八重山署管内の2017年の少年補導件数(暫定値)が1551件(前年比297件増)と過去4年間で最多となったことが同署のまとめで分かった。県内の同規模署でも高水準にある。同署によると、学年や学校をまたいだ集団で非行に走ったり、同じ少年が何度も補導されたりする傾向が特徴。引き続き地域、行政、学校が連携し、未成年者と家庭をサポートしていく必要がありそうだ。
補導の内訳は、深夜徘徊が50%と最も多く、次いで喫煙が42%を占める。年齢や職業別でみると、有職・無職少年の補導が最も多く40%、高校生が34%、中学生が25%、小学生は4人。
一方、犯罪で検挙されたり、触法で補導されたりしたのは41人(同6人減)で、このうち40人が小中学生(中学生24人、小学生16人)。自転車盗が未成年者の犯罪や触法の多くを占めており、生活安全課少年係の村吉政彦警部補は「交通手段で借りる、というような意識で盗んでいる少年が多い」と罪の意識の薄さを指摘する。自転車を盗まれた少年が他人の自転車を盗むなど、負の連鎖も多いという。
村吉警部補は「地域、学校、行政と連携し、未成年が早く帰りたいと思えるような家庭環境づくりに向けて、少年や保護者へのサポートを継続的に行いたい。根が浅いうちに早期に対応し、重大犯罪に巻き込まれることや、不良行為が深化することを未然防止することが大事」と話している。