竹富町の新たな観光誘客コンテンツとして、㈱ブルー・オーシャン沖縄(岩見学代表取締役社長)=那覇市=が17日から、西表島大原のシェアオフィス「パイヌシマシェア」を拠点に休暇先で仕事をする働き方「ワーケーション」の実証事業を展開している。都市圏のIT企業社員ら7人が最長3週間滞在し、平日は仕事、休日は島内アクティビティを満喫。同社は、土地開発の限られる町内離島でICTを活用することで「企業機能」を誘致し、観光オフシーズンの法人誘客につなげたい考えだ。
実証事業は、竹富町就業創出・移住定住促進事業の一環。
ワーケーションは、働く(Work)と休暇(Vacation)を組み合わせた造語で、働きながら休暇を取ることを指す。情報通信技術の発達により時間や場所にとらわれず働くテレワークが普及したことを背景に、新たな就業・休暇スタイルとして欧米を中心に広まりをみせている。
実証事業では、東京都と仙台市のIT企業3社7人が今月17日から2月8日までの間に、西表島に最短3泊4日、最長3週間滞在。参加者らは平日の勤務時間帯はチャットツール「Slack」などで自社と連絡を取り合いながら業務にあたり、休日は島内の散歩や観光などを楽しんでいる。
22日午後、実証事業のコンテンツ化に向けた意見交換会が同オフィスで開かれ、参加者からは今後の改善点に▽ネット回線の安定化▽通信速度の向上ーの声が上がり、汎用性の高い備品として大型ディスプレイの設置なども提案された。
同席した地元観光事業者からは冬場のおすすめスポットや団体案内が可能なツアーの紹介もあった。
同社は3月までに実証事業の結果をまとめ、冬場の誘客に向けたレポートを竹富町に提出する予定。