銘柄牛ブランドとして定着した「石垣牛」。島内ではかなりの高額にもかかわらず来島した観光客を中心に人気を集める▼そのブランドを維持するため、JAや行政、部会など関係9機関で組織する「JA石垣牛銘柄推進委員会」が4月から石垣牛を適正に取り扱う店舗の認定制度をスタートさせた。市内の46店舗が認定され「正規の石垣牛取扱店」としてのお墨付きをもらった▼島内では、このほかに美崎畜産の「美崎牛」や、ゆいまーる牧場の「KINJO BEEF」など、地元産黒毛和牛を肥育したブランドがあり、餌や肥育期間などに独自にこだわり、その品質を競い合っている▼JA石垣牛は、全国の銘柄牛がそろった昨年の食肉産業展第2回銘柄牛肉好感度コンテストで最優秀を獲得、一躍全国区に。美崎牛は台湾、KINJO BEEFは香港や米国にも出荷。国内外で注目を集める▼各銘柄牛が競い合うことは、それぞれの品質向上につながる。消費者にとっても食の選択肢が増え、その違いを味わう楽しみも生まれてくるだろう▼ただ、関係者によると、銘柄牛をうたった粗悪な肉も一部では出回っているとか。せっかく定着したブランドだけに、消費者を失望させることがないよう、生産者から供給店舗まで一貫した品質管理が必要だ。(下野宏一)
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