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議員増分予算、現段階で確保せず 与那国町議会一般質問

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議員定数増に伴う4人分の議員報酬の予算について、今後も計上しない可能性を示唆する外間守吉町長=15日午前、与那国町議場

 【与那国】6から10への議員定数の改正で、9月9日に執行される町議選から新たに増える4人分の議員報酬について、外間守吉町長は15日、議会側との未協議を理由に現段階で予算を確保していないことを明らかにするとともに「予算の提案権は私にある」と述べ、今後も計上しない可能性を示唆した。前西原武三氏の一般質問への答弁。約2年前の9月定例会で野党側が議員定数条例の改正案を強引に採決したと強調、「増員する財源確保の算定と根拠を示してほしい」と要求した。終了後、野党側は「なぜ2年前の話を今ごろ持ち出すのか。選挙前で与党候補者の擁立が難航しているからではないのか。町政の私物化だ」と反発した。

 議員定数の増減をめぐっては、三位一体改革の国庫補助負担金削減に伴う財政難で2006年の選挙以降、定数を12から6に半減したが、その後の財政の持ち直しや人口増などを踏まえ、2016年9月議会で出席した野党3氏の全会一致で定数を10に改正する条例案を可決、与党2氏は「議論がされていない」などとして採決時に退席した経緯がある。

 一般質問で前西原氏は、質問項目になかった予算を伴う条例制定について確認。外間町長は、議会が執行部と事前協議をせずに条例改正を行ったとし、地方自治法第222条の「必要な予算確保の見込みが得られるまでは条例を提出してはならない」との規定に違反すると主張した。

 外間町長はまた、議員4人増で年間約1500万円の財源が必要になることから町の継続事業や新規事業が縮小される可能性に言及、「事前協議もなく議員提案での条例を強引に可決し、財政調整は執行部へ丸投げするような事態が多発すれば、町の財政破綻は免れない」と訴えた。

 当時、議員定数の改正案を提出した田里千代基議長は取材に「時代や社会変化で人口も増加して財政は議員が12人いた当時に戻っている。2年前に可決されたことを今ごろ蒸し返すのは理解できない」と話した。

 与那原繁氏は「3月議会の議案審議で議員報酬の改定について別の議員が説明したが、総務課長から9月の補正で調整する旨の答えがあった。財政調整の担保はすでにとれている」と反発を強め、崎元俊男氏は「この件に関しては臨時議会を開いて議論されると思う」と述べるにとどめた。

 【6月定例与那国町議会要旨】

 ▶水道止水栓 

 與那覇英作氏=空き家の井戸にもふたがないが、把握と対策は。

 上地常夫総務課長=町有地分は把握している。空き家は所有者の対応が必要になるが、調査したい。

 ▶漁協食堂

 與那覇氏=現状は。

 慶田嵩精三産業振興課長=町漁協が運営を行い、午前8時から同11時までは仲買人の休憩場所となっている。認識されていない仲買人にもその旨を伝えて利用してもらう。

 ▶久部良多目的集会施設

 前西原武三氏=建物は老朽化でひび割れがひどく、剥離もある。修繕の見通しは。

 上地総務課長=把握しているが、耐震強度も含めて修繕は大掛かりになる。公民館機能や台風時は防災避難場所なので、9月以降に予算措置して対応したい。

 ▶防災無線のデジタル化

 前西原氏=防災無線が全体的に聞こえない。今後の対応は。

 上地総務課長=経年劣化で最低限の屋外スピーカーで稼働している。交換部品もない。県と調整して本年度に予算を確保してデジタル化に移行する。個別受信機も含めて約3億円で整備可能。来年9月までに整備する考え。


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