石垣市議会(伊良皆高信議長)の3月定例会は24日、小底嗣洋、我喜屋隆次、前津究、東内原とも子の4氏が一般質問を行った。当局側は、2年間で待機児童ゼロを目指す取り組みについて、認可保育園で新たに120人の定員枠を確保し、渡航費を助成して本島や県外から保育士を確保する方針を示した。捨て猫・犬対策として、新たに飼い猫・犬の不妊手術の助成を検討していることを明らかにした。
待機児童ゼロ対策は我喜屋氏と東内原氏が取り上げた。知念修福祉部長は「2015年度までにゼロにしたい」と述べ、3園で認可化に伴う増築、新築などを行う計画を説明した。これに向けた保育士の確保については、1人当たり20~25万円の渡航費用を補助するため2014年度予算案で保育士誘致確保対策事業(530万円)を計上している。
東内原氏は、待機児童ゼロを達成した横浜市の例を参考に「待機児童解消プロジェクトチームをつくったり、保育コンシェルジュを配置したりできないか」と提案。中山義隆市長は「横断的なプロジェクトチームをつくり、複数課の政策を同時に行うことで大きな流れをつくりたい」と前向きに応じた。
新港地区緑地の捨て猫を対象に不妊手術を行ってきた猫アイランド事業について崎山用育市民保健部長は「14年度は捨て猫の予防策として飼い猫、飼い犬の去勢避妊手術に補助ができないか検討している」と前津氏に答弁。これまでの事業についても、ふるさと納税や一括交付金を活用して継続する考えを示した。
小底氏がただした学力向上対策に関連し、前盛善治教育部長は知能検査と生活実態の調査の結果について「総合的知能の平均は全国的にみて普通。学習環境のカテゴリーは全国平均を上回る」と報告した。
小底氏は「知能指数も良く、学力環境も良いのになぜ学力が伸びないのか」と質問、玉津博克教育長は「生活習慣や家庭学習の中身や時間を改善しなければならないと考えている」と答えた。
前盛部長の答弁によると、小学3・5年、中学2年を対象に昨年12月に行われた県学力到達度テストで、県平均を上回ったのは小学3年の国語のみ。小学校は全体的に差が縮まっているが、中学校では学年によって差が縮まったり開いたりしている。