消費税が4月1日に5%から8%に引き上げられる。増税に向け「上がる前に1円でも安く買おう」と駆け込み需要が高まり、市内の大型スーパーや家電量販店では増税前の需要を想定し、普段の倍以上の品を準備して対応。一方、石垣市内では製造・卸売業は1日出荷分から増税を価格に反映させるが、個人経営の小売、飲食業では価格転嫁に及び腰な店舗も多く、対応も店舗によって異なり、増税による影響が懸念される。
引き上げ前の3月30日、休日とあって市内のスーパーではトイレットペーパーや缶詰、飲料水、調味料、洗剤など生活必需品や保存できる食品をまとめ買いしようと、通常より多くの買い物客で混雑。従業員らが品切れの商品を棚に並べる作業に追われていた。
買い物に来た40代の女性は「家族が多いので家計への影響は大きいため、少しでも出費を抑えようと調味料など日持ちのするものやトイレットペーパー、洗剤などストックできるものをまとめて買った」と話す。
また、30代の男性は「まとめ買いしたくてもそんな余裕はない。消費税が上がっても給料が上がるわけではないので、今後の生活に影響が出ないか不安だ」と話していた。
家電販売店によると、シーズン前の早めのエアコン購入や、全国高校野球や6月のサッカーワールドカップを観戦するため、テレビの買い替えも増えているようだ。
宅配業者は、駆け込み需要によるネット通販などの取扱量の急増に加え、引っ越しシーズンが重なり、商品配達の遅延が出ているという。