政府は1日の閣議で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に申請していた奄美・沖縄の自然遺産(鹿児島、沖縄両県)の推薦を取り下げることを了解した。再申請し、最短で2020年の登録を目指す。
ユネスコの諮問機関は5月、推薦地にいる希少動物の多様性を評価した一方、飛び地が多く一体性が確保されていないと指摘。推薦書の出し直しを求める「登録延期」を勧告していた。
中川雅治環境相は1日、閣議後の記者会見で「ユネスコ諮問機関の勧告を真摯(しんし)に受け止め、早期で確実な登録に向けてすぐにでも再スタートを切りたい」と述べた。
推薦書は6~7月にバーレーンで開かれるユネスコの世界遺産委員会で審議される予定だった。しかし政府はいったん取り下げた上で再申請する方が、早期登録につながると判断した。今後は勧告を踏まえ推薦書を見直し、早ければ19年2月1日までに再申請する。