石垣市はことし3月、公共施設等総合管理計画の行動計画となる公共施設アクションプランをまとめた。2018年度から10年間に大規模改修、建て替え、新設、取り壊しなどを予定する27施設を列挙。概算事業費は192億円余りを見込んでいるが、プラン策定時に費用が計上されていない事業もあることから今後、追加する。前半5カ年に、老朽化が進行している施設の建て替え工事と、新たな行政ニーズに対応するための施設建設が集中しており、概算事業費の平均は年間約34・5億円となっている。
前半5カ年では新庁舎建設(18~20年度)、クリーンセンターのプラント設備更新(21年度)、わかば幼稚園と川平保育所の再編による認定こども園の新規建設(18年度)、福祉避難所兼ふれあい交流施設の新規建設(18年度)、玉取展望台トイレの新設(18年度)、国有となっている西海区水産試験場の購入(18年度)、新川住宅の建て替え(18~21年度)、石垣小学校校舎の建て替え(19~21年度)が計画されている。
西海区水産試験場については水産研究や水族館構想、高等教育機関誘致の基盤として整備するため2018年度一般会計予算案に購入費用5億1000万円を計上したが、具体的な利活用計画が明確になっていないとして3月定例市議会で予備費に組み込まれた。今後、補正で対応することになる。
一方、プランでは、築40年以上が経過する市立八重山博物館、県営・市営団地の集約化に伴って生じる余剰地で計画されている消防出張所も、建て替えと新設の対象施設としたが、実施時期を明記しておらず、今後検討する。
プランの実施に当たっては、財政の中長期的な見通しをもとに実施可能な事業費の範囲を検討するとともに、優先順位を検証して予算化し、事業実施年度の調整を行うことで財政負担の平準化に取り組む、としている。