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Channel: 八重山毎日新聞社
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郡内初、電子決済窓口を開設 ウィーチャットペイ

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日本でも導入が拡大している中国の電子決済サービス「Wechat Pay」。決済時、店側のタブレット端末に表示された金額を客が個人QRコードをスマートフォンに表示して読み取る(ネオマーケティング提供)

 中国国内で約9億人が利用する電子決済サービス「Wechat Pay(ウィーチャットペイ)」。石垣市IT事業支援センターに石垣マーケティングラボを構える総合マーケティング支援事業の㈱ネオマーケティング(橋本光伸代表取締役社長、東京都)が昨年12月、八重山で初めて代理店契約を結び、窓口を開設した。日本では昨年10月から首都圏を中心に導入が加速。同社は、中国人観光客が増えている郡内でサービスを展開し、地元の「集客と消費の新たなモデルケース」として消費循環を狙う。

【導入費は無料】

  ウィーチャットペイは、利用客が買い物の決済時にスマートフォンで専用アプリを起動して2次元(QR)バーコードを表示し、店側がタブレット端末に金額を入力後、端末の内蔵カメラで客のバーコードを読み取る仕組み。数秒で客側のスマートフォンに金額が表示されて決済が完了する。

 客側は現金や財布を持たずに買い物が可能となり、店側は釣り銭などの現金扱いが不要。決済時に客とのやりとりは省略され、客の回転率も上がる。専用端末はいらず、導入費は無料。店側は、手数料として売り上げの3・25%を代理店に支払う。店側への入金は月2回で、クレジットカードに比べキャッシュフローが良いのが特徴だ。

【増加する中国人観光客】

  観光庁によると、2017年の訪日外国人観光客2869万人のうち、中国人が735万5800人(前年比15・4%増)と最も多い。観光消費額(速報値)も中国が最多の1兆6946億円で全体の38・4%を占めている。

 八重山も同様、17年は香港から2万9869人(同197・2%増)、中国から2万4035人(同143・9%増)と中華圏の来島が急増している。

 ネオ社は、増加する中国人客に着目、ウィーチャットペイの日本総代理店「QF Pay Japan㈱」(東京都港区)と契約を締結した。電子決済機能の導入による集客力と地元消費額のアップ、差別化など新たな消費サイクルの構築に期待する。

【新たなビジネスチャンス】

 石垣島は、観光地として世界から注目を集める一方、外国人観光客への”おもてなし”の課題は依然として残っている。

 同ラボの平位紀之グループリーダーは、多様なサービスの遅れで消費額の低循環を指摘。「世界で電子決済は当たり前の時代。日本では中国人の高消費が見込める家電量販店や百貨店を中心に導入が進むが、地方はまだまだ。観光消費額が地元に循環するためにも商機を逃さないでほしい。八重山観光は今後も発展すると思うが、他の観光地に遅れをとらず、我々が地元の消費循環に結びつけたい」と話し、地元事業者の新たなビジネスチャンスの創出に期待する。


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