全国からアマチュア天文愛好家や天文学者が集い、彗星(すいせい)について話し合う「第48回彗星会議in石垣島」(同実行委員会主催、八重山星の会共催)が16日午後、市民会館展示ホールで初めて開かれた。昨年の開催地は旭川市。
全国からの愛好家約50人を前に、八重山星の会の通事安夫代表は「石垣島は北緯24度にあり、国内でも赤道に近いことから、多くの天体観測に適した地域。88星座のうち84星座を見ることができる。彗星会議とともに石垣島の星空を楽しんでほしい」とあいさつ。
会議では、愛媛県久万高原天体観測館の中村彰正氏が「2017年の彗星発見と観測のまとめ」として、17年は70個の彗星が発見されたことを報告。吉田誠一氏が主な彗星の光度変化を発表した。
八重山星の会の通事代表も「私の彗星体験」として、星の会の立ち上げのきっかけや、これまで撮影してきた彗星の写真などを紹介した。
久しぶりに会議に参加したという多胡昭彦さん(85)=岡山県=は、これまでに四つの彗星を発見しており、「北の方に住んでいると、少しでも南の星を見たい気持ちがある。今回は曇りなので見られるかどうか。久々の星仲間との交流も楽しみ」と笑顔を見せた。
招待講演として、元国立天文台研究技師の福島英雄氏が「石垣島天文台の観測成果」を話した。
会議は17日も同ホールで行われ、午後1時半から公開講演「宇宙の謎~なぜ私たちはここにいるのか~」、「太陽系小天体の謎~予想通りにならないから面白い」が予定されている。