県立高校の2017年度卒業式が1日、一斉に行われ、八重山高校、八重山農林高校、八重山商工高校(定時制含む)合わせて455人が学びやを巣立ち、新たな一歩を踏みだした。各校では後輩たちが花文字や壁画、舞踊などで卒業生の門出を祝福。また、保護者や在校生らが花道をつくって花束や記念品を贈り、一緒に記念撮影をする姿が見られた。
このうち八重山農林高校(山城聡校長)では、午前10時から体育館で第80回卒業式を開き、男子37人、女子54人の計91人が卒業証書を受け取った。
冒頭、マリーゴールドとヒポエステス1176鉢を使って在校生が制作した「希望」の花文字が披露され、会場から大きな拍手が送られた。
山城校長は式辞で「天下の八重農生としての自覚心を常に持ち続けて自己実現に努め、より幸せな人生を歩むことを心より願う」と激励。與那城博PTA会長が祝辞を述べた。
大城琉生徒会長は「先輩方から引き継ぐ八重農魂は私たちがしっかりと受け継いでさらに進化させる。八重農で学んだ3年間を誇りに新たな世界で先輩方らしく活躍されることを期待する」と送辞。
卒業生の安里萌花さんは答辞で後輩や教職員、卒業生、保護者に感謝の気持ちを伝え、「これからの日々は与えられるだけではなく、周りへ実りを与えることができる人材を目指し、八重農、石垣島を誇りに今、旅立ちます」と誓った。
式後の激励会では、卒業生や在校生が舞台に上がって「六調節」を踊り、喜びを分かち合った。
卒業後は石垣市内で歯科助手として働く玉城月さん(18)は「たくさんの思い出がよみがえり涙が止まらなかった。将来の夢はまだ決まっていないが、親に恩返しできるよう頑張っていきたい」、西表船浦出身で卒業後は名古屋で日本料理店に就職する西野勇馬君(同)は「一人前になってゆくゆくは地元に戻り、店を建てて地域に貢献したい」とそれぞれ意欲を語った。
この日、八重高(真久田絹代校長)の第70回卒業式で225人、八商工(新城英人校長)の第49回卒業式で132人、同定時制の第49回卒業式で7人が卒業し、通い慣れた学びやを後にした。