旧公民館の老朽化に伴い、宮良小学校前に移転新築された新宮良公民館の落成式・祝賀会が14日午後、行われた。2009年の建設期成会立ち上げから10年目。地域住民や関係者ら約400人が待望の新公民館完成を祝うとともに、新たな地域活動の拠点としての活用に期待を寄せた。
新公民館建設をめぐっては09年に期成会を設立、資金の積み立てを開始したが、建築単価の高騰により建設のめどがつかず活動が停滞。15年に期成会を再編し活動を再開。建設地や補助金の見通しも立ち資金造成活動も加速。これまでの積立金約4000万円に加え、約6000万円を集めた。
総工費は約1億7265万円。積立金と寄付金の約1億円に加え、石垣市と宝くじコミュニティー事業の補助金計7500万円を活用。新公民館は敷地約19999平方㍍に鉄筋コンクリート1階平屋建て(約396平方㍍)。252人収容の多目的ホール、事務室、会議室、調理室、保管庫を完備した。
期成会の前花雄二会長は「(新公民館建設には)宮良人の底力を見た思い。この公民館が何十年も堅固で字民のよりどころになることを願う。公民館は冠婚葬祭の実施も視野に入れ造った。葬祭については今後の後輩たちに委ねたい」とあいさつ。
前島邦広館長は「字民長年の願いだった新公民館が完成した。宮良はこれまで郷土愛にあふれる先輩方が素晴らしい公民館活動をつくり上げてきた。伝統ある活動を受け継ぎ、地域に根を下ろし、住民を互いに結び、地域の力を高める公民館を目指したい」と決意を新たにした。
中山義隆市長も訪れ、「宮良村は古くから長幼の序を重んじ、礼節と協調を尊ぶ地域。地域活動の維持継続と、災害時における拠点施設として建設費用を補助した。新公民館がさまざまな場面において活動の拠点となることを祈念する」と述べた。
午前中には宮良小学校の鼓笛隊が集落内をパレード。オープニングセレモニーでは獅子舞、棒術、旗頭が披露された。10万円以上を寄付した195人と、施工業者に感謝状が贈られた。