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石垣市長選 立候補3氏に聞く

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右から宮良操氏、中山義隆氏、砂川利勝氏

 石垣市長選(11日投開票)に立候補している前市議で新人の宮良操氏(61)=社民、社大、共産、自由、民進推薦=、3期目を目指す現職の中山義隆氏(50)=自民、公明、維新、幸福推薦=、前県議の砂川利勝氏(54)=無=は5日までに八重山毎日新聞社のインタビューに応じ、①出馬を決意した理由②争点③陸自配備計画への見解・対応④他候補との違い⑤有権者に最も訴えたいこと|について答えた。

■宮良 操氏

 陸自配備の信問う

 ①中山市政を議場から見てきたが、住民合意がないがしろにされている。ミサイル基地配備問題では、署名活動もあり、住民投票条例で市民の信を問うべきだと議会で提案したが、実現しなかった。郷土の姿の大きな変化が危惧される中、これはもう市長選で信を問うしかないと決意した。

 ②ミサイル配備問題が問われている。市民が島の未来を決めることも問われている。ミサイル問題といっしょに環境問題もクローズアップされている。130万人余りの観光客が訪れており、持続的な観光を考えると、環境は大事な視点。また、将来を担う子どもたちの育成も問われている。私は市長給与を10%削減して財政を捻出したい。

 ③ミサイル基地配備反対の姿勢を貫いている。これが政策の土台。(相手候補は)選挙後に市民と話し合いをしたり、白紙にしたりと、争点をずらしている。認めるか認めないのかで信を問うべきだ。私は、従来の個別的自衛権という位置付けであれば自衛隊に反対ではない。ただ、沖縄が日本の安全保障を過重に担っている。戦後73年。この先も沖縄に安全保障を背負わせてはいけない。等しく日本全体で担うべきだ。安保法制による集団的自衛権の行使で海外派兵して米軍と一緒に戦う自衛隊には否定的だ。

 ④住民合意を逸脱した行政が行われてきた。新庁舎建設地、新火葬場移転先、幼稚園休園、弾薬庫の問題など、挙げればきりがない。行政は一つ一つの手続き、段階が大事。行政の長として反省すべきだ。新空港問題では30年もかけた。全国でも類のない住民合意を得た手法として最大に評価される。住民合意が基本中の基本、一丁目一番地である。

 ⑤50、100年先の石垣島のありようが問われる重大な選挙。判断を誤ると石垣島にとてつもない結果を残すのではないかと危惧する。そういう視点でぜひ選択をしてほしい。市町村の住民が選ぶ道が国政と一緒でなくても、市町村自治体としての歩みを間違ってはならない。圧力に押し流されないような選択を。

■中山義隆氏

 新たな産業育てる

 ①2期8年で観光中心に経済が確実に伸びている。市民生活が豊かになり、所得向上も見込める状況にきている。この好調さを継続する必要がある。農業ではハーブや沖夢紫(甘しょ)を活用したり、水産業では水産加工場で2次製品を造ったりと新たな産業が出てきた。これらをブランド化し、県内外、国外に出荷できる体制を整えたい。新たな産業をしっかり育てながら、さらに豊かなまちにしたい。子育て支援からお年寄りの老後の介護にも力を入れてきた。それらを仕上げるために仕事をさせてもらいたいと決意した。

 ②ここまで伸びてきた石垣島の発展を継続するか変えるのか、というところだと思う。

 ③国防や安全保障は国の専権事項。今の国際情勢を考えると、南西諸島に配備が必要という防衛大綱には理解している。ただ、石垣島への配備については地元の皆さん、賛成反対の皆さんとしっかり話し合っていきたい。そのためにも防衛省から得た情報を市民にオープンにして議論を深めたい。拝所などにも配慮しないといけない。そういうものを含め情報を得た中で市長として判断したい。ただ、市長が仮にOKしても市有地の売買は市議会の承認が必要になるので、市長選が終わってすぐ決まるものではない。相手陣営はミサイル基地と表現しているが、断じてミサイル基地ではない。仮に他国の国土を直接攻撃できるような大陸間弾道弾を配備するミサイル基地であれば明確に反対する。

 ④これまで経済活性化の政策実現のため、中央政府と交渉したり、各地でトップセールスを行ってきた。私には若さと行動力、実績がある。島の自治体を運営するには国政とのパイプが大切。私には国政との太いパイプがある。

 ⑤島の子どもから働き盛りのお父さんお母さん、お年寄りまで笑顔になるまちづくりを目指してきた。国内外から多くの観光客が訪れるようになっているので、今後も観光中心とした元気がある笑顔あふれるまちにしたい。国際観光都市として平和発信の重要な位置を占めていきたい。

■砂川利勝氏

 市の現状を変える

 ①対話で創る島づくりで、市の現状を変えていきたいとの思いで立候補した。「平得大俣の白紙」「新庁舎設計の見直し」「経済振興で均衡ある島の発展」の3本柱を基本に市民に開かれた政治を実現したい。市民からたくさんの事柄が要望されているが、実現していない。市政を変えてくれ、現状を変えてくれ、という多くの声が寄せられている。しっかり判断し改善できるところは改善したい。私は無所属なので幅広い政治活動ができる。保革を乗り越えてできるところもあると思う。議員、職員とも連携を深めていく。

 ②市民の不平不満がたくさんある。それを何とかしてくれという声が多い。現状を変えるか継続するかが問われている。対話ができない市政は市民にとってよくない。現実を見据えて物事を進めていく必要がある。足元からしっかり直すべきは直す。そういう方向性を示し、しっかり判断したい。これが政治の役割。分かりやすい政治をやっていく。

 ③住民合意が得られてない、理解されていない。近隣公民館とも対話がとれずに押し付け的な感じがある。向こう(於茂登岳)は石垣島の聖地、シンボルとして残すため、白紙にしていきたい。防衛省が合意できる場所を求め、場所が決定すれば、話し合いに応じたい。市民との対話をもとに住民投票を実施し、結果には従う。住民の合意が大前提である。

 ④私はとにかく住民と対話する。話し合いを通して、できるもの、できないものをしっかり判断し、即決断・即実現をしたい。これまで「有言実行」を座右の銘に掲げてきた。これからも約束したことは実現に向けてとり組んでいく。政策の実現は必ずやっていく、市民に開かれた政治、市民のための政治という原点に戻りたい。

 ⑤3本柱を基本に強く訴えたい。離島格差の是正。石垣島も離島のハンディがある。格差をどこまで縮められるか、政治の手腕にかかっている。手腕には自信がある。これまで16年の議員活動でパイプもあるので、しっかり対応できる。


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