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冬~春期 低い稼働率 竹富町内宿泊施設

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竹富町観光入域者数と宿泊施設稼働率

 竹富町商工会(上勢頭保会長)は、町が目指す滞在型観光の実現に向け2017年度に、町内5島6地区で宿泊施設の客室稼働率の動向や宿泊者のニーズ調査を実施した。町内の観光入域客数が最も多い冬~春期に同稼働率が30%前後と低く、観光客数と稼働率が逆相関にあることが明らかになった。上勢頭会長は新石垣空港の開港後、「竹富町は空港の恩恵をあまり得られていない」と指摘し、新たな観光メニューで観光客を「通過型」から「滞在型」に転換させたい考えを示した。

 調査は、2017年伴走型小規模事業者支援推進事業の一環。滞在型観光の強化に向け実態を把握するため西表島西部、同東部、竹富島、小浜島、波照間島の宿泊施設や宿泊者にヒアリングなどを行った。宿泊稼働率と16年の町内観光入域数(月別)を照らし合わせ課題を分析している。

 シルバーや学校など団体旅行が集中する冬~春期の観光客数は、3月12万4000人、2月10万5000人と多い一方で、客室稼働率は3月38・9%、2月28・3%と低い。

 これに対し、県内で観光シーズンとされる8月は9万人、7月7万5000人と冬~春期に比べ観光入域客数は少ないが、稼働率は8月69・5%、7月68・5%と高い。

 宿泊者へのアンケート結果から、滞在する人はリピーター率が高く、各島での具体的な滞在イメージや目的を明確に持つ人が多くみられた。

 事業者からは「島ごとの個性を生かした観光」や星空保護区認定を活用した「星空や朝日をテーマにしたツアー」などの実施について意見が寄せられた。

 町商工会ではこうしたデータを基に、夏場と冬場に生じているミスマッチを解消するため「宿泊しないと体験できない観光メニュー・ツアー」を模索中で、町や関連事業所と連携を取り、本年度から動きだす予定だ。

 一方、施設の老朽化や後継者不足、外国人観光客向けのサービス拡充など、課題もある。 

 町商工会の古謝スマ江所長は「勉強会などで滞在型についての理解を深めてもらい、プランやメニューの開発を目指したい」と話している。


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