ礁の面積は、町全体の陸地面積とほぼ同じ296平方㌔㍍。波照間島や仲御神島など4有人島、5無人島が領海・排他的経済水域(EEZ)などの根拠となる国境離島だ。
西大舛町長は同計画(18~22年度)の実施期間中に定めた達成目標を示し、「来年度にかけて一部を除き超高速ブロードバンドを導入する。通信インフラを使い新規事業も推進したい」と決意。「住民の足である海上交通網は、役場移転に併せて島々間の定期運航を実現させなければならない」と懸案事項の解決に前向きな姿勢を見せた。
波照間空港の路線再開をめぐり、滑走路の延長計画について「EEZを使い時限立法の特別枠で予算手当を受けられないか、国と調整していきたい。予算化されれば、滑走路延長も早期に取り組める」と明らかにした。
さらに、環境保全、観光産業、漁業、海底資源など「さまざまな用途で本計画が生かせると思う」と可能性を話した。