【黒島】「女子力」をテーマに第26回黒島牛まつり(同実行委員会主催)が25日、黒島多目的広場を中心に盛大に開かれた。時折、大雨が降る中、会場には島内外から3000人(主催者発表)が詰めかけ、「食・遊・楽」と牛にちなんだ多彩なプログラムやステージを満喫した。(3面に写真特集、8面に関連)
同まつり独特のプログラム「牛との綱引き」は、テーマにのっとって、初めて女性限定の闘いを開幕した。
女性参加者らは、沖縄出身のお笑いコンビ・ガレッジセールが命名した雄牛「黒島ブラックパワー」(体重約700㌔)と対戦。5人一チームとなり計3組が果敢に挑むも、猛牛の圧倒的な力に引きずられるなどして完敗した。
約400㌔の牧草ロールを男女ペアで飛び越える「ジャンプdeロール」、ゴールまでの速さを競う「牧草ロール転がし」も泥まみれになりながら熱戦を繰り広げ、観客からは盛んな声援が送られた。
グルメコーナーの豪快な牛もも肉の串焼きには長蛇の列ができ、例年、大好評の牛汁は、ハート形にくりぬいたニンジンで提供するなど「女子力」ならではのこだわりも。
ステージでは、石垣島出身の唄者・金城弘美さん、仲田かおりさん、カワミツサヤカさん、世持桜さんの4人で結成し、この日に初舞台を迎えた女性グループ「ティンガーラ」などが情緒ある歌声を響かせた。
このほか、子牛にミルクを与える体験コーナーや牛の爪を削る削蹄(さくてい)の実演、豪華賞品を懸けた牛の体重当てクイズもにぎわった。
牧草ロールを自由にデザインする「ロールペイントアートコンテスト」に参加した大原小1年の宮良長希君(7)は、きれいな毛色の肉牛を堂々と描き、「(抽選会で)牛1頭を当てたくて、当たるように願って描いた」と笑顔。
20年余前から同まつりのボランティアを続け、今回は行員14人で応援に駆け付けた琉球銀行八重山支店の大浜知洋副長は「行員一同、楽しみにしているイベント。先輩方から代々受け継がれている伝統なので、島民の方々と一緒に盛り上げられたら」と話した。