郡内5製糖工場の2017/18年期実績がまとまった。今期は、台風などによるサトウキビへの大きな被害が無く生産量は13万4675㌧と前期から2万7994㌧アップした。収穫面積の合計は前期を389㌶上回る1985㌶だった。一方、長雨や干ばつの影響で波照間と小浜で、前期と比べ10㌃当たりの単位収量(単収)が減少。日照不足などで5工場のうち与那国以外で甘しょ糖度も下がった。
各製糖工場の操業日数は石垣151日、西表131日、波照間121日、与那国111日、小浜90日。
このうち、生産量1万1773㌧と過去3番目の実績を収めた西表糖業㈱は、新工場が稼働した14/15年以降、生産量と産糖量で最高値を記録。管理部の大嶺誠次長は、「気象条件の影響も多少あったが、原料や製品の品質も良い」と話した。
小浜製糖工場では、来期の種苗用の原料も収穫し、増産へとつなげた。来期収穫用の夏植が長雨の影響で定植が思わしくなく、来期に不安材料を残した。
波照間製糖㈱は、前期の豊作に比べ今期は平作。昨年8月の雨不足で成育が思うように伸びなかったが、それ以降は原料の品質も向上した。
与那国支店製糖工場は、前期に引き続き台風の影響も無く、生産量は当初見込みを300㌧上回る4704㌧となった。単収、糖度とも上昇した。
去る3日に操業を終了した石垣島製糖は、前期と比べ収穫面積、単収とも伸びたことで、生産量は前期を2万5028㌧(32・5%)上回る10万2041㌧と15年ぶりに10万㌧を超えた。
JA沖縄八重山地区営農振興センターさとうきび対策室の仲唐敏和室長は「全体的に操業期間も計画より伸び、収穫量もアップしている。しかし、天候の影響で糖度の低い工場もあった」と実績について述べた。