3月議会の外間守吉与那国町長の答弁にがっかりした。一般質問で与党議員が低迷する町の観光振興で「関係各団体とキャラバン隊をつくり、町長が先頭に立って観光客を誘致してはどうか」とただしたのに対し、こう答えたのだ▼「いくら観光客を誘致しても飛行機が39人乗りでは、与那国に来られる数も限られるので機体の大型化を優先し、ジェット機の再就航を航空会社に引き続き要請していく」と(20日付本紙)▼町のトップがこのように悲観的で消極的では島で観光業に携わる人々は、これからの観光産業に夢も希望も持てないだろう▼これは卵が先か鶏が先かの論議でなく、町長はトップセールスで積極的に観光客を誘致すべきだ。需要があれば航空会社は、新空港の全日空のように中型機も飛ばす▼逆に乗客がいなければ、与那国路線のように地域の反対を無視し撤退縮小する。それが企業の本質だ。それだけに町長は島の活性化のため、観光需要掘り起こしと受け皿整備にもっと真剣になるべきだ▼それとも与那国は観光がなくとも自衛隊が来るから大丈夫という考えなのか。その自衛隊誘致と引き換えの9項目のインフラ整備も、わずか50%の補助率では財政的に逆に町の足を引っ張りかねない。各面で外間町長の資質、行動力が問われている。(上地義男)
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