石垣市が農水産物プロモーション事業の一環として昨年11月に東京都港区西麻布で開設した石垣島食材活用レストラン「離島24。Ishigaki Island Market」は1日、代官山で移転オープンする。代官山での店舗開設に担当の農政経済課は「石垣島の食材をより多くの方に知っていただく機会づくりを考えると、流行に敏感な若者が昼間も滞留する代官山は、プロモーションの場所としてはベスト」と期待している。
レストランは、実際に調理された石垣島食材を味わえる、農水産物プロモーションの拠点となる常設店。石垣島食材は少量多品種のため販路先との継続的な取引が難しく、複数の食材を統合的に取り扱うことで販路を促進する狙いがある。これを通し、石垣島の食材を使用したいという飲食店の発掘につなげていく考えだ。
市が拠点設置支援として家賃などを補助し、㈱市経済振興公社が店舗を経営、㈱東京トリップが店舗を運営する。公社が旬の食材をとりまとめて発送し、トリップ側が食材に合った料理をランチとディナーで提供する。市は19年度まで支援を継続し、独立を目指す。
今回の店舗移転は、ブランドづくりと採算性を考慮した結果。農政経済課はさらに、市と産官学連携事業を展開する産業能率大学のキャンパスが代官山にあることから、「大学生の島食材のレシピ開発などでのコラボレーションでも立地的に期待できる」としている。