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Channel: 八重山毎日新聞社
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かの地で息子が社会人となって所帯を持ち、…

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 かの地で息子が社会人となって所帯を持ち、孫たちも生まれた縁で名護市に足しげく通った。西海岸に臨む市街地は碁盤目に区割りされ、どこか八重山を思わせて懐かしい▼東海岸はやんばるの名のごとく、山と海のはざまに小さく静かな集落が散在する。「二見情話」が唄うように、海山の眺めはよそに勝って素晴らしく人情に厚い。豊かな自然のなかで穏やかに暮らすには最適の地だ▼オスプレイが墜落した安部海岸も東。大浦湾をはさんで対岸の辺野古岬にV字型滑走路の米軍新基地ができれば、人々の静かな暮らしはどうなるのだろう。それが争点となって6度目の名護市長選挙が終わった▼辺野古新基地建設反対勢力と政府与党の総力戦は、一切の争点外しと再編交付金、期日前投票の徹底と諦めムードの醸成に努めた戦略が現職を圧倒した。賛否を問われ続けて20年。「辺野古疲れ」の苦悩の選択だろうか▼いかな国策とはいえ国による地方への介入、自治の否定は目に余る。次は石垣市長選挙。最大の争点は陸上自衛隊配備計画。米軍戦略のもと南西諸島をミサイル要塞(ようさい)化する国策である▼石垣市民はどう選択するか。それによって地域の未来は大きく違ってくる。地域のことは地域で、地域が決める。それが自治だ。国は介入するな、自治を壊すな。(慶田盛伸)


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