▽…八重山芸能を考える講座が第6回で最終回を迎えた。一昨年の開催から数えると通算8回もの講座が開かれ、累計400人の来場者が八重山芸能の問題について考えた。地域言語の消滅の危機、継承者の減少など課題は山積み。しかし次世代の郷土愛やアイデンティティーを育む場として、郷土芸能は絶対に守っていかなければいけない。そうした強い意志は皆ひとつと、確認できた講座だった。
▽…石垣市社会福祉協議会が開いた「がんじゅうの集い」には多くの”大先輩”が訪れ、大盛況となった。毎年恒例のこの集いを楽しみにしているのは地域で一人暮らしをする人々だ。高齢者の割合が増え、独居老人も増加している昨今、地域住民とのつながりが薄くなっている。交流の場に足を運び、舞踊や創作ダンスを楽しむことは生きがい。大先輩は島の宝、住民全体で支えよう。
▽…物忘れのイメージが強いゆえか、これまでお年寄りの病気との印象を持たれやすかった認知症だが、若年性認知症の発症年齢は全国平均61~65歳。市内の患者数は増加傾向にあり、定員250人を上回る講演会場の参加者からは、他人事ではない発症と介護問題など関心の高さがうかがえた。永島徹氏は「人となりを理解した介護」を強調。要介護・介護者ともに孤立しない地域づくりが求められそうだ。