環境省那覇自然環境事務所が昨年11月から12月まで、西表石垣国立公園の石西礁湖海域で実施したサンゴ白化状況の本年度最終調査で、平均白化率が49・9%となり、前回調査(6月)時点で生存していた健全なサンゴの割合80・3%が50・1%に減少していることが分かった。同事務所が19日、発表した。一方で、大規模白化現象が確認された2016年12月の死亡率70・1%に対して、今回は0・1%と低い数字に留まっている。
調査は、昨年11月28日から12月7日まで石垣島と西表島の間にある石西礁湖内35地点で、15分間遊泳して白化現象を観察するスポットチェック法で実施した。
本年度は昨年6月20日から同25日に行った第1回調査に続き、今回で2回目。
その結果、平均白化率が第1回の19・7%から30・2?上昇。調査地点内でサンゴが着生可能な範囲のうち、生存するサンゴ群体の割合とする平均被度は14・7%で、昨年同時期の調査と比較すると3・1?ほど上昇した。
ただ、サンゴの白化影響を4階級で分類した場合、完全な白化状態とされるランクⅢは0・1%となり、ほぼ全ての地点で▽一部白化▽一部死亡▽全体的に色が薄い群体ーなどのランクⅡ以下に収まっている。
同事務所は今回の白化状況について、「6月の調査以降、夏季の高水温状態により白化が進行したと考えられる」としている。
調査結果は今後、2月中旬に開催予定の石西礁湖自然再生協議会で報告。同海域のサンゴ白化現象に関する調査は2018年度以降も実施する見通し。