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屋久島の二の舞いになるな 総量規制の導入が重要

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世界遺産登録地への総量規制について対談する大牟田一美氏(右)と高山雄介事務局長=15日午後、中野わいわいホール

 【西表島】竹富町の「イリオモテヤマネコの日」制定から3年目を迎えた15日午後、JTEF西表島支部やまねこパトロール主催の第3回記念シンポジウム「屋久島が教える、西表島が今すべきこと」が中野わいわいホールで開催された。国内第1号の世界遺産登録地である屋久島の屋久島うみがめ館代表・大牟田一美氏が登壇し、ガイド認定制度や総量規制導入が暗礁に乗り上げた経緯を紹介。大牟田代表は「西表は屋久島以上に観光客が来るのでは。いまの内に(総量規制など)取り組まないと屋久島の二の舞いになりかねない」と懸念した。

 屋久島は▽自然美▽生態系—を評価され、政府が1992年に登録推薦。93年に白神山地とともに国内初の世界自然遺産に登録されている。

 シンポでは、屋久島が遺産登録後にウミガメの産卵地・永田浜への立ち入りに時間制限を設けるなど総量規制導入を試みるも、「観光産業にあまり影響を与えるべきではない」と屋久島町議会で全会一致で否決された流れを報告。

 同浜では現在、オーバーユースによりウミガメの産卵率が低下、多くの卵が踏まれるなど深刻な問題が発生しているという。

 同パトロールの高山雄介事務局長と対談した大牟田代表は「登録後に観光客やガイドが大きく増えてからは難しい。西表は学校教育を含め、小さな子どもからお年寄りまで腰を据えた話し合いを」と憂慮した。

 屋久島を現地視察した高山事務局長は、「観光地として整備され、一般観光客とマスツアー客、エコツアー客が入り交じって観光していた」と振り返り、「インフラを整えてしまったが故に観光客が増加し、維持管理の新たな問題が生まれる側面もあった」と提起。

 また、インフラ整備で観光客らのガイド利用率が低下傾向にある実態も紹介した。


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