18日朝の通勤、通学の時間帯を直撃した大阪府北部を震源とする最大震度6弱を記録した地震▼9歳女児ら4人が犠牲になり、交通網は混乱し、街には行き場のない帰宅困難者があふれるなど、都市型災害最大の課題が改めて浮き彫りとなった▼地震は浅い地下で起きた「直下型」。震源周辺には活断層が集中しているほか、1995年に発生した阪神大震災との関係などから、専門家は「いつ大きな地震が起きてもおかしくなかった」と指摘する。気象庁は今後1週間程度、震度6弱程度の地震が起こり得ると注意喚起している▼私たちは、2011年に起きた東日本大震災で大地震と大津波、それに伴う原発事故など想定外という自然災害の恐ろしさにぼうぜんとなった。さらに2016年の熊本地震では、自然の脅威を目の当たりにし、災害への備えの大切さを学んだ▼いつ、どれほどの規模で、どこで発生するのか。地震を完全に予知できればノーベル賞ものだが、現代科学はいまだ把握できず研究途上にある。近年、地震学者らの間では歴史から学ぶ研究が広がりをみせているという▼突然、ズシンとおしりが突き上げられる感じの地震ほど怖いものはないと言われる。発生時にまず何をなすべきか、やはり普段から防災を自分に言い聞かせる方がよいと心したい。(鬚川修)
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